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2017年3月 アーカイブ

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今週の見どころ(3/25~3/27)

2017年3月24日(金)

 3月20日に実施されたばんえい記念は、オレノココロが初挑戦での制覇を成し遂げました。父ウンカイは昨年のフジダイビクトリーに続く2度目の勝利。同じ父を持つ別の産駒が2頭以上ばんえい記念(農林水産大臣賞典)を勝つのは、1973年カツタロー、74、76年ダイニミハル(父オナシス)、91年ヒカルテンリユウ、95、97、98年フクイチ、2007~09年トモエパワー(父マツノコトブキ)以来となります(73年以降の記録)。
 今週の3日間で平成28年度のばんえい十勝は終了。来季は、4月9日(日)に第1回能力検査が実施され、4月21日(金)からの4日間連続開催でスタートします(詳しくはこちら)。

帯広競馬場でのイベントはこちら

【第26回開催4日目】
 3月25日(土)のメイン第10レースは、陽炎特別(B2級-1組・18:05発走予定)
 ◎タカラシップは、昇級初戦のB2級-1組戦(3月4日)で逃げ切って快勝。今回の出走メンバーのほとんどを破っています。2着にしりぞけたアラワシキングは、続くB2級-1組戦(3月13日)を早め先頭から押し切って、今開催からB1へ昇級。タカラシップにとってB2級はもはや通過点といえそうです。前走の重賞・ポプラ賞(4歳・5歳混合)では740キロでもひと腰で天板まで上がっている障害力があり、特別戦の荷物も苦にしないでしょう。
 ○アースパワーは、賞金別定5キロを課されて以降、勝ち味に遅くなっていますが、毎回ひと脚は使っています。前走のB2級-1組戦(3月4日)は3着。今回は初の特別戦ですが、目下の障害のキレなら心配なし。久々に決め手炸裂なるでしょうか。
 善戦止まりが続く▲ヤマノホシは、前走のB2級-1組戦(3月13日)でアラワシキングから2秒1差の2着に健闘。詰めの甘さも見せない好内容でした。障害巧者で特別戦へ替わるのは歓迎のタイプ。重めの馬場なら前残りに警戒が必要です。
 △コウシュハローヤルは、昇級後の自己条件戦では、終いに踏ん張れず5、6着、続く前走の2組戦では詰めを欠いて7着と結果が出ていません。しかし障害のキレは良好だけに、流れが落ち着く特別戦に替わっての変わり身に期待したいところです。
 今回が昇級初戦となる△ビュウティハートは、牝馬らしい切れ味が武器。一気の負担重量増を克服できれば連争いに加わってくるかもしれません。

【第26回開催5日目】
 3月26日(日)のメイン第10レースは、十勝川モール温泉杯(A2・B1級決勝混合・18:05発走予定)。A2級(3月18日)、B1級-1組(19日)の両予選上位馬による一戦です。
 近2走の弥生特別(3月6日・A2級)、A2級予選とも2着だった◎ホンベツイチバンに注目します。ともに第2障害を先頭で越えながら勝ち馬の決め手に屈したもので、この馬のレースはできていました。今回はB1級混合で相手も有利。勝機がありそうです。
 ○オメガグレートは、A2級予選では障害を2番手で越えると、勝ったテルシゲと1秒0差、2着ホンベツイチバンとはコンマ6秒差の3着に好走。A2昇級2戦目のうお座特別(2月27日・A2・B1級決勝混合)では離れた障害4番手からそのまま4着でしたが、逃げ切り勝ちを収めたテルシゲの4秒5差まで迫っていました。ここも差のない争いが可能でしょう。
 ▲ライデンティダは、うお座特別3着のあとA2へ昇級。その初戦弥生特別でも3着と善戦すると、A2級予選は4着。切れる脚も持っているので、早めに障害をクリアできれば楽しみはありそうです。
 △テルシゲは、弥生特別こそ障害で苦戦し5着でしたが、その前後のうお座特別、A2級予選では接戦をモノにしています。実績的には上位だけに、うまく流れに乗れれば連勝も十分といえます。

