6月6日に行われた前哨戦ライラック賞とまったく同じ顔ぶれのフルゲート10頭。能力でいえば、ライラック賞を含め目下3連勝のサクラヒメが最上位で間違いなさそうだが、負担重量で他9頭がライラック賞から40キロ増なのに対して、サクラヒメだけ50キロ増。牝馬で700キロはどうだろう。
ここは昨シーズン最終戦の蛍の光賞から7戦連続連対でライラック賞でもサクラヒメの2着だったイワキダイヤの上昇度に期待する。ライラック賞ではサクラヒメが障害先頭でほとんど持ったまま逃げ切り、イワキダイヤは差を詰めることができなかった。しかし基礎重量が増えたうえに、サクラヒメは前述の通り相対的な重量でも厳しくなったことでは、イワキダイヤの逆転も可能と見る。
実績上位はやはりサクラヒメとオーシャンウイナー。サクラヒメについては前述のとおり負担重量がきつくなっているだけに、トップハンデでもオーシャンウイナーを対抗にとった。ただ50キロ差がある670キロの牝馬2頭、ミソギホマレ、アバシリサクラがいる組み合わせではそれほど楽なレースにはならないかもしれない。
ネオキングダムはばんえいダービー2着、ポプラ賞2着などの賞金でかなり上のクラスに格付けされたため近走は苦戦を強いられているが、これまで重賞勝ちはなくても、重賞で2着5回という実績は侮れない。
マサタカラはライラック賞9着だったが、ここに来ての上昇が目立つだけに見直しは可能。
世代上位が抜けたメンバーながら、5月のすずらん賞を制したアバシリサクラにも上位食い込みの可能性はありそう。
◎10イワキダイヤ
○4オーシャンウイナー
▲3サクラヒメ
△1ネオキングダム
△9マサタカラ
△8アバシリサクラ
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このレース連覇を狙うのがキラットダイヤ。中央2勝クラスから転入し、7戦5勝という成績。負けた2戦は1400メートルで、5勝は1200メートル以下。さらに中央時代も馬券にからんだのはすべてダート1000メートルという短距離に特化した成績。中央では1200メートルで結果が出なかったが、盛岡1200メートルでは3戦して2着馬にすべて1秒以上の差をつける圧勝。圧倒的な結果を残している舞台なら連覇濃厚といえそう。
キラットダイヤを負かす可能性があるとすればトミケンキルカス。南関東で1200メートル以下を中心に使われ、A2以下の特別でも好走経験あり。そして転入後は水沢で4連勝。今回、初経験となる盛岡1200メートルの舞台でどうか。
スティンライクビーは重賞勝ちこそないものの、10歳になった今年4月の栗駒賞(水沢1400メートル)でも勝ち馬からコンマ2秒差の3着と好走。ただ昨年の岩鷲賞ではキラットダイヤに1秒6差の5着、絆カップでは同じく2秒5差の6着と、距離短縮の盛岡1200メートルでは分が悪い。
トンデコパは12月に水沢850メートルのスプリント特別勝ちがあり、大井で2戦しての再転入初戦。連下の食い込みがあるかどうか。
フィナルタ、タイセイビルダーは、ここ2戦のB1特別で1、2着を分け合った。今回一気の相手強化でどこまでやれるか。
◎5キラットダイヤ
○10トミケンキルカス
▲12スティンライクビー
△2トンデコパ
△6フィナルタ
△11タイセイビルダー
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九州ダービー栄城賞から5着以下だった5頭が参戦し、その中で最先着の5着だったのがシウラグランデ。佐賀皐月賞が2着で、栄城賞5着を挟んでの前走が古馬格付B-7組で、3コーナー4頭一団の争いから直線で抜け出し、2着に2馬身半差をつける完勝。その時の勝ちタイムが良馬場1分29秒7で、今回のメンバーで佐賀1400メートルで1分30秒台を切る持ちタイムはこの馬だけ。3歳同士のこのメンバーでは頭ひとつ力が抜けている。
相手筆頭はマーミンラブ。ル・プランタン賞、佐賀皐月賞、九州ダービー栄城賞と、1800〜2000メートルの重賞では着外だったが、1400メートルの飛燕賞ではクビ+クビ差の3着接戦があり、続く1400メートルのブライトスター特選も勝利。佐賀二冠では結果が出なかったものの、あらためて前走古馬相手の1400メートル戦で2着に好走。この距離で能力を発揮する。
