17日メインは2歳馬による地方競馬全国交流「第25回ジュニアグランプリ」(盛岡芝1600m)。過去10年は北海道7勝、岩手3勝。目下2年連続で北海道勢に凱歌が上がり、地区レベル差も大きい一戦と言っていいだろう。
オオイチョウは門別1100m・2歳新馬を直線インを突いて快勝。続いて2戦目・1600m3着からJRA札幌・クローバー賞へ挑戦。前半は置かれ気味だったが、3コーナーからスパートをかけるといい感じで反応。初めての芝だったことを考えれば1着馬から1秒2差7着なら悪くない内容だった。岩手トップを走るフジユージーンと同じゴールデンバローズ産駒。血統背景からもダート向きの印象があるが、母父がディープインパクトなら芝対応も問題なし。最有力候補に浮上した。
トワイライトウェイは新馬戦2着だったが、1着オスカーブレインは重賞・サッポロクラシックカップを4馬身差で圧勝。2戦目は逃げ一杯4着に終わり、2ヵ月休養。復帰戦のデビュー3戦目を逃げ切り、待望の初勝利を飾った。前走はコモリリーガルに逃げ切られたが、2着を死守。管理する田中淳司調教師は昨年のラビュリントスを含め、過去3度優勝の実績。多少、1本調子のイメージがあるが、芝適性を見込んでの参戦は明らか。
マコトロクサノホコは新馬戦3着だったが、勝ち馬ストリームは栄冠賞を完勝した強豪。2戦目を1番人気に応えて豪快なまくりを決め快勝した。続いて5、2着からJRAサッポロ・コスモス賞に挑戦。さすがにスピードについていけず7着に終わったが、一度でも芝を経験したのは心強い。スムーズに追走できればあっさり十分。
エイシンコソンテは牝馬限定・新馬戦を3馬身差で完勝。リリーカップは6着だったが、重賞を経験して岩手入り。初戦をあっさり逃げ切り、幸先のいいスタートを切った。ダート戦快勝だったが、盛岡芝を狙っての転入。エイシンヒカリ産駒は南部駒賞現在2連覇中(エイシンケプラー、エイシンシュトルム)など岩手と相性抜群。絶好枠を引き当て一気押し切るシーンまで。
セイバイラックはデビュー2戦とも芝を選んで芝1000m2着。2戦目、芝重賞・若鮎賞も2着ながらタイム差なし。盛岡芝2度経験したのはセイバイラック1頭のみ。前走後はジュニアグランプリ1本に絞って調整を進めてきた。
マイベネラブルは実戦を使われるごとにレース勘を身につけ、3戦目の門別1000m戦で鮮やかな抜け出しを決めて快勝。以降2戦は7、5着止まりだが、叩き合いに持ち込めれば抜け出す可能性もある。
◎⑨オオイチョウ
〇④トワイライトウェイ
▲⑫マコトロクサノホコ
△①エイシンコソンテ
△⑧セイバイラック
△⑥マイベネラブル
<お奨めの1頭>
3R デルマアシュラ
転入後はA級に在籍し、前々走B1級から一気にC2へ降格。順当に勝利を飾った。相手強化感もなく、もう一丁いける
9月10日に行われた南部杯トライアルの重賞『青藍賞』。5頭立てとなった一戦は1番人気のゴールデンヒーラーが快勝し、昨年に続いてこのレースの連覇を達成しました。
「2番手でも良いかと考えていたが、スタートが良かったので」と逃げを打った理由を語った山本政聡騎手。逃げたゴールデンヒーラーを追って2番人気リュウノゾロ、3番人気ミラバーグマンが積極的に攻め続ける展開はゴールデンヒーラーにとって決して楽なものではなかったようですが、3コーナー、馬体を並べようと迫ってきたミラバーグマンを「ここで並ばせてはいけないと振り切った(山本政聡騎手)」ところで勝負は事実上の決着。あとは2着を争う2頭を引き離したゴールデンヒーラーは7馬身差の完勝で青藍賞連覇を達成しました。同馬はこのあとは南部杯へ。昨年の5着以上の結果を目指します。
9月12日のメインレースは12RのOP特別『スプリント特別』ダート1300mの6頭立て。
この水沢開催、"秋の"と呼ぶつもりでいたのですが、最終日を迎えてもとにかく"暑かった"印象ばかりが残りましたね。9月になれば少しは・・・と期待しつつ結局は真夏のような暑い日が続いて、いやもう暑いのはおなかいっぱい・・・という感覚しかありません。いやもう本当に暑いのはいいです・・・。
