有吉辰也が大会初制覇!
飯塚オートで行われていたGIIミッドナイトチャンピオンカップは地元の25期・有吉辰也の優勝で幕を閉じた。重走路で行われた優勝戦は、走るコースの選択に迷うような難しいコンディションだった。
試走タイムは有吉が一番時計で60。次いで伊藤信夫が61、中村杏亮と篠原睦が63、佐藤摩弥が64、藤岡一樹が69、井村淳一が70だった。
10Mオープンのスタート争いだが、最内の井村はへこんでしまう。そこから外は枠ナリになるかに見えたが、3枠の中村杏が1コーナーをトップ旋回した。中村杏の逃げでレースが始まり、イン追走は藤岡。アウト追走は伊藤信で、しばらく態勢に変化がなかった。そんな状況を打破したのが有吉だった。2番手争いを演じていた藤岡と伊藤信の間を割って入り、中村杏との一騎打ちに持ち込む。そして、5周目に入る頃、有吉がインから中村杏を交わす。その後は有吉が落ち着いた走りで先頭ゴールを迎えた。2番手で粘っていた中村杏はゴール前で藤岡にチョイ差しされ3着入線。藤岡が準優勝だった。
スタート6番手発進になった有吉だが、そこからの対処は冷静だった。慌てることなく追い上げが効くコースを探し、1車ずつ冷静に番手を上げていった。藤岡と伊藤信はやや重なって走っていたが、その間に車をねじ込むことができたのは、有吉の確かなハンドルワークのなせる業だろう。過去に大きな怪我をし、復帰した直後はどうなるかと思われたが、もはや以前の走りを取り戻している。年齢を重ねるごとに技量が衰えてくる選手は多くいるが、有吉はその辺を感じさせない。むしろ進化しているのではないか。今後もどのような走りを見せてくれるのか、楽しみでならない。
青山周平と鈴木圭一郎が激突!
今回の伊勢崎オートは4日間のナイター開催。全国ランク1位の青山周平と2位の鈴木圭一郎が参戦しており、この両者の戦いは見もの。もちろん、他にも優勝争いに名乗りを挙げる選手が現れるだろうし、シリーズの行方は簡単には予測できない。注目選手を挙げていく。
青山周平は前走の2日目に重走路で6着を取り、準決にも進めなかったが、他の3走は全て1着。更に前々走では優勝しており、良走路に関してはエンジン全く問題ない。重走路も苦手とはしていない青山だが、良走路よりは信頼度がやや落ちる。それでも総合力は断然で、ほとんどのレースで車券には絡んでこれる。今回こそ、しっかりと優勝戦まで進出し、鈴木圭一郎との直接対決まで持ってくるだろう。
一方の鈴木圭は好調。前走の地元では3連勝で完全優勝を決めていた。その前の山陽GIIでは優出3着。良い流れを保てており、優勝直後の勢いもあるので、青山との直接対決でも有利に立てるかも。鈴木圭が優勝したレースで2着の準優勝だったのは佐藤貴也。エンジン的には完調とは言えない状態だが、7割から8割方は仕上がっている。更に上積みをしてくるかもしれないし、現状の足りない部分は気合で補ってくる。
地元勢で青山の他に有力なのは早川清太郎。前走の地元ではオール連対の準優勝だった。優勝戦では試走タイムも出ていたし、レースでも追い込みが決まっていた。その前のGIIでも試走タイムはよく出ていたので、エンジンは高いレベルにある。今の早川なら青山や鈴木圭とも良い勝負ができるはず。
早川が準優勝だったレースで優勝したのは伊藤正真。優勝戦では、粘り強く逃げていた中野光公を冷静に追走しながら、チャンスどころではしっかり捲れていた。エンジン状態が良いのはもちろんの事、乗り手の判断力も増している様子。今回はハンデ重化がありそうだが、それにも柔軟に対応してくるか。
その優勝戦には岩田行雄も乗っていた。結果は7着だったが、予選の重走路や準決の良走路では好走していた。現在は66歳になったが、最重ハンで結果を残しているのだから走りや闘志は全く衰えていない。新井恵匠や内山高秀といったあたりもエンジン的にはそこまで悪くない。レース最後まで諦めない走りには好感が持てる。
外来A級は浜松勢が有力。藤波直也は前走の地元で優出していた。そこでは8着だったが、準決などでは良い走りを見せていた。鈴木辰己はまだまだ血気盛ん。昔から変わらぬスタート力は健在だし、今は粘り強い走りもできている。最高齢レーサー・鈴木章夫も動きは活発。前走の最終日は2着、2日目には白星を挙げており、自身が持つ公営競技最高齢勝利記録を更新し続けている。
B級では35期の菅野仁翔が楽しみ。前走から1級車に乗り換わったが、最終日には好タイムをマークして白星を挙げていた。乗り換わり直後は急激な成長を見せることが多いので、その1走1走から目が離せない。
※7月6日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-11(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-8(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-19(30期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-41(26期)〕
岩田 行雄〔伊勢崎 S-46(15期)〕
伊藤 正真〔伊勢崎 A-57(33期)〕
好枠から快速を発揮する中村杏亮に期待!
