開催ラッシュが続く山陽オート!
山陽オートは昼間開催からの連続リレーシリーズ。今回はミッドナイトの時間帯に移行して競争が行われる。出場する選手も連続参戦で、その時の動きが多いに参考になるが、レースの時間帯が変わる事も加味してシリーズを展望していきたい。
S級は3人参戦予定。ランクが最も高いのは丸山智史で、他に長田恭徳、緒方浩一だ。丸山は前走が準決3着で優勝戦には進めなかったが、エンジン自体は中堅上位といったところで十分戦える状態にある。今回はシリーズリーダーとして優勝戦までは進みたい。長田も前走の準決は4着で優出を逃した。ただし、エンジン自体はそこまで悪くはなく、特に今回はメンバーが大幅に手薄になるので優出のチャンス。緒方は前走で優勝戦まで進出していた。攻めの引き出しは多い方ではないが、大きなコースを通った時はスピードを増してくる。ミッドナイトで走路にタイヤが食いつく時間帯の方が更に攻撃力はアップする。
緒方の他に昼間開催で優出していたのは藤岡一樹、松井大和。藤岡は前々走の浜松でも優勝戦に乗っており、今のところ連続で優出できている。調子の波が穏やかな方で、今は好調モードだ。今回も初日から狙っていける。松井はここ近年、緩やかにだが着実に成長を見せている。レースの勝負どころではしっかりとインに突っ込んでいけている。
他に有力なのは角南一如、人見剛志、内山雄介など。角南は前走で準決3着だったが、このところ車券に絡むケースが増えている。スタートが安定しない傾向あるが、今回は後方から追うレースがメインなので、その点の不安は少ない。人見は昨年後半から状態が上向き。飯塚ナイターでの優勝や地元GIでの優出などがあった。今年に入ってからもまずまずの動きを見せている。内山は前走の昼間開催ではイマイチだったが、最近ではミッドナイトでの活躍が目立っている。その時間帯ならセッティングも掴めているのだろう。
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主な出場予定選手
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丸山 智史〔山陽 S-21(31期)〕
長田 恭徳〔山陽 S-37(32期)〕
緒方 浩一〔山陽 S-46(30期)〕
角南 一如〔山陽 A-10(27期)〕
藤岡 一樹〔山陽 A-11(29期)〕
人見 剛志〔山陽 A-88(28期)〕
松井 大和〔山陽 A-144(30期)〕
内山 雄介〔飯塚 A-109(30期)〕
34期勢の躍進に大注目!
13日にナイトレースが終わったばかりの川口オートで、今度は昼間の5日間シリーズが始まる。S級選手の参加が少なく、A級やB級選手の活躍がありそう。その中でも1級車に乗り換わったばかりの34期勢が特に注目だ。
今回出場する地元のS級は4人の予定。その中でランクトップは大木光。今年に入ってから地元で2節を消化し、ともに優勝戦まで進んでいる。エンジンは高い位置にあり、乗り手の実力も今回の中ではトップ級。連続優出を続けるべく、初日から気合の入った走りが見られそう。2番手は大木と同期の山田達也。年末はSSトライアル戦で揉まれていたが、今年の初出走は伊勢崎のGIだった。ここでは予選中に着をまとめて準決まで進んだが、そこでは8着と惨敗。それでもシリーズを通してみれば、ある程度戦えていた。今回は大幅にメンバーが軽化されるので、優出のチャンス。佐藤裕二も前走は伊勢崎のGIだった。2日目に白星を挙げるなどしたが、最終日は落車。その影響が出ているかどうかは初日の試走で確認したい。鈴木清は前走が地元のナイトレース。準決4着で優出はできなかったが、エンジン的には普通はありそうだった。
外来S級は浜松から木村武之と青島正樹。それに伊勢崎から松本やすしだ。3者とも前走は伊勢崎のGIだった。実力者・木村武は初日からダッシュが付かず、まさかの準決モレ。それでも4日目からは連勝で締めくくっていた。今回に向けての弾みにはなる。青島は予選中に上位着でまとめ準決乗り。ただし、木村武とは逆に後半2日間は結果を残せなかった。松本やすしは5日間通して中間着だったが、試走は30近辺が出ていたのでエンジン的には悪くない。
