24日(日)メインは、3歳以上オープン馬による地方競馬全国交流「第8回岩手県知事杯OROカップ」。前日、テシオ杯ジュニアグランプリに続いて盛岡ターフが戦いの舞台となり、距離1700mで実施される。昨年は大井代表・トレオウオブキングが張田京騎手を背に快勝、2着にサイレントグリーン、3着にはトキオパーフェクトが入った。
今年は他地区から大挙6頭が参戦し、全国交流レースにふさわしい顔ぶれとなったが、地元の大将格ジェーピーバトルが力でねじ伏せる。シーズン開幕当初は水沢戦で7、2着にまとめたが、5月、A2特別・FM岩手杯から芝1本にローテーションを絞って以降、破竹の進撃。まずFM岩手杯を快勝すると格下からの挑戦、かきつばた賞(オープン 芝2400m)で2着惜敗し、JRA交流・シリウス賞ではとても届きそうにないところから鋭く伸びて2着。
これで改めて芝適性の高さを確認した陣営は重賞・せきれい賞にも強気の挑戦を試み、昨年の最優秀ターフホース・サイレントグリーン以下を一蹴。続いてオープン特別・桂樹杯も快勝し、新ターフ王の称号を手に入れた。
(桂樹杯ゴール 1着・ジェーピーバトル 佐藤到)
今回、桂樹杯(8月13日)から一ヶ月半ほどレース間隔が開いたが、これは予定どおりのステップ。確かに桂樹杯ではやや疲れが見え隠れしたのも否定できなかったし、また無理にダートを使って、いいムードを断ち切りたくなかったので水沢2開催を見送った。
この休養で気分リフレッシュしたのは間違いなく、大型馬ながら久々を苦にしないタイプ。過去、盛岡芝は5勝2着2回と連対パーフェクトを続行中だが、さらに白星を増やすに違いない。
軸は決まったが、相手捜しが難解だ。地の利か、それとも芝適正か、過去実績か。どれを重視するか迷うところだが、名古屋のマヤノモーリスを抜擢してみたい。中央でデビューしたが、5戦未勝利に終わり、一旦荒尾に移籍。そこで11勝を荒稼ぎし、再び中央入りしたが、デビュー当時とは一変。芝で3連勝を含む4勝をマークし、オープン入りを果たした。名古屋転入は今年3月だったが、いきなり重賞・東海桜花賞を快勝。続くオグリキャップ記念は3コーナーで失速10着に敗れ、4ヶ月の休養を余儀なくされたが、8月に戦列復帰。遠征直前のA級戦を1着にまとめてここに臨んできた。中央4勝は芝1800〜2500mと長い距離で実績を残していたが、芝1600mもおそらく守備範囲。アッサリ逆転首位まであり得るかも。
サイレントグリーンは今シーズン未勝利と、昨年の勢いが薄れつつあるのは残念な限り。今年はジェーピーバトルに主役の座を明け渡した格好だが、前走・桂樹杯ではジェーピーバトルを徹底的にマークからクビ差まで肉薄。正直、交わすまでの勢いはなかったが、元ターフ王の意地を見せてくれた一戦だった。こちらも水沢開催をスキップし、王者奪還に燃えている。
船橋アンフィトリオンの評価が難しい。中央6勝はすべて芝2000mであげ、昨年3月、G?・日経賞ではユキノサンロイヤルの0・3秒差4着にも入った、いわば格上馬だ。南関東転入はメトロポリタンS4着後、1年の休養後の今年4月だったが、ダートが合わず2戦13、11着。全く見せ場なく終わったが、7月のせきれい賞(盛岡芝2400m)では4コーナーで一旦2番手まで進出し、0・7秒差4着。まさしく芝で動きが一変した。今回はそれ以来の実戦となるが、ここに照準を合わせたもの。今回は昨年の同レース優勝ジョッキー・張田京騎手を向かえ、意欲満々で遠征してきた。
他では中央1勝後、名古屋で9勝マークし、本格化を迎えたウイニングウインド、芝ダートとも1600mがベストの舞台シンボリスナイパーにも注意が必要だろう。
◎ ?ジェーピーバトル
○ ?マヤノモーリス
▲ ?サイレントグリーン
△ ?アンフィトリオン
△ ?ウイニングウインド
△ ?シンボリスナイパー
3連単は1着固定で6、2、3着には5、8を厚めに13、3を押さえ
馬複は5−6、6−8、1−6、6−13、3−6
<お奨めの1頭>
11レース インターサウンド
