
24日メインは3歳牝馬重賞「第10回ヴィーナススプリント」(盛岡ダート1200m)。牝馬限定だが、好メンバーがずらり。キラットダイヤ、トーセンキャロルとの3度目対決が最大見ものとなった。
キラットダイヤは2年連続で最優秀短距離馬に選出された名うてのスプリンター。昨年11月、盛岡で行われたJBCスプリントに地元大将格で出走。結果は10着だったが、JBCデー盛岡を盛り上げた。その後は休養に入り、一旦、南関東へ移籍。5ヵ月半ぶりの休養後、船橋1200m戦を使って岩手へ里帰り。早池峰スーパースプリントを完勝し、同レース3連覇の偉業を成し遂げた。
続いて岩鷲賞も3連覇を狙って勇躍登場したが、よもやの3着。トーセンキャロルに完敗を喫した。敗因は逃げ有利の馬場。大本命を背負って3番手外は当然のポジションだったが、ハナレイにも後塵を拝してしまった。その後は恒例の夏休みに入って帰郷。ヴィーナススプリントから始動する。昨年はスキップして同きゅう舎のディアリッキーが優勝。今年、キラットダイヤはヴィーナススプリント2度目の制覇、前走3着の雪辱を果たす。
トーセンキャロルは中央芝1200m1勝、南関東1勝から岩手入り。いきなりひまわり賞(オークス)、OROオータムティアラと牝馬二冠を制した。以降は精彩を欠いて今季初戦の水沢1600m戦8着。陣営は短距離路線へシフトしたのがズバリ。早池峰SS4着から岩鷲賞へ臨み、驚異的な末脚を駆使し、岩鷲賞を完勝した。
クラスターカップ14着はペースも相手も違いすぎて仕方なしの結果。今回、ヴィーナススプリトでキラットダイヤを破ることができれば最優秀短距離馬の可能性も大きく浮上。今回は力が入る一戦となった。
アップテンペストは笠松から再転入。初戦の早池峰SSで2着を死守した。岩鷲賞は逃げたハナレイ、3番手外キラットダイヤの間に入り、息の抜けない厳しい競馬。9着失速したが、続く2戦で連続2着。クラスターカップは13着だったが、逃げたドンフランキーに食らいつき、前回は水沢850m戦をハイタイムで快勝。好、凡走の落差が激しいが、うまく流れに乗れれば2頭に割って入るシーンまで。
セイシークエンスは南関東C1から転入後、5勝2着6回。今季も3勝2着2回3着2回の成績でA級に定着した。近2走は4、5着止まりだが、水沢が舞台。岩手の勝ち星5勝すべて盛岡戦でマークし、コースが替わって反撃。
ノースリュシオルは相手なりに駆ける堅実さが身上。堅実な差し脚を武器とし、1200mも守備範囲。先行激化なら台頭十分。
ボーンブレジーヌは前走、水沢1300mをレコード勝ち。絶好調をアピールした。今回はマークがきついが、絶好枠を生かす。
◎⑨キラットダイヤ
〇②トーセンキャロル
▲⑦アップテンペスト
△⑤セイシークエンス
△⑥ノースリュシオル
△①ボーンブレジーヌ
<お奨めの1頭>
5R コイビトサンタ
一貫してA級をメインに走り続け、前走からC2へ降格。2着に終わったが、相手が強かった。このメンバーなら首位を譲れない
先週は2日間連続で岩手競馬の最高格M1レースが行われた。17日は2歳芝全国交流「第25回ジュニアグランプリ」(盛岡芝1600m)。今年は遠征馬6頭、地元岩手7頭の計13頭で覇を競った。
優勝は北海道代表トワイライトウェイ(父ジャスタウェイ)。道中は5番手インを追走し、直線で外に持ち出すと鋭く反応。メンバー最速の上がりを駆使してルーラーオブダート、エイシンコソンテを並ぶ間もなく抜き去った。
落合玄太騎手「最終追い切りでこれまでの中で一番の動きを見せてくれたし、パドックも落ち着いていたので、いい状態で臨めると思った。内目の枠に入ったが、1枠の馬が速かったので4番手インは想定どおりのポジション。馬の行く気を優先させた。ダートでも1,2着を確保していましたが、手応えがいいのに最後の伸びがもう一つ。ですけど今回は追ってからの反応もすばらしく、芝が合っているなと思いました」