飯塚オートで行われているGIIミッドナイトチャンピオンカップは優勝戦のメンバーが出揃った。飯塚のエース・荒尾聡が敗れる波乱はあったが、優勝戦まで進出したメンバーはさすがの顔ぶれ。10Mオープンで行われる優勝戦はどのような展開になるのか。
ハンデ位置は最内から井村淳一、藤岡一樹、中村杏亮、伊藤信夫、篠原睦、佐藤摩弥、有吉辰也となった。
スタート争いは10Mオープンだけに内枠勢が有利。枠ナリ発進も十分考えられるが、各選手のスタート力を加味するとそう簡単にはいかないか。井村は優出メンバーの中ではスタート力がやや劣勢。最内に置かれてはいるが、外枠勢に行かれてしまう可能性がある。おそらく、先行は2枠の藤岡。そこから外は枠ナリになりそう。
まずは逃げに入る藤岡。このペースがカギになるが、準決は1着を取り、上がりタイムは402。1コーナーをトップで旋回し、終始1人で走る展開だった点と、タイムが出やすい最終レースだった点を考えると上がりタイムは物足りない。記念の優勝戦で8周回になることを考えると、なお更、最後まで逃げ切るのは厳しそう。藤岡に次いでスタート出そうなのは中村杏。準決では1着を取り、上がりタイムは379。好スタートからの速攻が決まり、早めに独走に入れたのでタイムは出やすくなるが、それにしてもこの数字は驚異的。優出メンバー7人の中でも準決の上がりタイムはトップの数字だった。優勝戦はレース序盤の展開が良いし、エンジンの仕上がりも考えると優勝に最も近い存在になる。そこで、当ブログでの本命には中村杏を挙げる。
相手は有吉。大外からのレースではいかにも厳しいが、準決の上がりタイムは中村杏に次ぐ395。エンジン状態は良い部類。枠ナリ以上のスタートを切る可能性もなくはない。レース序盤である程度の位置に付けることができれば、優勝争いに参加できる。次に藤岡。準決の上がりタイムは物足りないと述べたが、トップスタートを切れそうな点は大きな魅力。後続が競り合う展開になれば、その間にリードを作れる。そして伊藤信。優勝戦では3番手以内のスタートが望めそう。1~2周目で好位置に付けられれば優勝のチャンスが広がる。最後に篠原。今節は安定した成績が残せているし、ここ一番ではスタートも切れる。今大会2度目の優勝も十分ある。
◎中村杏亮
○有吉辰也
△藤岡一樹
△伊藤信夫
▲篠原睦
優勝後の鈴木宏和が注目の存在に!
今回の川口オートは昼間の4日間開催。この後はナイターGIが控えており、レースの時間帯は異なるが、今回で良い結果を出して次回につなげたい。
今回の地元ランクトップは中村雅人。前走の伊勢崎では優出4着。予選準決は全て連対できていたし、ここ数節はずっと優出が続いている。エンジンは高い位置で推移しており、今回も優勝戦まで進む可能性は高い。オートレースの醍醐味である捌き上げるレースに期待したい。
若井友和は前走では優出できなかったが、その前の節では優出していたしエンジン自体は悪くなさそう。突然の降雨があるこの時期でも柔軟に対応できるし、車券を買う側からしたら頼もしい存在。小林瑞季は前走の伊勢崎では振るわなかった。しかし、最終日は白星を挙げていたので、一応の軌道修正はできているか。黒川京介は前々走の山陽GIIで見事優勝。前走の伊勢崎ではパッとしなかったものの、小林瑞と同様に最終日は白星で締めている。地元で走るのは約一ヶ月ぶりだが、その時は優勝していた。大木光はなかなか調子が上がってこない。どこかで立て直しを図りたい。
外来勢で最も好調なのは鈴木宏和。前走の山陽では優勝を決めていた。早めに抜け出した岡部聡を必死の追いで捕えていた。武器のスタートは変わらず良いし、道中の走りもだいぶ良くなっている。連続優勝を目指すべく、まずは初日に白星を挙げて勢いに乗りたい。実力的には金子大輔が上。鈴木宏が優勝したレースに走っていたが、道中で精彩を欠いて5着。ただし、近況はおおむねエンジン良好。冷静な状況判断で車を押し上げていくだろう。同じ優勝戦には青島正樹と長田恭徳も乗っていた。青島は優勝戦の道中で金子を逆転して4着。初日は白星を挙げており、エンジン状態は良さそう。長田は7着。最近は白星から遠ざかっているが、エンジン的にはそこまで悪くはない。
A級では中山透が前走の地元で優出4着。予選準決はオール連対で、持ち味のスピードがよく出ている。岩田裕臣は前走の伊勢崎で優出5着。最重ハンの10M前の位置を生かしての速攻が魅力。矢内昌木も同じく速攻がウリ。前走の地元では2着を3本並べて終えている。強気な仕掛けが身上の岩科鮮太や、レース運びが巧い丸山智史などにも注目。
そして、今節から佐藤励が1級車に乗り換わる。ここ数ヶ月は2級車ながら随所で差しを決めているが、パワーがある1級車になれば更に差しを決めやすくなる。攻撃の幅が大きく広がってくる。元々、センスは高いモノを持っているので楽しみな存在。
B級では小椋華恋も今回から1級車乗り。2級車でも好走をよく見せていたので、1級車でどのような走りをするのか、こちらも楽しみだ。実力的にはS級と変わらない森且行や、今は仕上がり良い深沢隆などの車券絡みもありそうだ。
※7月3日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
若井 友和〔川口 S-15(25期)〕
小林 瑞季〔川口 S-18(32期)〕
黒川 京介〔川口 S-30(33期)〕
金子 大輔〔浜松 S-12(29期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-20(32期)〕
青島 正樹〔浜松 S-33(22期)〕
長田 恭徳〔山陽 S-37(32期)〕
5度目の開催、GIIミッドナイトチャンピオンカップ始まる!