毎回のようにお奨めしているが、実力は間違いなくオープン級。時に凡走もあるが、ここでは負けられない
23日(土)メインは弊誌・テシオの冠がついている地方競馬全国交流「第8回テシオ杯ジュニアグランプリ」。お陰さまで毎年、レース当日にテシオ杯イベントを開催させてもらっている。
これまで伝説の名馬スイフトセイダイのお披露目、北海道台風被災牧場への支援チャリティー、ダービーグランプリ前夜祭、シンポジウム「岩手競馬のあり方を考える」などのイベントを実施してきた。
そして今年は「がんばろう、岩手競馬―レアもの掘り出し市場」を実施する。これは岩手競馬調騎会騎手部会、そして岩手競馬関連産業労働組合(通称:岩馬労=がんばろう)のご協力を求め、レアもののオークションを行う。
ただ、レアものゆえ、通常のオークションでは天井知らずにつりあがり、ファンのふところが厳しくなってしまう可能性が大きい。それはこのイベントを実施する主旨からかけ離れたことになってしまうので、上限を設定。つまり希望価格を最大5000円からとして落札者がいなかった場合は希望価格を随時下げ、また希望者多数の場合は、じゃんけんで落札者を決める方法をとることにした。
開始時間は11レース終了後、17時前後から18時まで。場所は盛岡競馬場内にあるアトリウムで行いますので、皆さん是非、ご参加ください。テシオ編集部からも驚くレアものを用意しています。
(写真はトライアル・若鮎賞ゴール 1着パラダイスフラワー 佐藤到)
さて本題。「テシオ杯ジュニアグランプリ」、戦いの舞台は盛岡芝1600m。1着馬にはG?・朝日杯フューチュリティステークス・トライアルレースの優先出走権が与えられ、今年は北海道からエミーズスマイルが参戦。迎え撃つ地元11頭の計12頭で覇を競い合う。
主軸にセイントセーリングを指名したい。人気はデビュー2戦目から破竹の4連勝中パラダイスフラワーが集めるだろうが、前々走・ジュニアグランプリ・トライアル「若鮎賞」を逃げ切っているものの、クビ差の辛勝。ダートではレコードタイムに近い圧巻の強さを誇っているが、本質的には芝は合わないかの印象。若鮎賞はスローで逃げたことと、総合力でカバーしたもので、ダート競馬で見せる破壊力は感じられなかった。
それならば若鮎賞で、パラダイスフラワーにクビ差2着まで肉薄したセイントセーリングを主軸に推すのが妥当ではないだろうか。
セイントセーリングはデビュー戦、盛岡芝1000mを59秒4の好タイムで快勝。続いてJRA新潟・マリーゴールド賞へ挑戦したが、後方から差を詰めただけの8着に終わった。しかし、これはペースに戸惑ったのが大きく、菅原勲騎手「流れに慣れていけば対応できる」と帰郷後に語っていた。
そして前走・若鮎賞では中団4、5番手をキープしたが、超スローの流れで直線追い込んだものの2着に惜敗した。その後は水沢開催をスキップし、ここに照準をピタリ。1ヶ月あまりの休養が間違いなく功を奏するはずで、今度こそパラダイスフラワーに雪辱を晴らそうと意欲満々だ。
逆転筆頭格はやはりパラダイスフラワーだろう。芝適性に疑問が残るといっても事実、若鮎賞を逃げ切っているし、今回も絶好の1番枠を引き当て、再現の可能性は十二分にある。ちなみにパラダイスフラワーはこのジュニアグランプリを叩いて、G?・エーデルワイス賞(旭川)挑戦を予定している。
北海道から遠征するエミーズスマイルも不気味な存在だ。デビュー戦3着、2戦目2着、3戦目に待望の白星をマークした。これは切れる末脚が武器のために距離が短かったり、忙しい競馬が合わず、なかなか勝ち切れなかった。しかし3戦目の初勝利で吹っ切れ、上昇ムードで臨んできたのが心強い。またレース2日前から芝コースに入り、スクーリングも万全。アグネスタキオン産駒の良血馬が、岩手で素質開花するか非常に楽しみだ。
オペラダンディーはこれから韓国で第二の種牡馬生活に入るメイセイオペラ産駒三世代目。デビューは芝1000m戦だったが、難なくこなして見事逃げ切り勝ち。記憶に間違いなければ盛岡芝の新馬戦でオペラ産駒が勝ったのは初めてかもしれない。続く2戦目は条件が変わって水沢1400mの特別・りんどう賞だったが道中、馬群の中に入って苦しい展開を強いられたが、それをしのいで快勝。根性のあるところを見せてくれた。ここも勝てば園田・ジョイーレに続くメイセイオペラ産駒2頭目の重賞ウィナーとなる。
