5日メイン(9R:17時5分)はB1級馬による1400m戦「新緑賞」、12頭立て。オープン入りを目指す若駒、壁となって立ちはだかる格上馬などがそろい、非常におもしろい一戦となった。
主軸は格上ギシアラバストロとした。一昨年、中央ダート4勝・準オープンから転入し、初戦を快勝。2戦目のオープン特別・すずらん賞でも2着を確保。オープン戦線の台風となる予感を十分に抱かせた。
しかし、運悪く脚部不安が発生し、以降は自己の戦いを繰り返して休み休みの実戦。昨年は1勝のみにとどまり、不本意なシーズンとなった。
今季も4ヶ月の休養を経て戦列に復帰。距離適性を求めて水沢1400mに駒を進めて3着。さすがに休み明け初戦で伸びひと息に終わったが、1着スズヨシーズン、2着ヒカルジョディーは続く重賞・赤松杯でも5、3着。それを考えれば上々な滑り出しと見ても間違いない。
今回はB1戦で相手が大幅に緩和され、叩かれて2戦目。さらには盛岡ダート2勝2着2回と得意とし、ベストの1400mが舞台。生きのいいメンバーがそろったが、総合力で一歩リードと判断した。
コスモフィナンシェは昨年、中央2戦0勝から転入後、アッサリ4連勝をマーク。C1昇級戦は2着に敗れ、その後は名古屋へ移籍。初戦でいきなり重賞に挑戦して4着に終わったが、以降3勝2着1回。実力が本物であることを証明した。
前走が帰郷初戦でクラスがB1。2ランクも昇級したが、2着に4馬身差をつけて逃げ切り圧勝。名古屋時からの連勝を3に伸ばした。これまでとは相手が違うが、成長を続ける4歳馬。仮に勝つようだとオープンでも活躍できるに違いない。
ヤマニンノワゼットも波に乗っている。岩手10戦8勝2着2回と連対パーフェクトを誇り、目下5連勝中。まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。メンバーが大幅に強化され、しかも大外12番枠。きびしい条件がそろったが、こちらも突破できれば今後の視界も明るい。
リュウノヒーローは昨年、芝重賞・せきれい賞へ強気挑戦して3着。他にも芝ダートを問わず活躍した。さすがに秋以降は疲れが出て早め休養を余儀なくされたが、復帰2戦2、1着。特に前走・駒形賞の強さは際立っていた。
弱点はパワーのいる馬場が苦手なことだが、中間は雨が降ったり止んだり。速いタイム決着になるようだと上記4頭をまとめて負かすシーンも十分。
あとは今季精彩を欠いているが、1400m<7.5.2.3>と抜群の距離適性を誇るウイントゥヘヴンも押さえたいところだ。
◎(6)ギシアラバストロ
○(10)コスモフィナンシェ
▲(12)ヤマニンノワゼット
△(7)リュウノヒーロー
△(3)ウイントゥヘヴン
<お奨めの1頭>
11R トートアフィシオン
前走は3ヶ月ぶりの実戦だったが、水沢1300mをハイタイムで逃げ切り勝ち。さすがサクラバクシンオー産駒。コース替わったが、1200mはおまかせの舞台
いよいよゴールデンウィーク後半へ突入したが、今週4日(土)から戦いの舞台は盛岡競馬場=OROパークへ替わる。ゴールデンウィーク中に盛岡競馬を行うのは2006年以来、実に7年ぶりのこと。
今年の岩手は5月に入っても例年以上に寒さが残っているため、新緑の季節はまだ先になりそうだが、内コースの芝も徐々に緑の濃さが日ごとに増している。芝のこけら落としは、おそらく5月19日、3歳重賞・はまなす賞。それまでは1周1600mの左回りダートを楽しんでほしい。
4日メインは3歳重賞へ再格上げされた「第26回やまびこ賞」(盛岡ダート1800m)、12頭立て。ロックハンドパワーが無事に駒を進めてきた。
無事に...と記すと意外かもしれないが、シーズン初戦のスプリングカップは決して万全ではなかった。爪の状態が芳しくなく、必然的に追い切りもセーブして臨んだ。それでも貫禄の違いを見せつけて勝ったが、その反動が心配のタネだった。
しかし、それは杞憂に終わった。何日かの休養から攻め馬を再開すると叩かれてさらに気配アップ。当初、岩手ダービー・ダイヤモンドカップへ直行のプランもあったが、回復が早く無事にやまびこ賞へエントリーした次第。
距離は未知の1800m戦だが、どんなレースにも対応できるのがロックハンドパワーの強み。加えて盛岡ダートは2戦2勝。順当に勝ち上がり、ダイヤモンドカップへの道を歩みたいところだろう。
逆転筆頭はハワイアンリゾート。佐賀2歳新馬戦を7馬身差で圧勝後、3ヵ月半の休養を経て南関東へ移籍。2戦7、5着に終わり、岩手へトレード。初戦で豪快なマクリを披露して快勝した。
