佐藤貴也と荒尾聡が突き抜けて好調!
今回の浜松オートは4日間の昼間開催。S級に好調な選手が多く、そこから優勝者が現れそうだが、それを脅かす存在はいるのか。気になる選手を挙げていく。
今回出場する中で地元ランクトップは佐藤貴也。前走の飯塚では初日からオール1着の完全優勝を決めていた。その前の川口GIIでは準優勝。今、最も勢いのある選手の一人だ。今回は地元に戻っての競争になるが、走り慣れた走路にいち早くセッティングを合わせてくるだろう。連続優勝も十分可能な状態だけに、初日からその走りには注目したい。
その同期・金子大輔も状態は良い。前走は伊勢崎GIIだったが、しっかりと優出していた。優勝戦は重走路で4着だったが、試走はしっかり出ていたし、準決などでの良走路の動きもかなり良かった。エンジンは高い位置にあるし、道中のレース運びも落ち着いている。鈴木宏和も伊勢崎GIIの優勝戦に乗っていた。結果は7着。苦手の重走路で苦しんでいたが、良走路では動きが軽快だった。特に3日目は試走27を出しており、好機力をバックにスピードもよく出ていた。武器のスタート力も変わらず良い。木村武之は前走の地元では優出4着。初日から準決までの3走はオール1着だったし、その前の川口では準優勝だった。エンジンも乗り手も好調の波に乗れている。笠木美孝は前走が飯塚だった。最終日を白星で締めていたので、今回に向けて悪くない流れで入れる。
外来S級で最も注目なのは荒尾聡。前走の伊勢崎GIIでは見事に優勝を果たした。重走路の優勝戦は冷静な仕掛けで先頭に立つなど、乗り手の方も充実している様子。エンジンも良走路で試走27出ていたし、かなりの仕上がりにある。地元勢を打ち砕く一番手はこの荒尾だ。伊勢崎GIIの優勝戦には田村治郎も乗っていた。序盤で好位置を奪えず5着となったが、良走路では良い動きを見せていた。スタートの切れもそこそこ。この流れのまま今回も頑張りたい。浦田信輔は前走の山陽で優出3着。予選準決は1着で通過しており、以前の鋭い突っ込みが戻ってきつつある。鐘ヶ江将平はエンジン並。もう少し上積みさせたいところだろう。
A級では川口裕司が前走の山陽で優勝していた。3日間の開催だがオール連対。その前の節では地元で優出6着。ここ最近では優出するシーンが多く見られ、エンジンを高い位置で安定させられている。前回の優勝でハンデが重くなりそうだが、最重ハンになってもスタート力はある方なので克服してくるか。同じ優勝戦には田中正樹も乗っていた。こちらもエンジンは良好。竹谷隆、松尾隆広あたりも好走できる現況。
B級では新人の栗原佳祐が楽しみ。今は最重ハンの20M前からの競争で苦戦するケースも多いが、開けっぷりの良さで打開してくるレースもある。同期の吉林直都も着実に力を付けており、車券に絡むことが多い。
※6月15日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
佐藤 貴也〔浜松 S-8(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-9(26期)〕
金子 大輔〔浜松 S-12(29期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-20(32期)〕
笠木 美孝〔浜松 S-47(22期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-34(30期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-29(23期)〕
山陽オートでの興奮はまだまだ続く!
今回の山陽オートは前回のナイターからリレー開催。そこで走っていた選手の中から連続参戦になる。参加人数は大幅に減り、どの選手も優勝が狙いやすくなる。
唯一S級としての参加は長田恭徳。前走ではエンジンが仕上がらず優勝戦には進めなかった。5月29日に落車してからは重走路で2勝はあるものの、良走路では成績がパッとしていない。落車前は高い1着率を誇っていたが、まだその時の動きに戻っていない様子。エンジンの立て直しが急務といった状況だが、今回はランク上位者として意地を見せたいところ。
藤岡一樹はエンジンまずまず。数節前から良走路では上位着が多くなっている。前走では準決3着で優出を逃したが、今回はメンバーが大幅に軽化するので優勝戦までこぎつけるか。丸山智史はエンジンいまいち。試走タイムは出ている方だが、追い上げが決まっていない。実戦足をどう引き出すかが今後の課題。人見剛志は、ここ2節エンジン状態良くないが、それまでは十分戦える足はあった。まずはその時の状態まで戻したい。福永貴史はエンジンそこそこ。前走では2日目に白星を挙げている。今回は後ろのハンデの選手が多くないので、自分の展開を作りやすい。
佐々木啓は5月に入ってから緩やかに調子を取り戻している。前走では優出はならなかったが、車の進み方はそこまで悪くはない。穴見和正は4節前からエンジンが上向いている。スタートの切れは良いし、今は最重ハンの10M前なので後続をブロックしつつ、前団を追う走りができている。同じくハンデ的に魅力なのは石橋大。今は最重ハンの30M前。前走では初日に白星を挙げていたし、準決でも見せ場を作れていた。
B級では福田義久が粘り強さを発揮している。近況では車券の対象になるケースが多く、ハンデ位置を生かしての残り目が頻発している。藤本剛は凡走も多いが、時折り一発を決めてくる。狙うタイミングは難しいが、番組的にチャンスありそうなら車券に加えてみたい選手の一人。スタートこそ不安ある磯部真樹だが、道中の伸びは悪くない。レース序盤の展開が悪くならなければ、強豪相手に振り切るシーンもありそう。
※6月13日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
長田 恭徳〔山陽 S-37(32期)〕
藤岡 一樹〔山陽 A-12(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 A-14(23期)〕
丸山 智史〔山陽 A-39(31期)〕
人見 剛志〔山陽 A-88(28期)〕
穴見 和正〔山陽 A-93(12期)〕
福永 貴史〔山陽 A-101(25期)〕
石橋 大〔山陽 A-148(28期)〕
加賀谷建明が地元勢をけん引か!