【第26回開催6日目】
 今季最終日・3月27日(月)のメイン第10レースは、大平原特別(A1級-1・2組決勝混合・18:05発走予定)。A1級-1組混合(3月20日)、A1級-2組混合(19日)の両予選上位馬による一戦で、オープン3頭、A1級5頭、A2級1頭が争います。
 A1級-1組混合予選4着のオープン馬◎ニシキエーカンに注目します。前々走の白樺賞(A1級-1・2組決勝混合)は、第2障害で時間がかかったものの、ふた腰大きく離れた6番手でクリア。鋭く伸びて、5頭による2着争いに加わって3着と見せ場を作りました。同レース、1組混合予選と連勝したのはアサヒリュウセイですが、同馬と今回は同重量になることで、逆転が期待できそうです。
 その○アサヒリュウセイは、白樺賞、1組混合予選とも快勝。ハンデはきつくなりますが、障害でニシキエーカンを引き離すことができれば、3連勝も十分ありえます。
 A2級戦の上位常連▲ワールドピサは、A1級-2組混合予選で逃げて2着。格上A1級との対戦でも見どころ十分の走りでした。今回はさらなる相手強化でも、前述両馬とは20キロ差つく(最軽量ハンデ)ので、逃げに持ち込むことができれば、前残りに警戒が必要かもしれません。
 △トレジャーハンターは、1組混合予選が5着でも、安定した障害力は魅力。ここも障害を降りての踏ん張り次第でしょう。
 1組混合予選2着の△キサラキクは、特別戦に替わるのは歓迎ではありませんが、流れに乗れれば末脚発揮の場面がありそうです。

ばんえい記念 予想結果

2017年3月21日(火)

ほとんど印上位馬での決着ではあったものの、最後ということもあって買い目を絞った人が多く、残念ながら全員ハズレでした。

【集計】投資額 6,000円×25R=150,000円
須田  +25,660円 回収率117.1%
矢野  -21,610円 回収率85.6%
斎藤  -29,110円 回収率80.6%
目黒  -46,780円 回収率68.8%
山崎  -72,900円 回収率51.4%
荘司 -118,000円 回収率21.3%
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白組  -25,060円
紅組 -237,680円

2017年度もがんばりましょう!

3/20ばんえい記念回顧

オレノココロが頂点に君臨!

 20日(祝・月)は重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のオレノココロが優勝。ばんえい記念初出走で、見事に大仕事を成し遂げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.フジダイビクトリー 3.1
 2.コウシュハウンカイ 9.5
 3.ニュータカラコマ 4.3
 4.カイシンゲキ 80.7
 5.フクドリ 86.6
 6.キタノタイショウ 8.4
 7.ホクショウユウキ 46.0
 8.オレノココロ 2.4
 9.サクラリュウ 38.6

 ばんえい記念初挑戦ながら、帯広記念制覇など、高重量戦でも結果を残しているオレノココロが1番人気。昨年の覇者フジダイビクトリーも、チャンピオンカップで勝利するなど上昇気配を見せており、差のない2番人気に支持されました。崩れ知らずのニュータカラコマが続き、これが引退レースとなるキタノタイショウ、昨年3着のコウシュハウンカイまでが単勝ひと桁台。馬場水分は0.6%と乾き切り、文字通りのパワー勝負となりました。

 砂煙を上げながら、9頭が第1障害へ。フクドリが多少詰まったものの、まずはひとつ目を突破。各馬とも刻みながら、一歩ずつゴールを目指します。キタノタイショウ、オレノココロ、コウシュハウンカイあたりが先行し、ニュータカラコマもこの一角。フジダイビクトリーも離れず追走し、続々と第2障害下へたどり着きました。
 じっくりと、ためにためて、フジダイビクトリーとオレノココロが登坂を開始。遅れてコウシュハウンカイ、障害巧者ニュータカラコマも動きます。この間にオレノココロがヒザを折りますが、すぐに立て直しに成功。ここでホクショウユウキ、キタノタイショウ、サクラリュウも仕掛け、カイシンゲキも馬体をのぞかせます。さすがに1トン戦だけにヒザ折り続出で、各馬とも大苦戦。膠着状態となりましたが、前肢を踏ん張り、ニュータカラコマが懸命に荷物を曳き上げます。障害巧者の面目躍如、ようやく難関を突破し、先頭で最後の平坦路に入りました。しかし、差なく追ってきたのはフジダイビクトリー。絶好の位置でクリアし、末脚に望みをつなぎます。やや遅れての3番手はカイシンゲキで、半馬身ほどの差でコウシュハウンカイ。オレノココロは5番手から追う展開となりました。
 ただ、先頭の2頭は障害後の脚が今ひとつ。ここで外から飛んできたのがオレノココロで、残り30メートル付近であっさりと先頭に立ちます。コウシュハウンカイ、ニュータカラコマ、フジダイビクトリーも懸命に食い下がろうとしますが、脚いろの差は歴然。オレノココロは残り20メートル付近でピタッと脚を止めますが、鈴木恵介騎手がうながすと、また同じような脚で歩き始めます。そこからは完全に独壇場。ゴール寸前で再度脚を止めましたが、リードは十分。余裕をもって立て直し、4分7秒6のタイムで1トンの荷物を運び切りました。
 2着争いが激しくなり、残り20メートルで2番手に上がっていたフジダイビクトリーが、10メートルを切ったあたりでストップ。そこへ6番手から伸びてきたキタノタイショウが、帯広記念の再現とばかりに強襲。フジダイビクトリーも立て直し、コウシュハウンカイ、ニュータカラコマが差なく追走。各馬が入り乱れる大混戦となりました。しかし、その中では脚いろが優っていたキタノタイショウが、力強くゴール線を切って2着。僅差でゴールしたかと思われたフジダイビクトリーはゴール線上で止まっており、その間にゴールしたニュータカラコマが3着。結局フジダイビクトリーは4着となり、連覇はなりませんでした。