2戦目にスプリングカップを選び、ロックハンドパワーに1秒9差5着。完全にレース経験の差が出た格好だったが、続く3歳A級戦で目の覚めるような脚で3角からまくって圧勝。周囲の度肝を抜いた。
対抗評価としたのはそのときのタイム。水沢1600m1分44秒8。ほぼ同じ馬場状態で行われたスプリングカップ=ロックハンドパワーの1分45秒1を上回っていた。まだ6戦とキャリアが浅く、まだまだ成長の余地十分。この挑戦は非常に楽しみだ。
ハカタドンタクは2歳戦線をリードした1頭。ダートに替わってロックハンドパワーらに主役を奪われ、一旦、中央へ移籍。3戦0勝から再転入し、スプリングカップは1馬身半差2着。
またもや完敗を喫したが、元々が器用なタイプではなく広い盛岡コースの方が合うはず。距離延長も歓迎のクチで、そこに逆転の目があるかもしれない。
ブラックタイガーは堅実さを身上として岩手5戦2勝2着1回3着1回。着外が一度もないのが魅力だが、その半面、破壊力で見劣るのも否定できないところ。有力馬がもつれた際に浮上。
テンショウリバイヴは幼い面が残っているため好、凡走の落差が激しいタイプ。ただ550キロを越す大型馬で叩かれながら着実に上昇。輸送もある今回、キッチリ絞れてくれば上位食い込みの可能性もある。
◎(11)ロックハンドパワー
○(4)ハワイアンリゾート
▲(3)ハカタドンタク
△(8)ブラックタイガー
△(5)テンショウリバイヴ
<お奨めの1頭>
5R ビコーディアナ
レース間隔がちょっと開いたのは盛岡開催まで待ったから。まだ動きは本物ではないが、ここなら地力の高さで勝ちにいける
三週連続桜ネタになって申し訳なし・・・ながらもやはり触れずにはおけない水沢競馬場の桜情報。
先週はまだまだだった水沢競馬場の向こう正面の桜は、今週になっていよいよ満開が近づきました。ちょうどこの29日あたりが満開になるんじゃないでしょうか。
公開されている桜並木を楽しむも良し、満開の桜を背景に走る馬たちを眺めるも良し。1年に一度しかない春の装いを、存分にお楽しみ頂きたいもの。
また、29日夜には水沢競馬場がある奥州市中心部で「日高火防祭(ひぶせまつり)」が行われています。きらびやかな山車の巡行はなかなかの見どころ。「留守杯日高賞」のレース名の由来ともなっているこのお祭りも、時間があればご覧いただきたいですね。
そして来週からはOROパーク盛岡競馬場へと舞台を移しての競馬になります。5月の連休に盛岡の開催が入るのは2006年以来7年ぶり。様々なイベントが用意されていますので、ご家族でお出かけのさいにでもOROに寄ってみてください。
●10Rの買い目
馬単(1)=(2)、(1)=(8)、(2)=(8)、(1)→(9)、(1)→(10)
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せっかくのゴールデンウィークなのだが、すっきりしない天気が続いている。当然だが、競馬にも大きく影響。当日の馬場状態をしっかりとチェックの上、馬券検討をしてほしい。おそらく28日(日)当日は重馬場か不良馬場の可能性が高い。
今の水沢競馬場、良馬場は追い込み馬も届くが、不良馬場に変わると一気に先行有利となる。良馬場と不良馬場のタイム差は2秒から3秒。速い時計決着になれば持ちタイムも重要なファクターとなる。
28日メインはC1「田沢湖賞」(水沢1600m)。今年一弾のC1特別・大屋梅賞から1着ラブリーホープ、3着マアーラウが出走。ラブリーホープは金沢1勝、南関東0勝・C2から転入し、2連勝マーク。勝負どころからすばらしい伸びを披露している。
大屋梅賞も好調メンバーがそろったが、ラブリーホープは9番人気の低評価を覆して見事快勝した。引き続き好調キープだが、今回の舞台は200m延長されて1600mが舞台。加えて他の馬が定量に対し、ハンデが1キロ増。よって対抗に落ち着いた。
主軸にシルクタイタンを指名する。昨年5月、中央2勝、障害0勝を経て転入。いきなりA級に格付けされたが、初戦2着。その後も大崩れなく善戦し0勝ながら2着2回の成績を収めてシーズンを終了した。
その実績馬が今季は一気にC1へ降格。前走は3ヶ月ぶりの実戦をモノともせずに余裕の好位抜け出しを決めて快勝。格の違いを見せつけた。マイル延長も望むところだが、唯一の不安点を探せば不良馬場になって大外枠が響いたとき。マイポジションを採るのに苦労すると凡走のケースも考えられる。
