盛岡商業高校全国高校サッカー優勝おめでとう!!!
いきなり競馬の話題から離れてすいませんが、いま岩手・盛岡はこの話題でもちきりです。決勝戦はちょうど水沢競馬場でトウケイニセイ記念が行われていた時間と被っていて、関係者も事務所のテレビを気にしながら仕事をしている状態。もちろん私も撮影の合間に応援していましたし、おそらくジョッキーたちも控え室で声援をおくっていたのではないでしょうか。
たぶん、サッカーや野球でいわゆる強豪校のある地区の方にはこの感覚はわからないでしょうね。それでは岩手出身の有名人を考えてみて下さい。宮沢賢治、石川啄木、あるいは原敬…。文人や政治家は輩出しているのですが、体育系で全国に名が知れ渡った人といえば、サッカー日本代表のMF小笠原満男さんとアルベールビル冬季五輪ノルディック複合団体金メダリストの三ヶ田礼一さん(皆さま覚えていらっしゃいますか?)ぐらいではないでしょうか。とにかく岩手というところは、スポーツではあまり盛り上がることのない県なのです。
もちろん各選手達はがんばっているのでしょうし、立派な結果を出している種目もあるのですが、このような日本中に生でテレビ中継されるような大会となると、岩手県民はどこか他人事のような感覚があると思います。サッカーでも野球でも、どうせ勝つのは有望選手をスカウトで集めた有名校でしょ、と。
昨年は遠野高校がベスト4まで進出しました。それも相当スゴイことだったハズですが、夕方のローカルニュースで多少の時間を割いたぐらいで、それほどの盛り上がりは見られませんでした。ところ今年は準々決勝突破という報が伝わり、「おや?これはもしかすると…」と俄然注目を集め、そして県民が見守るなか見事な戦いぶりで優勝・全国制覇!もちろん部員全員が地元から通常の試験を受けて入学、授業も普通に受けて放課後の部活に励む、普通の岩手の公立高校生たちです。ここが素晴らしいです。
岩手に住んで18年、このような喜びに立ち会うことはなかなかありません。巷ではラグビーの新日鉄釜石以来、と言われていますが、それは私が岩手県民になる以前の話。だから私は、「メイセイオペラJRAGI制覇以来の快挙!!」と思っています。
さて、いよいよ今年度の岩手競馬も残りあと僅か。次週と年度末に、重特の予定がない平場のみの開催がありますがこれは昨年度、「特別競馬」を追加開催したのと同じ日程が今年度は当初からスケジュールされていたという格好。近年はトウケイニセイ記念でシーズン終了、というリズムになっていただけに何となく調子が狂う気もしますが、リーディング争いは騎手・調教師ともにもつれ込みそうですし、なによりプラス6日間も競馬ができるのですから、十分に楽しみたいと思います。
(文/写真・佐藤 到)
この5日、名古屋競馬場で行われた「レディースジョッキーズシリーズ」最終戦。岩手から出場していた皆川麻由美騎手は2戦を3着・2着にまとめて名古屋シリーズ2位・総合3位の成績を獲得しました。
名古屋で2戦、1戦目はスタート直後に躓き、2戦目は先行馬がハイペースに翻弄されるという難しい展開。それでも上位に持ってきたのだから立派なものです。
特に2戦目は「自分の馬は先行馬と聞いていたのに、普通に行って中団あたりになったということは前が速い。そう思って上手く流れに乗れるよう我慢しました(皆川騎手)」という騎乗が実り、直線は勝ち馬と一騎打ちに持ち込もうかという末脚を発揮。あれで勝っていれば……、と残念な気もするのですが、それは仕方ないか。
岩手ではなかなか騎乗機会に恵まれない皆川騎手ですが、荒尾・高知・名古屋と転戦してこの結果を残して、ずいぶんと気分転換にもなったようです。シルバーステッキ賞優勝もその好サイクルの結果。これがこれからの活躍に繋がるといいですね。
◇お奨めこの一頭……本命党編
9R/マンノダイヤモンド
