S級は飯塚VS川口の様相!
今回の飯塚オートは5日間のナイター開催。ロングシリーズでじっくりとオートレースを楽しめる。この10月から新ランクが適用されるが、それが車券戦術に影響を与えるのか。気になる選手を挙げていく。
地元のランクトップは荒尾聡。前走のプレミアムカップでは準決5着で優勝戦には進めなかった。ただ、初日と最終日は白星を挙げていたし、エンジン的には決して悪い部類ではない。今回は走り慣れた地元走路。しっかりと優勝戦まで進出してくるだろう。
篠原睦は前走のプレミアムカップでは準決3着。惜しくも優勝戦には進めなかったが、シリーズ中は全て車券に絡めていた。エンジンは高位で安定している。武器のスタート力も健在で、得意の速攻が決められる状態。今回は追い込むレースが多くなるが、レース序盤で好位置に付けてくるだろう。同期の田中茂もエンジンはまずまず。前走でもそこまで悪い動きではなかった。久門徹はシリーズ序盤でダッシュが付かなかったが、3日目に白星を挙げるとそこから軌道修正に成功していた。
有吉辰也はエンジン状態が上向かない。今回は地元なので整備の面でやりやすいだろうから、いきなり良化させてくる可能性もある。浦田信輔は今期S級42位。前期の22位から大幅にランクを落としているが、前走のプレミアムカップでは車券に絡むシーンが多かった。以前の動きを徐々に取り戻していきたい。
外来勢のS級は川口のみ。来場する中でランクトップは若井友和。前期はS級13位だったが今回は5位。再びS級シングルにランクしてきた。前走のプレミアムカップでは優勝戦まで進み5着だった。攻めの力強さは相変わらずだし、スピード面も良かった。レース場は変わるが、良い流れで今回に臨める。
平田雅崇はプレミアムカップでいいところがなかった。数節前までは好走を見せていたので、その時の動きを取り戻したい。佐藤裕二は今期からS級に復帰。前走は今回と同じ飯塚オートで、優勝戦まで進んでいた。優勝戦は急な降雨で苦しみ、6着になってしまったが、しっかり重走路の準備ができた初日は2着。良走路の準決でも2着に入り、エンジンも乗り手も良好。佐藤裕二と同じく今期からS級に返り咲いたのは大木光。プレミアムカップではシリーズ後半に向けて徐々に調子が上向いていた。
地元A級では佳元光義と丹村司が前走の地元で優出。シリーズ中は共に2勝を挙げていた。井村淳一と高林亮は前走の山陽で優出。優勝戦は中止になってしまったが、予選準決は共に1着で通過。エンジンは良さそうだった。他では別府敬剛、岩見貴史あたりが実力者で、今回は優勝戦まで進出するかも。
外来A級は山際真介と高橋義弘、深谷輝が前走のプレミアムカップで好走を見せる日があった。金山周平は前走が今回と同じ飯塚オート。4走して全て車券に絡めていた。同じレース場で走れるアドバンテージは大きい。山崎進は前々走の飯塚で準優勝。その後の地元でも1着を取っていたので、エンジンは良い状態が続いている。
※9月28日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-15(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-21(26期)〕
久門 徹〔飯塚 S-22(26期)〕
若井 友和〔川口 S-5(25期)〕
平田 雅崇〔川口 S-20(29期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-23(24期)〕
大木 光〔川口 S-37(28期)〕
強攻ある佐藤貴也、速攻力ある鈴木宏和が地元ツートップ!
