充実トレジャーハンターが重賞初制覇!
20日(日)は重賞・ポプラ賞(4・5歳オープン)が行われ、単勝3番人気の4歳馬トレジャーハンターが勝利。目下9連続3着以内の勢いそのままに、重賞初制覇を飾りました。
馬場水分0.5%と極端に重い馬場だけに、道中はゆったりペース。トレジャーハンターや単勝1番人気のキタノタイショウ、ミスタートカチなどが馬群をリードしますが、各馬細かく刻んで、ほぼ横一線のまま第2障害を迎えました。
ひと呼吸入れて真っ先に動いたのはトレジャーハンター。やや遅れてファーストスター、タケノビジンが登坂を開始し、さらに遅れてキタノタイショウが仕掛けます。しかし、各馬これといった決め手に欠け、抜群の掛かりを見せたキタノタイショウも天板に脚を掛けたところでヒザ折りと、大苦戦を強いられました。ようやくトレジャーハンターが障害を越え、ほぼ同時にファーストスター、ミスタートカチもこれをクリア。キタノタイショウは立て直したものの、4番手からの追撃となりました。
残り20メートルを切ってからも軽快な脚いろを見せていたトレジャーハンターですが、残り10メートル付近で、いったんストップ。その間に猛然と追い上げてきたキタノタイショウとの差が一気に詰まります。しかし何とか1馬身ほどリードを保った状態で立て直しに成功。キタノタイショウの追撃を振り切り、先頭でゴールを果たしました。3着にはミスタートカチが粘り切り、障害7番手から追い上げたフクドリが僅差の4着。
勝ったトレジャーハンターは740キロが味方した印象もありますが、力の要る馬場のなか終始馬群をリードして障害にも真っ先に挑み、厳しい流れを自ら作り出しました。それだけに価値の高い勝利で、世代の代表馬として胸を張れる好内容でした。目下の充実ぶりには目を見張るものがあり、今後も要注目の1頭です。
キタノタイショウは負けてなお強し。780キロを曳きながら、あれだけの末脚を見せたのは驚異的で、今後もチャンピオンカップ3着以上の結果が大いに期待できそうです。
鈴木恵介騎手「2歳の頃から大事に乗ってきた馬なので、重賞を勝つことができて本当に嬉しい。ハンデ差があったので、やれるだけやってみようと、思い切ったレースをしてみました。最後にキタノタイショウが差を詰めてきたので、ゴールに入るまで油断できませんでした」