2着に敗れたとはいえ前走は非常にしぶとい内容。ここで2勝目
◇お奨めこの一頭……穴党編
8R/トーヨーサマー
久々の1400m戦。マイルは長い同馬にとってこの距離はチャンス
※お詫び
前回の「ゴールデンステッキ賞」のエントリの中で『以前は1着騎手に100万円のボーナスが設定されていて〜さすがに今はボーナス賞金も無くなりましたが』とボーナス賞金が無くなったかのような表現をしましたが、今回も1着騎手には45万円のボーナスが設定されておりました。関係者の皆様にお詫びいたします。
7日メインはA2級馬による水沢2000m戦「第31回六華賞」、11頭立て。前日メイン・かまくら特別と同様、カギを握るのは2000mの距離。向正面、2コーナー過ぎがスタート地点で枠順の有利不利はあまりなく実力どおりにほぼ決まる。
人気を集めるのは前回快勝組で登録順からメタモルキング、マルカクール、マイニングプレスの3頭だろうが、その中からマイニングプレスを主軸に推す。
マイニングプレスは最後の上山ダービー(こまくさ賞)馬として知られ、その年の11月に岩手へ転入。当時、明け4歳で行われた金杯でも3着に入った実績を誇る。また移籍後、これまで44戦のレースを消化(上山時代に二度遠征)したが、着外がわずか6回のみと抜群の安定度を誇っている。今シーズンもA1級で始動し、すべて4着以上にまとめ、9月からはA2級へ降格後も毎回上位入着を果たしていた。その半面、勝ち味の遅さがネックで前回のレースまで0勝2着4回3着7回4着2回と最後の一押しが足りなかったが、それも前走(水沢1600m)快勝で吹っ切れた。
2000mは初体験だが、2年前の駒形賞(水沢1900m)で2着に食い込んでおり、距離的にも不安はほぼなし。ここをキッチリ勝ってオープン返り咲きへの手みやげとしたい。
軸は決定したが、相手捜しがちょっと難しい。距離適性面からならサージェリーが最右翼だが、シーズン途中に岩手日報杯優勝、M&Kジョッキーズシリーズを2着にまとめ、オープン特別・赤松杯に強気に挑戦。そこで力足りず8着に敗れて以降、チグハグなレースを繰り返している。
それならばテイクファイブを相手筆頭に指名したい。05年6月、中央在籍時にJRA500万下と岩手A2級との条件交流戦・カシオペア賞を快勝。10月に岩手へ新天地を求め、A2へ編入し、カシオペア賞の内容から実力上位の評価もあったが、凡走の連続。案外な結果に終わっていたが、ここ2戦は見せ場をタップリ作って連続3着。ようやく通用のメドが立ち、ソロソロ連対突入のシーンが濃厚となった。
メタモルキングは中央4戦0勝2着2回で今年3月に岩手へ転入。中央時の賞金の関係でいきなりA2へ格付けされ、当初もがいていたが、使われるたびにクラスにも慣れて6戦目に初勝利。その後はややスランプに陥っていたが、6走前、そして前回と見事逃げ切っている。
できれば逃げたいところだが、快速馬チェリーフォティがいるのでおそらく2番手からの競馬。それでも全馬が距離を意識してスローペースになること必至、スンナリの流れなら持ち前の渋太さを発揮してくれるに違いない。
評価に迷うのがマルカクールだ。東海、園田で9勝をマークし、今年3月に笠松A級から転入。スタートがC2級でメンバーにも恵まれて<6.3.1.3>に加え、目下2連勝中と依然、底を見せていない。
しかし通算75戦中、勝ち星は1700mまで。1800mでは3着が1回あるのみだが、これは父エブロス、母父トウショウボーイの血統背景からか、中距離以上に不安を抱えているのが過去のデータだ。もちろん小回り水沢ゆえ、乗り方次第でアッサリ克服する可能性も高いが、ここは若干割り引きとした。
もちろん先に記したサージェリーも底力、距離適性から軽視はできない。
◎ ?マイニングプレス
○ ?テイクファイブ
▲ ?メタモルキング
△ ?マルカクール
△ ?サージェリー