 名実ともにばんえいの頂点に立ったオレノココロ。持ち前のスピードに加え、着実にパワーアップを果たし、高重量戦でも結果を残せるようになりました。多少障害で手間取る面はありますが、障害後に見せた次元の違う脚は王者にふさわしいもの。来季の活躍も十分に期待できそうです。
 キタノタイショウは引退レースで2着。イレネー記念、ばんえいダービーを制し、常に一線級で戦い続けてきた古豪が、最後の最後まで威厳を示しました。221戦の疲れを、ゆっくり癒してほしいと思います。
 これまで、最後の根性比べでは分が悪かったニュータカラコマが、粘りを発揮して3着。持ち前の障害力はもちろんのこと、この馬のパフォーマンスが今まで以上に発揮された一戦と言えるでしょう。来季はタイトルの量産を期待したいところです。

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鈴木恵介騎手「重い馬場で行われるばんえい記念は久々だったので未知の世界でした。オレノココロは平らな場所では強いけど障害は苦手なので、障害をいかにうまく越えられるかを意識しました。最初の一腰目が思ったより上がらなくて苦労しましたね。オレノココロはこれからばんえいを代表する馬になると思います。連覇を目指して来年度も頑張ります」

槻舘重人調教師「普段よりも重量を積んで長い時間をかけ調教をつけてきました。第2障害でヒザをつくことは想定していました。しかし、持ち直してから持久力はあるのはわかっていましたが、思った以上にしっかり走ってくれました。開業17年で初めてのばんえい記念優勝です。このレースをこれからも1勝、2勝できるような調教師を目指していきます」

3/20ばんえい記念予想 山崎エリカ

2017年3月20日(月)

ニュータカラコマの安定感に期待

 重量1tのばんえい記念は、他の重賞とは異なるレース。1月の帯広記念から重量約100㎏増になりますが、この時期は馬場も重いためにさらに負担が掛かります。そのためもっとも高重量適性が高い馬が勝つ傾向が強いレース。これまで連覇または複数回の優勝馬が多いのはそのせいでしょう。

 そうなると昨年の覇者フジダイビクトリーや、一昨年の覇者キタノタイショウが優勢のようにも感じますが、◎には地味に過去2年とも2着のニュータカラコマを推したいです。

 この馬は今シーズン初戦のばんえい十勝オッズパーク杯こそ4着に敗れたものの、それ以降は特別戦、重賞問わず全て3着以内。高重量戦でも勢いに乗せて障害を登って行くため、降りてからわりとすぐに止まってしまうことが実力以上に人気がない理由かと思われますが、そこから地味に伸びて来ます。

 当初は私もそういうレースぶりがあまり好きではなかったのですが、結果を出している以上、それもスタイルのひとつとして認識することにしました。これは自分の固定観念からの脱却でもあります(笑)。

 ○は、昨年のばんえい記念の3着馬コウシュハウンカイ。この馬はテンが遅いところがあるために、自分のペースで走れないと前々走のチャンピオンC・3着時のように、取りこぼしてしまうこともあります。ただ、障害で崩れることは滅多にないので、大崩れしません。さすがにペースが落ち着く超高重量戦ともなると、他馬にペースを乱されることは少ないし、最後までしっかりと走り抜く強さがあるので対抗評価としました。

