ラブミールックは、北海道でアタックチャレンジ勝ちがあり、南関東でも入着賞金を稼いでの高知転入だけに、いきなりの古馬格付け。高知の同世代とは今回が初対戦となる。転入直後はC2でかなり離されての敗戦だったが、3戦目となった前走は6馬身差の圧勝。実力は一枚上と見る。
相手には、中央未勝利から転入して6戦5勝、2着1回と、まだ底を見せていないミストラル。ここ3戦は1300mを1分25秒前後の好タイムで走っており、常に持てる能力を発揮している。
そのミストラルを唯一負かしているのがコマンダオー。この馬も前走で古馬C2戦を勝った。郷間勇太騎手は先日の福永洋一記念で重賞初制覇を果たしており、勢いもある。
マイネリスペクトは、中央未勝利から転入して初戦は4着だったものの、その後5戦連続連対。ここ2戦はミストラルにそれほど差のない2着。逆転を狙える力はある。
コマンダオーがミストラルを負かしたレースでやや離れた3着だったのがメガファイヤー。この馬も3歳-1組戦での上位安定勢力だ。
◎ラブミールック
○ミストラル
▲コマンダオー
△マイネリスペクト
△メガファイヤー
昨年惜しくも2着だったアンペアの雪辱に期待したい。負けた相手はラブミーチャン。ラブミーチャンが逃げ粘るところ、アンペアはゴール前で猛追したものの、アタマ差届かず。それでも勢いでは差し切ってるようにも見えた。アンペアはその後、門別1200mのオープンで5戦して3着を外したのは1回だけという安定した成績。常に1分11~12秒台で走れる安定したスピードを持っていることからも、地元馬同士のここは堂々の中心。
相手筆頭には中央から転入初戦となるプリティゴールド。門別1200mでは、昨年6月と7月に条件交流に参戦して、ともに2着に1秒以上の差をつけて圧勝。特に2走目は稍重だったとはいえ1分11秒4という好タイムをマークしており、レース内容的にもアンペアに引けをとらない。
ラビットファレルは、約10か月ぶりの実戦となった北斗盃で2着。3歳馬とはいえ、今回50キロで出走できるのは相当有利だ。
スズカランクスは、昨年4月のデビュー以来、1000~1200mのみを使われて10戦8勝、2着3着各1回。戦った相手がB2までとはいえ、底を見せていない。今シーズン初戦も後続を寄せ付けず逃げ切って好調だ。
フレアリングローズは中央からの転入初戦となったB1戦を勝利したのみだが、53キロでの出走ならチャンスはあるかもしれない。
ミスティックダイヤは09年の道営スプリントを制した実績馬。昨年の同レースでは4着だったが、アンペア(5着)には先着した。今回は56キロの斤量を克服できるかどうか。
◎アンペア
○プリティゴールド
▲ラビットファレル
△スズカランクス
△フレアリングローズ
△ミスティックダイヤ
グランダム・ジャパン3歳シーズンの第4戦だが、このシリーズ初参戦となるナナクサに期待したい。道営未勝利から転入して7戦3勝で一度も3着を外していないという堅実な成績。菊水賞では4コーナーでホクセツサンデーに並びかけられ、そのまま後退するかと思ったが、直線半ばまで食い下がった。最後は2馬身差をつけられたが、エルウェーオージャには先着しての2着。前走はエルウェーオージャに2馬身半差の2着だったが、3着馬には6馬身の差をつけていた。牝馬同士のここなら十分勝負になる力はつけている。
重賞実績ならマンボビーンのほうが上だ。福山・若草賞2着に、佐賀・ル・プランタン賞を制して、グランダム・ジャパン3歳シーズンは目下22ポイントでトップ。15ポイントで2位のリジョウクラウンが出走してこなかったため、ここを勝てば総合優勝にかなり近づく。
重賞初挑戦だが、サマーパレスの上昇度にも注意したい。デビュー戦を勝った後はしばらく今ひとつの成績が続いていたが、ここ4戦は3着を外さず好走続き。特に今回と同じ1700mの前走は、2着に7馬身差をつける圧勝。まだまだ上が望めそうだ。
佐賀からは今回もヒシダイアナが遠征してきた。若草賞、ル・プランタン賞はともに3着と堅実にポイントを稼いだが、マンボビーンとの着差を見ると、やや実力に差がありそう。今回は遠征の負担もあるだけに、逆転までは難しいだろう。
