テンマデトドケが世代チャンプに
14日(日)は2歳シーズンのチャンピオン決定戦・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、単勝1.3倍の圧倒的人気に推されたテンマデトドケが優勝。ナナカマド賞に続く重賞2勝目を挙げ、世代最強を証明しました。
道中はミスタートカチが引っ張る流れで、初の670キロ、馬場水分2.4%ながらやや速めのペース。障害中間点を過ぎてから徐々に馬群が凝縮され、各馬一団の状態で第2障害を迎えました。
ひと呼吸入れて、真っ先に動いたのはホクショウバトル。これにミスタートカチが呼応し、さらに一歩遅れてテンマデトドケも登坂を開始。ひと腰で登り切ったのはテンマデトドケで、微差でミスタートカチが続いて第2障害を下りていきました。以下、ホクショウバトル、アウルメンバーの順でクリア。
先頭のテンマデトドケは快調に逃げ、残り30メートルでミスタートカチを振り切ると、そのまま独走。残り5メートル付近でいったん脚を止めましたが、その時点で後続は残り20メートル付近におり、十分なセーフティーリード。ゆっくり立て直して荷物を運びきり、重賞2勝目のゴールを果たしました。粘り込みを図るミスタートカチに、追い込んできたアウルメンバーが並び掛け2着争いは大激戦となりましたが、ゴール線手前でアウルメンバーがストップして決着。ミスタートカチが2着入線を果たし、アウルメンバーが3着となりました。
15秒4の着差が示す通り、大楽勝を演じたテンマデトドケ。定量戦なら力の違いは歴然で、名実ともに世代チャンピオンとなりました。これでデビューから【11・4・5・1】と抜群の成績で、多少のハンデ差も克服できる力量の持ち主。今後の飛躍が大いに期待できそうです。
ミスタートカチはナナカマド賞(2着)同様、終始レースをつくりながらの2着。アウルメンバーが最後に止まったとはいえ、競り合いを制した内容も上々でした。現状ではテンマデトドケとの力差が感じられますが、今後の成長次第では楽しみな1頭となりそうです。
大河原和雄騎手「デビューからイレネー記念を目標にしてきて、やっと達成できました。たえず前向きなところが長所で、レースではできるだけ馬を興奮させないように乗りました。ばんえい記念を勝てるほどの馬に育ってほしいですね。(昨年に続く連覇に)何度勝ってもうれしいレースですし、また来年も勝ちたいです」