近年どこの競馬場も賞金が上がって南関東所属馬が他地区の重賞を狙っての遠征が目立つようになり、ここも出走11頭中5頭が南関東勢。昨年の1〜4着馬の再戦となった。
昨年はジンギが地元の期待馬として勝ちに行かねばならず、単騎で逃げたホーリーブレイズを負かしに行った結果、トーセンブルの目標となってゴール前で差し切られた。それでも着差は半馬身で、能力差はない。昨年の名古屋大賞典JpnIIIでは、勝ったクリンチャーから1秒5離されての4着だったが、今年は連覇を果たしたクリンチャーから0秒8差の3着。昨年トーセンブルに負けて以降は地方馬には先着されておらず、充実しての地元戦なら負けられないところ。
トーセンブルは昨年の六甲盃以降は苦戦が続いたが、前走オグリキャップ記念ではあらためて長距離での能力の高さを見せた。そのオグリキャップ記念では5着だったホーリーブレイズだが、昨年末の名古屋グランプリJpnIIでは中央勢に食い込んでの4着。こちらもやはり長距離でこそ。今回もこの3頭の勝負で、その順序は展開にも左右されそう。
昨年2月に大井2600メートルの金盃を制したマンガンは、約半年ぶりの実戦で仕上がり具合が気になるところ。
今年もすでに重賞2勝を挙げ9歳でも衰えのないエイシンニシパだが、昨年がやや差のある4着だったことを考えると、今年もジンギだけでなく大挙南関東からの遠征馬が相手では連下に食い込めるかどうか。
一昨年の東京ダービー馬エメリミットは、昨年9月の東京記念2着ではトーセンブル、ホーリーブレイズ、マンガンに先着しており軽視はできない。
◎6ジンギ
○9トーセンブル
▲3ホーリーブレイズ
△2マンガン
△8エイシンニシパ
△11エメリミット
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重賞入着経験がある馬がいないというメンバーで、シルバは2歳時に3連勝。秋風ジュニアで2着に負かしたドミニクはその後ゴールドウィング賞を制し、ジュニアクラウンで6馬身差をつけて2着にしりぞけたイイネイイネイイネは3歳になって重賞で2着3回、3着1回。重賞級の能力があることは間違いなく、半年ぶりの実戦となった前走も古馬相手に2着ならむしろ評価できる。ここは初タイトルのチャンス。
ヘイシリンは3歳になってから勝ち星がないが、ここに来ての3歳特別での2戦連続2着は、ともに先着されたコンビーノが目下3連勝中。勝ちきれずとも力をつけている。
クリノメガミエースは鞍上吉原寛人騎手で兵庫からの遠征。中央1勝クラスから移籍し、園田初戦の1870メートル戦こそ5着だったが、その後は1230メートル戦が2着に5馬身差、そして前走1400メートル戦が10馬身差の圧勝。そのレース内容なら、引き続いての1400メートルであっさりまであるかもしれない。
休み明けの3歳初戦を勝って通算3戦2勝としたベラジオサキ、遠征しての重賞では結果が出なかったが3歳1組特別を制しているクレールアドレらも上位食い込みの期待。
◎1シルバ
○9ヘイシリン
▲10クリノメガミエース
△4ベラジオサキ
△6クレールアドレ
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福永洋一記念の1着賞金が、昨年の1000万円からさらにアップされ1200万円になった。ダートグレードの黒船賞を別にすれば、高知競馬では高知県知事賞が昨年1600万円(今年は未発表)で最高賞金。高知優駿も昨年の1000万円から今年は1600万円となるようだ。福永洋一記念は、高知の地方重賞ではそれらに続く3番目の賞金と思われる。第1〜3回の1着賞金が50万円だったことを考えると感慨深い。
おそらく断然人気になるのだろうが、中央3勝クラスから転入して圧倒的な強さで3連勝中のララメダイユドールが強い。しかもその3連勝が、1400、1600m、1900mと、距離もオールマイティにこなしている。同じく中央から転入して4戦目となるリワードアンヴァルとのハナ争いがどうかだが、これまではスピードの違いで逃げていただけで、控える競馬も問題ないはず、実際中央時代は一度も逃げたことがない。3コーナーからスタートする1600メートル戦の枠順の内外もあり、ここはリワードアンヴァルを先に行かせて2番手からでも能力の違いを見せるだろう。