ボスアミーゴの評価が難しい。水沢850mデビュー戦をスケール大きく快勝したが、以降の2戦は足踏み状態が続きビギナーズカップ2着、りんどう賞3着。今回は初の芝レースでさらに読めなくなったが、父アドマイヤボスはマツリダアーティスなど盛岡芝に抜群の適性を誇っている。このまま黙って引き下がるのか、それとも巻き返しなるか、ボスアミーゴ自身には正念場を迎えたといっても決して大げさではない。
あとはデビュー戦(芝1000m)2着だったが、前回、水沢1300m戦で2着に1・7秒差の大差をつけたローランメモリーも軽視できないだろう。
◎ ?セイントセーリング
○ ?パラダイスフラワー
▲ ?エミーズスマイル
△ ?オペラダンディー
△ ?ローランメモリー
3連単は7、1、3をボックスに、あとは7を1着固定に2、3着1、3、5、12と手広く
馬複は1−7、3−7、5−7、7−12
<お奨めの1頭>
9レース ベルモントシーザー
前回・青藍賞はレース間隔がちょっと開いて中団のままに終わったが、それを叩かれて気配上昇。メンバーも非常に楽になった
あ゛ーっ!悔しいですね。実力があるのは間違いないのに、どこか歯車が噛み合わずにそれを発揮できない。本来の力を信じているだけに、歯がゆい想いがつのります。
何の話かって? フランスはパリで行われた柔道ワールドカップですよ。この大会は各階級1人・計7名の団体戦で争われ、これに柔道発祥の地のメンツをかけて臨んだ日本チームでしたが、女子が準々決勝でフランスに敗れ3位。男子はなんと初戦で、こちらもフランスに敗北を喫し敗者復活戦にまわったものの、今度は3位決定戦で韓国に完敗しメダルを逃してしまいました。特にオリンピック金メダリストの野村選手が明らかに調整不足。チーム全体の流れを担う先鋒でつまずいてしまったのが大きかったと思います。
ほぼ同期間に開催されていたシンクロナイズドスイミングのW杯では、日本は全種目メダルを獲得したものの(これでも相当スゴイことですが)、完璧な演技を見せたロシアには全く歯が立たない状態。F1では鈴木亜久里が率いる日本チーム「スーパーアグリ」が現実的な目標である最下位脱出さえままならず、WRC世界ラリー選手権ではスバルが長いトンネルから抜け出せずにいます。もちろんサッカーのW杯もでしたが、このごろ私が応援する勝負事はなかなか良い結果になりません。なんかこう、夢の中ではしっかりと掴んだ勝利が指の間をすり抜けていくような感じ。心の底から応援した選手の勝利の笑顔を見て、私もすっきりとした気持ちになりたいものです。
さて、フェイントはこのぐらいにしてオウシュウクラウンです。どうも本調子ではなかったようで(本ブログ9/19参照)、掲示板を外す7着という結果に終わってしまいました。調整も順調、「パドックでは良く見えたんだけどね」という声も多く聞かれ、これがいわゆる“見えない疲れが溜まっていた”という状態なのでしょうか?しかし忙しいローテーションの中で遠征したジャパンダートダービーであの走りを見せたのに、前走から1ヶ月おいてじっくりと仕上げたはずの今回がこうなってしまうとは… 馬って本当に難しいですね。
一方、実力を存分に発揮したのは牝馬サイレントエクセルでしょう。彼女の健闘で我ら岩手のファンも多少は溜飲を下げることが出来ました。地元でレースを見ていない方が馬柱だけ目にすれば、この馬は牝馬同士では連勝しているけれど男馬とGIの舞台で競ってはどうか?と思っても無理ありません。地元のトラックマンでさえ予想紙の印はあまり回せませんでしたが、しかしサイレントエクセルの勝ちっぷりを生で見ている我々には、煌めきというかオーラというか、すごく迫力があって大物感がビシビシと伝わってくる感じなのです。この調子で成長を続け、2001年のJRA福島・ラジオたんぱ賞GIIIでネイティヴハートに次ぐ5着に入着した、セイントリーフをも超える存在になって欲しいですね。