ホンニヨカは門別でフレッシュチャレンジを勝ち、2歳オープンで2勝を挙げて佐賀転入。初戦の1750メートル戦は5着だったが、その後短距離を3戦して2勝。今回、約半年ぶりの実戦がどうかだが、ホッカイドウ競馬の2歳戦で一線級と対戦した経験は大きい。
プラスツーは、前走B-7組戦でシウラグランデの4着だったが、ここまでの勝ち星4勝がすべて1400メートルだけに、この舞台で力を発揮しそう。
リュウノマキロイは中央未勝利から転入して6戦4勝。負けたのは転入初戦と1800メートルの鯱の門特別だけ。前走で3歳特別戦を勝っており、まだ底を見せていない。
テイエムヒッサーロは佐賀皐月賞で4着と好走し、九州ダービー栄城賞は不出走も、その後3歳特別で3戦連続3着。ここでも能力は上位。
◎2シウラグランデ
○1マーミンラブ
▲12ホンニヨカ
△8プラスツー
△10リュウノマキロイ
△9テイエムヒッサーロ
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4頭が遠征してきた兵庫勢が強そうだが、笠松のドミニクに2歳時のゴールドウィング賞以来のタイトルを期待する。名古屋の二冠に挑戦し、一冠目の駿蹄賞は3着だが、勝ったタニノタビトから2秒3も離された。しかし4着だった東海ダービーでは、勝ったタニノタビトからコンマ9秒差。牡馬のトップクラスと対戦して上位を争った経験は大きい。牝馬同士ならあらためての期待だ。
クリノメガミエースは中央1勝クラスから兵庫に移籍。2戦目から3連勝の内容がすばらしく、前走笠松に遠征したぎふ清流カップでも3コーナーから3番手以下を大きく離し、ヘイシリンと一騎打ちとなったが、直線突き放しての圧勝。引き続き吉原寛人騎手で臨むが、兵庫転入初戦の1870メートル戦で5着に負けていたように、今回は1600メートルの距離がどうか。
兵庫ダービー2着からの挑戦となるはずだったニフティスマイルが出走取消となっては、この2頭の勝負となりそう。
兵庫のサラヘレンは、1月の兵庫クイーンセレクションでは10着惨敗だったが、ここに来て中距離で2連勝と充実ぶりを見せた。
前走笠松の3歳牝馬特別、ヒロインカップを制したユメミルボニータも上位争いの能力はありそう。
◎1ドミニク
○5クリノメガミエース
△9サラヘレン
△4ユメミルボニータ
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ネオアマゾネスは、昨年の徽軫賞ではハクサンアマゾネスに3馬身差をつけて勝ち、日本海スプリントには1番人気で臨んだものの、名古屋から遠征のニュータウンガールに差し切られて惜しくも2着。そして今年も徽軫賞勝って臨む一戦。昨年2着に負けたとはいえ、レコード決着にコンマ2秒差というタイムでこの距離への適性も示している。昨年の雪辱を期待する。
トライアルを勝って臨むのがナーラック。金田一昌調教師は一昨年も中央から転入したフェリシアルチアでトライアルからこの本番を連勝しており、2年越しで同様の期待がかかる。ただトライアルの勝ちタイムが55秒5。過去4回の日本海スプリントで、もっとも遅かった勝ちタイムでも2019年エイシンテキサスの54秒5。馬場状態の違いがあるとはいえ、昨年2着のネオアマゾネスが53秒8というタイムで走っていることを考えると、それを負かすには相当タイムを縮める必要がある。とはいえトライアルは余裕の勝ち方だっただけに、どこまでタイムを詰めてこられるか。
イクゼファイターズは中距離も使われているものの、3歳以降金沢で挙げた5勝は1400メートルで3勝、1500メートルで2勝。初距離になるが、この距離にも対応できそう。
クールシャインはA1二組の1700メートル戦で2連勝のあと、トライアルで2着。勝ったナーラックに1馬身半差だったが、着差以上に900メートルでの能力差はありそう。
名古屋のA1特別で入着があるナムラムツゴローも1000メートル未満のレースは初めてで、その流れに対応できれば連下争いも。
◎7ネオアマゾネス
○8ナーラック
▲6イクゼファイターズ
△4クールシャイン
△5ナムラムツゴロー
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