前回の浜松オートは特別GIプレミアムカップで、全国ランク1位の青山周平が優勝を果たした。今回は3日間の一般開催だが、前節から連続参戦となる選手はその時の動きが参考になる。
今回の地元ランクトップは佐藤貴也。前走のプレミアムカップでは準決3着で惜しくも優勝戦進出はならなかった。それでもエンジン自体はまずまずで悪くはなさそう。今回は大幅にメンバーが軽化されるので、優出はほぼノルマ。優勝争いにまで参加してくるだろう。鈴木宏和も前走の準決は3着で優勝戦には進めなかった。ただし、武器であるスタート力は、これでもかというぐらい見せ付けた。成績も3日目の8着以外は全て車券絡み。エンジンは上位で安定している。他では笠木美孝がそこそこ。仲口武志と青島正樹はエンジンの立て直しが必要。
川口の代表格は永井大介。前走は3日目の7着が響き、準決にも進めなかった。そのレースは重走路だったが、永井は浜松の重走路を昔から苦手にしている。良走路に関しては悪くない動きを見せていたので、今回も走路が乾いていれば自身の力を出せるだろう。中村雅人は前走のプレミアムカップ欠場。最後にレースしたのは約1ヶ月半前のSGオートレースグランプリ。その時は優出し7着だったが、今は気候も変わってきているので、その辺の影響はいかほどか。小林瑞季は良い日もあったり悪い日もあったり、安定していなかった。
丹村飛竜はシリーズ序盤でリズムが掴めなかったが、3日目に2着を取ると残り2日は連勝。エンジンの立て直しに成功した様子で、今回は初日から快走を披露してくれるかも。岩崎亮一と前田淳はシリーズ中に1回の白星。前田はスタートの切れが良く、エンジン自体もかなり良さそうだった。浜野淳もシリーズ中は随所に見せ場を作れていた。
A級では、小原望がプレミアムカップ前の浜松で準優勝。全3走してオール連対の好結果だった。その優勝戦には浅田真吾も乗っていた。こちらもエンジン状態は上々。岡谷美由紀は前走の山陽ミッドナイトで優勝戦まで進んだが、開催中止で競走ができなかった。優勝のチャンスがありそうだったので、その時の悔しい気持ちを今回にぶつけたい。
鈴木一馬と広瀬勝光はプレミアムカップでシリーズ中に2回の白星。成績は散発傾向だが、一発力は大きな魅力。鈴木章夫は前走の飯塚で白星を挙げていた。走りはまだまだ血気盛ん。B級ではあるが、相馬康夫がエンジン良好。大物相手でも振り切るシーンがありそう。
※9月27日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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佐藤 貴也〔浜松 S-8(29期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-25(32期)〕
永井 大介〔川口 S-4(25期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
小林 瑞季〔川口 S-34(32期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-21(29期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-24(25期)〕
前田 淳〔山陽 S-36(27期)〕
浜野 淳〔山陽 S-40(24期)〕
大混戦模様のミッドナイトレース!
山陽オートは連続でミッドナイトレース開催。前回の最終日は、照明器具の不調で開催中止になった。今回は修理を施し心機一転、初日を迎えることだろう。
出場する中で特に好調な選手は見当たらないが、開催中止になった前回で優勝戦まで進んでいたのは松井大和。予選準決は共に連対。エンジンの感じは良さそうだった。前回と同じミッドナイトで、セッティング的にも大きなアドバンテージがある。持ち味の強気な仕掛けを見せてくれるだろう。
状態としては林弘明も良い。前走の準決は2着だったが、この時は1着のみが優出の条件。優勝戦には進めなかったが、初日に白星を挙げていたし、そこまでは前々走を含めて3連勝を決めていた。エンジン状態が良いので林らしい切れ味鋭い差しが披露できる状態。古城龍之介は復調の兆しが出ている。前走の伊勢崎は準決8着で優出はならなかったが、それ以外の3走は全て2着。1級車に乗り換わった直後は快進撃を見せていた古城だが、ちょっと前までは成長の壁に当たっていた。しかし、前走でその壁も突破できたようで、ここから更なる成長を示すかも。
外来勢でスピードがあるのは佐藤裕児や白次義孝。佐藤は前走の山陽の準決は3着だったが、初日は白星で、更にその日の上がり最高タイムをマークしていた。試走からタイムがしっかり出ており、その状態が続いている限りは好結果が出せる。白次は前走の地元で準決だけ8着。そこは重走路での競争だったが、良走路の他3走は2勝を含むオール連対。走路が乾いていれば快速を発揮できる。
スピードよりは捌きで勝負するのは中野憲人。今はA級76位にランクされているが、以前はS級やA級上位で安定していた。やや調子は落ちてきているが、レース道中の読みは健在。無理な仕掛けはしなくても、前を走る車を冷静に捌いていける。その同期の野田光宏はエンジン上々。前走の地元では連勝で締めていた。試走タイムは出る方ではないが、レースではインをきっちり回って渋太く走ることができる。今回はメンバー的に混戦になるケースが多そうなので、野田のような粘り強い走りができる選手は活躍するかも。
B級では岡本博幸がまずまず。前走の地元は3着、2着で最終日は中止。同じ流れのまま今回にも臨めれば車券に絡むシーンがありそう。別府末彦と杉本雅彦はインを抑える走りが巧い。ハンデ的にも前から走ることが多いので、後続の選手を目一杯苦しめそうだ。
※9月23日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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林 弘明〔山陽 A-117(24期)〕
古城 龍之介〔山陽 A-169(34期)〕
松井 大和〔山陽 A-200(30期)〕
中野 憲人〔川口 A-76(24期)〕
佐藤 裕児〔飯塚 A-130(32期)〕
野田 光宏〔浜松 A-202(24期)〕
白次 義孝〔伊勢崎 A-165(23期)〕
岡本 博幸〔山陽 B-4(21期)〕
地元走路なら早川清太郎が激走を連発!
