NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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この舞台ではロトヴィグラスが断然。昨年のこのレースでは圧倒的なスピードで逃げ切って4馬身差完勝。それを含めて佐賀900メートルでは6戦5勝、2着1回。負けたのは一昨年秋のことで、中央オープンから転入して連戦連勝という成績を残していたドラゴンゲートが圧倒的に強かった。スタートさえ普通に切れればスピードの違いで逃げ切るとみる。
相手は2月の佐賀スプリングダッシュでロトヴィグラスの2〜4着だった3頭。筆頭は、3着だったトモジャドット。中央時代の3勝がダート1200メートル以下という短距離馬。4月の2戦は大敗だったが、5月になっての2戦で調子を上げてきた。特に前走北山湖特別ではスタートで抜群のダッシュを見せ、結果3着だったが、前で飛ばしたスーパースナッズをとらえにいってのもの。900メートル戦は前述佐賀スプリングダッシュを使われただけだが、距離短縮はよさそう。
キングキャヴィアは船橋から中央3勝クラスを経由して転入し、佐賀では4着が最高という成績だが、それほど大きくは負けていない。
佐賀スプリングダッシュで2着だったスーパースナッズだが、ここ3戦がいまひとつの成績でどうか。
中距離でも結果を残しているマイネルモーディグは初めての900メートルがどうか。
◎1ロトヴィグラス
○3トモジャドット
▲2キングキャヴィア
△4スーパースナッズ
△6マイネルモーディグ
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ミニアチュール断然かと思われた岩手3歳戦線に強敵が現れた。門別・船橋で6戦3勝、すべて3着以内というロッソナブアだ。船橋2戦目のフリオーソ・メモリアルでは、ゴール前でコロンバージュに迫られたが、もう一度脚をつかって1馬身半差をつけた。そのコロンバージュは、その後、東京湾カップで3着に好走した実力。前走チューリップ特別では中央から転入初戦のキングオブザナイルの2着に敗れたが、そのキングオブザナイルは羽田盃こそ13着だったが東京ダービートライアルで惜しくもクビ差2着。そこを勝ったナンセイホワイトは東京ダービーで3着に入った。ロッソナブアは賞金的には羽田盃なら出走できていたはずで、戦ってきた相手の実績からも、大井の二冠で勝ち負けまではともかく掲示板くらいは狙えた実力と思われる。2000年に東京盃GIIを逃げ切ってNARグランプリ年度代表馬となったベラミロードのおいという血統。馬主の大久保和夫氏は、岩手所属のベンテンコゾウでは門別に遠征して北海道二冠を制し、チャイヤプーンでは岩手→船橋→岩手と移籍して岩手ダービー・ダイヤモンドカップ、戸塚記念、ダービーグランプリを制するなど、勝てるレースを狙って獲りにいくだけに、ここも勝機あっての岩手移籍だろう。御神本訓史騎手には東京ダービーに続いて岩手でもダービー制覇の期待がかかる。
期待のミニアチュールは、門別2勝から転入して岩手では負けなしの5連勝で一冠目のダイヤモンドカップを制した。戦ってきた相手の経験値からしてもロッソナブアのほうが上と思われるが、コース経験という点ではアドバンテージになる。
ミニアチュールが制したスプリングカップ、ダイヤモンドカップは、2着3着も同じ結果で、その2着リッキーナイト、3着スノーパトロールが続く存在。
デビューから3連勝で前走盛岡1400メートル戦を大差で圧勝したピラヴロスは、一気の相手強化と距離延長で上位争いに食い込めるかどうか。
◎3ロッソナブア
○4ミニアチュール
▲2リッキーナイト
△7スノーパトロール
△1ピラヴロス
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レイジーウォリアーは、昨年3歳1月に新春ペガサスカップを制し、若草賞でも2着だったが、その後の3歳重賞戦線ではいまひとつ。しかし名古屋所属ながら11月以降は笠松で出走し、A2〜A1特別で5戦連続連対。調子を戻したのか、それともよほど笠松コースが合うのか。前走ブルースターオープンは、前半好位につけたものの向正面から手応えが怪しくなって5着に沈んだが、2走前のチェリーブロッサムオープンでは2着に9馬身差をつけ1分27秒3という好タイムで圧勝。ここはあらためての期待だ。