A級では中山透、斎藤撤二が前走のナイトレースで優出していた。中山は双子の弟・中山光が昨年後半は大躍進を見せており、兄である透も刺激を受けていた印象。スタートには難あるが、冬場のスピードレースで道中の巻き返しが決まっている。斎藤はこのレースで優勝。今年はいい流れを作れそう。岩田裕臣も気配は上々。前走では準決2着だったが、このレースは1着が優出条件だったため、優勝戦には進めなかった。ただ、前々走のお正月開催では準優勝を決めており、今年はいい流れを作れそう。
外来A級では遠藤誠が前走の川口ナイトレースで優出。今は最重ハンの10M前に置かれているので、持ち味の速攻が決まりやすい。同地区の鈴木宏和は前走の伊勢崎GIで優出。優勝戦も武器のスタート力を見せ、10Mオープンの3枠から先行してみせた。もう少し独走力が身に付けば、記念レースでのタイトルホルダーにもなれるだろう。
34期では、やはり上和田拓海に注目。1級車に乗り換わったばかりのお正月開催ではオール1着の完全優勝を決めてみせた。前走のナイトレースでは、不安定走路の準決で3着になってしまったが、2日目は試走26、上がり334のタイムを叩き出すなど逸材っぷりを披露。同期でA級にランクされているのは野本佳章。今回が1級車で初のレースになるが、身長が高い野本は非力な2級車よりもパワーある1級車の方が結果を出しやすいだろう。B級ではあるが深谷俊太、米里崇徳は1級車で1節をこなし、その特性が分かってきた模様。横田翔紀と石川哲也は今回が1級車で初のレース。いきなりの飛躍もありそうだ。
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主な出場予定選手
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大木 光〔川口 S-17(28期)〕
山田 達也〔川口 S-19(28期)〕
鈴木 清〔川口 S-33(23期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-45(24期)〕
松本 やすし〔伊勢崎 S-43(32期)〕
木村 武之〔浜松 S-24(26期)〕
青島 正樹〔浜松 S-40(22期)〕
岩田 裕臣〔川口 A-19(31期)〕
青山周平が完全Vでシルクカップ初制覇!
伊勢崎オートで行われていたGI開場記念シルクカップは、地元の31期・青山周平が圧巻の走りで制した。予選中からハイスピードのレースが展開されていたが、優勝戦も試走タイムは全車が30を切る数字。その中でも青山がスピードの高さを見せ付けた。
試走一番時計は青山の22。次いで三浦康平と高橋貢が24、荒尾聡が26、浅香潤と鈴木宏和と金子大輔が27、仲田恵一朗が28だった。
スタート争いは3枠から鈴木宏が飛び出す。これに三浦が乗って行く。大外から青山がダッシュ乗せて3番手を奪取。スタート巧者の荒尾は後方からのレースになった。
トップスタートの鈴木宏は、逃げのペースを掴む前に三浦に差し込まれてしまう。そこからは三浦が逃げる番になったが、鈴木宏をパスした青山がジカ付けの態勢に。機力で勝る青山は三浦を難なく交わして先頭に立つ。そして、最後まで先頭を譲らずゴールを切った。2番手には三浦が粘っていたが、最後方から荒尾がやってきて最終3コーナーで差し込んでみせた。
青山は昨年のスーパースター王座決定戦に続き、記念レースで連覇。このシルクカップは初めての戴冠となった。しかも初日から負けなしの5連勝。今年初の出番で最高の滑り出しを見せた。全国ランク1位の青山は今年も絶好調。このまま快進撃を見せてくれそうだ。
この優勝戦では他にも見せ場が多かった。試走4番時計の荒尾がまさかの最後方スタート。しかし、ここから怒涛の追い込みで準優勝。近年はレース後半の動きがかなり良く、以前の先行から逃げ粘るスタイルからは完全に脱している。走力的に幅が広がっている。レースを組み立てる上で、作戦の引き出しが多くなるのは大きな強み。そして、高橋貢。準決までの動きでは機力不足だったが、大事な優勝戦で試走タイムの上昇が図れていた。これまでの豊富な整備経験がなせる業だ。オートレースは選手個々人に特徴がある。これらが折り重なって熱狂のレースが展開される。
快速・滝下隼平に対しS級陣はどう戦う!?