天気予報上もまだしばらく気温が高い日が続くという感じ。5年前の2018年9月、盛岡競馬場の照明が完成した時に報道公開が行われたのですが、9月下旬の盛岡競馬場、日が落ちたあととはいえ息が白くなるほどの寒さだった記憶。今年は、とてもそんな感じにはならなさそうですね・・・。
スプリント特別の本命は(6)オンラインボスです。
昨年冬から古馬A級で戦い続けている同馬。3歳時の不来方賞で3着に食い込んでいたりマイルでも好走したりしていますが、適性はやはり短距離の方にあるだろうというのはこの一年ほどの勝ち星が1200m~1400mでのものという事を見れば明らかと言えるでしょう。
前走の盛岡ダート1200mでのスプリント特別はライバル達を、短距離重賞で勝ち負けの実績がある馬たちをきっちり差し切っての快勝。この結果を見ても適性は疑うべくもないはず。今回は、その豪華だった前走時よりは手薄に感じる相手関係。ちょっとあてにしづらい面がある馬ではありました、ここは素直に信頼しての本命視です。
(1)ノースリュシオルが対抗。こちらもマイルでの健闘もある戦績を持っている馬ですが、この夏からは本格的に短距離路線に目を向けてきました。6月の水沢での同条件レースを1分20秒7の好タイムで快勝、それもB1からA級に昇級直後で7馬身差なら力量は証明済みと考えて良いでしょう。
三番手は(4)ハナレイとしました。盛岡の方がハマる印象がありますが水沢でも先行力は脅威になるもの。実際、◎が6月に水沢1300mのスプリント特別を勝った時の僅差2着はこの馬でした。今週の水沢は逃げ馬に厳しい馬場傾向ですけども、快速を活かして粘り込むシーンは想像しておきたいもの。
△はまず(3)セイシークエンス。気性的なものなのか短距離の方が計算しやすそうな戦績。ちょっとムラのある成績でもありますが着順の数字以上の力を持っているだろう・・・という点は念頭に。(5)アヴェントゥリストは例年夏を過ぎて冬場に向けて走り始める印象があります。一番強気に戦えるのは850mでしょうけども、夏前頃よりは調子が上がっているだろうという点には注意をしておきたいですね。
●12Rの買い目
馬単(6)=(1)、(6)=(4)、(6)→(3)、(6)→(5)
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11日メインはA級一組「白露特別」(水沢1600m)。前日10日に重賞・青藍賞があったため、A級一組と言っても実質二組のメンバー構成。しかし生きのいい若駒がそろった上、実力伯仲。馬券的にもおもしろい一戦となった。
ダブルラッキーは南関東で4勝をあげてB3級に在籍。今年6月に転入し、岩手B2級へ編入。格付けにも恵まれて4戦3勝。一度2着はラブロックが強じんな粘りを発揮して逃げ切りを許したもの。以降は軌道修正して2連勝をマークした。今回からA級へ昇格して相手は強化されたが、実質A級二組。自身の成長度を試す格好の一戦となった。仮に突破できれば重賞にも名乗りをあげることができ、どんなパフォーマンスを披露できるか楽しみ。
ヒカルマドンナは今季5勝2着2回。4度、馬券対象から外れたが、すべて4着。相手なりに駆ける堅実さを発揮している。こちらもA級復帰戦だが、一連の安定度でリード。また水沢1600m戦は前回快勝も含めて5勝2着2回3着3回と最も得意とする舞台。コース替わる前にもう一丁いきたいところ。
マイジュネスは南関東1勝のみながら3歳芝交流・オパールカップで優勝ウンにタイム差なし2着に惜敗。今年6月に転入し、初戦で豪快なまくりを披露して完勝。前記ヒカルマドンナを4着に退けた。続いて重賞・一條記念みちのく大賞典でも5着に善戦した。桂樹杯は8着に終わったが、以降は連続3着。前走は早めまくりに出て見せ場を作った。2頭をまとめて負かすシーンまで。
ストロングフォースは堅実無比。現在、6戦連続で馬券対象(3着以上)を果たしている。課題は最後の詰めが甘いこと。前走も絶好の展開に持ち込んだが、ブラックバゴにタイム差なし2着に敗れた。それでも上位の一角を形成するのは間違いない。
