年末のヤングチャンピオンで1、2着のムツミマックス、ユメミルチカラの争いとなりそう。
そのヤングチャンピオンでは、向正面からまくってきたムツミマックスが直線で抜け出して勝利。1番人気のユメミルチカラは1馬身差で2着。人気2頭の決着で、馬連複は150円と人気が集中していた。そして年明けの若駒賞は、ムツミマックスが3コーナーでまくって先頭に立ち、直線では後続を突き放し、2着に6馬身差をつける圧勝。一方、1番人気のユメミルチカラは好位を追走していたもののまったく伸びずブービーの9着だった。
順調度からいってもムツミマックスが中心となる。その後の2戦は5、8着だが、古馬のB2特別だけに、これは仕方ない。それぞれ勝ち馬から0秒9差、1秒2差。この時期の3歳牝馬ということを考えればよく走っているともいえる。
ユメミルチカラは、若駒賞で惨敗したあとの2戦も、4着、7着。ムツミマックスよりさらに上のA4クラスでのものだが、特に前走の1秒9差は再び好位を追走しての惨敗だった。ただ実績的ムツミマックスと勝ち負けになるのはこの馬だろう。
3番手はマルサンスパイス。ヤングチャンピオン3着に若駒賞4着。その後は古馬C4クラスに格付けされ、それほど差のない4、3着。上記2頭に食い込む可能性があるとすればこの馬だろう。
ビクトリーロマンは、10月の福山2歳優駿でムツミマックス(4着)に先着する3着。その後2歳1組の一般戦を2連勝。この馬も現在は古馬B3の格付けとなっているが、ここ2戦は4秒前後の差をつけられての敗戦。一発の可能性は秘めるが連下候補までだろう。
重賞初挑戦のアイビスカラーは、年明け後の3歳戦で人気薄ながらも上位争いにからんでおり、見た目の成績以上に力をつけている可能性はある。
◎ムツミマックス
○ユメミルチカラ
▲マルサンスパイス
△ビクトリーロマン
△アイビスカラー
マンオブパーサーが断然かと思われていた佐賀の古馬戦線だが、そのマンオブパーサーが中島記念で3着、九州オールカマーで2着に敗れた。一方で、昨年秋に大井から転入してきたフリートアピールが年末から年明けにかけて4連勝。さらに2月26日の嘉瀬川特別でそのフリートアピールを相手にカミノチカラが圧勝して、古馬戦線は混沌としてきた。
前走2着に敗れたとはいえ、5戦連続連対と安定した成績のフリートアピールを軸に狙う。南関東では重賞で上位争いをしていた実力の持ち主だけに、マンオブパーサーが万全の状態に戻ったとしても好勝負は可能だろう。
相手にはヘイアンレジェンド。前走佐賀記念JpnIIIを度外視すれば、中島記念、九州オールカマーと、ともにマンオブパーサーに先着。ここにきて力をつけたと見る。
カミノチカラもここのところ4戦連続連対。しかも900メートルから2000メートルまで距離にも融通がきく。前走逃げ切りでフリートアピールをぶっちぎったレースぶりは圧巻で、その再現の可能性もある。
近走のレースぶりからマンオブパーサーは△にせざるをえなかったが、体調万全ならもちろん圧勝まであっておかしくはない。
いずれにしてもこの4頭の勝負だろう。
◎フリートアピール
○ヘイアンレジェンド
▲カミノチカラ
△マンオブパーサー
地元荒尾同士の一戦なら、タニノウィンザーの実績が断然で、優位はゆるぎない。ここまで荒尾での重賞は7戦全勝。このレース3連覇もほぼ間違いない。
相手には新興勢力からモエレマジックマン。南関東ではA級の下位からB級の上位で走っていた。転入初戦は九州スーパースプリントシリーズの一戦で、さすがに距離が短すぎて6着に敗れたが、以降はA級特別で2、1、1着。タニノウィンザーに勝負を挑めるのは、今回が初めての直接対戦となるこの馬だけかもしれない。
昨年の2着馬テットウテツビは、09年9月以来勝利から遠ざかっている。しかし重賞やA級特別でもたびたび好走があり、連下としては十分に可能性がある。
テイエムメデテカは昨年のこのレース3着。その後も九州記念3着、肥後の国グランプリ4着と、確実に重賞でも上位に食い込む力がある。