今回の山陽3日間昼間開催は地元と飯塚からS級が参戦。どちらからも有力な選手が登場し、山陽VS飯塚の様相だが、A級やB級には浜松からの選手も来場し、三つ巴の戦い。どこ所属のどの選手が優勝を掴み取るのか。
地元のS級は5人参戦予定。そこでランクトップは佐々木啓。佐々木の前走は年末の川口SS王座戦で、4走のトライアル戦でポイントを重ね、見事に王座決定戦乗りを決めた。ここでは8枠からの厳しいレースになったが結果は5着。8番手発進から3人抜いていた。オート界の強豪が戦う中でのこの内容なので、決して悪くはない。エンジンを高い位置で安定させる事が巧い佐々木は、今年も成績を崩す事なく、上位着でまとめてくるだろう。
他に山陽S級は松尾啓史、丸山智史、長田恭徳、緒方浩一。松尾と丸山は前走が川口のSSシリーズ戦。松尾は予選中に2勝を挙げ準決に進出。丸山も予選中はオール連対で準決に進んだが、不安定走路での戦いとなった準決では両者とも惨敗に終わってしまった。しかし、良走路では好走を見せていたので、エンジン自体は良い状態にある。長田と緒方は前走が浜松のお正月開催だった。ここではどちらもシリーズ中に2勝を挙げたが、どちらも準決には乗れなかった。今回は地元走路で走りやすいので、巻き返しを図りたい。
飯塚からのS級は有吉辰也、久門徹、重富大輔、田中正樹。有吉の前走は年末の川口SS王座トライアル戦。4走のトライアルポイントが足りず、最終日は順位決定戦回りになった。しかし、そこでは2着入線。最後に意地を見せた。あの中ではエンジン不足だったが、今回のメンバー相手なら十分戦える仕上がり。スタートの切れは良く、その点では見せ場を作っていた。今回は追い込むレースがメインになるが、周回ごとに着実に番手を上げていくだろう。
久門の前走は地元のミッドナイト。そこでは初日から3連勝を決め優出。優勝戦は重走路になり6着止まりだったが、3連勝を決めていたのだからエンジン的には悪くない。その前の節でも優出はできており、大きな流れとしては悪くない。重富の前走は年末の川口SSシリーズ戦。ここでは初日からエンジンが折り合い、好タイムを出していた。準決も2着で突破すると、優勝戦では強烈な追い込みを見せて見事優勝。昨年の同大会に続き連覇となった。本人のリズムとしては今回出場する中で最も良い。今年もこのままの勢いで上位着を取り続けそうだ。田中正は前走の浜松で初日に落車。この影響が多少出ているか。
浜松からは浅田真吾や今田真輔が好調。浅田は前走の地元で初日から連勝。準決は2着で優勝戦まで進んでいた。その前の節でも優勝戦に乗っていたので現在連続優出中。今田はハンデ位置を活かした走りで前走優出3着。予選準決も全て車券に絡めていた。他では岩科鮮太が強烈な差しで番手を上げてきそう。
最も怖いA級は滝下隼平。前走の浜松で優勝を決めていた。4日間のシリーズで全て車券に絡めていたし、優勝戦では試走23、上がり321の強烈なタイムを叩き出した。タイムが出やすくなっている現在のオート界で、その能力を遺憾なく発揮している。
対する地元A級は西村龍太郎、藤岡一樹、角南一如らが好調。西村龍は前走の川口SSシリーズ戦で優出し6着。また、そこで準優勝だったのが角南。その後の地元ミッドナイトでもマズマズの動きを見せていた。藤岡は前走の浜松で優出。優勝戦は5着だったが、予選準決はオール連対。スピードある走りが見られていた。
今節から1級車に乗り換わるのは34期。その中でも川口裕司は、同期の中で1、2を争う成績を残している。1級車になってからタイムの上昇が見込まれる。
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主な出場予定選手
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佐々木 啓〔山陽 S-8(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-20(26期)〕
丸山 智史〔山陽 S-21(31期)〕
長田 恭徳〔山陽 S-37(32期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-16(25期)〕
久門 徹〔飯塚 S-28(26期)〕
重富 大輔〔飯塚 S-39(27期)〕
滝下 隼平〔飯塚 A-5(28期)〕
青山周平がシルクカップ初制覇に挑む!
