マルヨコンバットが、前走新緑賞で復活の圧勝。2歳時、断然人気に支持された兼六園ジュニアカップは、完全に勝ったと思ったところ、4コーナーで外に逸走し、それでも立て直して2着。それが原因だったのかどうか、その後は強い相手との対戦もあり、しばらく結果を残せない戦いが続いていた。今回も東海勢同士の対戦だけに、新緑賞に続いて連勝といきたいところ。
オーナーシップは、デビュー以来12戦して2勝のみだが、11戦が3着以内と堅実な成績。重賞でも常に安定した結果を残しているだけに、連下としては常に押さえておきたい存在。
ゼニトッタは、通算5戦3勝だが負けたのは中央挑戦の2戦のみ。北海道時代は、フレッシュチャレンジから2歳オープンを連勝したほどの素質馬。地方同士ならまだ負けてないだけに、初めての重賞挑戦でどこまでやれるか。
ミサキティンバーはゴールドウィング賞を勝って、新春ペガサスカップ、スプリングカップで2着。ゴール前末脚勝負の脚質ゆえ、常に展開次第の面がある。
ラヴィドールは北海道から名古屋に移籍後は9戦してすべて3着以内に好走。しかも、目下3連勝中で3歳1組特別も制した。アムロも同じような成績で、北海道から転入し、前走が3歳1組特別での初勝利。ともに初めての重賞でどこまでやれるか。
◎マルヨコンバット
○オーナーシップ
▲ゼニトッタ
△ミサキティンバー
△ラヴィドール
△アムロ
10歳のアルドラゴンが相変わらず元気だ。ダートグレードを除けば、09年7月のオッズパークグランプリで3着で敗れて以降は、13戦11勝、2着2回。地元同士なら断然信頼できる存在だ。定量戦でもあり、まだまだ負けられない。
キヨミラクルは、3歳時のコウノトリ賞に続いて、今年の新春賞が重賞2勝目。こちらも昨年7月22日のA1特別からは、11戦してそのうち10戦が3着以内とA1特別や重賞で安定した成績だ。
福山牝馬特別で重賞初制覇を果たしたゴールドピアースは、暮れの園田金盃、正月の新春賞でともに3着。地元のレースなら牡馬の一線級が相手でも互角に戦える力はある。
レッドゾーンは、前々走の六甲盃で唯一マルヨフェニックスに勝負を挑み、レコード決着から1馬身半差2着。3着には大差がついていた。印は△だが、上位3頭をまとめて負かすだけの素質はある。
まだどの程度の実力なのか計りかねるのがダイナミックソング。中央未勝利から転入し、目下10戦連続連対中。しかもここ4戦は連勝。ようやく前走がB1B2の特別だっただけに、重賞級のメンバーに入ってどこまでやれるか。
ベストタイザンは重賞でも常に上位争いだが、得意の舞台はダート1400メートル。前々走、2400メートルの六甲盃は最下位12着に敗れているだけに、1870メートルのここも距離的には微妙だ。9歳だけに年齢的なものもあるかもしれない。
◎アルドラゴン
○キヨミラクル
▲ゴールドピアース
△レッドゾーン
△ダイナミックソング
△ベストタイザン
クラス別定重賞として定着した尾張名古屋杯。A級57キロ、B級55キロ、C級53キロ(牝馬は2キロ減)という微妙な別定重量ゆえ、どのクラスの馬にも勝つチャンスがあり、馬券的妙味の大きいレース。
実力よりまだ下のクラスに格付けされている好調馬が狙い目で、今回それに該当する1頭がレッドブリッツァー。中央1勝で転入、B4、B3、B2と3連勝し、まだまだ上が目指せそう。B級格付けゆえ55キロで出走できるのは有利だろう。
中央からの転入初戦が2年ぶりの実戦となるバンブーアズーリはどうだろう。中央での最後のレースは、ダートの1000万下で8馬身差逃げ切り圧勝。A級57キロでも、当時の力が発揮できれば圧勝もある。
ザッツファインもB2特別、B1特別を連勝と好調だ。ただこの馬にとってちょっと不運なのがA級に上がってしまったこと。牝馬ゆえ55キロでの出走となる。前々走のB2特別を勝ったあとにこのレースならB級のままでの出走だったはずで、この2キロの違いは大きい。
ニホンピロルーシーは兵庫から転入してC級で1、2、1着。C級の牝馬ゆえ51キロで出走できるのは有利。
