いよいよゴールデンウィーク後半へ突入したが、今週4日(土)から戦いの舞台は盛岡競馬場=OROパークへ替わる。ゴールデンウィーク中に盛岡競馬を行うのは2006年以来、実に7年ぶりのこと。
今年の岩手は5月に入っても例年以上に寒さが残っているため、新緑の季節はまだ先になりそうだが、内コースの芝も徐々に緑の濃さが日ごとに増している。芝のこけら落としは、おそらく5月19日、3歳重賞・はまなす賞。それまでは1周1600mの左回りダートを楽しんでほしい。
4日メインは3歳重賞へ再格上げされた「第26回やまびこ賞」(盛岡ダート1800m)、12頭立て。ロックハンドパワーが無事に駒を進めてきた。
無事に...と記すと意外かもしれないが、シーズン初戦のスプリングカップは決して万全ではなかった。爪の状態が芳しくなく、必然的に追い切りもセーブして臨んだ。それでも貫禄の違いを見せつけて勝ったが、その反動が心配のタネだった。
しかし、それは杞憂に終わった。何日かの休養から攻め馬を再開すると叩かれてさらに気配アップ。当初、岩手ダービー・ダイヤモンドカップへ直行のプランもあったが、回復が早く無事にやまびこ賞へエントリーした次第。
距離は未知の1800m戦だが、どんなレースにも対応できるのがロックハンドパワーの強み。加えて盛岡ダートは2戦2勝。順当に勝ち上がり、ダイヤモンドカップへの道を歩みたいところだろう。
逆転筆頭はハワイアンリゾート。佐賀2歳新馬戦を7馬身差で圧勝後、3ヵ月半の休養を経て南関東へ移籍。2戦7、5着に終わり、岩手へトレード。初戦で豪快なマクリを披露して快勝した。
2戦目にスプリングカップを選び、ロックハンドパワーに1秒9差5着。完全にレース経験の差が出た格好だったが、続く3歳A級戦で目の覚めるような脚で3角からまくって圧勝。周囲の度肝を抜いた。
対抗評価としたのはそのときのタイム。水沢1600m1分44秒8。ほぼ同じ馬場状態で行われたスプリングカップ=ロックハンドパワーの1分45秒1を上回っていた。まだ6戦とキャリアが浅く、まだまだ成長の余地十分。この挑戦は非常に楽しみだ。
ハカタドンタクは2歳戦線をリードした1頭。ダートに替わってロックハンドパワーらに主役を奪われ、一旦、中央へ移籍。3戦0勝から再転入し、スプリングカップは1馬身半差2着。
またもや完敗を喫したが、元々が器用なタイプではなく広い盛岡コースの方が合うはず。距離延長も歓迎のクチで、そこに逆転の目があるかもしれない。
ブラックタイガーは堅実さを身上として岩手5戦2勝2着1回3着1回。着外が一度もないのが魅力だが、その半面、破壊力で見劣るのも否定できないところ。有力馬がもつれた際に浮上。
テンショウリバイヴは幼い面が残っているため好、凡走の落差が激しいタイプ。ただ550キロを越す大型馬で叩かれながら着実に上昇。輸送もある今回、キッチリ絞れてくれば上位食い込みの可能性もある。
◎(11)ロックハンドパワー
○(4)ハワイアンリゾート
▲(3)ハカタドンタク
△(8)ブラックタイガー
△(5)テンショウリバイヴ
<お奨めの1頭>
5R ビコーディアナ
レース間隔がちょっと開いたのは盛岡開催まで待ったから。まだ動きは本物ではないが、ここなら地力の高さで勝ちにいける