距離が1600mで大きく浮上するのがマアーラウ。大屋梅賞は明らかに距離不足。エンジンがかかったときには既に勝負付けが済んでいた。今回は通算6勝マークの水沢1600m戦。しかも不良馬場7勝と適性一番。前走のうっ憤を晴らす格好のレース。
マイネサムサラは南関東C3からの転入だったが、岩手初戦を7馬身差で圧勝。鮮やかな逃げ切りを決めた。メンバーは大幅に強化されたが、走破タイムからは勝ち負け必至。競りかける馬が不在ならアッサリあって不思議はない。
アドマイヤリリーフは2歳新馬(新潟芝1600m)を勝ち上がり、昨年9月に岩手入り。B1で5着確保が精一杯で冬場に福山に移籍。1勝2着1回の成績をあげて再び岩手転入。新馬戦1着の賞金が消え、C1へ降格。
初戦は2着に終わったが、2戦目は思い切った待機策に転じて直線一気を決めて岩手初勝利を飾った。距離延長ももちろん歓迎。地力比較でも見劣りはなく、ここでも好勝負になるはず。
<お奨めの1頭>
11R トーホクアロー
前走は4着止まりだったが、レース勘を取り戻していなかった。ひと叩きされて気配が一変し、自慢のマクリ脚が冴え渡る
岩手地方は毎日、天候が安定しないが、水沢競馬場の向正面にある桜並木は着実につぼみを咲かせ始めている。おそらく27日(土)あたりから見頃になるはず。鮮やかなピンク色を背景に岩手競馬を楽しめるだろう。
今週はゴールデンウィーク突入に合わせ、重賞2レース。27日は古馬第一弾の重賞「第38回赤松杯」(水沢1600m)。29日(月祝)には『グランダム・ジャパン2013』3歳シーズン「第13回留守杯日高賞」(水沢1600m)があり、より白熱したレースが期待できる。
赤松杯は今年から重賞へ格上げされ、1、2着馬には春のマイルチャンピオン決定戦「シアンモア記念」(5月12日 盛岡)への優先出走件が与えられる。
当初、バトルドンジョンのエントリーもあり、仮に出走すれば断然の1番人気に支持されたが、シアンモア記念まで中1週しかないので自重。これによって一気に難解なレースとなった。
焦点は岩手初戦を勝ったドリームクラフト、スズヨシーズンの中央転入組と岩手在籍馬ヒカルジョディー、トーホクキングの力量比較。そして古豪健在を誇示したスーパーワシントンも絡み、波乱の目も十分に考えられる。
迷った末の決断はヒカルジョディーが本命。昨年は春の主役を演じ、赤松杯優勝、シアンモア記念はリュウノボーイ(船橋)の2着。夏以降に調子を崩したため、成績も振るわずOROターフスプリント6着後、早めに休養。心身ともにリフレッシュに専念し、4月13日に戦列に復帰を果たした。
ヒカルジョディーは適距離を求めて1400mへ出走。向正面から早めにスパートをかけ4角で先頭に立ったが、さらに大外を回ったスズヨシーズンに並ぶ間もなく交わされてしまった。
結果、6馬身差の2着だったが、決して悲観する内容ではない。鞍上・小林騎手は久々を考慮していつもより早めに動いたが、思った以上の反応の良さ。これで今回のメドが十分に立ち、2連覇のお膳立ては整った。
逆転筆頭はドリームクラフト。中央芝1600m以下で3勝2着5回。ダートは3走前の京都1400mが初めてで10着。パワーが要求される地方ダートが合うか半信半疑だったが、鮮やかな直線抜け出しを決めて快勝。トーホクキングの追撃をアッサリ封じた。
過去実績からマイル短縮は大歓迎だろうし、このレースに照準ピタリ。元々、飼い食いの細いタイプなので1ヶ月のレース間隔でさらに凄みを増した。
スズヨシーズンは南関東10勝・B1から中央へ移籍。理由は分からないが障害のみを使われて4戦とも大敗。精彩を欠いた成績から岩手初戦は9頭立て8番人気だったが、その低評価を見事覆し、ヒカルジョディーをねじ伏せた。前走と同様、速い流れになれば連勝も十分可能だろう。
トーホクキングは冬休み明け2、3着。昨年の勢いを感じされないのは否定できないが、2戦とも展開が向かなかったのも事実。ここ一番で底力が怖い。
スーパーワシントンは3月の特別開催を快勝して幸先のいいスタート。今年10歳を迎えたが、衰えを全く見せていない。何といっても魅力はレース運びのうまさ。有力馬がいずれも差しタイプだけに前で競馬ができるのは最大の強みとなる。
◎(5)ヒカルジョディー
○(8)ドリームクラフト
▲(4)スズヨシーズン
△(6)トーホクキング
△(3)スーパーワシントン
<お奨めの1頭>
7R エトセトラ
南関東から再転入初戦の前走、3コーナーでスパートをかけて4角先頭。最後はミウラリチャードの底力に屈したが、見せ場を十分に作った。水沢苦手を克服した