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2018年1月 3日 アーカイブ

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1/3天馬賞予想 山崎エリカ

2018年1月 3日(水)

ホクトノホシの完全復活に期待

 2008年に創設された天馬賞は、世代対決の最終戦。定量戦で行われることもあり、主にBG1・ばんえいダービー上位の世代トップクラスの馬が活躍することがほとんど。また、この頃になると力関係がはっきりとしてくることもあり、1番人気馬が【7・1・2・0】と大活躍。

 過去の傾向を今年に当てはめると、ばんえい菊花賞こそ2着と取りこぼしたものの、ばんえいダービーを始め、世代重賞を総舐めにしてきた、マルミゴウカイが最有力ということになるのでしょう。しかし、これまでの1番人気馬とマルミゴウカイが異なるのは、レースを順調に使われていないこと。

 マルミゴウカイは、9月の銀河賞を優勝した後、3ヵ月休養しており、復帰戦となった前走・ホワイトクリスマス賞では7着。確かに復帰初戦、古馬のトップクラスが相手だったことを考えると、この着順自体は仕方のない結果でしょう。

 しかし、叩き2戦目の今回で変われるという確信はあるのでしょうか? 例えば、昨日の帯広記念に出走していた昨年のばんえいグランプリの覇者ニュータカラコマは、ばんえいグランプリを優勝した後に休養しましたが、叩き2戦目で変われることなく未だに調子を崩したまま。今回のメンバーならば、フウジンライデンもイレネー記念を優勝した後の休養後は、復活するまでに時間を要しました。

 つまり、マルミゴウカイは、このまままスランプ期に突入する可能性も十分にあるということ。競馬は強くなければ勝てない反面、強い馬でも調子が悪ければ負けるもの。それをいやというほど理解している私にとって、マルミゴウカイを本命にする度胸がありません(笑)。

 よって、◎には、一昨年のばんえいオークスを制したホクトノホシを推します。ばんえいオークスは、9番人気での勝利だったことからフロック視されていますが、障害で苦戦することなく最後まで走り続けた確かなもの。また、「オークス馬で力が足りるのか?」という声も聞こえてきそうですが、この世代はマルミゴウカイだけがダントツで、他が横一線という状況下。足りても不思議ないでしょう。

 確かにこの馬は、今シーズンの柏林賞、銀河賞、クインCと惨敗続きでした。しかし、それは6ヵ月にも及ぶ長期休養が生み出したスランプによる部分も大きいと見ています。近走ではA2クラスで善戦しているように復調の兆し。前走も昨日の帯広記念に出走していたフクドリが圧勝しただけで、2着馬と大差のない内容だっただけに、ここはセックスアローワンスがより生きる軽馬場でこの馬の一発を狙います。

 ○は、初重賞挑戦のばんえい大賞典で結果を出して、4冠馬となったマルミゴウカイ。銀河賞ではトップハンデ750kgを背負って次元の違う走りを見せつけてくれましたが、同時にダメージが出やすい走りでもありました。その後、休ませたことで復調していれば、休養明け2戦目の今回で変われるでしょう。

 ▲は、繰り上がりで出走したポプラ賞では、先行してなかなか見せ場のある内容だったタカラシップ。目下2連勝で勢いもあり、軽馬場ならば、前々で立ち回れる強みもあるでしょう。

 △にばんえい菊花賞馬で、ばんえいダービーでも3着のツルイテンリュウ。今年の銀河賞でもマルミゴウカイに3.8秒差まで迫りました。自己条件では追走に苦労しているところもあり一息の結果ですが、楽に追走できる高重量戦でこそのタイプ。当然、警戒が必要でしょう。

 あとは、ばんえいダービー、柏林賞、銀河賞と常にマルミゴウカイの2着を死守してきたホクショウディープ。古馬相手の前々走・ターコイズ特別でも3着と善戦しているように、ここも通用して当然の馬。しかし、前走でわざわざスピード競馬の地吹雪賞を使ったあたりに不安を感じるので狙い下げました。この馬はもともとスピードがあるので、前走狙いだったような?

 他では一時期のスランプから抜け出して、今シーズンは銀河賞4着など安定した成績を残せているフウジンライデン。A1クラスの前走では、強豪相手に逃げ切る強い内容ではありました。しかし、ここへ向かうローテーションとしては好ましくないので狙い下げました。前走を叩き台として使えていないという意味です。

 最後にコウシュハローヤルの回避により柏林賞以来の重賞挑戦となるタフガイ。柏林賞は5着と言っても、フウジンライデンの除外やアアモンドヒューマの競走中止により、実質7頭の対決。また、勝ち馬からかなり離されての5着だったこともあり、高重量を背負う不安はあります。しかし、近走の充実度から印を回しました。


 ◎ (1)ホクトノホシ
 ○ (9)マルミゴウカイ
 ▲ (4)タカラシップ
 △ (6)ツルイテンリュウ
 △ (5)ホクショウディープ
 △ (2)フウジンライデン
 △ (7)タフガイ

