今週あたりは「岩手でも桜が咲きました~」と書く予定だったのですが、意外な寒さに戸惑っております。
この21日・日曜も水沢競馬場ではさらっと雪が降ったりして、寒い事寒い事。こんな時期に「雪・通行止」の表示を見るとは思いませんでした。
それでも、こんなに寒いのに桜の木は徐々につぼみを増やし、花も少しずつ開いているのが分かります。この感じなら二、三日気温が上がってくれれば一気に開花してしまう事でしょう。
今年は5月の連休から盛岡競馬になるため、水沢競馬場の桜並木を見るチャンスは来週のみ。なんとか満開の桜並木を見てから盛岡に移りたいものですね。
●10Rの買い目
馬単(5)=(4)、(5)=(9)、(5)=(8)、(5)=(7)
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21日、メイン「駒形賞」(B1 水沢1800m)は特別なので回数表記はないが、今年で44回目を迎える伝統の一戦。旧水沢競馬場があった駒形神社に由来し、創設は昭和44年。不来方賞、岩鷲賞と並び、最も古い歴史を誇っている。
主軸はサーストンサブリナ。中央2歳新馬戦(新潟ダート1200m)を勝ち上がり、その後も2、3着1回あったが、500万下で頭打ち。それでも何度かの入着があり、内容的には決して悪くはなかった。
岩手転入は今年1月3日。持ち賞金が多く、いきなりA級への編入だったが、アッサリ逃げ切りを決めて3馬身差。スーパーワシントン以下の追撃を封じた。その内容の良さからトウケイニセイ記念で5番人気に支持され、0秒7差7着。一線級相手にもソコソコやれることを証明した。
今年3月、冬休み明け後、格付け再編成が行われ、大幅なクラス変動があったたが、サーストンサブリナもB1へ降格。案の定、メンバーがグッと楽になりアッサリ2連勝。両レースとも着差は0秒1だったが、ゴールがもっと先でも交わさせない余裕があった。
今回、ハンデが他の馬より1キロ増えたが、すでに転入初戦で克服済み。しかも有力視されていたヤマニンノワゼットが回避し、今度も単騎逃げが明白。勝つお膳立てがほぼ整ったと見ていいだろう。
逆転筆頭はマツリダガッツ。中央芝を舞台に3勝2着4回、1000万下から転入。ダート未知数だったが、パワーの要る馬場に戸惑って入着が精一杯。調子もひと息だったが、ガラリ一変したのが芝特別・桂樹杯。コパノマユチャンに首差惜敗したが、ロッソコルサを捕らえて2着確保。芝適性の高さを改めて証明した。
そして冬の水沢でコースに融雪剤が撒かれ始めて徐々にダートも克服。A級一組で2着、重賞・白嶺賞でも4着入線を果たした。
こちらもA級からB1へ降級し、初戦は4着止まりだったが、2戦目を快勝。ついに深いダートを克服した。中間の降雨で馬場が軽くなればしめたもの。サーストンサブリナを破るシーンも十分にある。
ユウキタカラオーは中央未勝利から豪快なまくりで3連勝。3歳重賞・不来方賞ではロッソコルサの2着に健闘した。その後は調子落ちとともに成績も下降。一冬をはさんでリフレッシュを図った。
今のところ2戦5着と本来の動きを取り戻していないが、いずれ復調なれば活躍は間違いなし。走り頃の叩き3戦目に期待してみたい。
リュウノヒーローは芝ダートを問わないオールラウンドホース。芝重賞・せきれい賞でも逃げて3着に粘った。その後、脚部不安のため戦線を離脱。前走が5ヶ月ぶりの実戦で仕上がり途上だったが、サーストンサブリナの2番手をキープして2着。
プラス14キロの太めだったにもかかわらず、強じんな粘りを披露して健在を誇示した。休み明けを叩かれて気配アップは疑いないところ。今年も縦横無尽の活躍が楽しみ。
リアルサンボーイは前走6着と振るわなかったが、馬体は見違えるほど良くなっていた。先物狙いだが、いずれは頭角を現すに違いない。
◎(3)サーストンサブリナ
○(5)マツリダガッツ
▲(1)ユウキタカラオー
△(6)リュウノヒーロー
△(7)リアルサンボーイ
<お奨めの1頭>
8R マイネルカミカゼ
中央未勝利から転入。未賞金だったため、最下級3歳C2からスタートして2連勝マーク。特に2戦目の強さが際立っており、メンバー強化も難なく克服する
先週15日(月)に行われたA級一組戦(水沢1800m)で今年の超目玉バトルドンジョンが始動。また年度代表馬ロッソコルサ、最優秀牝馬マイネヴィントもこの一戦が今季のスタート。さらには最優秀古馬トーホクキングもエントリーし、重賞といっても過言ではない豪華なメンバー。今シーズンの古馬戦線を占う意味でも重要なレースとなった。