田中淳司調教師「1歳の時からフットワークの良さが目立っていたし、坂路を上がっていく姿もきれいだった。ただ、今の門別みたいなパワーの要る馬場向きではないんでしょうね。認定を取れなったので、取れるのはこのジュニアグランプリしかないと思い、ここを目標に調整してきた。今後については未定。オーナーと相談して決めたいと思っています」
落合玄太騎手は盛岡芝の初勝利をジュニアグランプリで飾ったが、管理する田中淳司調教師は昨年、ラビュリントスに続いて2連覇。通算でも4度目(セラミックガール、パーティメーカー)のジュニアグランプリ制覇。まさに重賞ハンターの面目躍如といった一戦となった。現時点では白紙状態だが、次走決定を待ちたい。
18日は牝馬クラシック三冠目「第4回OROオータムティアラ」(盛岡ダート2000m)。当初、ミニアチュールはダービーグランプリに向かう予定だったが、不来方賞で4着に敗れたため、急きょ路線変更した。
優勝はそのミニアチュール。先手を主張する馬がいなかったため逃げの手。ハイラップを刻み、最後は脚いろが一杯になったが、後続を突き放して2着に2秒2差をつけて圧勝。牡馬二冠に続いて牝馬二冠を獲得した。
山本政聡騎手「逃げにはこだわらず、自分のレースをやり切ろうと思っていたが、競りかける馬がいなかったので逃げることになった。ゲートでおとなしくスタートも素晴らしかった。休み明け(不来方賞)を叩いたので、その気になっていたし、後ろからもついてこない。最後は一杯となったが、牝馬同士なら力が違う。改めてポテンシャルの高さを感じた」
佐藤祐司調教師「不来方賞で敗れたからここに向かうと決めたので、間隔が短いローテーションが心配だった。今回のような牝馬限定のレースは馬の力の差が如実に表れるものだと考えていたので、相手はフジラプンツェル一頭かなと。直線は2頭の叩き合いになるのかなと思って見ていたが、4コーナーを回ったところでは勝ちパターンだなと思った。このレースを使ったのでダービーグランプリへは間隔が無くなくなった。この後は11月のロジータ記念に向かおうと考えています」
不来方賞はよもやの4着だったが、今回はうっ憤を一気に晴らした。ロジータ記念は南関東の強豪がそろうが、ミニアチュールの健闘を期待したい。
9月17日に行われた2歳馬による芝の地方競馬全国交流重賞『ジュニアグランプリ』は2番人気のホッカイドウからの遠征馬トワイライトウェイが優勝。このレースでは3年連続のホッカイドウ所属馬による勝利ともなりました。
先行争いから直線先頭に立った岩手のエイシンコソンテ、好位から迫ったホッカイドウ・ルーラーオブダートがゴールを目指して競り合うところを一気に差し切ったのがトワイライトウェイ。自身の2勝目が遠征競馬での重賞制覇に。同馬を管理する田中淳司調教師は昨年に続いてのジュニアGP連覇。
2着もルーラーオブダートが獲得してホッカイドウ勢のワン・ツーでしたが3着4着は岩手勢が確保。1番人気に推されたホッカイドウ・オオイチョウは8着に終わっています。
また、9月18日に行われた3歳牝馬の三冠路線最終戦『OROオータムティアラ』。こちらは1番人気のミニアチュールが人気に応える大差勝ち。不来方賞で敗れて牡馬三冠こそならなかったものの、牡馬路線・牝馬路線それぞれ二冠ずつの計四冠を獲得して3歳クラシック路線の戦いを締めくくりました。
同馬の次走は、管理する佐藤祐司調教師によれば11月の川崎・ロジータ記念を目標にしたいとのことです。
今週から盛岡に開催が移った岩手競馬。そろそろ秋の気配が・・・と思っていましたが、日中はまだまだ暑いですね。残暑なのでしょうけども、もう10月が目の前ですよ・・・。