最近の川口オートはナイター開催が多いが、今回もナイターの4日間開催。S級は地元も外来も強力なメンバーで、S級の中から優勝者が現れそうだが、それに待ったをかけるA級、B級選手はいるのか。気になる選手を挙げていく。
地元ランクトップは加賀谷建明。前走の伊勢崎GIIでは3日目の8着が響いて準決に乗れなかったが、それ以外は良い走りを見せていたのでエンジン的には悪くない。川口走路にもしっかり合わせてくればスピードある走りが披露できる。永井大介は前走の地元では優出6着。重走路に苦しんでいたが、準決までの良走路は問題なかったし、その前の節のGIIでも優出していたようにエンジン自体は良い部類。佐藤摩弥は前走で優出し3着。シリーズ中はオール車券絡みだったし、その前のGIIでも優出していたので、エンジン的には十分戦える状態にある。若井友和は前走で優出を逃したが、その前のGIIでは優出していたので、エンジンはまずまずで悪くはない。
平田雅崇は、前走の山陽では4走中2回の1着。エンジンは悪くない。泉田修佑は前走の伊勢崎GIIでは白星こそなかったが、シリーズ中の着取りはまとまっていた。定評あるスタートは切れているし、道中の攻めも良くなっている。小林瑞季は近況フライングが多い。スタートは無理できない状況。山田達也と鈴木清は、そこまで悪くはないが、もう少し上積みは欲しいといったところか。
外来勢で有力なのは高橋貢と有吉辰也。高橋貢は伊勢崎オートが新走路になってから快進撃が続いていたが、前走のGIIでは初日に白星を挙げたものの、そこからは失速。重走路の最終日は1着で締めたが、やや不安残り。ただし、エンジンさえ普通の状態になれば確かな捌きで車群を割って行ける。有吉は前走の地元で優出5着。予選準決はオール連対だったし、近況は1着率も高いので自身の走りができる状態。
伊勢崎のGII稲妻賞で優出していたのは内山高秀と吉原恭佑。優勝戦は重走路だったが内山は準優勝だった。枠の利を生かして好走を見せていたし、予選道中も動きは軽快だった。吉原は優勝戦で3着。スタートの切れは良いし、道中も鋭い走りを見せていた。久門徹は前走の山陽ではそこそこ。猛ダッシュからの速攻に期待できる。
A級では長田稚也と上和田拓海の34期コンビが楽しみな存在。長田稚は前走の地元で初日3着。準決には乗れなかったが、残りの2走はともに1着。近況は上位着が多いし、川口では今年優勝の経験もある。S級陣に割り込んでいける1番手はこの長田稚だ。上和田は前走の浜松ではよく車券に貢献していた。34期ナンバー1は上和田の声が高かったが、今は長田稚も成長が著しく同格の存在。直接対決となったら見ものだ。
B級ではスピードある石井大志、速攻力がある佐々木敏夫、独走に入れば残り目がある西村昭紀あたりに注目。
※6月12日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-3(27期)〕
永井 大介〔川口 S-13(25期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-14(31期)〕
若井 友和〔川口 S-15(25期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-16(25期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-41(26期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-45(32期)〕
荒尾聡が稲妻賞初制覇!
