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2006年12月23日 アーカイブ

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12/24ばんえいダービー予想 矢野吉彦

2006年12月23日(土)

菊2着のナカゼンスピードから

 もうみなさんご存知の通り、ソフトバンクプレイヤーズ(SBP)の支援を得て、ばんえい競馬は平成19年度も開催されることになりました。先日、SBPのトップと、斎藤編集長、私らを交えて初めてのミーティングを行い、今後、新しいばんえい競馬の運営について、協力していくことを確認しました。問題は山ほどありますが、今度はばんえい競馬永続へ向けて、頑張っていこうと思います。

 さて、24日はばんえいダービー。3歳重賞戦線の締めくくりとなるレースが行われます。その前にオークスの反省を。エメラルドが今の状態なら帯広でも、ということで中心にしましたが、キキリンドウは抜けちゃいました。「ばんえい競馬が廃止の危機にあるからキキリンドウ」なんて言ってはいけません。あの馬が走ったのは、エメラルドの隣にいたから、かも。古林センセイもよくおっしゃることですが、ばんえいでは隣同士の目がよく出る、とも言われます。隣の馬と競り合うことで力を発揮しちゃうんです。これはフツウの競馬にもあること。並んでしぶとい、馬体を併せにいって勝負強さを引き出す、なんていうこと、よく聞きますよね。併せ馬で調教をするのも、そういう効果を期待しているはずです。「強い馬から買うときは、隣の馬も買っておけ」、ばんえいの格言になりそうですね。
 それはさておき、ダービーの予想を。牡馬の大将格・ニシキセンプーと牝馬の実力NO1・エメラルドが隣同士になりました。「だったらその2頭か」と思いたくなりますが、今度は牡馬と牝馬。ニシキセンプーが牝馬を気にするという話は聞いていませんが、ひょっとして今回、隣の牝馬を気にしたらどうなるか。エメラルドも、牡馬が頑張ったときにそれに引っ張られて闘争心をあらわにするのか、それとも「お先にどうぞ」なんてシオらしくなっちゃうのか。この隣同士ですんなりというケースもあっておかしくないですが、そうじゃないパターンも考えておいたほうがいいでしょう。
 伏兵馬は多数。北見の菊花賞をエメラルドから10秒ほどまでの差で走った各馬(ナカゼンスピード、カネサテンリュウ、メジロショウリキ、ツジノコウフク、ホクショウダイヤ、ヒロノドラゴン)は、どれが来てもおかしくないと思います。どうやって絞り込みましょうか?
 ここはナカゼンスピードに期待します。菊花賞はエメラルドの僅差2着。近走の内容もいい感じ。藤本騎手への乗り替わりも不安なし。この原稿を書いていて、ニシキセンプーが人気になるでしょうから、穴狙いの私としては、むしろこの馬から買ったほうがおもいろいかな、と思うようになってきました。
 では結論。ナカゼンスピードからの馬複流し。相手はニシキセンプーとエメラルドを厚めに、カネサテンリュウ、ツジノコウフク、ホクショウダイヤ、メジロショウリキ、ヒロノドラゴンへ。そこまで買うなら総流しのほうが面倒くさくなくていいかな。

 さて、年末年始のばんえい競馬は恒例の集中開催となります。ただいま、年末の大井競馬場ふるさとコーナーや場外発売が実施される年始の川崎、園田競馬場でばんえいイベントを企画中。近々、その詳細をお知らせできる見込みです。年末年始も、ぜひばんえい競馬をお楽しみください。
 では、今年はこれにて。来年がみなさんにとって、そして新しいばんえい競馬にとって、素晴らしい年になりますように!

12/24ばんえいダービー予想 斎藤修

やっぱり格でニシキセンプー

 いや~、とにかくばんえい競馬の存続が決まってホッとした。
 11月下旬から存続の決まる12月14日まで、ばんえい競馬のことを考えなかった日は1日もなかったような。日々こんなにばんえい競馬のことばかりを考えていたのはおそらく初めてだと思う。
 馬券を買っていてもそれが当たるかどうかよりも、とにかくばんえい競馬が存続してくれるかどうかのほうが頭の中では大きな位置を占めていたことも確か。
 でもまだ安心はできない。これからが大変だ。続けられるとはいえ、来年度は関係者の報奨費などが4割もカットされて競馬が行われるのだ。まず赤字を出さないことが最初の目標だが、バブルのころの賞金までとはいわないものの、せめてばんえい記念の1着賞金が1000万円で持ちこたえていたころの賞金レベルには戻せるように、なんとかしたいところだろう。

 そういうわけで去年から三冠の最終戦となったばんえいダービー。
 今シーズンの3歳戦線は、最軽量のニシキユウが1番人気で勝ったばんえい大賞典はともかく、ばんえい菊花賞は6番人気の牝馬エメラルドが勝ち、ばんえいオークスは最低人気のキキリンドウが勝つという波乱の結果が続いている。定量戦の菊花賞とオークスは本来なら格付けどおりに決まりそうなものだが、これがばんえい競馬の難しさであり、おもしろさなのだろう。
 ばんえいダービーはここ4年、ずっと牝馬が勝っている。今年も一冠目のばんえい大賞典、二冠目のばんえい菊花賞と牝馬が制し、牝馬優勢の傾向は続いている。
 で、今回出走する牝馬はといえば、ばんえい大賞典を勝ったニシキユウと、菊花賞を勝ったエメラルド。
 ニシキユウは菊花賞でもそうだったように定量でこのメンバーではいかにも厳しい。菊花賞ではコースや馬場状態に助けられた印象が強いエメラルドはもう一度このメンバーに入って勝てるかという図はあまり浮かんでこない。
 結局は格どおりの予想になってしまうわけだが、帯広に来て2連勝のニシキセンプーから狙ってみる。
 相手には、菊花賞で1番人気となったホクショウダイヤ。帯広では470万クラスで2戦連続ニシキセンプーの2着に敗れているが、やはりこのメンバーでは上位。
 あとは菊花賞馬エメラルド、その菊花賞ではゴール前一旦は先頭に立って惜しい2着だったナカゼンスピード、菊花賞2番人気で4着だったカネサテンリュウまで。
 ◎ニシキセンプー
 ○ホクショウダイヤ
 ▲エメラルド
 △ナカゼンスピード
 △カネサテンリュウ
 馬券は、ニシキセンプーからの流しは当然として、ホクショウダイヤからも流してみたい。
 が、枠順を見て不安がないでもない。
 先週の開催は土日月とも帯広にいたのだが、月曜日はとにかく8枠がよく来た。8レース以降はすべて大外の馬が連対し、9~11レースは3レース連続で枠連8-8という決着だった。
 ならばホクショウダイヤとともに8枠に入ったニシキユウの大駆けもあるのかなと。
 ま、それは当日の傾向を見てってことで。

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