ただ、日中はともかく日暮れ頃からはグッと気温が下がるようになっても来ました。来週あたりからはもっと下がって朝晩は寒いくらいになりそう。まだしばらくは気温との戦いが続きそうですね。
9月19日のメインレースは9Rです。芝1700mの特別『セプテンバーカップ』。本命は(8)ナンベイコーを採りました。
昨年は芝での出走が無かった本馬ですが今年は芝で2戦、6月のB2級芝1600m戦では逃げた上に上がり最速級の末脚を繰り出して押し切るという強い競馬を見せています。直近のダート戦では馬場傾向の不利さもあって勝ち星には手が届いていませんが、自分の形に持ち込めれば強い事は証明していますし、この時期の、切れ味勝負にはならない芝も有利な材料・戦いやすい材料になるのでは。
対抗は(5)エクスポーネントでどうでしょうか。7歳となった今季は、A級でも連続好走していた頃の勢いこそ・・・ではあるものの堅実さは引き続き健在、そしてそれは芝ダ問わずというものを維持しています。芝1700mの実績もありここでも上位の一角に食い込んできてくれるでしょう。
三番手はちょっとひねって(7)ヴァイオレットベガ。1000mから1700mまでこなしているところを見ると芝適性の高さには期待して良さそう。ちょっと勝ち味に遅い印象があるのと逃げベストゆえ同型が多くなりそうですが、◎と同様、今の馬場ならそれでも前残りの可能性は十分。
(3)シナモンロールは夏の盛岡戦で好走しているように芝には問題なしですが、距離は気持ち長いかもという印象がある分で今回はちょっと控え気味の評価にしました。もう一頭は(2)クトゥネシリカ。盛岡の芝は初めてですがJRA時代には芝でひと桁着順が7回。間隔が詰まっているので当日の気配を見つつ。
●9Rの買い目
馬単(8)=(5)、(8)=(7)、(5)=(7)、(8)→(3)、(8)→(2)、(5)→(3)、
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今週は岩手競馬の最高格M1重賞の2連発。18日メインは牝馬クラシック三冠目「第4回OROオータムティアラ」(盛岡ダート2000m)。急きょミニアチュールが参戦を表明し、ひまわり賞2着、やまびこ賞2着ケープライトは自重。想定とかなりかけ離れたメンバー構成となった。
もちろんミニアチュールが出走となれば、不動の本命に異論はないはず。北海道2勝から転入後、無敵の7連勝。ダイヤモンドカップ、東北優駿(岩手ダービー)の牡馬二冠、さらに岩手版オークス・ひまわり賞圧勝と世代トップを独走した。その後は三冠=不来方賞1本に絞って調整。万全の態勢で臨んだかに見えたが、よもやの敗戦。逃げの手に出たが、一杯となって4着に沈んだ。
岩手で初めて土がつき、陣営のショックも相当だったようだが、気持ちを切り替えてOROオータムティアラへ矛先を変えた。今回は牝馬限定戦。ほぼひまわり賞で勝負付けが済んだメンバーに加え、2000mも水沢だったが、2度経験済み。唯一の懸念材料だった盛岡坂もひまわり賞で克服と死角なし。不来方賞4着のうっ憤を晴らす。
スノーパトロールは東京ダート1600m2着1回から転入。スプリングカップ3着、ダイヤモンドカップ3着、東北優駿4着から芝準重賞・はまなす賞を快勝し、待望の初勝利を飾った。その後は2ヵ月半の休養に入り、ぶっつけで臨む。ピリッとした脚はないが、いい脚を長く使えるのが最大の武器。その意味で長丁場2000mは望むところ。スタミナ勝負に持ち込んで逆転をもくろむ。
フジラプンツェルはデビューから圧巻の5連勝。交流重賞・南部駒賞は4着に敗れたが、牝馬交流・プリンセスカップを完勝。2歳最優秀馬へ選出された。東京2歳優駿牝馬後、JRAへ移籍。3戦とも着外に沈み、岩手へ帰郷。4ヵ月の休養から復帰して2、5着。まだ本来の調子を取り戻していないが、徐々に状態アップ。2000mが不安だが、地力でカバーできる。