馬複
1-9 1000円
1-4,6,5,2,7 各400円 計2000円

ワイド
1-9 1000円
1-4,6,5,2,7 各400円 計2000円

1/3天馬賞予想 荘司典子

天馬賞はBOXで勝負

 今年の帯広記念が終わりました。1着コウシュハウンカイ、2着サクラリュウ、3着フジダイビクトリーで3番人気6番人気2番人気の決着。今年も1番人気馬には受難の内容で3連覇がかかっていたオレノココロは4着。と言っても3連単の配当は1万9800円で例年に比べると小波乱。高目を狙いすぎた私はあっさりと散ってしまいました(涙)。
 気持ちも改めて天馬賞です。本命はマルミゴウカイ。三冠制覇達成を目指すこの世代の2冠馬。天馬賞は帯広記念と違って1番人気馬がきっちり人気に応えるケースの多い一戦。陣営にとっても負けられない戦いでしょう。
相手はこの世代の重賞を制した馬たちを選びます。まずばんえい菊花賞馬のツルイテンリュウ。近走はいま一つですがヤングチャンピオンシップ2着もあるように能力上位の底力に期待。
イレネー記念馬のフウジンライデン。復活の重賞制覇を見てみたい気もしますし、ヤングチャンピオンシップを勝っているホクショウディープも捨てがたい。
そこで今回は挙げた4頭の3連単BOXで勝負します。ツルイテンリュウが上位に来ると高配当も望めそう(祈)。連勝中のタカラシップが来たら諦めます。

◎9 マルミゴウカイ
○6 ツルイテンリュウ
▲2 フウジンライデン
△5 ホクショウディープ

3連単ボックス
2,5,6,9 各200円 計4800円
馬複
6-9  1200円

1/2帯広記念回顧

コウシュハウンカイが持ち味発揮!

 2日(月)は新年恒例の大一番、重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝3番人気のコウシュハウンカイが優勝。ニュータカラコマと並んでの最重量920キロをものともせず、重賞7勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.カンシャノココロ 45.5
  2.トレジャーハンター 18.2
  3.ソウクンボーイ 85.5
  4.ニュータカラコマ 11.6
  5.オレノココロ 2.1
  6.フクドリ 29.4
  7.フジダイビクトリー 2.7
  8.シンザンボーイ 73.2
  9.コウシュハウンカイ 6.1
 10.サクラリュウ 20.9

 混戦が続くオープン戦線だけに、説得力のある"よりどころ"があるかどうかがオッズに表れた印象。このレースを連覇中で、高重量戦で力を発揮しているオレノココロが1番人気。2016年のばんえい記念馬で、復調を示すフジダイビクトリーが続き、北見記念勝ちのコウシュハウンカイは堅実に走れるのが魅力で3番人気。軽い馬場なら障害巧者のニュータカラコマと、馬場水分2.7%のなかで、それぞれの強みがどう発揮されるか注目されました。

 軽めの馬場とはいえ、900キロ前後の重量が積まれているだけに、各馬は慎重な脚どり。それぞれのペースで歩を進め、多少ばらけた展開で第2障害を迎えました。
 真っ先に第2障害に挑んだのはトレジャーハンター。差なくサクラリュウが続き、フジダイビクトリー、コウシュハウンカイも早めの登坂。なかではサクラリュウが鋭いかかりを見せ、先頭で突破。コウシュハウンカイも圏内で続き、3番手クリアは仕掛けを遅らせていたニュータカラコマ。さらにフジダイビクトリーも3頭を追いかける形で最後の平坦路に向かいました。
 残り30メートル付近で先頭に立ったのはコウシュハウンカイ。サクラリュウも懸命に食い下がりますが、その差はジワジワと広がりはじめます。こうなれば堅実に歩けるコウシュハウンカイの勝ちパターン。そのまま最後まで確かな脚どりを見せ、先頭で荷物を運び切りました。サクラリュウが4秒1差の2着で、さらに3秒2差の3着にフジダイビクトリー。1番人気のオレノココロは障害6番手から追い上げたものの、4着までとなりました。

 コウシュハウンカイは昨年の北見記念勝ちに続く重賞7勝目。旭川記念を15、16年に連覇しており、四市冠競走は残すところ岩見沢記念のみとなりました。多少勝ちみに遅い面もありますが、どんな競馬、馬場にも対応できる点が強みで、高重量戦もこなせるオールラウンダー。今後も混戦に拍車がかかるようなときには要注目でしょう。
 惜しかったのはサクラリュウ。これまで重賞勝ちこそありませんが、下級条件から着実に力をつけ、昨年の岩見沢記念で2着。そして、BG1でも好勝負を演じられるほど力をつけてきました。高重量にも慣れてきた印象で、初タイトルも時間の問題。さらなる活躍が期待できそうです。
 フジダイビクトリーは"完全復活"とはなりませんでしたが、レースぶりそのものは悪くなかった印象。もう少し力の要る馬場だったら違ったはずで、今後の重賞戦線でも好勝負が期待できそうです。

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藤本匠騎手「松井調教師が自ら調教をつけていて、仕上がりは十分でした。トップハンデが心配でしたが焦らずに行こうと考えていました。道中の流れはスムーズで障害も思ったより簡単に上がってくれましたから、あとはゴールまで脚がもってくれ、と思いました。最後まで勢いがあって、常に前に行こうとする馬なので僕自身、頭が下がります。大一番のばんえい記念に向けて、皆の期待に応えられるように頑張ります」

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