28日メインは水沢1400m重賞「第36回栗駒賞」。栗駒賞は元々がアラブ系による特別だったが、2000年からサラブレットの重賞へ格上げ。開催時期も冬からクラスターカップの前哨戦として6、7月に実施されたこともあったが、一昨年から4月へ移行。今後、栗駒賞からシアンモア記念、もしくは岩鷲賞、クラスターカップへ向かう馬たちが出てくる。
その筆頭が2連覇を狙うゴールデンヒーラー。昨年は栗駒賞から始動して完勝。幸先のいいスタートを切ったが、シアンモア記念6着、一條記念みちのく大賞典8着に凡走。「一時は引退、繁殖入りも考えた」(佐藤祐司調教師)ほどだったが、。一息入れて牝馬準重賞・フェアリーカップへ出走。ようやく闘争心に火がついて青藍賞2連覇も飾った。
続いてマイルチャンピオンシップ南部杯へ挑戦。レモンポップが逃げ切って圧勝し、ゴールデンヒーラーは流れも合わず7着。一昨年5着より下回ったが、マズマズの結果を出した。しかしJpnIII・クイーン賞8着、桐花賞5着。総合的に見れば不本意に終わった1年だった。
以上のことを受けて陣営はクラシックディスタンス(2000m)ではなく、マイル以下を使う方針に決定。手始めに白嶺賞を完勝し、予定どおり栗駒賞へ駒を進めてきた。
唯一の不安点は休み明け2戦目は勝っていないこと。3歳時はあやめ賞1着→ダイヤモンドカップ2着。4歳時はA1戦1着→シアンモア記念3着。そして昨年は栗駒賞1着→シアンモア記念6着。ゴールデンヒーラーには嫌なデータだが、今年こそ春2連勝を飾りたいところだろう。
ゲンパチプライドは中山ダート1200m1勝、東京ダート1400m1勝。今年2月、2勝クラスでも4着を確保した現役ばりばり。転入戦。白嶺賞は小回り水沢対応がネックだったが、コースロスなくレースを進めて2着確保。収穫多い一戦となった。地方ダートが問題ないことを証明し、さらに気配アップも確実。
タイセイアベニールは中央芝1200mのスペシャリストで鳴らし、一昨年、GIII・函館スプリントステークスでも3着の実績を誇る。ダート戦でも3歳時に端午ステークスで2着。また転入前にもダート3戦を使ってマズマズのタイムをマークした。9歳の年齢が若干気になるが、格でいきなり勝ち負けまで。
ドルズプライスレスは一昨年、中央未勝利から転入して覚醒。これまで7勝をあげ、昨最終戦も快勝。逃げ一辺倒だが、自分の競馬に持ち込むと強じんな粘りを発揮する。前走・白嶺賞は4ヵ月半ぶりの実戦でプラス7キロ。太め残りだったが、3着に粘った。水沢1400m5戦4勝3着1回。ベストの舞台で金星を狙う。
フジラプンツェルは昨年、中央から里帰り。馬体重が大幅に減っていたため4ヵ月休養から復帰。当初は本来のシャープさを取り戻せなかったが、昨年12月の水沢1400m戦を快勝。これで復活のメドが立った。今季初戦2着から白嶺賞へエントリーしたが、出走取り消し。赤松杯はしんがり負けだったが、1400m短縮なら軽視できない。
キモンリッキーは昨年、南関東C1から再転入後、8勝を荒稼ぎ。中央へトレードされたが、4戦着外に終わって里帰り。初戦で豪快なまくりを決めた。今度はメンバーが大幅に強化されたが、岩手の水が合う。
◎⑧ゴールデンヒーラー
〇①ゲンパチプライド
▲②タイセイアベニール
△⑤ドルズプライスレス
△③フジラプンツェル
△⑥キモンリッキー
<お奨めの1頭>
3R ラブショック
転入戦2着は久々の実戦に加え、前半で置かれたのが痛かった。叩き2戦目で首位を奪取する