マルヨパトリオットは、中央未勝利から転入後、4戦していずれも3着以内。前走では中央未勝利との条件交流を制した。初めての重賞でどこまでやれるか。
◎ナナクサ
○マンボビーン
▲サマーパレス
△ヒシダイアナ
△マルヨパトリオット
今年も福永洋一記念が行われる。昨年に引き続き、ご本人と福永祐一騎手が来場。そして今年は第3レースの条件交流に祐一騎手が騎乗する。もしかして、洋一さんが祐一騎手の騎乗を生で観戦されるのは、96年の全日本新人王争覇戦(祐一騎手は2着)以来ではないかと思うのだが、どうだろう。
昨年第1回のこのレースを制したフサイチバルドルは、昨年1年間だけで重賞を5勝という快進撃だった。今シーズンも3カ月ぶりとなった初戦のA-1特別を制して順調な滑り出しを見せたが、断然人気に支持された二十四万石賞は3コーナーあたりからついていけなくなり、まさかの6着。
中心には、重賞未勝利だがサムデイシュアーを取り上げてみたい。二十四万石賞からは上位3着までが今回不在で、出走馬の中ではこの馬が最先着。近走での勝利は前々走のB-1特別のみだが、昨年末は船橋に遠征して4着、高知県知事賞でも2着、年明けのA-1特別でもポートジェネラルのクビ差2着と、一線級で活躍していた馬。ダイオライト記念JpnIIからの連闘になるが、厳しいレースを経験してきた可能性に賭ける。初めてこの馬の手綱をとる中西達也騎手にも期待だ。
相手筆頭はフサイチバルドル。当然この馬の実績を考えれば外すことはできない。
ポートジェネラルも実績的には勝っておかしくない馬。前走東京スプリントJpnIIIは出遅れたことでまったく見せ場がなかったが、地元高知なら常にトップ争い。10年2月の黒潮スプリンターズカップ以来の重賞制覇がかかる。
A級でも上位争いができる力をつけてきたバンクレイド、前走A-2戦で高知初勝利のイーグルビスティー、高知で3着を外したのは2年前の高知優駿のみというリワードブライトンなど、手広く狙ってみたい。
◎サムデイシュアー
○フサイチバルドル
▲ポートジェネラル
△バンクレイド
△イーグルビスティー
△リワードブライトン
コスモバルクの名を冠した第1回のレースで、岩手の将来を背負って立とうかというロックハンドスターと、牝馬ながら昨年の北海道3冠を制したクラキンコの直接対決が実現。地方競馬ファンにとっては、なんともワクワクするレースとなった。
岩手復興の願いも込めて、ロックハンドスターから。ダートグレード初挑戦となったジャパンダートダービーJpnIは9着に敗れたが、昨年終盤は、不来方賞、ダービーグランプリ、桐花賞と3連勝、一戦ごとに力をつけた。菅原勲騎手によると、ジャパンダートダービー、続く黒潮盃と南関東に遠征したことが経験となって、その後かなり力をつけたそうだ。ダービーグランプリを楽勝した時は、黒潮盃で負けたときのロックハンドスターとはもうぜんぜん違うと言っていた。今回の別定58キロは楽ではないだろうが、今後ダートグレードでの活躍を期待するなら、このあたりは無事に通過してほしいところ。
3冠馬となったクラキンコだが、1番人気に支持された道営記念は残念ながら5着。とはいえ勝ったオネストジョンからはコンマ3秒差とそれほど差はなかった。こちらも古馬になってのさらなる成長を期待したいところ。
ショウリダバンザイが北海道に戻ってきた。昨年9月のノースクイーンカップでは、牝馬同士とはいえ、3歳ながら古馬を一蹴するだけの力があるところを見せた。同期のクラキンコとは、2歳時のエーデルワイス賞JpnIII以来の対戦となる。1年半の時を経て、どんな力関係になっているか、興味深いところ。
コパノカチドキも大井から戻ってきた。09年の道営記念を制し、昨年は2着。それに昨年の瑞穂賞を制したカゼノコウテイ。ゴッドセンドは春の赤レンガ記念を制し、昨年ちょっと早めの最終戦となった9月8日のオープン戦ではカゼノコウテイを3/4馬身差でしりぞけた。このあたりは古馬の安定勢力だ。
◎ロックハンドスター
○クラキンコ
▲ショウリダバンザイ
△コパノカチドキ
△カゼノコウテイ
△ゴッドセンド