それにしても、サイレントエクセルが勝馬から首+1馬身半の着差。オウシュウクラウンが100%の力を出していればサイレントエクセルの2〜3馬身前にいたと思われ……いや、タラレバは止めましょう。あのメイセイオペラもダービーグランプリ10着からGIへの階段を登りました。今はただオウシュウクラウンの実力を信じ、復活を祈ることにします。
(文/佐藤 到)
<次走へのメモ>
9月18日 第21回ダービーグランプリ
(ダービーグランプリ、ゴール 写真・佐藤到)
1着 マンオブパーサー
大外14番に入ったタイセイスーパーがゲート入り直前に立ち上がり、騎手を振り落として放馬。そのためスタートやり直しに20分ほどかかり、波乱ムードが立ち込めていた。
逃げたバンブーエールの2番手をキープ。1周目スタンド前からペースがガクンと落ちたが、「気を抜いて走る気難しい面があったので、スローになって良かった」(木幡騎手)と語ったように、逆にマンオブパーサーにはそれが幸い。3コーナーを回っても坦々とした流れで進み、後続の有力各馬もスパートをかけたが、反応がひと息。
道中、楽にレースを運んだ前の2頭は直線に向いても脚色は衰えないどころか、さらに加速。レース上がり36秒3という明らかに先行馬有利の流れとなり、ラスト50m、内で粘るバンブーエールをキッチリ捕らえ、初グレード挑戦がG?制覇の快挙となった。
「思いどおりのレース運びをしてくれた。3、4コーナーでも手応えがあったので最後まで頑張ってほしいと思って追った。道中、気を抜くようにまだ幼いところが残っているので、これからさらに成長するのでは」(木幡騎手)
2着 バンブーエール
内枠2番枠も味方してポンと好スタートから逃げの手に出る。あとは絶妙のスローに落として逃げ切りを図ったが、ラスト50mでマンオブパーサーに交わされる。「あまりにもスローだったので先に行った。この馬としてはいいレースができたと思うが、最後の詰めが甘い。クビ差だけに悔しい」(池添騎手)
4コーナー奥ポケットから前半3ハロン36秒2だったが、そこから12秒後半から13秒前半の超スローに落とし、先行競馬に持ち込む。これでジャパンダートダービーに続いて2戦連続でG?2着。最後の粘りを見ると本質的には中距離タイプだろうが、今回のような流れになれば距離も我慢できる。
3着 サイレントエクセル
「1回目はゲートでチャカついて出遅れそうだったが、2回目は大人しくなっていいスタートを切れた。ずっと3番手にいても良かったが、あそこまで行けば勝ちに行かなければ、と外に出した。その結果が3着だったが、このメンバーで3着なら上々でしょう」(板垣騎手)。
ダートグレード経験もなく、近3走は牝馬路線を歩み、いきなり牡馬相手、しかもG?挑戦で3着に健闘。前走比マイナス7キロとキッチリ絞って出走し、レース内容も文句なし。これで全国でも通用することを証明し、次走予定は地元重賞・ビューチフルドリーマーカップ(10月8日 地方競馬全国交流)だが、今後は是非、ダートグレードを目指して欲しい。
4着 ヤマタケゴールデン
道中は4、5番手の好位を進み、3コーナー過ぎから徐々に進出したが、直線は先行2頭と脚色がいっしょとなった。「4コーナーまで手応えが良かったけど、直線の伸びがなかった。やはりマイルがベストの距離かも」(池田鉄平騎手)
5着 シルクウィザード
1コーナー過ぎまでは7、8番手にいたが、向正面では団子状態の中、ヤマタケゴールデンの直後につける。追い出しもヤマタケゴールデンと同じだったが、3コーナーでややもたつく。その差が結果5着となった。
6着 ナイキアースワーク
中間の追い切りで格下相手に手応えで劣っていたそうで、馬体重こそジャパンダートダービーからプラス2キロだったが、見た目にも腹回りに余裕がありすぎた。スローの流れでいつもより前の競馬にはなったが、勝負どころでも反応がひと息。この馬らしさが全く見られなかった。「「センスの良さだけで走っている馬だが、追い切りも動かなかったし、実戦でも重かった。本格化するにはもう少し時間がかかりそう」(安藤勝己騎手)