伊勢崎オートで行われていたGII稲妻賞は飯塚の27期・荒尾聡の優勝で幕を閉じた。重走路での戦いになった優勝戦、好スタートから冷静なレース運びで初めての稲妻賞制覇となった。
試走タイムは金子大輔が一番時計で55。次いで内山高秀、岡部聡、荒尾聡、青山周平が59。吉原恭佑と田村治郎が60。鈴木宏和が61だった。
10Mオープンでのスタート争いは、最内の吉原がしっかりと先行した。これに田村と内山が2番手争い。6枠から荒尾が4番手に付ける好スタートを見せた。
まずは吉原の逃げでレースが始まった。田村と内山が2番手争いをしていたが、1周を回るころには荒尾が2人を交わして2番手を奪取。先頭を走る吉原と一対一の態勢になった。何度か荒尾は仕掛けのタイミングをうかがうが、交わし切るまではいかなかった。動きがあったのは5周4コーナー。荒尾が吉原をまくりにかかる。豪快に一発で抜き去るまくりではなかったが、微妙なグリップワークを必要とするジワッとしたまくりで吉原をパス。荒尾はそのままコースを丁寧に回り先頭ゴール。準優勝はゴール前で吉原を交わした内山が入った。金子は追い上げていたが4着止まり。青山も車を押し進めることができなかった。
今節の荒尾はシリーズ中盤から良かった。伊勢崎の新走路に素早く対応し、良走路の試走タイムも良く出ていた。そして、優勝戦の重走路にもしっかり合わせてみせた。選手間でも整備熱心で知られる荒尾。それが今回の優勝につながった一因とも言える。もちろん、ここ一番でのスタート力や、レース展開の読みの巧さ、それを実行する確かなハンドルワーク。オート界のトップクラスに君臨し続けられる要因はこれらを全て合わせた総合力だ。今回の優勝でGIIは9度目のV、記念レースは26度目のV。この数字はこれからも当然、増え続けるだろう。
山陽VS飯塚で地区対抗戦の様相!
今回の山陽オートは3日間のナイター開催。出場するのは山陽と飯塚のみ。地元山陽の方が参加選手は多いが、好調な選手が多いのは飯塚勢。どちらの地区から優勝者が現れるのか。
地元S級は3人参戦予定。その中でランクトップは松尾啓史だ。前走の山陽は準決3着だったが、シリーズを通して見ればエンジンは悪くなさそうだった。その前の山陽では優勝しており、おおむね好調を保てている。今回出場する中では実力上位。強力な飯塚勢を迎え撃つ一番手になるだろう。長田恭徳は前々走で落車したが、前走では4走中2回の白星があった。落車による悪影響はないとみていい。エンジン的には戦える状態にあるので、今回も力強い走りを見せてくれるだろう。岩崎亮一は前走が川口GIIだった。ここでは成績がパッとしなかったので、今回の地元でエンジンを立て直したいところ。
飯塚S級は5人参戦予定。その中では篠原睦がランクトップだ。前走の山陽は優勝戦が2回ある変則シリーズだったが、そのどちらでも優出しており、後半の優勝戦では優勝している。エンジンは仕上がっているし、道中の攻めも冴えている。飯塚勢をけん引する存在となりそう。
岩見貴史と田中茂も前走は山陽の優勝戦が2回あるシリーズだった。どちらも初日と3日目の準決で全て白星。優勝戦には2回とも進出していた。岩見は優勝戦で5着2本。優勝戦に入るとエンジン劣勢だったが、スタートは本来の切れを見せていた。あとはエンジンを少しでも底上げできれば、レース道中も有利に進めるはず。田中茂は優勝戦で3着2本。絶好枠で勝ち切れなかった点は気になるが、ちょっと前までは絶不調だったので、その時を考えれば気配はだいぶ上向き。これからが楽しみだ。浦田信輔と滝下隼平は前走が地元だったが、どちらもエンジンはまずまずといったところ。
A級は復調してきた佐々木啓が楽しみ。前々走では優出3着だったし、前走でも好成績を残していた。スタートに頼らないレーススタイルは変わらずで、今のエンジン状態ならレース中盤から後半にかけて巻き返していける。藤岡一樹も爆発力が戻ってきている。若手で勢いがあるのは古城龍之介や永島潤太郎。穴見和正は前走で優出6着。予選準決はオール連対で通過しており、気配は上向き。飯塚勢は別府敬剛、根本将人、川口裕司、松尾隆広が前走で優出していた。
B級では西久保英幸が前走の後半3走で全て1着。その内2走は重走路だったが、良走路でも走路温度の高まりと共に粘り強さが増していた。同様に田斎英世や西崎洋一郎なども渋太さを発揮していた。飯塚勢では新人の村瀬月乃丞が楽しみな存在。
※6月10日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
松尾 啓史〔山陽 S-7(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-22(25期)〕
長田 恭徳〔山陽 S-37(32期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-17(26期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-21(29期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-29(23期)〕
田中 茂〔飯塚 S-36(26期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-43(28期)〕