NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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ショウガタップリは、冬休み明け初戦となった3月19日の若駒賞では、3コーナー手前で先頭に立つと、軽く気合をつけただけであっという間に他馬との差を広げ、直線では流すような感じで楽勝。デビューからの連勝を8に伸ばした。今回は地元の牝馬同士の対戦ということでは、ここも単なる通過点だろう。
これといった新興勢力もないなかで、唯一、高知から転入のスカイピースは、金沢初戦となったクリスタル特別で、兼六園ジュニアカップを制したノブノビスケッツに1馬身半差で2着。転入2戦目の上昇でショウガタップリにどこまで迫れるか。
ピンクビジョンは2歳時にショウガタップリの2着が3回。冬休み明け初戦となるはずだった3月13日の3歳A1特別は出走取消だったが、あらためてショウガタップリとの力関係が試される一戦。
ダイヤモンドラインは、2歳時の兼六園ジュニアカップがノブノビスケッツに半馬身差2着で、金沢ヤングチャンピオンではショウガタップリの2着も4馬身差をつけられた。ここまで3着以内を外したのはデビュー2戦目の金沢プリンセスカップの4着だけ。牝馬同士ならここも上位争い。
3月13日の3歳A1特別でダイヤモンドラインに先着する2着だったソルレベンテも差はない。
◎4ショウガタップリ
○3スカイピース
▲8ピンクビジョン
△9ダイヤモンドライン
△7ソルレベンテ
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これまでダートグレードのハンデ戦では中央勢同士はそれほど斤量差がつくことはなかったが、今回はテイエムサウスダンに61キロというハンデが設定されたことで、けっこうな差がついた。そのなかでハンデに恵まれたのがウィルソンテソーロ。たしかに実績でいえば3勝クラスを勝ったまでだから、中央勢の中では格下といえる。前走初めてのオープン特別は5着だったが、スタートでとなりの馬とぶつかって位置取りを悪くしてしまった。それでも直線では前をとらえようかという見せ場もあった。初めての地方コースはやってみないとわからないが、能力的には、今回設定されたハンデほど差はないと見る。
相手には58.5キロのドライスタウト。これまで惨敗といえるのは兵庫チャンピオンシップだけで、これはスタートで大きく出遅れたというはっきりとした敗因がある。前走フェブラリーSは善戦といえる4着。右回りは園田以来2度めだが、それさえこなせれば圧勝まである。
ヘリオスは重賞を勝ってないにもかかわらず58.5キロは背負わされすぎという感じがしないでもないが、南部杯JpnIでカフェファラオにハナ差2着、JBCスプリントJpnIで3着という結果からレーティング的にやはりそれだけ背負わされてしまうのだろう。実績のある舞台で初タイトルのチャンスも。
デュアリストは兵庫ジュニアグランプリJpnII勝ちで地方小回りの実績があるが、中央オープン3勝はいずれも1200メートル。今回は1500mの距離が課題になりそう。
テイエムサウスダンは61キロのハンデで果たして。
◎8ウィルソンテソーロ
○12ドライスタウト
▲7ヘリオス
△5デュアリスト
△2テイエムサウスダン
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ユメノホノオは黒潮ジュニアチャンピオンシップで展開的なところで4着に敗れて以降、ほとんど他馬を相手にせず5連勝。前走土佐春花賞では初対戦のデステージョとの力関係がどうかと思われたが、4コーナーで並びかけると直線であっさりと突き放した。今回、ほかにこれといった新興勢力もなく、ここもよほどアクシデントでもない限り負けることはないのではないか。大外枠はむしろ包まれる心配がなく、逃げるわけではないこの馬にとってはレースがやりやすい。
相手筆頭はやはりデステージョ。土佐春花賞ではユメノホノオに完敗だったが、3着以下には差をつけた。ライバル不在となった仙台屋桜特別では、スローの逃げに持ち込んで粘るマリンジェミナイをあっさりと3馬身突き放した。今回ユメノホノオとの再戦で、おそらくこの馬が先に仕掛けてどこまで粘れるかという展開になるだろうが、宮川実騎手がどこで勝負にいくかが見どころになりそう。