インテンスライトは中央芝4勝、オープンまで出世。盛岡芝を狙ってのトレードだが、せきれい賞10着、いしがきマイラーズ6着と伸びを欠いた。今回は生涯初めてのダート戦だが、母スコルピオンキッズは園田5勝、中央ダート1勝。新境地を拓く可能性を秘めている。
ベルフラカンは先行粘りが身上。着外はハイペースに巻き込まれた前々走8着のみ。流れが落ち着けば連対確保まで。
◎⑥ダブルラッキー
〇⑤ヒカルマドンナ
▲④マイジュネス
△③ストロングフォース
△⑧インテンスライト
△⑦ベルフラカン
<お奨めの1頭>
1R ハッピーホリデイズ
前走、C2級・850m戦では破格のタイムで逃げ切り勝ち。6頭立ての少頭数も味方にして2連勝を飾る
10日メインはJpnI・マイルチャンピオンシップ南部杯トライアル「第31回青藍賞」(水沢1600m)。1着馬に優先出走権が与えられる。昨年まで盛岡ダート1600mが舞台だったが、今年は2018年(優勝エンパイアペガサス)以来、水沢マイルで行われる。
2連覇は一昨年からさかのぼってヒガシウィルウィン(第28、29回)、エンパイアペガサス(第26、27回)、トーホウエンペラー(第9、10回)が2連覇を達成。またモリユウプリンスが2度制覇(第1、3回)。昨年の覇者ゴールデンヒーラーは史上4頭目の2連覇を目指す。
ゴールデンヒーラーは2歳時に最優秀短距離馬、3、4歳時には最優秀牝馬に選ばれ、常に表路線を歩んできた。3歳時は牡馬クラシック三冠に挑戦して2、4、2着。昨年は青藍賞完勝から南部杯へ挑戦して5着に善戦。メンバー最速タイの上がりを披露して2004年、ウツミジョーダン以来、久々に電光掲示板に載った。
続いてJBCレディスクラシックへ名乗りを上げたが、脚部不安が発生して出走取り消し。直後に北海道へ放牧に出て、今年2月に帰郷。水沢1400m重賞・栗駒賞で戦列復帰して完勝。今年の活躍も約束されたと思ったが、シアンモア記念6着、一條記念みちのく大賞典8着。前途に暗雲が立ち込め、次走に注目が集まった。
ゴールデンヒーラーが選んだのはフェアリーカップ。牝馬限定に加えて準重賞。周囲は意表を突かれたが、陣営は背水の陣で臨んだ。仮にフェアリーCで負ければ繁殖に上がる選択肢もあったからだ。
スタートはあまり良かった訳ではなく、中団インを追走。周囲が壁になってハラハラさせたが、山本聡哉騎手「逆にこれで闘志に火がついたみたいだ」そうで、満を持して追い出すと鋭く反応。2着に1秒4差をつけてゴールに入り、見事復活した。
以降は昨年と同じく青藍賞、南部杯が陣営の描く青写真。「フェアリーCはまだ気持ちが後ろ向き」(山本聡哉騎手)だったそうだが、ひと叩きされてどこまでメンタル面で上昇するか。青藍賞は重要な一戦となった。
ミラバーグマンは大井1200m・2歳新馬戦を快勝。3歳時には遠征を試みて若草賞(名古屋)2着、東海クイーンカップ12着。輸送競馬で体重減もこたえたが、地元に戻って2連勝。続く一戦3着から古馬牝馬相手の東京シンデレラマイル・トライアルを快勝した。本番・東京シンデレラマイルは4着ダノンレジーナの4着に終わり、以降は勝ち星なし。それでも2着1回、3着1回。B1級でも勝ち負けを演じてきた。
今回は1月25日以来、7ヵ月ぶりの実戦だが、乗り込み量に不足なし。能力検査も叩かれて万全の態勢で臨む。休み明けでも勝ち負け必至。
リュウノゾロは門別でデビュー2連勝を飾り、イノセントカップ9着から園田へ転籍。出走取り消しのアクシデントがあり、今度はJRA入り。ダート短距離で2勝をマークし、南関東、高知1勝を経て転入。初戦を快勝して2戦目タイム差なし2着。まずまずの滑り出しだったが、無念の戦列離脱。4ヵ月休養したが、復帰戦を圧勝して青藍賞へ臨む。相手は大幅に強化されたが、ひと叩きされてさらに上昇は確実。