ツーエムルーイーはデビュー2戦目の中京ダート1800mで2番手キープから快勝。2ヵ月の休養を経て岩手入りし、初戦1番人気に支持されたが3着。初の地方ダートにとまどった。今度は2度目に加え、左回り、2000m延長など好走材料がそろった。
アシモトヨシは新馬戦を快勝後、重賞路線へ。強豪メンバーと戦ってきた経験を生かして地力アップ。JRA条件交流2着、やまびこ賞4着、前走3着など充実ぶりが目を引く。コースも盛岡の方が合い、次位争いに参加する。
リスレツィオは北海道から転入後、いきなり4連勝をマーク。以降は積極的に重賞挑戦をし続けてイーハトーブマイル3着、ひまわり賞3着。牝馬同士なら上位を争って当然。
◎⑥ミニアチュール
〇⑫スノーパトロール
▲④フジラプンツェル
△③ツーエムルーイー
△⑧アシモトヨシ
△②リスレツィオ
<お奨めの1頭>
2R マコトダイトウレン
B1戦で3、2着にまとめ、C2降格の前走を完勝。底力の違いを見せつけた。1000m対応も問題なく、もう一丁いける
17日メインは2歳馬による地方競馬全国交流「第25回ジュニアグランプリ」(盛岡芝1600m)。過去10年は北海道7勝、岩手3勝。目下2年連続で北海道勢に凱歌が上がり、地区レベル差も大きい一戦と言っていいだろう。
オオイチョウは門別1100m・2歳新馬を直線インを突いて快勝。続いて2戦目・1600m3着からJRA札幌・クローバー賞へ挑戦。前半は置かれ気味だったが、3コーナーからスパートをかけるといい感じで反応。初めての芝だったことを考えれば1着馬から1秒2差7着なら悪くない内容だった。岩手トップを走るフジユージーンと同じゴールデンバローズ産駒。血統背景からもダート向きの印象があるが、母父がディープインパクトなら芝対応も問題なし。最有力候補に浮上した。
トワイライトウェイは新馬戦2着だったが、1着オスカーブレインは重賞・サッポロクラシックカップを4馬身差で圧勝。2戦目は逃げ一杯4着に終わり、2ヵ月休養。復帰戦のデビュー3戦目を逃げ切り、待望の初勝利を飾った。前走はコモリリーガルに逃げ切られたが、2着を死守。管理する田中淳司調教師は昨年のラビュリントスを含め、過去3度優勝の実績。多少、1本調子のイメージがあるが、芝適性を見込んでの参戦は明らか。
マコトロクサノホコは新馬戦3着だったが、勝ち馬ストリームは栄冠賞を完勝した強豪。2戦目を1番人気に応えて豪快なまくりを決め快勝した。続いて5、2着からJRAサッポロ・コスモス賞に挑戦。さすがにスピードについていけず7着に終わったが、一度でも芝を経験したのは心強い。スムーズに追走できればあっさり十分。
エイシンコソンテは牝馬限定・新馬戦を3馬身差で完勝。リリーカップは6着だったが、重賞を経験して岩手入り。初戦をあっさり逃げ切り、幸先のいいスタートを切った。ダート戦快勝だったが、盛岡芝を狙っての転入。エイシンヒカリ産駒は南部駒賞現在2連覇中(エイシンケプラー、エイシンシュトルム)など岩手と相性抜群。絶好枠を引き当て一気押し切るシーンまで。
セイバイラックはデビュー2戦とも芝を選んで芝1000m2着。2戦目、芝重賞・若鮎賞も2着ながらタイム差なし。盛岡芝2度経験したのはセイバイラック1頭のみ。前走後はジュニアグランプリ1本に絞って調整を進めてきた。
マイベネラブルは実戦を使われるごとにレース勘を身につけ、3戦目の門別1000m戦で鮮やかな抜け出しを決めて快勝。以降2戦は7、5着止まりだが、叩き合いに持ち込めれば抜け出す可能性もある。
◎⑨オオイチョウ
〇④トワイライトウェイ
▲⑫マコトロクサノホコ
△①エイシンコソンテ
△⑧セイバイラック
△⑥マイベネラブル
<お奨めの1頭>
3R デルマアシュラ
転入後はA級に在籍し、前々走B1級から一気にC2へ降格。順当に勝利を飾った。相手強化感もなく、もう一丁いける