3番手にはヘニーレット。ユメノホノオとは2月の土佐水木特別で対戦して差のある5着。古馬との対戦で経験を積んだことで上積みがあれば上位を狙える。
枠順的にも逃げるであろうマリンジェミナイは、2歳10月以来となる永森大智騎手が手綱をとる。ノーマークの馬で思い切って逃げたときの永森騎手は怖い。
対抗格の有力馬がユメノホノオを負かしに行って崩れるような展開になれば、末脚温存のエムティドンに出番が巡ってきそう。
ミズワリヲクダサイは金の鞍賞で3着があり、その後勝ち星がないとはいえ、掲示板を外したのは古馬相手の一度だけ。1600メートル以上になるとよくないが、この距離なら上位食い込みも期待できる。
◎12ユメノホノオ
○2デステージョ
▲10ヘニーレット
△4マリンジェミナイ
△11エムティドン
△7ミズワリヲクダサイ
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ネオシエルは、佐賀転入後の大敗は中央馬相手のひまわり賞と全日本2歳優駿JpnIだけ。盛岡まで遠征した南部駒賞の3着は、先着されたのが門別オープン勝ちのエイシンケプラーに、船橋でデビューから3連勝というナイトオブバンドということでは、むしろ評価できる。3歳になってからの3戦でも、たんぽぽ賞は中央馬に割って入る2着で、前走1800メートルの古馬B級特別でも2着。混戦といえそうな世代の中で頭ひとつ抜けている。
ブレイブアモーレも3歳になってからの成績が安定していて、3着以内を外したのは900メートル戦だけ。2歳時の1800メートル戦、カペラ賞は7着だったが、それ以来の中距離戦となった前走川上峡特別では、中央から転入後2連勝中だったスーパームーンに直線だけで4馬身差をつけた。中距離の舞台であらためての期待だ。
2歳秋まで快進撃を続けたミヤノウッドリーは、一時期やや落ち込んだが、3歳になって佐賀若駒賞を勝利、花吹雪賞3着、ル・プランタン賞2着と、中距離で堅実に上位争い。今回は相手強化の一戦でどうか。
オンネマトカは、中央挑戦を除けば目下3連勝だが、距離延長に対応できるかどうか。
中央未勝利から転入したテクノゴールドは、佐賀の中距離の特別戦を2回使われて1着と2着。戦歴が浅いだけに伸びしろに期待だ。
◎3ネオシエル
○7ブレイブアモーレ
▲8ミヤノウッドリー
△5オンネマトカ
△11テクノゴールド
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シーズン最初のオープン戦、スプリングカップは、ばんえい記念と1~3着がまったく同じ結果。ばんえい記念で目一杯戦った上位馬が、すべて順調に新たなシーズンを迎えるということもめずらしいのではないか。そして最初の古馬重賞にもその面々が顔を揃えた。
ばんえい記念の結果からも、今後の古馬戦線はメムロボブサップ、アオノブラックという7歳2強が中心になって牽引していくものと思われる。そして馬券的な狙いは、その2強に食い込んでいく馬がいるのかどうか。
本命はどちらか迷うところだが、こちらのコラムでも触れたとおり、このレースはチャンピオン級の馬が2度3度と勝つケースが多い。ゆえにまずはアオノブラックの3連覇に期待する。今シーズンから乗り替った金田利貴騎手がどんなレースをするかも楽しみだ。
とはいえ成績が抜群に安定しているのはメムロボブサップ。3連単はアオノブラック1着が本線だが、メムロボブサップからアオノブラックを外した馬連複というのも買ってみたい。
そして今シーズン、古馬戦線で台頭してきそうなのが、同じ7歳世代のコマサンブラックとインビクタ。
コマサンブラックは、帯広記念で2強からそれほど差のない3着というレースぶりに見どころがあった。シーズン後半の高重量戦に期待だ。
インビクタは帯広記念こそ競走中止だったが、雨の岩見沢記念を第2障害先頭から押し切った。そして1分30秒台という速いタイムで決着したチャンピオンカップでも2着。こちらは馬場が軽くなったときが狙いとなりそう。
そしてオッズパーク杯当日のピンポイント予報(金曜日夜の時点)は、雨のち晴で降水確率90%。雨馬場ならインビクタ、メジロゴーリキの上位食い込みも考えたい。
◎4アオノブラック
○10メムロボブサップ
▲2コマサンブラック
△3インビクタ
△9メジロゴーリキ
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