3連単は2を1着固定に5、3、1、11のフォーメーション
馬複は2−5、2−3、1−2、2―11
<お奨めの1頭>
10レース アドマイヤレグルス
転入初戦を快勝後、2戦連続で2着に敗れたが、相手が悪かった。ここはキッチリ勝ちたい
12月31日 第32回桐花賞(3歳以上オープン 水沢2000m)
(写真・佐藤到)
1着 オウシュウクラウン
枠差を考えれば逃げの手もあっただろうが、ニッショウウララがやや出遅れながらも絶対に逃げる構えを見せたので中団5番手に控える。1周目スタンド前で行きたがる仕草を見せたが、小林騎手が砂を被らせて折り合いをつけるのに専念。それでうまく折り合いがつき、3コーナーから満を持してスパート。
4コーナーを回る時にはすでに3コーナーで先頭に立ったテンショウボスを射程圏に入れ、ラスト100mで交わす。その後、ちょっととぼけるシーンもあったが、外ゲイリーエクシードが接近すると、そこからまたひと伸び。ゲイリーエクシードとの差は3/4馬身だったが、まだ余裕十分。着差以上に強い内容で完勝し、前回・白嶺賞2着の雪辱を晴らすとともに、世代交代を高らかに宣言した。
「久々の2000mで馬が行きたがったりしたし、自分から動いていった分ペースが上がって、最後に差し馬が迫ってくるのは仕方がないと思っていた。でも、直線で抜けだした時、後ろから馬が来たらまた反応して伸びて、きっちり勝ってくれて嬉しかったです。自分もこれが桐花賞初勝利。勝ててホッとしています」と小林騎手。
この結果を見て陣営は次走にG?・川崎記念を視界に入れた。もちろん万全の態勢が条件だが、順調に攻め馬を消化できれば遠征する可能性が高くなった。
2着 ゲイリーエクシード
「スローになるだろうからと、いつものこの馬の位置取りにはこだわらず前に行った」(沢田騎手)の言葉どおり、前々の競馬に心がけて4コーナーではオウシュウクラウンの後ろにつける。翌日には10歳となる高齢馬だが、今季14戦6勝2着7回3着1回と抜群の安定感。「この年でこれだけ走ってくれたんだからたいした馬だね」と沢田騎手が語っていたが、毎回の好走にはただただ頭が下がるばかりだ。
3着 チュードサンデー
ゲイリーエクシードの前のポジションを取ったが、勝負どころで置かれ気味。これまでならそこで終わってしまうのだが、今回は再度、大外から鋭く伸びて3着。当日はメンバーが大幅に強化され最低の10番人気だったが、それを見事に覆し、3連単78,940円の高配当を演出した。
4着 テンショウボス
終始3番手外につけ、3コーナーでサイレントエクセルの手応えが怪しくなったのを見て一気に先頭。一発勝負に出たが、先に仕掛けた分、最後の伸びを欠いた。それでも見せ場十分で0・2秒差の僅差なら評価は高い。
7着 サイレントエクセル
絶好の2番手をキープし、いつでも抜け出せる体勢かに見えたが、3コーナーで脚色が怪しくなり、直線に入ると馬群に飲み込まれる。「中間の気配は悪いと思わなかったが、芽に見えない部分で遠征(船橋・クイーン賞)の反動があったかも。それと元々、動きが硬いタイプなので寒い時期も合わなかったのかな」と板垣騎手が語っていたように、改めて遠征の難しさを垣間見せた。
1月2日 金杯(2歳 水沢1600m)
(写真・佐藤到)
1着 セイントセーリング
「前回(寒菊賞)で大事に乗りすぎたので今回は思い切ったレースをしようと考えた」(菅原勲騎手)。戦前は外枠(10番)でもカネショウエリートが逃げるだろうが、大方の味方だった。それを覆して意表をつく逃げの手に出て、道中の手応えも抜群。直線に入ってもスピードは衰えず、パラダイスフラワーの追撃を完封し、大金星をあげた。