昨年暮れにこのレースを制したのがマコトバンクウ。当時もA級57キロでの出走。前走こそ6着に敗れているが、前々走のA2特別を制しているだけに、持てる力を発揮できればチャンスは十分。
重賞2勝と実績上位はパラダイスラビーダ。昨年末のこのレースはマコトバンクウに3馬身差の2着。その後A級で7戦していずれも3着以内に善戦。こちらも実力で押し切る場面があるかもしれない。
◎レッドブリッツァー
○バンブーアズーリ
▲ザッツファイン
△ニホンピロルーシー
△マコトバンクウ
△パラダイスラビーダ
冬季休催があったため当然ともいえるが、南関東などから転入・復帰して1戦か2戦しかしていない馬が多いため、力の比較が難しい。
中心には船橋から転入して2、1着のエムザックハーツ。前走、今回と同じ1700メートルの3歳A1戦では、3番手以下を大差で突き放し、一騎打ちとなったアンダースポットを振り切っての勝利。長くいい脚を使えるのが魅力だ。前々走では直線で先頭に立ちながらモウカリマッカーに差されたが、これは逃げ馬をみずから捕まえにいくという不利な役回りとなったのが原因。その敗戦より前走のほうを評価すべきだろう。
相手には、そのモウカリマッカー。金沢で認定新馬戦を勝ち、冬季休催中は大井で3戦1勝。復帰初戦でエムザックハーツを負かした。金沢では3戦2勝、2着1回。まだまだ底を見せていない。
モウカリマッカーと同じような臨戦過程で、大井からの復帰初戦を1番人気に支持されながら5着に敗れたのがザハヤテオー。2歳時はヤングチャンピオン制覇を含め4戦3勝。大井では出走取消に、震災によるレース取止めがあったため結局1戦したのみ。前走ひと叩きでの変わり身に期待したい。
アンダースポットも、前走が川崎からの転入初戦。前記エムザックハーツと3コーナーから延々叩き合っての半馬身差2着だけに、順番的に印は△だが、この馬にも十分チャンスはある。
アポロセティは、JRA、金沢、兵庫、金沢と渡り歩き、金沢に限れば3戦2勝、2着1回。上記4頭との直接対戦がないだけに、一発の可能性はある。
ヒャクマンゴクは、ヤングチャンピオンでザハヤテオーの2着があり、3歳牝馬重賞プリンセスカップを制した。前走はモウカリマッカー、エムザックハーツからはやや離されての3着。巻き返しがあるかどうか。
◎エムザックハーツ
○モウカリマッカー
▲ザハヤテオー
△アンダースポット
△アポロセティ
△ヒャクマンゴク
ダートで4戦3勝というラヴィアンクレールの成績が目立つ。すでにダート1800メートル戦を制していることも、他の中央勢と比較してアドバンテージとなろう。
リアライズノユメは、芝の未勝利戦を勝った後、エーデルワイス賞JpnIIIと兵庫ジュニアグランプリJpnIIを連勝。JpnIの全日本2歳優駿は惜しくも2着に敗れたが、ここから再びダートの世代チャンピオンを目指すことになる。今年初戦となるだけに、仕上がりがどうかだが、実績的にはラヴィアンクレールとの一騎打ちとなる可能性が高い。
トキノゲンジは、ダートの経験は一戦のみ。ヒヤシンスステークスではラヴィアンクレールから1秒差をつけられての5着だっただけに、逆転までは難しいだろうが、どこまで迫れるか。
マルモセーラは、2歳時に芝のファンタジーステークスGIII勝ちがあるものの、ダートは今回が初めて。父がクロフネだけに、ダートをこなしても不思議はない。
地元勢は、デビューから6戦全勝のオオエライジンの戦線離脱がなんとも残念。兵庫の一冠目、菊水賞を前にして、骨膜炎のため休養することになった。そして菊水賞を制したのがホクセツサンデー。中央勢の一角を崩せるかどうか。
エーシンブランはダートの経験もなく、年が明けての2戦も着外とあれば、普通なら無印。しかし、園田コースで岩田康誠騎手が鞍上となれば、まだ経験が浅い馬たち同士の対戦でもあり、能力以上のものを発揮する可能性はある。
◎ラヴィアンクレール
○リアライズノユメ
▲トキノゲンジ
△マルモセーラ
△ホクセツサンデー
△エーシンブラン