飯塚オートでGIIミッドナイトチャンピオンカップが始まる。過去に4度、この大会が行われているが、優勝者は山陽か飯塚の西日本勢のみ。開催する場所が山陽か飯塚だけなので、地元選手の参加が多くなるし、西日本勢から優勝者が生まれやすい背景がある。ただし、今回はどうなるか。外来勢の中に絶好調の選手がいる。シリーズを展望していく。
まずは地元飯塚勢から。長らく飯塚のエースは荒尾聡。前走の浜松では初日から連勝を決めたものの、準決は5着で優出できなかった。ただ、その前の伊勢崎GIIでは見事に優勝していたようにエンジンも乗り手も良い状態。今回のGIIはまだ優勝したことがないが、優勝してもおかしくないぐらいの状態にある。有吉辰也は前走の川口で準優勝。4日間のシリーズで全て車券に貢献できていた。その前の地元でも優出しており、好調の流れが続いている。高いエンジン力を得た有吉は、スタートも道中の捌きも冴え渡る。篠原睦は前走の山陽GIIでは振るわなかった。しかし、今回の大会は過去に制したことのある相性のいい大会。2度目の優勝へ向けて突き進む。
外来勢で最も注目なのは佐藤摩弥。前走の地元では完全優勝を決めていたし、その前の節でも優勝していた。前々走の優勝の時は、先行する永井大介を道中で交わしての優勝だった。そして、前走の優勝戦では永井大介や木村武之の外枠から猛ダッシュを決めての速攻劇。エンジンはもちろん良いし、走りの方も迫力が出ている。このエンジン状態で今回も走れれば、どんな相手でも捌いていけそうだ。
伊藤信夫も好調の部類。前走の山陽GIIでは準優勝だった。その前の山陽一般開催でも準優勝、更にはその前の地元でも準優勝。現在、3節連続で準優勝。今年はこれまで8度の優出しているが優勝はまだない。そろそろ今年の初優勝を決めたいところ。また、それが叶うエンジン状態にある。田村治郎は前走の地元で優出。優勝戦ではスタートが決まらず5着だったが、準決までは全て車券絡み。重走路を苦にしない点は、今の時期大きな強み。丹村飛竜は前走の地元GIIではイマイチだった。ただ、今回の大会はタイトルホルダー。シリーズ中に状態を上向かせてくるかも。松尾啓史は前走の地元GIIの初日に落車妨害。その後は1走して早退しているが、そのレースでは1着を取れていた。落車による悪影響はなさそう。泉田修佑は成績的にはパッとしないが、スタート自体は切れており、レース序盤で有利な展開を作りやすい。
地元S級では他に久門徹、浦田信輔、田中茂、中村杏亮が楽しみ。久門は前走で準優勝。シリーズ中はオール連対の安定感だった。浦田は前々走の山陽で優出3着。その後の浜松でもまずまずだった。田中茂は前々走の山陽で優出。その後も山陽で走っており、初日こそ5着だったものの、その後は3連勝。良いリズムで今回に臨める。中村杏は前走の山陽GIIでシリーズ中に2勝。着実に成長している。
A級では辻大樹が前走で優勝を決めていた。一時期は苦しんでいたし、優勝は久しぶりなので、これを機に上昇気流に乗りたい。その優勝戦には松尾隆広、藤川幸宏、田中進、長田稚也、丹村司も乗っていた。いずれもミッドナイトは得意としているので、優勝戦まで進んでくるかも。
※7月1日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-16(25期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-17(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-10(24期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-7(26期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-14(31期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-32(29期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-34(30期)〕