寒菊賞では貯める競馬に徹し、直線勝負に賭けたが、伸び案外。菅原勲騎手はイメージしたシャープさがなかったようで、それで今回、逃げの戦法を取った。これまでタイトルは芝特別・黄菊賞の1つにとどまり、消化不良のレースを繰り返していたが、今までのうっ憤を一気に晴らした。馬も頑張ったが、それ以上に菅原勲騎手の好プレーが光った一戦だった。
2着 パラダイスフラワー
全日本2歳優駿で見せ場なく9着に敗れたが、地元ダートでは敵なし。圧倒的な1番人気に支持され、絶好の3番手外をキープ。ほぼ負ける要素が見られず3コーナーで早めにスパートをかけたが、いつもの爆発力が見られず半馬身差の2着。
こちらもサイレントエクセルと同様、遠征の反動が大きかったようで改めてアウェーでの戦いの過酷さを見せつけられてしまった。今後は冬期休養に入り、自厩舎で来シーズンへの英気を養うという。
3着 アンダーボナンザ
馬がラチにぶつかるのを覚悟の上で後方8番手の最内を走り、3コーナーからエンジン全開。ところが仕掛けたあとに前がふさがる不利があり、そのロスが大きかった。それでも持ち直して直線大外を強襲し、鋭く伸びたものの3着に終わった。
相変わらず気性面に課題を残しているが、素質は間違いなく一級品。この冬で精神的にどこまで成長できるかにかかっている。
6日(土)メインはC1級馬による1900m戦「第8回かまくら特別」、9頭立て。距離がカギを握ると思うが、それでもヤスノコミューンを主軸に推してみたい。メイセイオペラの初年度産駒で2歳時に早々と2勝をマークし、期待を集めた1頭だったが、3歳戦に伸び悩み1勝を加えたのみ。そのまま埋もれてしまいそうな印象もあったが、昨年1月から思い切って6ヶ月ほど休養。それが吉に出たようで、時に凡走しながらも今季<3.1.4.5>とひと皮むけたレースを披露している。
前走は中団キープから早めにスパートをかけたのが功を奏して快勝。これで弾みがついたし、元々が勝ち味に遅いタイプだけに距離延長はむしろ歓迎のクチ。実力伯仲のメンバー構成となったが、連勝十分と判断した。
逆転筆頭はテンマ。中央0勝、笠松4勝後、再び中央入りしたが、芽が出ずに終わり、園田、北海道を経て昨年12月に岩手へ転入。当初はC1格付けだったが、今季はC3へ降級し、メンバーにも恵まれて4勝。現在はC1でも勝ち負けを演じている。前回・シクラメン特別でも3番人気に支持されたが、追い込み届かず4着。これは先行競馬で終わったもので仕方なしの結果で、今回は長い距離の経験豊富さを生かしてくれるはず。
ヘイセイサンシロウは中央0勝→園田7勝→高知1勝A4から転入し、C3級でポンポンと2連勝。格上の実力をマザマザと見せつけ、前走・磐井川特別に臨んだが、活きのいい3歳馬がそろったため5着敗退。今回から2ランクアップのC1となったが、むしろメンバーは前走よりも楽。しかも高知時代に同距離(1900m)の重賞・二十四万石賞で0・8秒差5着(1着ストロングボス)入線した実績も見逃せない。
ダイタクバイキングも怖い存在だ。今季未勝利と精彩を欠いていたが、今の泥んこ馬場を滅法得意とし、前回、ほぼ最後方から大外を豪快に伸びてきて2着を確保した。追い込み一辺倒の脚質ゆえ届かないケースもあるが、ツボに嵌まった時の末脚はまさに天下一品。よほどのスローペースにならなければ一気突き抜けるシーンまで考えたい。
他に近走充実、前走シクラメン特別でも0・1秒差3着テイエムウエスタン、水沢コースが合うゲンキデタマチャンも軽視できないだろう。
◎ ?ヤスノコミューン
○ ?テンマ
▲ ?ヘイセイサンシロウ
△ ?ダイタクバイキング
△ ?テイエムウエスタン
△ ?ゲンキデタマチャン
3連単は6、3、1のボックスを厚めに6、3の1、2着折り返しから1、2、4、7への流し
馬複は3−6、1−6、2−6、4−6、6−7
<お奨めの1頭>
7レース ブラックレガシー
前回は3コーナーで早め先頭に立ったが、末一杯となって4着。これは展開のアヤと見るべきで巻き返し必至だ