青山周平が3連覇に挑む!
今年も伊勢崎GII稲妻賞の時期がやってきた。この大会は青山周平が2連覇中で、今回は3連覇がかかっている。近況の調子は問題なく、今回も優勝するのか。それとも、それを阻止する選手がいるのか。
その青山の前走は川口だった。初日から3連勝で優出すると、優勝戦は必死に追ったが3着だった。しかし、初日からスーパーハンデを背負っての結果で、優勝戦はメンバーも揃っていた。優勝できなかったとはいえ、優勝戦までで10連勝を決めるなど、存在感は十分に示す事ができた。その前の地元では完全優勝を達成していたし、特に大きな不安はない。今回も初日からナンバー1の走りを見せてくれるだろう。
地元で他に有力なのは早川清太郎、高橋貢、岩田行雄など。早川は前走の飯塚GIで初日に白星を挙げたが、その後はやや失速。しかし、地元では5月に優勝があり、地元に帰ってくればいつもの何割か増しのパワーを発揮できる。高橋貢は前走の地元では結果がイマイチだった。しかし、試走タイムは30近辺を出せており、エンジン的に大崩れはしていない。大舞台では特に強さを発揮するので、ここからの上積みもありそう。岩田は現在、連続優出中。全盛期と変わらぬ気迫で前団を追っている。
外来で最も注目なのは荒尾聡。前走の地元では準優勝。更にその前の地元GIでは優勝を決めている。エンジンは高い位置で安定しており、乗り手の方も落ち着いて乗れている。武器のスタート力も健在で、特に今回のような短ハンデ戦では威力が倍増される。追って行くレースでも地力を増しており、レース展開に左右されにくい力強さが身に付いている。
佐々木啓は前走の飯塚で優出していた。結果は5着だったが、最近では以前の安定感が戻りつつある。スタートでそこまで好位置を奪えなくても、レース中盤から後半にかけて車を押し上げる事ができる。実績としては永井大介が外来の中で上位だが、近況は以前ほどの迫力を欠いている。いい時は出る試走タイムが、最近では平凡な数字になっている。同じレースで戦う中では一番時計をマークしておきたい。佐藤貴也は、前走の飯塚GIではイマイチだったが、それまでは4節連続で優出できており、その中には地元のGI優勝も含まれている。
A級では、松本やすしが前走の川口で優勝してきた。優勝戦は絶好の位置に置かれ、そのチャンスを逃す事なく、しっかりとモノにできていた。この勢いで地元のGIIに臨めるのは本人にとって良い方に作用するだろう。また、浜松の34期・佐藤大地が地元のアーリーレースで、自身初優勝を完全Vで決めてきた。成長が著しい若手なので、今回も節間に走力をアップさせてくるかも。
※6月20日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-3(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-10(22期)〕
岩田 行雄〔伊勢崎 S-28(15期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-7(27期)〕
永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-12(29期)〕
34期勢からの突き上げがありそうなシリーズ!
飯塚オートはナイターからのリレー開催で、今度はミッドナイトレースが始まる。出場するS級は2名で、A級やB級の中からも優勝争いに名乗りを挙げる選手が現れそう。深夜の激戦を制するのは...。
そのS級は篠原睦と丹村飛竜。篠原は前走の準決がイマイチで優勝戦には進めなかった。ただし、その前のGIから節またぎで3連勝を決めるなど、エンジン自体は悪くなさそうだった。今回は出場する中でランク断然のトップ。スタートからその存在感を存分に見せ付けてくるだろう。丹村は雨巧者が揃った準決で5着。優勝戦には進めなかったが、エンジン自体は並程度あり、底力を加味すると今回は優出できそう。
A級では越智尚寿や前田淳、松尾隆広が前走のナイターで優勝戦まで進んでいた。越智は今、最重ハンの10M前からのスタートとなっている。最重ハンでも通用するだけの地力があるので、このハンデ位置は大いに魅力。エンジンも高位で推移している今は絶好の狙い時。スタートの切れ自体も良い。前田はエンジンこそそこまで良くはないが、ここ一番の大事な所で勝負強さを発揮できる。武器はスタートとイン強攻。展開がうまく向けば、連続での優出も十分あり得る。松尾隆はオール2着で優出。近況はパワーある走りを見せられている。