 ▲は、昨年のばんえい記念の覇者フジダイビクトリー。この馬は今シーズン重賞3勝とオレノココロと同等の勝ち星。9歳馬ということもあり、最近はテンのスブさを見せ出していますが、超高重量戦ならば得意の障害力でカバーできるはず。ただ、昨年シーズンよりもスピード不足になっていることは、けっしてプラス材料ではないので、評価を下げてみました。

 △は、夏のグランプリや帯広記念2連覇を含めて、今シーズンの重賞3勝のオレノココロ。この馬はばんえい記念が初挑戦となりますが、主要重賞をことごとく勝利している実績上の最強馬。障害で膝が甘くなることが玉に瑕ですが、騎手もそれを理解しているのですぐに立て直してきます。ばんえい記念初挑戦はけっして有利な材料ではありませんが、これまで2007年のトモエパワーや2014年のインフィニティーなどが快挙を成し遂げています。この馬にもチャンスがあるでしょう。

 ◎ (3)ニュータカラコマ
 ○ (2)コウシュハウンカイ
 ▲ (1)フジダイビクトリー
 △ (8)オレノココロ

 馬複
 2-3 3000円
 3-1,8 1500円 計3000円

3/20ばんえい記念予想 荘司典子

2017年3月19日(日)

俺の心を理解できるか?!男心は難しい

 昨年、初めて生観戦したばんえい記念。その日は朝からソワソワ。レースが迫り、パドックに登場した出走馬たちの迫力ある馬体を目の前にすると気持ちはますます高揚。そして恒例の陸上自衛隊第五音楽隊による生演奏にのせて馬場入場する各馬。「ついにこの時が来た!」と早くも涙腺は崩壊寸前。何とも言えない熱いムードに包まれた場内。ファンも関係者もこのレースを本当に大切にしていることが伝わってきます。
 ファンファーレが鳴りいよいよスタート。私はスタート地点から一緒に進んで応援することに。1000kgはやはり酷量で、各馬とも第一障害から苦戦。いつものレースとは勝手が違います。最大の難関、第二障害。目の前の馬たちの筋肉の動きや表情、息づかいから、彼らが必死で重いそりをひき一所懸命に戦っていることがわかり、胸が一杯に。パワーとスタミナがないとこのレースを制することが出来ないんだと実感。最初に第二障害を越えたニュータカラコマ。2番目に下りたコウシュハウンカイ。途中何度も止まりながらゴールへ向かう各馬。そこへフジダイビクトリーが猛追し、ゴール手前でニュータカラコマをとらえてゴール!見事1番人気に応えました。
 フジダイビクトリーはその後も今季重賞3勝と連覇に向けて視界良好。去年の感動を再び...と書きたいところではありますが、そう簡単に連覇できないのがばんえい記念。今回私はオレノココロからいきたいと思います。3歳から毎年重賞を勝ち続け、ここまで重賞12勝。7歳になって初参戦。満を持しての登場、この時を待ってました。初めての1000kgに不安はあるけれど帯広記念を連覇し、高重量戦でも負けないところを見せてくれました。初挑戦で世代交代を演出して欲しい。
 2年連続2着で今度こそタイトルが欲しいニュータカラコマ。そしてもちろんフジダイビクトリー。6歳で初挑戦だった去年、3着に頑張ったコウシュハウンカイ。一昨年の覇者でこれが引退レースのキタノタイショウ。馬も騎手も初参戦のサクラリュウ。
 と、この狙いでは私の今季の膨大な負けを取り戻すことが出来ないのは明白。そこで印とは関係なく馬券は7歳のトップホース2頭、オレノココロとコウシュハウンカイの馬複1点勝負にします。この原稿を書いている時点で20倍程ついているので、的中すれば負けはチャラになります。フジダイビクトリーやニュータカラコマが勝った場合は「そうだよね」とあきらめます(汗)。

 ◎8オレノココロ
 ○3ニュータカラコマ
 ▲1フジダイビクトリー
 △2コウシュハウンカイ
 △6キタノタイショウ
 △9サクラリュウ

 馬複
 2-8 6000円

 一年間重賞予想をさせていただきましたが、惨憺たるマイナスで申し訳ありませんでした。それでも年間を通してばんえい競馬を楽しみ、馬券はダメダメでしたが、この経験を通じて"ばんえい競馬力"はアップしたのでは(?!)と、思っています。修行の道はまだまだ続きますが、これからも今まで以上に楽しんでいきたいです。
 当日、今年は現地に行くことができませんが、大井のふるさとコーナーで観戦予定です。感動のばんえい記念、楽しみましょう!

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