NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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佐賀3歳馬の短距離路線だが、さすがに層はそれほど厚くはなく、二冠の中距離を使われてきた馬も出走してきての能力比較となる。ちなみに第1回の一昨年は佐賀皐月賞9着のあと短距離にシフトしたアルティマソウルが勝ち、昨年は佐賀皐月賞2着、九州ダービー栄城賞5着のシウラグランデが勝った。
今回は佐賀でのデビューから1400メートル以下のみを使われてきたネコネコロコガールから狙ってみる。ここまで2勝だが、2着6回、3着2回で、着外は3回のみ。前走スターマイン特別で早め先頭から押し切ったレースぶりは、ここにきての充実とみる。
二冠路線からの参戦がブレイブアモーレ。佐賀皐月賞は2番人気で7着だったが、九州ダービー栄城賞では2着と巻き返した。短距離でも2月に1300メートルの準重賞・ポーラスター賞を勝ち、1400メートルの飛燕賞では前残りとなった2頭を追いかけての3着。この距離でも能力は高そうだ。
アネロイドは、2歳時は着外が続いた時期もあったが、3歳になってからは9戦して3着以内が7回。掲示板を外したのは、中央馬相手のたんぽぽ賞と、のちに九州ダービー栄城賞を勝つテクノゴールドが制した鯱の門特別だけ。地元同士の1400メートルならあらためての期待だ。
ウォーボーイも堅実な成績で、門別からの移籍後、佐賀では13戦して3着以内が10回。4着も一度あり、掲示板を外したのは1800メートルの佐賀皐月賞と鯱の門特別。やはり能力を発揮するのは1300〜1400メートルといえそう。
鯱の門特別2着、九州ダービー栄城賞4着と、世代トップクラスにもヒケをとらない成績のリネンマンボは、中央でのデビューから中距離のみを使われてきた。今回初めての1400メートルでどうか。
中央未勝利から転入して3戦2勝、負けたのは鯱の門特別の4着だけというホームランにはむしろ未知の魅力がありそう。
◎2ネコネコロコガール
○8ブレイブアモーレ
▲12アネロイド
△1ウォーボーイ
△4リネンマンボ
△3ホームラン
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ユウユウレラシオンは2歳時、今回と同じ盛岡ダート1400メートルで3戦2勝、2着1回。その2着は重賞・ビギナーズカップでのもの。半年の休養明けとなった3歳初戦のあやめ賞こそ8着だったが、続く水沢850メートルで2着。ダイヤモンドカップは4着だが、勝ったミニアチュールにコンマ5秒差の好走。続く前走で3歳初勝利を挙げた。ここに来ての充実ぶりがうかがえ、盛岡1400メートルの適性に期待する。
タイセイヴィゴーレは中央未勝利から転入し、冬休みが明けてから7戦4勝、2着1回。水沢1600メートルの重賞スプリングカップ、イーハトーブマイルは、ともに着外だったが、ここまでの4勝が1300〜1400メートルということでは、この1400メートルという距離であらためての期待だ。
リスレツィオは門別未勝利から転入し、冬休みを挟んで4連勝。前走イーハトーブマイルでも3着と善戦した。盛岡コースはダイヤモンドカップ(6着)で一度経験したのみだが、今回の盛岡1400メートルをこなせれば◎○と能力的にはヒケをとらない。
2歳時に寒菊賞を制し、イーハトーブマイルではリスレツィオに次ぐ4着だったセイレジーナは距離短縮がどうか。
門別1勝、佐賀3勝から転入したオンネマトカは、その初戦となった水沢850メートルで4着。門別・佐賀での計4勝が900〜1300メートルということでは、1400メートルでもむしろ長いのかもしれない。
◎10ユウユウレラシオン
○6タイセイヴィゴーレ
▲4リスレツィオ
△9セイレジーナ
△3オンネマトカ
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高知勢の活躍が目立つレースで、毎年もれなく馬券にからんでいて、過去10年で5勝(1着同着あり)。3着内馬30頭中、高知所属馬が13頭とじつに半数近く。その高知から今年も3頭が遠征してきた。
ダノングッドは11歳になった年明け初戦、佐賀に遠征したゴールドスプリントをレコード勝ち。その後脚部不安があって今回は5カ月ぶりの実戦でどうか。ただ直前の調教ではこれまでどおりのタイムを出しており、一昨年6馬身差、昨年は5馬身差という圧倒的な強さで連覇を果たしたコース適性で3連覇に期待する。
相手も高知でジョーロノ。デビューした南関東では重賞タイトルにこそ手が届かなかったものの、2〜3歳時に重賞で2着2回、3着4回。その中には優駿スプリントでの3着もあった。ただ過去2年近くあまり賞金を稼げなかったことから、高知移籍後はC2級からのスタートとなった。古馬になって南関東では結果が出ていなくても、昨年あたりも短距離でスタートは決めていた。820メートルという超短距離なら、スタートさえ決めれば粘る場面はありそう。
