NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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今年のダービーシリーズは印象的な勝ち方をする馬が多く、ここまで東海ダービーのセブンカラーズ、東京ダービーのミックファイアが無敗のままダービー制覇。東北優駿、兵庫ダービーは牝馬が勝ち、北海優駿は断然人気のベルピットが圧倒的な強さを見せた。
そして高知でも、ここまでほぼ無敵で勝ち進んできたユメノホノオが断然人気となるのだろう。黒潮皐月賞はデステージョと一騎打ちとなってアタマ差の辛勝だったが、状態イマイチだったとのこと。前走1800メートルの山桃特別を楽勝し、距離に不安のないところを見せた。今回は南関東、兵庫、佐賀からの遠征馬が相手になるが、地元期待馬として負けられない一戦だろう。
相手筆頭は大井のタイガーチャージ。これまで重賞では4着が最高という成績だが、2歳時にはJBC2歳優駿JpnIIIで5着好走があり、大井移籍後も雲取賞4着、京浜盃5着と善戦。高知の馬場をこなせれば勝ち負けまでありそう。
黒潮皐月賞でユメノホノオに食い下がったデステージョも、高知転入後は名古屋遠征も含めてオール連対。デビューした北海道を含めても3着以内を外していない。門別と名古屋で1700メートルを経験しているが、高知では1600メートルまでの経験で、あらためてこの距離でどうか。
遠征勢で実績最上位は南関東で重賞2勝のポリゴンウェイヴだが、勝ち星は1600メートルまで。京浜盃(1700メートル)7着、羽田盃(1800メートル)12着のレースぶりを見ると距離にカベがあると見て狙いを下げた。ただマイペースの逃げに持ち込めれば単純に能力の高さでこなしてしまう可能性はある。マリンジェミナイとの先行争いがカギになりそう。
九州ダービー栄城賞で1番人気に支持された佐賀のネオシエルだが、そのときは逃げ馬不在もあって3コーナーから遊んでしまい最後までエンジンがかからず、心配されていた気性難が出てしまった。今回はレースを引っ張る馬が複数頭いるだけにレースはやりやすいはず。能力発揮なら上位争いも。
◎9ユメノホノオ
○12タイガーチャージ
▲2デステージョ
△5ポリゴンウェイヴ
△1ネオシエル
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メムロボブサップ、アオノブラックという現役2強の争いに今シーズン加わってきそうなのが、同じ7歳のインビクタとコマサンブラック。インビクタはばんえい十勝オッズパーク杯を勝ったことで今回20キロハンデを背負うことになり、ピンポイント予報では雨という可能性もなさそうで、さすがにここはお休み。
コマサンブラックは昨シーズン、ばんえいグランプリ4着、帯広記念3着で高重量戦への適性を見せてきた。重賞タイトルはまだないが、今シーズンの重賞ではいずれ勝ち負けまで狙えると見てしばらく狙ってみる。
ばんえい十勝オッズパーク杯では障害で大苦戦してまさかの8着に沈んだメムロボブサップだが、前走ではすんなり障害を越えてさすがの安定ぶりを見せた。別定の増量もなく、普通に考えればこの馬が中心。
今シーズン主戦が金田騎手となったアオノブラックも、ここまで2、3、1着と昨シーズン以上の安定感を見せている。
今シーズン当初から障害で苦戦が続いたアアモンドグンシンだが、前走は仕掛けるタイミングがやや遅れたとはいえひと腰でクリアした。障害あっさりならいつでも台頭してくる。
オーシャンウイナーは、前走大雪賞では障害を越えてからコマサンブラックと互角の勝負をして、アオノブラックに差されたとはいえ差のない2着。5歳ながら今回古馬重賞初挑戦でどこまで。近年、北斗賞で5歳で馬券絡みは、19年3着メジロゴーリキ、20年2着アアモンドグンシン、21年3着メムロボブサップと、今回出走している面々がいる。
いつどういう条件で走るのかわからなくなってきたメジロゴーリキまで押さえる。
◎2コマサンブラック
○5メムロボブサップ
▲8アオノブラック
△3アアモンドグンシン
△7オーシャンウイナー
△1メジロゴーリキ
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オヌシナニモノは中央オープンから転入し、いきなり園田に遠征したが強敵相手に結果を残せず。しかし金沢初戦では、金沢現役最強ともいえるハクサンアマゾネスを完封。金沢スプリングカップも制するなど金沢では4戦4勝。中央時代の4勝はすべて1200m以下という実績で、満を持してトライアルのスーパースプリント賞からここを狙ってきた。その4連勝がいずれも危なげのない勝ち方で、今回は笠松・名古屋からの遠征馬が相手になるが、短距離での実績からもここは負けれらない一戦だ。