シークレットハートも堅実な成績だが、近走はB級でなかなか勝ちきれないレースが続いている。連下争いまでからめるかどうか。
◎タニノウィンザー
○モエレマジックマン
▲テットウテツビ
△テイエムメデテカ
△シークレットハート
2月28日に笠松で行われたゴールドジュニアの出走馬が7頭、そのうち上位5着までが再びここで顔を合わせることとなった。
中心は、そのゴールドジュニアの勝ち馬で、重賞2勝目となったミラノボヴィッチ。ゴールドジュニアは単勝4番人気とやや低評価だったが、先行争いを制してハナに立つと4コーナーまで楽な手ごたえ。直線では後続を突き放し2馬身差をつけての完勝となった。今回はやや外目の枠に入ったのが気になるが、スピードの違いで押し切ってくれるだろう。
相手にはゴールドジュニアで2着だった兵庫のエルウェーオージャ。中央挑戦やダートグレードでは惨敗もあるが、地方同士のレースなら安定した成績。特にデビュー3戦目以降は連対を外していない。遠征競馬もたびたび経験しているだけに、今回こそはと逆転を狙っていることだろう。
3番手にはゴールドジュニアでは4着だったサカジロタイヨー。正月の新春ペガサスカップは逃げ切り勝ち。今回、最内枠に入っただけにミラノボヴィッチを制してハナを切れば一発という場面もあるかもしれない。
オーナーシップは、ライデンリーダー記念に続いてゴールドジュニアでも3着。デビューから10戦して3着を一度も外していない堅実な成績だが、一方で勝ち星は2つと勝ちきれない面もある。
別路線組で期待できそうなのはアポインホープ。デビュー4戦目までは惨敗もあったが、12月以降は4戦3勝、2着1回という成績。いずれも3歳馬同士の対戦だが、前走は4馬身差圧勝と力をつけている。
コアレスバトラーはライデンリーダー記念を制して東海地区の2歳チャンピオンとなったが、その後の成績がさっぱり。3走前の園田ユースカップこそ2着だが、2月には3戦もしていただけに、上積みがあるかどうかはやや疑問。
◎ミラノボヴィッチ
○エルウェーオージャ
▲サカジロタイヨー
△オーナーシップ
△アポインホープ
△コアレスバトラー
明けて7歳になったが、南関東以外で地方同士の交流ならマルヨフェニックスの実力がまだまだ上だ。今年は2戦して勝ち星がないが、その2戦は南関東での地方全国交流とダートグレード。昨年1年間を見ると、南関東とダートグレードを除けば6戦5勝、2着1回とほぼ完璧な成績。しかも、地元笠松以外にも名古屋、水沢、園田と遠征を繰り返しての成績だ。園田コースも3歳時から毎年のように遠征していて5戦4勝。7着に負けたのはJBCクラシック。不安を挙げるなら、2000メートル以上では9戦1勝でそれ以外は着外という距離だが、着外の8戦は南関東の重賞かダートグレードと、これもまたわかりやすい結果。今回はじめての2400メートルだが能力差で克服可能だろう。
相手には牝馬のキーポケット。牝馬限定の地区交流重賞ではほぼ無敵、重賞では牡馬と初対戦となった昨年の新春賞も制して力を示した。4連覇のかかった2月27日の福山牝馬特別(08年は兵庫牝馬特別)を回避してここに照準を合わせてきたからには勝算ありと見る。
ベストタイザンは1400メートル路線での活躍が顕著だが、2400メートルでも3戦1勝、2着2回と連対パーフェクト。前々走、福山・マイル争覇では、東海地区でマルヨフェニックスとトップを争うキングスゾーンのレコード勝ちから半馬身差の2着と、ほぼ互角のレースをした。ただ前走、得意の1400メートルで格下相手に4着に敗れているのは気になるところ。
コスモハレルヤは、中央未勝利から転入して10戦8勝、2着2回。その中には、3歳馬による重賞コウノトリ賞での勝利や、年明けの新春賞での2着もある。ただ今回はそれらの重賞よりも1枚も2枚も格上のメンバーが相手だけに、ここでいきなり勝ち負けまでは難しいだろう。
◎マルヨフェニックス
○キーポケット
▲ベストタイザン
△コスモハレルヤ