前回の伊勢崎オートは伊藤正真の優勝で幕を閉じたが、その伊藤正真は今回不在。直前のプレミアムカップから帰ってきた選手が主力となって今回のシリーズをけん引する。注目の選手を挙げていく。
今回出場する中でランクトップは早川清太郎。プレミアムカップでは一度も掲示板に乗れなかったように、初日から精彩を欠いていた。遠征先でも成績を残せるようになっている早川だが、前回は思うようにはいかなかった。ただし、地元に帰れば話は別。実績抜群の地元走路でいつもの早川の姿を取り戻すだろう。
西原智昭は前走のプレミアムカップで優出。優勝戦はそこそこのスタートを切ったものの、道中の動きがイマイチで結果7着。それでも特別GIで優出したのだから、本人のリズムは悪くない。内山高秀はプレミアムカップで準決5着だった。初日に白星を挙げたり、最終日は2着を取っていたりで、シリーズを通して見ればそこまで悪くはない内容。新井恵匠はプレミアムカップの2日目に白星。他はイマイチな結果になったが、良い日もあるので、その動きを継続して出せればいい。
外来S級は佐々木啓と滝下隼平。佐々木はプレミアムカップで連対はなかったが、大崩れする日もなくエンジンは中堅。悪いわけではないが、もう少し上積みは欲しいところだろう。滝下も同じようにエンジン悪いわけではないが、上位争いに加わるとなるとパワーアップは必要か。
A級では三浦康平がプレミアムカップで優出。0Mオープンの7枠からの競争で、序盤で好位置を奪えず6着の結果。準決まではスタートが良く切れていたし、エンジン的にも十分な仕上がりがあった。大きな流れで言えば良い部類だ。田村治郎は前々走の地元で準優勝してのプレミアム参戦。そこでも存在感は示せていた。谷津圭治は前々走の地元で優出3着後にプレミアム参戦。そこでも初日と最終日に好結果を残せていた。
他では佐久間健光が好調。前走の地元GIではシリーズ中に3勝を含むオール車券絡みだった。今はハンデが軽いため、タイム点が稼げず準決には乗れなかったが、車券を買う側からすれば狙って妙味ある現在の仕上がり。そのGIで優出していたのは中野光公。その後の地元でも良い走りを見せていた。
外来A級では梅内幹雄が前走の浜松で優勝。道中の捌きの巧さは健在で、レース序盤で悪い展開にならなければ力を出せるエンジン状態にある。その同期の岡部聡は前走のプレミアムカップで道中の動きが良かった。両者とも19期生と、ベテランの域に入りつつあるが、まだまだ技量は全く色あせていない。逆に若手では青木隆浩が成長中。前走の飯塚では優出し3着。シリーズ中は4走して全て車券に貢献できていた。
※9月26日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-31(28期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-41(30期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-43(26期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-17(23期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-27(28期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 A-36(28期)〕
梅内 幹雄〔川口 A-115(19期)〕
青山周平がプレミアムカップ3度目の制覇!
浜松オートで行われていた特別GIプレミアムカップは伊勢崎の31期・青山周平の優勝で幕を閉じた。好スタートから最後まで先頭を譲ることなくそのままゴール。まさに圧巻の走りを見せた。
試走タイムは青山と木村武之が一番時計タイで31。次いで三浦康平が33。若井友和と金子大輔が34、西原智昭が35、伊藤信夫と佐藤摩弥が37だった。
0Mオープンのスタート争いは最内の青山が先行。これに木村武が続いて行く。西原も良い飛び出しを見せたが、一つ内の伊藤信が突っ張る。以下は若井、金子、三浦、佐藤摩と出て行った。
レース展開は冒頭のとおり。トップスタートを決めた青山が、いきなり逃げに入り押し切った。後ろもほぼ、変動がない状態だった。2番手に付けた木村武は終始追走から仕掛けのタイミングをうかがっていた。なかなか隙を見せない青山に対し、一度だけチャンスが訪れる。木村武は車をインに向けて差しに構えたが、青山が抑え込んでしまう。その後は仕掛ける射程から離れてしまい、先頭浮上の機会はなくなってしまった。結局、木村武が準優勝。伊藤信が3着に入った。
青山はほぼ盤石の走りだった。スタートから注文どおりトップスタートを決めたし、独走の時もミスすることなく走ることができた。木村武に一度狙われかけた時も、追う方の強みで射程内に入れたという程度。抑え込みに関しては、それほど窮屈なものではなかったし、自然の流れで防ぐことができた。前走ではスーパーハンデで地元の記念を優勝した青山にとって、今回の通常最重ハンはいくらか展開が楽だったかもしれない。あえて死角を挙げるなら、レース場ごとの重走路か。今回も3日目の重走路では苦戦を強いられた。重走路はレース場ごとに、更に言えば時期ごとに特徴が変わることがある。それにも問題なく対応するようになると、青山の無双時代が完全に訪れるだろう。