他で調子が良いのは高宗良次や辻大樹。高宗はここ数節、ずっと良い走りができている。エンジンが良いのはもちろんだが、乗る方にも思い切りの良さが出てきた。スタートも切れるし重走路も苦にしない。そろそろ自身初優勝を決めても何もおかしくない。辻はマズマズのエンジン状態を保てている。スタートが早く、ハンデ位置も魅力なので得意の速攻に期待できる。
西村義正も気を吐いている。エンジン状態は中堅より少しいい状態が続いている。近況はスタートが良く切れており、レース序盤で有利な展開を作る事が増えている。乱戦でも重走路でも力を発揮できるのは大きな強み。
B級では川口裕司が前走で優出していた。34期ながら、すでに3度の優勝を誇り、同期の上和田拓海と共に34期を引っ張っていく存在になっている。準決では課題の重走路を克服し、更に総合力が増している。その同期の藤川竜も近況は急成長を見せている。今のエンジンに乗り戻ってからは連対率が驚異的に上がっている。1級車の特性を掴み出している様子だ。道智亮介もデビュー時を考えれば、だいぶ走りが良くなっている。特に重走路では自信を持って走れている。
※6月18日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-13(26期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-37(29期)〕
高宗 良次〔飯塚 A-26(32期)〕
辻 大樹〔飯塚 A-53(28期)〕
越智 尚寿〔飯塚 A-84(25期)〕
前田 淳〔山陽 A-15(27期)〕
西村 義正〔山陽 A-98(17期)〕
川口 裕司〔飯塚 B-53(34期)〕
鈴木圭一郎に外来S級が襲いかかる!
前回の浜松アーリーレースは、34期の佐藤大地の初優勝で幕を閉じた。今回はその佐藤大は不在だが、S級を中心に有力選手が多数参戦する。最も注目なのは鈴木圭一郎だが、他にも調子を上げている選手が散見される。果たして、優勝争いの行方は。
その鈴木圭は、おおむね好調。前走の飯塚GIでは、難走路の準決で3着になり優勝戦には進めなかったが、それ以外の4走は全て1着。エンジンは高いレベルにある。レース場が変わっても柔軟に対応してくるだろう。
その飯塚GIで優出したのが岩見貴史と青島正樹。岩見は初日こそ7着だったが、2日目以降はオール連対で準優勝だった。優勝戦では有吉辰也を交わすなど、エンジンの仕上がりは良かった。地元戦だけで言えば3節連続で優出中。前回の浜松はイマイチだっただけに、今回はその時の分まで取り戻したい。青島は、飯塚GIの準決はブチ走路を克服しての優出。近況は地元戦でも優出があるように、持ち味のイン差しが決まっている。
地元S級で他に有力なのは伊藤信夫、木村武之、渡辺篤など。伊藤信は前走の飯塚GIでは、3日目に重走路で8着を取り、準決には進めなかった。ただ、それ以外の4走は1着3本を含むオール連対だった。良走路に関しては不安のない動きを見せていた。木村武は前走の飯塚GIではエンジンが折り合わなかった。ただ、その前の地元では準優勝しており、エンジン自体はそこまで悪くない。渡辺は前走の地元では優出し4着。予選準決はともに1着だった。スピードある走りが展開できている。
外来S級では佐藤摩弥が調子を上げてきた。前走の地元では初日からオール連対で優出。優勝戦は4着だったが、メンバーやハンデ構成を考えれば悪くない内容だった。ひとつ気になるのは試走タイムが出ていない点。元々、数字は出る方ではないが、優勝を狙うとなるともう少し数字が欲しい所。久門徹と丸山智史は前走が飯塚GIだった。久門は随所に見せ場を作れていた。丸山は3日目の重走路で8着を取り、準決には乗れなかったが、伊藤信と同様に良走路では軽快な動きを見せていた。
S級以外では仲口武志が上昇ムード。4節ほど前から上位着が増えていたが、前走の地元ではオール連対の準優勝の結果だった。その優勝戦には柴田健治と交川陽子も乗っていた。交川は初めての優勝戦で5着に終わったが、単独の逃げ展開になれば通用する走りになってきた。
※6月17日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-4(24期)〕
木村 武之〔浜松 S-5(26期)〕
青島 正樹〔浜松 S-33(22期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-15(31期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-32(29期)〕
久門 徹〔飯塚 S-35(26期)〕
丸山 智史〔山陽 S-21(31期)〕
絶好調・荒尾聡の独壇場か!