雪辱を期すのが地元のメイプルグレイト。昨年は2番人気に支持されるもスタートでダッシュがつかず7着。能力が高いことは間違いなく、ここ3戦も好調だが、やはりスタートしての二の脚でどうしても後手を踏んでしまう。前走820メートル戦でも好スタートは切っているものの、その後の脚がないため位置取りを下げ、4コーナー8番手という位置から大外を追い込んで2着。果たしてそのスタートダッシュでこのメンバーに入ってどこまで。ただし先行争いが激しくなって前崩れの展開ならチャンスはありそう。
ダノンジャスティスは一昨年が3着で昨年は2着。そして昨年の園田チャレンジカップは1番枠から思い切った逃げで、ダノングッドを1馬身差で振り切った。それ以来勝ち星がないが、もともと忘れた頃に走る意外性のタイプだけに、今回もあっと言わせる場面がありそう。
クリノサンレオは中央ではワンターンのダート1200メートルで結果を残し、3勝クラスからの転入。初戦の1400メートル戦は8着だったが、ワンターンとなる2戦目の今回、巻き返しがあるかどうか。
メイプルシスターは姫路800メートルから園田820メートルで4連勝中。前走初めてのオープン特別も逃げ切ったが、減量騎手の49キロ。今回は6kg増の55キロで、さらに相手強化でどうだろう。
◎11ダノングッド
○2ジョーロノ
▲8メイプルグレイト
△4ダノンジャスティス
△6クリノサンレオ
△3メイプルシスター
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重賞勝ち馬がいない混戦模様のメンバーの中で、ここにきて急上昇がペップセ。4・5月の3歳特別戦が、いずれも完勝といえる内容で連勝。前走東海ダービーは6着だったが、デビューから圧倒的な強さで勝ち続けているセブンカラーズを別格とすれば、2着ツミキヒトツからはコンマ6秒差と好走といえるレース内容。セブンカラーズがいない東海地区限定の3歳牝馬同士なら重賞制覇のチャンスといえそう。
中央未勝利も2着があって転入したロジェは、初戦を勝っての2戦目、3歳牝馬の特別戦ヒロインカップでハナ差2着に敗れたが、勝ったトーセンサブリナは同じく中央未勝利から転入して7戦5勝という実力。今回、ロジェにとっては中央時代も通じて初めてとなる1600メートルがどうかだが、その実力なら勝ち負けまで期待できる。
エイシンメヌエットは若草賞土古記念が3着だが、先着されたのは兵庫、船橋からの遠征馬で、地元馬では最先着。その後、東海クイーンカップ、のじぎく賞はともに6着だったが、勝ったのは前述セブンカラーズと、のじぎく賞はその後兵庫ダービーを勝つスマイルミーシャということでは相手が強すぎた。トップクラスの強豪との対戦を経験して力をつけた可能性はある。
コチョウは、東海クイーンカップでエイシンメヌエットに先着しての3着。ただ続くメイドリーム戦ではペップセに4馬身差をつけられての2着だっただけに、ここでも連下争いまで。
北海道→岩手から転入して3歳特別を制したクラベルブランコ、東海クイーンカップ7着のあと2連勝と力をつけてきたホープアイランドらも能力的に差はなさそう。
◎1ペップセ
○2ロジェ
▲3エイシンメヌエット
△4コチョウ
△6クラベルブランコ
△7ホープアイランド
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ノーブルサターンは前走シアンモア記念では好位から直線抜け出して後続を振り切り、2着スズカゴウケツに2馬身差だが、その着差以上に余裕があった。これで岩手移籍後、重賞のみ4戦して3勝。今回と同じ水沢2000メートルの桐花賞では2着ヴァケーションと半馬身差だが、3着馬には8馬身もの差をつけた。過去の成績からマイルより1800メートル以上のほうが向いていると思われ、重賞連勝の期待だ。
グローリーグローリも転入後4戦3勝。ノーブルサターンが4着だった赤松杯では、逃げ込みを図るヴァケーションをゴール寸前で差し切った。シアンモア記念は5着だったが、前走あすなろ賞は、4コーナーで馬体を併せて先頭に立ったゴールドギアを振り切り、3馬身差をつける完勝。ただ中央時代の平地4勝は1600〜1800メートル。障害戦を別とすると、2000メートルはデビュー戦で芝を一度使っただけ。初めての水沢2000メートルがどうかだが、高知の宮川実騎手がどんなレースを見せるかは楽しみ。
ゴールデンヒーラーは、昨年のこのレースでは惜しくもクビ差2着だったが、秋には青藍勝を制して牡馬相手でも互角にやれる実力を示した。今シーズンは1400メートルの栗駒賞を制したが、シアンモア記念は1番人気の支持を受けるも直線失速して6着。巻き返しのかかる一戦。
ヴァケーションは、前走シアンモア記念では逃げたゴールデンヒーラーをぴたりとマークしていって、結果共倒れ。昨年はシアンモア記念を制して、このレースではクビ+3/4馬身差3着と好走したが、ベストはマイルまでと思われる。
シアンモア記念2着だったスズカゴウケツ、同4着のフレイムウィングスあたりも上位を狙える。
◎8ノーブルサターン
○12グローリーグローリ
▲10ゴールデンヒーラー
△2ヴァケーション
△3スズカゴウケツ
△1フレイムウィングス
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