
黒川京介が今年早くも5度目の優勝
発走直後は、同じ32期の高宗良次と小林瑞季による主導権争い。小林瑞のイン突っ込みを封じて単独での逃げ態勢に持ち込んだ高宗が快調にペースを上げる。離れて追走する形となった小林瑞が、このレースのキーマンになった。
人気を集めた黒川京介は早めに3番手へ付けたものの、2番手の小林瑞に何周も手こずらされた上、いったん捌いたが抜き返されたりと苦戦を強いられた。それでも翌4月1日から適用される最新ランキングでは全国S3となる底力を黒川は発揮。6周回3コーナーで今度こそ小林瑞を突破すると、7周回3コーナーで高宗を捕えて遂に先頭へ。ミッドナイトチャンオンカップは初制覇。G2は5度目、総計8個目となるグレードタイトルを手中にした。
7車横並びの10メートルオープン戦から1人だけスタート遅れた松尾啓史が、8周戦の長丁場も味方につけて追い上げての2着。岩見貴史は試走タイムを前日の準決勝戦から大きく下げてレースでも動けず、篠原睦と山本将之はそれぞれ隣の選手にスタート伸びられて序盤に良い展開を作れなかった。
文/鈴木
序盤の攻防が勝敗を決めた
3連単のオッズは青山周平の首位と黒川京介の首位が上位を占めて、鈴木圭一郎を首位に採った組み合わせは10番人気に初めて登場。車券から2強と評価された、この今節全勝の2名は決勝戦の試走タイムも同じ3.27秒。勝敗のゆくえはどちらがスタート先行するかにかかっていると目された。
レースが発走すると、2枠の黒川がグーンと伸びてスタートラインをトップで、3枠の金子大輔が2番手で通過。しかし青山周は1周回1コーナーにおいて黒川の内をえぐるように伸び返して2コーナーからの立ち上がりで先頭を奪取。続く3コーナーでは黒川が再び前へ出かけたが、青山周は先頭を譲らなかった。そこからは彼が技術を磨き抜いてきたブロックが発動。黒川は望みを捨てずに攻め続けたが、鉄の壁はビクともしない。結局ほぼ8周回先頭を守った青山周による通算6度のプレミアムカップ制覇となった。
鈴木圭はスタート4番手へ枠ナリ発進したが、1周回バックストレッチで3番手の金子大へ仕掛けて車を引いたところを外から荒尾聡、内から佐藤励に交わされてしまい後退。だが5周目に荒尾を抜いて以降のアシ色は、現S1の看板がダテではないことを示した。7周回4コーナーで金子大を捲り3番手へ上がると、ゴール前の直線立ち上がりで黒川をも捲って2着。
今年の初優勝はまたしても持ち越しにはなったが、今年最高レベルと感じさせる伸びを示し、1か月後に控えるSGオールスターへの視界はむしろ明るくなったと捉えたい。
文/鈴木
高橋義弘が後続の追撃を振りきった
山田真弘の外を伸びた高橋義弘がトップ旋回。7枠から黒川京介が飛び出して1周目で2番手に付けた。試走で黒川を引き離す伸びを見せていた佐藤励が、2周回1コーナーで黒川の内へ切り込もうとしたが滑って落車。あおりを受けた黒川は外へ大きく振られて、その間隙を縫って山田真と鈴木圭一郎が2・3番手へ上がると、すかさず鈴木圭が山田真を捌いて2番手、素早く態勢を立て直した黒川が3番手に再浮上。
鈴木圭は先頭の高橋義弘へ周回ごとに少しずつ接近したが、その外へ追走し続けた黒川の方が伸びは強めに見えた。そして7周回3コーナー。ようやく仕掛けられる距離まで近づけた鈴木圭が高橋義弘のインへ競り込もうとしたが車を引かされて、さらに黒川に外から交わされたのち車がブレてしまい後退。若井友和が3番手へ上がった。
ラスト1周は黒川に肉薄されたが、高橋義弘は1車身ほど振りきって1着ゴール。2012年と2019年に続く3度目の『G1開設記念グランプリレース』制覇となった。
文/鈴木
金子大輔が今年2度目のグレード優勝
前日に続いて5日目もお昼頃までは小雪に見舞われたが、午後は徐々に陽射しが戻ってきて、12R決勝戦は良走路でおこなわれた。
試走が8名中トップタイムで大会連覇の期待を集めた佐藤励が3連単・2連単ともに1番人気。地元4名の中では最も速い試走タイムを出して遠征勢へのタイトル流出が期待された丹村飛竜が3連単では2番人気。
レースが発走すると最内1枠の緒方浩一と6枠の佐藤貴也が先制ダッシュ。1周目バックストレッチでは4番手に丹村飛、外に佐藤励が付ける形となったが、その内へ一気に切り込んだのが金子大輔。2周回では3番手の篠原睦と2番手の佐藤貴を次々とイン差し。この時のアシ色を見ると、パワーが段違いだった印象だ。その時点で先頭の緒方は10メートルほどリードを取っていたが、金子大は3周目の500メートルだけで追いつくと一発で交わした。
丹村飛は序盤は厳しい位置取りになってしまったが、5周目辺りから進撃開始。佐藤貴と篠原を立て続けに突破すると最終8周目1コーナーで緒方の内を突いて2着。最後は先頭の金子大との車間を急速に詰めていたから、こちらも状態は相当に良かったようだ。佐藤励は後方で岡部聡と競り合うなどして番手を上げられなかった。
金子大は先月の地元浜松G2『ウィナーズカップ』に続く今年2度目、通算では13度目のグレード制覇。来月上旬に川口デイレースG1として開催される『開設記念グランプリレース』へ勢いに乗って参戦できる。
文/鈴木
青山周平が2度目の全日選ウイナーに
快晴の空のもと良走路で迎えた決勝戦は、3連単オッズを1号車の青山周平と2号車の黒川京介が上位人気で拮抗。しかし発走すると3号車の鈴木宏和が飛び出して青山周が2番手発進。そして黒川は行きアシが付かずいきなり8番手まで後退する展開になってしまった。
SG初制覇へ逃走態勢を築こうとした鈴木宏は2周回ホームストレッチでは青山周の差しを封じ込んだが、その半周後には切り返しを抑えきれず、青山周が勇躍、先頭に立った。
その後は態勢の大きな変化がないまま周回を重ねて青山周がトップゴール。第35回大会以来となる2度目の全日本選抜優勝。これで現存するSGレース5タイトルを2度以上ずつ制覇したことになり、ダブルグランドスラマーにも輝いた。
前回覇者の金子大輔は佐藤摩弥を1周で捌くと終始3番手に付けて回り、佐藤摩もそのまま後続の追撃を許さずに4着。黒川は序盤の遅れを挽回できず6着に終わった。
文/鈴木