NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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レイジーウォリアーは、昨年3歳1月に新春ペガサスカップを制し、若草賞でも2着だったが、その後の3歳重賞戦線ではいまひとつ。しかし名古屋所属ながら11月以降は笠松で出走し、A2〜A1特別で5戦連続連対。調子を戻したのか、それともよほど笠松コースが合うのか。前走ブルースターオープンは、前半好位につけたものの向正面から手応えが怪しくなって5着に沈んだが、2走前のチェリーブロッサムオープンでは2着に9馬身差をつけ1分27秒3という好タイムで圧勝。ここはあらためての期待だ。
レイジーウォリアーが5着だったブルースターオープンを制したのがストームドッグ。逃げたアオイスイセイを早めにとらえにいって競り落とした。船橋から転入してこれで2連勝。重賞としてはやや手薄なメンバーだけに、いきなりでもやれそうだ。
メイショウシルトは、昨秋以降、A級特別で常に善戦。東海桜花賞、かきつばた記念JpnIIIは差のある敗戦だったが、さすがに遠征勢が強かった。東海勢同士なら見直していい。
ヒロシゲウェーブも重賞ではやや荷が重い感じの成績だが、今回は相手が楽になった。
ブルースターオープンで、勝ったストームドッグにゴール前で迫ったメテオスウォーム、グラウクスらも能力的にそれほど差はなさそう。
実績最上位は今年、ウインター争覇、マーチカップと連勝し、重賞通算3勝のロッキーブレイヴだが、その後の2戦が勝負どころでずるずる後退というレースぶりでは狙いにくい。
◎4レイジーウォリアー
○3ストームドッグ
▲7メイショウシルト
△9ヒロシゲウェーブ
△6グラウクス
△5メテオスウォーム
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このレース3連覇のかかるハクサンアマゾネスに待ったをかける馬が果たしているのかどうか。ハクサンアマゾネスは今シーズン初戦の桜暦特別で2着に敗れたが、勝ったオヌシナニモノは短距離路線へ。今シーズン、中央3勝クラスから転入してきたソーラーフレア、同2勝クラスから転入してきたガムランがライバルとなりそうだが、前者は金沢競馬移転50周年記念で、後者は金沢スプリングカップでそれぞれハクサンアマゾネスに完敗。ということでは、やはりハクサンアマゾネスの軸は堅そう。
そして5月23日の薫風特別では、逃げて直線でも先頭のソーラーフレアをガムランが差し切った。ただ、ソーラーフレアは転入初戦に1900メートルのスプリング特別で8馬身差圧勝があっただけにソーラーフレアを上にとった。中央の3勝クラスではダート短距離を使われていたが、今回さらなる距離延長でどうだろう。その薫風特別では、2着ソーラーフレアから3着馬には8馬身差がつけていただけに、やはりこの2頭が対抗格といえそう。
中央オープンから転入してきたトランスナショナルは、前走利家盃ではハクサンアマゾネスに7馬身差をつけられての2着。中央時代は4勝のうち3勝がダート1800メートルだけに、この距離はよさそう。
2020年に2600メートルの北國王冠を制したのがスギノグローアップ。今シーズンはB1級に降級されてのスタートとなったが、2着のあと2連勝と調子を上げているだけに上位食い込みの可能性も。
◎7ハクサンアマゾネス
○8ソーラーフレア
▲10ガムラン
△11トランスナショナル
△9スギノグローアップ
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開催日程との兼ね合いで、盛岡開催では1000メートル、水沢開催では850メートルでの争いとなるこのレースだが、キラットダイヤは水沢開催となった一昨年、昨年と連覇。しかも岩手では、JBCスプリントを別とすれば、1200メートル以下では7戦全勝と圧倒的なスピードを見せている。前走船橋1200メートルのA2B1戦では4着に沈んだが、前半馬に持っていかれるような感じで飛ばし過ぎて直線脚が上がってしまった。盛岡コースでは1200メートルでも圧勝しているが、やはり能力を発揮するのは1000メートル以下。水沢850メートルなら3連覇濃厚といえそう。
カタナは中央オープンから名古屋を経由して転入し、水沢850メートルのスプリント特別/ハヤブサ特別で3戦3勝。今回キラットダイヤとは、水沢850メートル無敗同士での対戦となる。が、勝ちタイムを比較すると、カタナは良50秒6、稍重50秒3、不良50秒2に対して、キラットダイヤは良50秒0、稍重49秒6ということでは、やはりキラットダイヤに分がありそう。カタナにとっては岩手での重賞初挑戦でどこまで迫れるか。