名古屋のウィップラッシュは、ここ2戦は大敗だが、920m戦は8戦して5連対。昨年秋まではB級のその距離でも勝ちきれない成績だったが、昨年12月以降はA級特別の同距離で1勝、2着3回。ここ半年ほど、特に超短距離戦での充実ぶりが目立つ。
スターオブケリーは浦和から転入して2戦、前走スーパースプリント賞はオヌシナニモノに3馬身差をつけられての2着だったが、前半競り合ったボサノヴァをアタマ差で競り落とした。昨年盛岡1200mのハヤテスプリントを制しており、船橋でも1000mのB2B3特別を勝っているだけに、超短距離の舞台で能力を発揮する。
前走でスターオブケリーと接戦を演じたボサノヴァ、3歳で挑戦してきたミトノシャルマンらに食い込む余地があるかどうか。
◎3オヌシナニモノ
○4ウィップラッシュ
▲1スターオブケリー
△7ボサノヴァ
△8ミトノシャルマン
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中央2勝クラスから転入したコウイチはA級特別で3戦2勝。2走前の9着大敗は先行争いに巻き込まれての共倒れ。しかし前走浪貝特別では、逃げて3コーナー過ぎから徐々に後続との差を広げると8馬身差の圧勝。1700メートル良馬場の勝ちタイム1分47秒6は、昨年のこのレースのウインユニファイドの勝ちタイム1分47秒3(重)にコンマ3秒差と迫るもの。1番枠がどうかだが、13日の開催ではラチ沿いを走る馬も多く見られたため心配はなさそう。重賞初挑戦で一気の相手強化となるが、スタートからハナに立っての逃げ切りに期待する。
ナムラマホーホは一昨年から昨年にかけて重賞5勝と実績最上位。ただ今年、重賞ではマーチカップの3着が最高で、昨年までの勢いがない。前走の準重賞・湾岸スターカップで2着ブリーザフレスカに3馬身差をつけての完勝で復調なら、あっさりまであっておかしくない。
ノボリスターリーは、中央未勝利で転入し、下級条件から2着を外さず確実にクラスを上げてきた。重賞初挑戦となった東海菊花賞は5着に敗れたが、続く前走A2特別ではやはり安定した強さを見せた。まだ底を見せていないが、1700メートルの持ちタイムが1分50秒1では、ここで勝ち負けするにはもう少しタイムを詰める必要があるかもしれない。
昨年の東海三冠馬タニノタビトは、その後古馬との対戦となって4着が最高という成績。ただダートグレードや交流のレベルが高いところで戦っているだけに、地元同士のここなら勝ち負けまであっておかしくない。
湾岸スターカップでナムラマホーホの2着だったブリーザフレスカは重賞初挑戦。昨年3歳時は惜しいところで重賞に手が届かなかったコンビーノはA1特別でも結果を残しており、このメンバーに入って上位争いに食い込めるかどうか。
◎1コウイチ
○5ナムラマホーホ
▲10ノボリスターリー
△6タニノタビト
△8ブリーザフレスカ
△11コンビーノ
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園田ジュニアカップ、菊水賞、ともに一騎打ちという内容で星を分け合ったベラジオソノダラブとスマイルミーシャが、まさに雌雄を決する一戦となりそう。
菊水賞では果敢に逃げたベラジオソノダラブが、最後までスマイルミーシャに差を詰めさせず逃げ切り勝ち。一方でスマイルミーシャは、続く前走のじぎく賞では大逃げのサラキャサリンを向正面からみずからとらえにいって、4コーナー手前でとらえると直線独走となって圧勝。そこで厳しいレースを経験したスマイルミーシャの上積みに期待する。
おそらく菊水賞と同じように、逃げるベラジオソノダラブに、追うスマイルミーシャという展開が予想される。どこでスマイルミーシャがベラジオソノダラブをつかまえるのか、もしくはつかまえられないのかがレースの見どころになりそう。
兵庫ユースカップでベラジオソノダラブの2着、菊水賞4着だったビキニボーイは、前走3歳AB特別では3コーナー手前で先頭に立つと、直線後続を突き放して大差圧勝。兵庫ダービーと同じ1870メートルで、良馬場2分4秒7は、過去3年の兵庫ダービーの勝ちタイムと比べても遜色のないもの。前走で力をつけたのなら2強の間に割って入る可能性も。
菊水賞5着のグロリアドーロ、ここ2戦で充実ぶりを見せたカレーパンらがどこまで迫れるか。3頭のうちどれかが崩れたときの3着候補。
◎6スマイルミーシャ
○12ベラジオソノダラブ
▲8ビキニボーイ
△1グロリアドーロ
△5カレーパン
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