結果はバトルドンジョン1着、2馬身半差2着にロッソコルサ、同じく2馬身半差3着トーホクキング。マイネヴィントはマイナス17キロの大幅体重減もこたえて8着に沈んだ。
この成績だけを見れば中央オープンからの転入バトルドンジョンの実力が抜けていると思うかもしれないが、道中はヒヤヒヤさせっ放し。スタートはマズマズだったが、行くそぶりを見せず、鞍上・斎藤雄一騎手が必死に手をしごいてようやく先手を奪った。
2コーナー過ぎて手応えは良かったが、ロッソコルサが外から馬体を併せにかかっても反応ひと息。4コーナーでは半馬身ほどリードを許し、そのまま失速かと思ったら再び内から伸びて1着。改めて底力を披露したが、その半面、気難しい面をのぞかせ課題の多い一戦だった。
一方、2着に敗れたロッソコルサ陣営はまったく悲観していなかった。馬体重が休み明けでマイナス9キロと減らしていたが、「桐花賞は太かった。この体重を維持してほしい」と村上忍騎手。続けて「良化途上なので2着でも納得。これからどんどん良くなっていくはず」と明るい表情で語った。
両馬とも春の最大目標は5月12日、「第38回シアンモア記念」(盛岡ダート1600m)。そこでバトルドンジョン、ロッソコルサは雌雄を決することになる。
20日メインはB1級三組「カタクリレース」(水沢1600m)。有力各馬がそれぞれ死角を抱えて波乱も十分考えられるが、総合力でカーリーネイトは一歩リードしている。
カーリーネイトは南関東3勝・C1から昨年転入。当初はA級格付けで伸びを欠いたが、B1降格後に1着。またJRA500万下との交流・カシオペア賞でも3着に健闘したが、続くB1戦2着後に脚部不安が発生してリタイア。前走、4ヵ月半ぶりに鮮烈復帰を果たし、ヤマニンノワゼットの3着。まずは上々の滑り出しを切った。
カーリーネイトは常に脚元と相談しての出走。また不安発生の可能性もあるが、今のところ順調に乗り込まれている。メンバーも甘くなった上、叩かれて気配アップ。絶好の勝機を迎えたと見ていいだろう。
タケデンエメラルドは中央未勝利から一昨年10月転入。C2最下級からスタートし、5勝マーク。B2でも4走前に白星を飾り、今季B1へ昇級。調子そのものは悪くないのだが8、4着。さすがにB1では荷が重い印象を与えた。
しかし今回は逃げ同型が不在。絶好の内枠を引き当てマイペースの逃げ必至。中間の雨で馬場が軽くなればさらに本領発揮。天も味方にする。
ドリームスナイパーも軽い馬場がベスト。今季2戦は6、5着と精彩を欠いていたのはパワーの要る馬場に泣いたから。タケデンエメラルドと同様、雨の影響で高速決着になったら、3走前の再現も十分。
ハンターは冬場に南関東へトレード。5戦3着1回の成績を残して岩手へ戻ってきた。昨年はB2在籍。メンバーは若干強化されたが、水沢1600m3勝と最も得意とする条件。走り慣れた水沢なら好勝負に持ち込んで不思議はない。
バラディーは本来なら本命にしてもおかしくないが、まだ本調子を欠いている。追い込み一辺倒も脚質で展開にも左右される面があり、今回は流れが向かない感じだが...。
◎(4)カーリーネイト
○(2)タケデンエメラルド
▲(1)ドリームスナイパー
△(7)ハンター
△(6)バラディー
<お奨めの1頭>
2R シャイニータキオン
転入初戦は9ヶ月ぶりのハンデもこたえたが、それ以上に勝ったイマジンジョンが強すぎた。ここでは走破タイムが抜けており、首位をがっちりキープする
月曜メインの話をする前に今季の岩手競馬の重特戦線についての説明を少し。
今季は各世代で全46の重賞が行われる岩手競馬。昨年から増えた重賞の多くは特別戦からの格上げで、これにより古馬オープン級・3歳級での「オープン特別」はほとんど姿を消しました。残るのは古馬・芝のハーベストカップと3歳芝のサファイア賞の二つのみで、昨年の改正で特別が無くなった2歳戦線と同じ。重賞が重賞のトライアルになる形が増えたのも2歳戦線と同様ですね。
4月27日に行われる古馬オープンの重賞・赤松杯もその「特別→重賞」のひとつです。昨年までなら開幕直後に行われるオープン級の特別から5月頭のシアンモア記念へ・・・というのが古馬オープン級の馬たちのルートだったのですが、その特別が無くなった事によっていわば"前倒し"の形で、古馬一線級の馬たちが一般戦から始動する事になりました。