マイネルアンファンは中央ダート3勝、南関東2勝・B1級から転入後、4勝2着2回3着1回。馬券対象から外れたのは4走前5着のみと抜群の安定感を誇っている。今度は重賞が舞台だが、格負けはまったくなし。
ジェイケイブラックは昨年、北上川大賞典を制して重賞ウイナーの仲間入り。今季は初戦の1勝のみだが、以降も大崩れなし。3着候補には外せない。
◎③ゴールデンヒーラー
〇④ミラバーグマン
▲①リュウノゾロ
△②マイネルアンファン
△⑤ジェイケイブラック
<お奨めの1頭>
7R ボンジュールリーゼ
転入戦2着だったが、勝った相手が強かった。走破タイムはすばらしく、今度は首位を譲れない
9月3日に行われた3歳ダート三冠の三冠目、ダービーGPトライアルの重賞『不来方賞』は2番人気ルーンファクターが7馬身差快勝。前走のやまびこ賞に続いて重賞連勝を果たしました。
ここで三冠達成がかかった1番人気ミニアチュールは、これまで同様に先行策を採りましたがマツリダワールド・リッキーナイトに競りかけられ続ける厳しい展開。それでも先頭を守り続けたミニアチュールでしたが2周目3コーナー手前で脚色が鈍ったシーンがビジョンに映し出されると場内にため息が拡がりました。
そのミニアチュールを交わして先頭に立ったマツリダワールドを、さらに外から捲っていったのがルーンファクター。4コーナーを大きく回りながらもリードを拡げゴールでは7馬身差、自身ふたつ目の重賞制覇は三冠最後の一戦を獲得する大きな勝利となりました。
2着はマツリダワールドが粘り切り3着には勝ち馬の後を追ってまくり上げてきたセイグッドラック。ミニアチュールは3着馬から9馬身差の4着に終わっています。
9月5日のメインレースは12Rです。B1級一組、ダート1600mの『ブラッドストーン賞』、6頭立て。
暦が9月に入り先日までの凶悪なほどの日差しと暑さこそ弱まってきた感じですが、今度は非常に蒸し暑い、不快度の高い天候になっています。朝晩はだいぶ気温が低めになって秋の気配も増しては来ているのですが・・・。まだしばらくは残暑を我慢しなければならないようですね。
さてこのブラッドストーン賞、本命は(1)ラブロックを採りました。
6着に敗れた前走ですが、ハナ争いの段階で外枠の馬たちにどんどん前に行かれて・・・で主導権を握れずじまいの後方ママという形。この馬の場合、今季ここまでの3勝がいずれも先頭で競馬をしていた事を思えばやはり前に行ってこそ、自力で主導権を握ってこそなのだと感じます。
スタートがそれほど速くはないのですぐコーナーに入る水沢のマイルは前走のように行ききれない事がある点・B1ではさすがにB2やC1の時のように楽に戦えない点、というところは考慮しなくてはなりませんが、6頭立ての少頭数で内枠となった今回は前走より楽に戦えるでしょう。理想はハナですが、この頭数なら2番手でも極端に苦しい展開にはならないと見ました。
相手は(6)リリーアロー。この水沢開催はなかなか差し馬が活躍できず、それはこの馬のような好位差しのタイプでもそうなのですが、それだけに前走6着が力負けだというのは早いでしょう。引き続き展開ひとつで、の評価で。
三番手は(3)サンエイコンドルを。人気薄で走るという方向よりは人気で負けるという方向に振れ幅が大きめで狙いづらさもある馬ですが、B1級上位組で勝ち負けしてきているように地力はここでも上の存在。その力が発揮されれば勝ち負けまで、で、位置づけはまさしく単穴。
ヒモはまずまず(4)アスリエル。転入前の二戦の敗れ方が気になるのですが、過去にもしばしばぽろっと大敗することがあるという戦績でもあり、気にしすぎる事はないのでしょう。カギは小回り・右回り対応。(5)ハイアキュレイトはC1からB2に上がってきたところでしたのでB1の一組は相手強化感が否めず。ただコース相性の良さとそうやって昇級してきた勢いには期待していいと感じます。
●12Rの買い目
馬単(1)=(6)、(1)=(3)、(6)=(3)、(1)=(4)、(1)→(5)
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