その強敵相手に10歳馬ダノングッドがどんなレースを見せるか。遠征を重ね、昨年秋以降だけで重賞4勝(通算6勝)。黒船賞JpnIIIでも4コーナーから直線で内を突いて3着に食い込んだのは、多田羅誠也騎手の見事な判断だった。前走東海桜花賞はまさかの6着だったが、スタートで出遅れて後方からとなり、4コーナーでは大外を回らされるロスがあった。前に行くであろうララメダイユドールに対して、どんなレースをするのかも注目だ。
展開がハマれば穴として狙ってみたいのがエイシンピストン。2番手、3番手の有力馬がララメダイユドールに真っ向勝負を挑んで討ち死にとなれば、速い流れに乗らず脚を溜め、直線勝負のこの馬が台頭するシーンもありそう。
ララメダイユドールと同じ打越勇児厩舎のアメージングランは、中央2勝クラスから転入して8戦7勝。転入後5連勝の鞍上だった吉原寛人騎手が呼ばれた。御厨人窟賞ではブラックランナーを負かしに行って失速、4着に敗れた。同厩舎のララメダイユドールに対してどんな作戦に出るのか注目だ。
中央オープンから2年近いブランクがあって復帰したのがリワードアンヴァル。今回は1番枠ゆえおそらくハナを主張することになるのだろうが、どこまで食い下がれるか。
前走逃げてアメージングランに1馬身半差で2着だったダノンジャスティスも連下争いなら。
◎8ララメダイユドール
○3ダノングッド
▲11エイシンピストン
△10アメージングラン
△1リワードアンヴァル
△6ダノンジャスティス
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6頭立ての少頭数は残念だが、新・名古屋競馬場では初めて使用される最長距離の2100メートル戦。
ウインユニファイドは転入初戦の梅見月杯こそ差のある4着だったが、その後1400メートルのA1特別で勝利を挙げ、マーチカップは早めから先頭で直線を向くと、直後でマークしていたナムラマホーホにクビ差とらえられ、まことに惜しい2着だった。続く前走オグリキャップ記念では船橋のトーセンブルとの一騎打ちで最後は3馬身突き放された。今回、重賞実績馬はほかに3歳時のブンブンマルだけと相手がかなり軽くなった。昨年9月が厩舎初出走だった沖田明子調教師には重賞初制覇のチャンス。
相手筆頭はクインザヒーロー。船橋から転入してここまで6戦。重賞2戦は掲示板外だったが、それ以外の特別戦は4戦して1勝、2着2回、3着1回。前述のとおり重賞実績馬が少ない組み合わせなら勝ち負けまで狙えそう。
昨年3歳時にはトミケンシャイリと重賞タイトルを分け合ったブンブンマル。A4特別を連勝し、古馬重賞初挑戦でどこまで食い下がれるか。2走前に2000メートル戦を勝っているので距離は問題なさそう。
エッシャーは高知から転入して3戦、A級特別で入着まで。引き続き鞍上は宮下瞳騎手で、重賞ゆえ女性騎手の減量が適用されない条件でどこまでやれるか。
◎1ウインユニファイド
○2クインザヒーロー
▲6ブンブンマル
△4エッシャー
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佐賀9戦全勝だが骨折休養明けというタケノサイコウか、佐賀皐月賞を制したザビッグレディーか。中心はどちらか迷うところ。両馬の主戦である飛田愛斗騎手は自身のツイッターで、「自分が2人いてほしかった」と綴っている。
タケノサイコウは果たして3カ月の休養明けで万全の仕上がりにあるのかどうかという不安がある。
一方のザビッグレディーは2歳時にタケノサイコウと3度対戦していずれも負けているが、タケノサイコウが休んでいる間の成長と、何より順調に使われていることから、当時のザビッグレディーとは違うと見て中心とした。
オリベは佐賀皐月賞は5着だったが、続く前走の鯱の門特別では山口勲騎手が手綱をとり、3コーナーから馬群を縫うように進出すると、逃げ粘るサフランブライトをゴール前でハナ差とらえての勝利。行き脚がつかず後方からというタイプだけにペースや展開次第という面もあるが、◎○をまとめて負かす可能性もありそう。佐賀皐月賞のときは当日行われていたジョッキーズチャンピオンシップに出場した岡部誠騎手が手綱をとったが、今回も再び岡部誠騎手が呼ばれたのは期待の現れだろうか。
佐賀皐月賞でザビッグレディーをクビ差まで追い詰めたシウラグランデは佐賀での5戦がオール連対。2月の竜門峡特選(1750メートル)でザビッグレディーにアタマ差まで迫ったイカニカンも中距離での実績があり見限れない。
◎7ザビッグレディー
○4タケノサイコウ
▲3オリベ
△8シウラグランデ
△1イカニカン
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