GIダイヤモンドレースが終わったばかりの飯塚オートで、今度は4日間の一般開催が始まる。前回と同じく今回もナイターレース。勢いから荒尾聡が優勝候補の筆頭だが、それを脅かす存在は現れてくるのか。
荒尾聡は好調そのもの。GIの優勝戦では1枠からしっかりと1コーナー先に回り、その後も磐石の逃げ。レース中盤からは後続を引き離してのゴールだった。レース間隔が空いておらず、今回も初日から白星を量産させてくる。梅雨のこの時期は雨天になるケースも増えそうだが、重走路も得意な方だし、よほどの事がない限りは優勝戦まで進んでくるだろう。
同じGIで優出していたのは新井恵匠。シリーズ中に白星はなかったが、ひと頃よりだいぶ攻めの果敢さが戻ってきている。新井も重走路を苦にしないので、連続での優出も十分ありそう。伊勢崎からのS級は他に田村治郎と吉原恭佑が参戦。田村はエンジン状態がひと息。少しでも上向かせたい近況。吉原は飯塚連続参戦だが、前回のGIでは見せ場を作れなかった。今回は巻き返しを図りたい。伊勢崎勢はA級やB級に注目選手がいる。竹内正浩は前走の地元で優出し4着。予選準決は3走してオール連対。安定感が出てきている。鈴木聡太も前走の地元で優出。大事な場面ではしっかりと差しを使えていた。B級では松村真が前走の地元で4走してオール連対。一杯の逃げ粘りに注意したい。
山陽からはS級が5人参戦予定。特に有力なのは佐々木啓と松尾啓史。どちらも前走は飯塚GIだった。佐々木はシリーズ序盤にダッシュが付かず準決に進めなかったが、後半3走は全て車券に絡めていた。調子としては上り気味。松尾啓は準決まで進んだが3着。惜しくも優出はならなかったが、試走は29出ていたのでエンジン面は良さそう。A級ではあるが矢野正剛は前走の地元で準優勝。予選準決は全て1着だった。同じ開催では浜野淳も優勝戦まで進んでいた。今はハンデ位置的に有利なので、積極的に狙ってみたい。
飯塚A級では越智尚寿と片岡賢児が前走のGIで好走を見せていた。また、高宗良次も持ち味の思い切った攻めが再び見られるようになった。B級では稲原瑞穂が前走の山陽で3走して全て連対。逃げるレースなら車券に絡む確率が上がっている。同期の吉川麻季も前走の山陽では3走して全て車券に貢献できていた。スタートで後ろの選手に叩かれなければ、ハイペースの走りが展開できる。
※6月14日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-7(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-13(26期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-18(23期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-17(26期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-20(30期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-34(30期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-40(32期)〕
荒尾聡がダイヤモンドレース連覇を達成!
飯塚オートで行われていた第64回GIダイヤモンドレースは、地元の27期・荒尾聡が制した。昨年に続く制覇で、同大会3度目のV。1着でゴールした後は、ガッツポーズを連発させていた。
レースは良走路で行われ、試走一番時計は金子大輔の28。次いで有吉辰也が29、岩見貴史と重富大輔が30、荒尾聡と角南一如と新井恵匠が31、青島正樹が34だった。
スタートは重富がフライングで再発走になった。2度目のスタートは有吉が6枠からダッシュを乗せる。1コーナーをトップ旋回しそうな勢いだったが、最内の荒尾が突っ張ねる。バックストレッチではしっかりと荒尾が先頭に立った。以下は有吉、岩見、金子、新井、角南と続いていく。
逃げる荒尾は全く不安のない走りだった。結果的に最後まで先頭を譲ることなくゴール。上がりタイムは351素晴らしい数字だった。2番手争いは変動があった。好スタートを決め2番手を走っていた有吉だったが、岩見が6周3コーナーで渾身の差し。これが見事に決まり2番手を奪取。その後は角南が有吉を捲って3番手に立った。4番手以下は大きな変動が見られなかった。
今の荒尾は充実している。デビューしてからずっと第一線で活躍していたが、一時期はやや勢いが衰えていた期間もあった。しかし、2017年に久々にSGで優勝すると、総合力が完全にパワーアップした感がある。独走時のペースアップが著しく向上した。これによりレーススタイルの幅が大きく広がり、勝利への勝ちパターンが増えたように感じる。現在は2強とも言えるオートレース界だが、近況の荒尾の活躍を見ているとそれは不適格。今のオートレース界は3強。青山周平、鈴木圭一郎に荒尾を加えた3強時代の到来と言っても過言ではないだろう。