そんな一般戦が月曜メインの『森林林業日本一の町 住田レース』です。A級一組ダート1800m、例年なら主に春からの転入馬の岩手初戦になる事が多いこの時期の一般戦ですが、先に挙げた事情によって、年度代表馬・ロッソコルサはじめ部門別代表馬3頭が登場するという豪華メンバーになりました。
予想に行きましょう。本命は、いろいろ悩んだ末に転入初戦の(5)バトルドンジョンとしました。確かにムラッ気だし苦手な条件がはっきりしている印象がある馬ですが、JRAのオープン特別で2着に食い込んだ経験、あるいはダート中距離での持ちタイムを考慮すると既存の一線級といえどいきなり撃破できる可能性は大。持てる力を全発揮して・・・の条件付きながらもこの馬を本命視する事にしました。
対抗は(7)トーホクキング。ひと叩きを済ませている利に加え今の差し届く水沢のコース傾向はこの馬にとって非常に戦いやすい状況。強力転入馬の存在にしても、この馬の場合、強い馬がいて流れを引っ張ってくれた方が都合が良い。好走につながる要素は多いとみます。
年度代表馬(8)ロッソコルサは3番手評価に。転入馬に煽られた追い切りを見る限りここはまだ叩き台。底力に期待しつつもいくらか控えめに、様子見という事にしておいた方が良さそうな気配。
そのロッソコルサをあおった(10)シルクドルフィンは、実績的には他のJRAからの転入馬に比べさほど優位とも感じないだけに状態の良さを武器にできるかどうか?がカギでしょう。もう一頭押さえるなら、冬休みを挟んで状態一変している(4)ビービーアーチャーまで、という所でしょうか。
●10Rの買い目
馬単(5)=(7)、(5)=(8)、(5)=(10)、(5)→(4)
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14日メインはC1級「大屋梅賞」(水沢1400m)。フルゲート12頭で争われ、3月の特別開催を使った馬が11頭。しかし同じレースを走ったのはベルウッドテンプウ(1着)、カガビジン(6着)。マアーラウ(1着)、オメガオンリーユー(10着)の2組だけ。他はすべて別のレースから大屋梅賞へ駒を進め、力量比較を難しくしている。
よって波乱の目も十分に考えられるが、主軸はルービンシュタインに落ち着きそうだ。中央2歳新馬(中山芝1200m)で2着確保したが、以降は入着が精一杯。それでダートへ路線変更し、連闘で臨んだ小倉ダート1700mで初勝利をマーク。
その後、500万下を2度使って南関東へトレードされたが、クラスが厳しかったのか4、5着が最高で岩手へ戦いの場を求めてきた。
これが大正解だった。岩手の格付けルールは3月からさかのぼること前20走の持ち賞金で決まるが、ちょうど20走前の1着賞金が見事なくなり、C1へ編入。非常に恵まれた格付けとなり、案の定、初戦を強いレースで完勝した。
特別戦らしくメンバーは大幅に強化されたが、走破タイム、レース内容などで他を明らかにリード。C1卒業はいずれ時間の問題だろう。
逆転筆頭はガオウ。中央未勝利から名古屋で2連勝し、再び中央へ戻り、その後は南関東へトレード。2着1回3着2回などの成績を残し、今年1月、岩手転入。A級編入初戦を3着にまとめ、2戦目のトウケイニセイ記念では0秒9差8着。
以上の足跡があり、今年はC1へ一気に降格。当然のように1番人気に支持されたが、2着。これは道中もたつく場面があった上、直線で前がふさがる不利。それでも最後で盛り返して連対を死守した点は評価に値する。タイム的には見劣るが、次走に期待をつなげるに十分だった。
タケデンエビスは初戦を5馬身差で圧勝。毎年この時期に好走が集中しているが、あらためてそれを証明した。距離短縮もさらに歓迎のクチ。
ベルウッドテンプウは中央0勝→福山2勝→中央0勝から移籍。レース間隔がそれほどなかったが、プラス28キロと大幅増。太目の印象があり、スタートでも出遅れを喫したが、豪快なストライドで大外一気を決めて周囲をアッと言わせた。元々は前へ行ける脚もあり、最大の惑星馬となった。
あとは好スタートを切ったマアーラウ、ラブリーホープを押さえたい。
◎(1)ルービンシュタイン
○(8)ガオウ
▲(3)タケデンエビス
△(9)ベルウッドテンプウ
△(7)マアーラウ
△(12)ラブリーホープ
<お奨めの1頭>
8R シャイボーイ
中央未勝利から転入し、初戦を2秒9差で圧勝。その後、ひざを軽く骨折して休養に入ったが、手術も無事成功して戦列復帰。7ヵ月半ぶりの実戦もモノともしない