7着 オウシュウクラウン
先行グループを見て好位外目を追走し、3コーナーからスパートをかけたが、いつものシャープさが全然なかった。「返し馬からイライラして本調子ではなかった。レース中も腰を落とす感じでスピードに乗らなかった」(小林騎手)
いよいよやって来ましたG1シーズン。盛岡競馬場で行われるのは3歳ダートの頂点を決するG1・ダービーグランプリ。今年は地元制覇の期待がかかり、私も力が入りっぱなしです。
今からちょうど10年前、1996年からJRA馬も含めた全国交流レースになったダービーグランプリ。以来、優勝馬は全てJRA馬で、地方馬は最高で2着。地元の岩手勢は2度の3着が最高という結果が続いてきました。
地方勢としてもただそれに甘んじてきたわけではないのですが、なにせ勝ったJRA勢も強豪が揃っていた。レギュラーメンバー、ゴールドアリュール、ユートピア、そして昨年のカネヒキリなど、その後のダート戦線で一時代を築いたような馬が次々とやって来たのですから。
しかし今年は、JRA勢が近年にないほど小粒。地方他地区勢は、いっちゃあなんですがもっと小粒。逆に地元勢は久々に粒ぞろい。こうなると地元制覇の期待が、どうしても高まります。
ということで私の本命は、地元岩手のオウシュウクラウンです。今シーズンは岩手では負け無しの5連勝中、それもいずれもワンサイドの圧勝続きで、自他共に認める地元最強3歳馬。では遠征ではどうかというと、初遠征となったジャパンダートダービーG1で、直線では優勝争いに絡もうかという走りを見せて3着に好走、決して地元だけの強さではないことを証明しました。
今回のライバルはそのJDDで3/4差に追いつめたバンブーエールと、1馬身1/2先着したナイキアースワーク、約2馬身引き離したヤマタケゴールデン。JDDでは僅差で戦った相手ですが、それを地元に迎え撃つというのは、オウシュウクラウンにとっては大きな利点になるはずです。
また、オウシュウクラウン自身の状態も上昇中。JDD時は中1週のローテーションが続いて馬も疲れを見せていたのですが、今回は1ヶ月以上間隔をあけてじっくりと調整。体調面の問題は全く無いといっていいでしょう。あとは地元の利をプラスすれば、好勝負に持ち込めるはずです。
対抗はJRA・ナイキアースワークを。JDDでは大井の重い砂に戸惑ったとの事ですが、ユニコーンSを差し切った末脚はやはり盛岡コースでこそ活きるはず。外枠もむしろ好都合でしょう。やや不安があるとすれば、レース間隔が開いた分、中間やや重め残りという点。当日どこまで変わってくるか。
もう一頭、これも岩手からサイレントエクセルをお奨め。こちらは岩手の3歳牝馬トップの馬、それだけでなくダイヤモンドCではオウシュウクラウンに追いすがって見せて牡馬相手でも決して遜色ない力を示しました。もちろん牡牝の差は無視できないとはいえ、今のこの馬の勢いなら、その辺の牡馬なら蹴散らしてしまうだけのものがあると思います。枠順は絶好、中間の体調も問題なし。
後はJRA勢、JDD出走組からバンブーエールとヤマタケゴールデンを。バンブーエールは2000mという距離が若干長い点、ヤマタケゴールデンもどうもマイラーっぽいところが感じられるのがそれぞれ不安点ですが、いずれも昇竜S・端午Sと3歳ダート路線のキーとなるレースを勝っていますし重賞でも上位の実績ありという点をかいました。
穴人気しそうなローカル組ですが、中間ローテーション的にややきつかった点、そして対戦相手のレベル自体に難ありとみて軽視したいと思います。どうしても入れるならシルクウィザードの方、輸送がプラスにはならないマンオブパーサーは、入れるにしても当日の気配次第でしょうか。
買い目は7枠11番オウシュウクラウンから1、2、10、13。単勝人気はともかく、連勝式のオッズは割れるでしょう。人気上位馬同士の組み合わせでも高配当があるでしょうから、そこを落とさないように狙っていきましょう。