伊勢崎オートで行われている第44回GI開場記念シルクカップも優勝戦のメンバーが出揃った。準決からハンデが重くなった選手が健闘し、優勝戦は10Mオープンで行われる。並びは最内から仲田恵一朗、浅香潤、鈴木宏和、三浦康平、高橋貢、金子大輔、荒尾聡、青山周平となった。
10Mオープンのスタート争いだが、角度が付くため、0Mオープンの時よりも更に内枠が有利になる。順当なら内から枠なり発進になりそうだが、そこに各選手のスタート力を加味すると、そう簡単にはいかない。最内の仲田はスタートが遅い方ではないが、いつもは最重ハンの10Mで走っているので、しっかりと先行できるかどうかは微妙。今回は3枠から鈴木宏が飛び出すとみた。
優勝戦のメンバーを見渡しても鈴木宏はスタート力上位。荒尾、青山と同等のスタート力を持っているとみている。この3者がスタート力上位グループ。その中で枠が一番内なのでトップスタートを切りそう。これに乗って行くのが荒尾と青山。4番手には仲田と浅香、三浦、高橋貢が激しく競り合う。金子は、荒尾と青山に抑え込まれる形で、1Mでは後手を踏みそうだ。
レース展開だが、鈴木宏が序盤からペースを上げそう。準決では上がり376を出して逃げ切ってみせた。鈴木宏にとっては十分な数字だが、昨今のオート界はスピードレースが主流。8周回逃げ切るまでは考えづらいか。鈴木宏を追う一番手は荒尾。そして、後ろに青山。このどちらかが鈴木宏を交わしそう。青山が先に交わせばそのまま押し切り。荒尾が交わしても、残りの周回で青山が捌いていきそう。そこで当ブログでの本命には青山を挙げる。青山はこの大会で優勝した事がなく、今回勝てば初制覇となる。
相手は荒尾。レース序盤で有利な展開を作りそうだし、一回先頭を走る展開になれば、簡単には抜かれない走りができる。次に鈴木宏。いきなり独走に入れそうな展開は魅力大。すぐ後ろに誰かがやってくるだろうが、ペースを上げて走れれば逃げ切りも考えられる。そして三浦。鈴木宏のスタートにうまく乗って行ければ2番手からのレースができる。鈴木宏を早めに交わすようなら優勝も十分視野に入ってくる。最後に仲田。このメンバーの中では格下だが、最内の利点を活かして先行し、後続が競り合う展開になればGI初優勝も見えてくる。実績上位の高橋貢は、準決の動きは苦しそうだったが、優勝戦までに上積みができれば上位争いに参加してくる。金子は序盤である程度の位置に付ける事ができれば十分戦えるだろう。
◎青山周平
○荒尾聡
△鈴木宏和
△三浦康平
▲仲田恵一朗