エイシントゥランは前走再転入初戦の盛岡・スプリント特別が5着で、岩手では盛岡コースのみの経験。これまで3勝が、2歳時に門別1000メートルで2勝と、3歳時に園田820メートルで1勝。水沢850メートルという舞台なら期待できそう。
カッチャオは昨年のこのレースでは差のある6着だったが、水沢850メートルでは5勝を挙げており、2走前に盛岡1000メートルのオープン・ハヤテ特別を逃げ切っているだけに、8歳ではあるが昨年より充実と見てよさそう。
トーセンキャロルは昨年、1800メートルのひまわり賞、2000メートルのOROオータムティアラを連勝。とはいえ前走盛岡1000メートルのスプリント特別で、2着カタナに0秒3差の4着と好走。水沢850メートルは初挑戦となるが、短距離で新たな可能性を示すかどうか。
◎4キラットダイヤ
○8カタナ
▲6エイシントゥラン
△5カッチャオ
△9トーセンキャロル
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ラッキードリームは兵庫移籍後、地方馬同士では5戦5勝で、そのうち重賞3勝。今回初めての2400mが課題となりそうだが、川崎2100mのオープン特別でも逃げ切り4馬身差圧勝という経験。他地区からの遠征5頭は、いずれもこの距離でこそというメンバーが揃ったが、地元の舞台なら負けられない一戦だ。
高知のグリードパルフェは、重賞初制覇が一昨年の高知県知事賞(2400メートル)で、その後はやや落ち込んだが、今年になって白鷺賞で接戦の3着や、佐賀のはがくれ大賞典勝利、2500メートルのオグリキャップ記念でも南関東勢と接戦の2着と、他地区に遠征して2000メートル以上の重賞で好走を見せてきた。ここもその適性を生かせる舞台だ。
トーセンブルは一昨年のこのレースを制し、昨年はオグリキャップ記念を勝った。その後、1年以上勝ち星から遠ざかっているとはいえ、名古屋2100メートルの東海菊花賞2着や、大井2600メートルの金盃2着などの好走はある。もともと続けて勝てるタイプではなく、8歳で衰えということでもなさそう。展開ひとつでチャンスはある。
ヒストリーメイカーは、中央オープンから佐賀移籍初戦となった白鷺賞ではジンギを競り落としての勝利。佐賀に戻って活躍が期待されたが、はがくれ大賞典は8着大敗。前走佐賀スプリングカップは2着だが、リュウノシンゲンに1馬身ならそれなりに内容はあった。あらためてこの距離でこのメンバーで、適性と能力が試される。
明け4歳初戦で重賞初挑戦ながら新春賞を制したアキュートガール、長距離戦を求めて大井から遠征のウラノメトリア、兵庫大賞典でラッキードリームに半馬身差まで迫ったメイプルブラザーなど可能性を感じさせる馬が多数。
◎6ラッキードリーム
○9グリードパルフェ
▲5トーセンブル
△12ヒストリーメイカー
△10アキュートガール
△8ウラノメトリア
△11メイプルブラザー
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デビューから無傷の7連勝というセブンカラーズは、いずれも危なげのない勝ち方で、2着に大差をつけたのが3回。最小の着差でもゴールドウィング賞での3馬身差。駿蹄賞には出走せず、4月の東海クイーンカップから十分な間隔をとっての参戦。2100mへの距離延長が問題になるとも思えず、これといった新興勢力も見当たらず、負ける要素はなさそう。
相手筆頭は、門別から名古屋転入後5戦4勝で、うち重賞3勝というリストンの実績が断然。もちろんセブンカラーズ以外では、ということになるが。移籍後ただ一度の敗戦はスプリングカップでセブンカラーズの3着で、その2着が高知のデステージョだから、ここまでセブンカラーズ以外に敵なしという状況。ただし、1頭抜けた馬がいるというメンバーでの相手は難しい。仮にリストンが本気でセブンカラーズを負かしに行けば惨敗ということも考えられなくもないからだ。
そのほか連下候補は、JRA未勝利から転入して6戦オール連対のマロンアイス。駿蹄賞では、逃げたリストンに4コーナー手前で内から並びかけ、直線は一騎打ちとなったが結局3馬身突き放された。その差をどこまで詰められるか。
ここに来て3歳特別での2連勝がいずれも強い勝ち方だったペップセ、笠松で8戦4勝、2着2回というワールドミッションらがどんなレースを見せるかだが、このあたりは能力拮抗で3着争いを予想するのは難しい。
◎2セブンカラーズ
○9リストン
△3マロンアイス
△11ペップセ
△10ワールドミッション
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