レイジーウォリアーが5着だったブルースターオープンを制したのがストームドッグ。逃げたアオイスイセイを早めにとらえにいって競り落とした。船橋から転入してこれで2連勝。重賞としてはやや手薄なメンバーだけに、いきなりでもやれそうだ。
メイショウシルトは、昨秋以降、A級特別で常に善戦。東海桜花賞、かきつばた記念JpnIIIは差のある敗戦だったが、さすがに遠征勢が強かった。東海勢同士なら見直していい。
ヒロシゲウェーブも重賞ではやや荷が重い感じの成績だが、今回は相手が楽になった。
ブルースターオープンで、勝ったストームドッグにゴール前で迫ったメテオスウォーム、グラウクスらも能力的にそれほど差はなさそう。
実績最上位は今年、ウインター争覇、マーチカップと連勝し、重賞通算3勝のロッキーブレイヴだが、その後の2戦が勝負どころでずるずる後退というレースぶりでは狙いにくい。
◎4レイジーウォリアー
○3ストームドッグ
▲7メイショウシルト
△9ヒロシゲウェーブ
△6グラウクス
△5メテオスウォーム
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このレース3連覇のかかるハクサンアマゾネスに待ったをかける馬が果たしているのかどうか。ハクサンアマゾネスは今シーズン初戦の桜暦特別で2着に敗れたが、勝ったオヌシナニモノは短距離路線へ。今シーズン、中央3勝クラスから転入してきたソーラーフレア、同2勝クラスから転入してきたガムランがライバルとなりそうだが、前者は金沢競馬移転50周年記念で、後者は金沢スプリングカップでそれぞれハクサンアマゾネスに完敗。ということでは、やはりハクサンアマゾネスの軸は堅そう。
そして5月23日の薫風特別では、逃げて直線でも先頭のソーラーフレアをガムランが差し切った。ただ、ソーラーフレアは転入初戦に1900メートルのスプリング特別で8馬身差圧勝があっただけにソーラーフレアを上にとった。中央の3勝クラスではダート短距離を使われていたが、今回さらなる距離延長でどうだろう。その薫風特別では、2着ソーラーフレアから3着馬には8馬身差がつけていただけに、やはりこの2頭が対抗格といえそう。
中央オープンから転入してきたトランスナショナルは、前走利家盃ではハクサンアマゾネスに7馬身差をつけられての2着。中央時代は4勝のうち3勝がダート1800メートルだけに、この距離はよさそう。
2020年に2600メートルの北國王冠を制したのがスギノグローアップ。今シーズンはB1級に降級されてのスタートとなったが、2着のあと2連勝と調子を上げているだけに上位食い込みの可能性も。
◎7ハクサンアマゾネス
○8ソーラーフレア
▲10ガムラン
△11トランスナショナル
△9スギノグローアップ
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開催日程との兼ね合いで、盛岡開催では1000メートル、水沢開催では850メートルでの争いとなるこのレースだが、キラットダイヤは水沢開催となった一昨年、昨年と連覇。しかも岩手では、JBCスプリントを別とすれば、1200メートル以下では7戦全勝と圧倒的なスピードを見せている。前走船橋1200メートルのA2B1戦では4着に沈んだが、前半馬に持っていかれるような感じで飛ばし過ぎて直線脚が上がってしまった。盛岡コースでは1200メートルでも圧勝しているが、やはり能力を発揮するのは1000メートル以下。水沢850メートルなら3連覇濃厚といえそう。
カタナは中央オープンから名古屋を経由して転入し、水沢850メートルのスプリント特別/ハヤブサ特別で3戦3勝。今回キラットダイヤとは、水沢850メートル無敗同士での対戦となる。が、勝ちタイムを比較すると、カタナは良50秒6、稍重50秒3、不良50秒2に対して、キラットダイヤは良50秒0、稍重49秒6ということでは、やはりキラットダイヤに分がありそう。カタナにとっては岩手での重賞初挑戦でどこまで迫れるか。
エイシントゥランは前走再転入初戦の盛岡・スプリント特別が5着で、岩手では盛岡コースのみの経験。これまで3勝が、2歳時に門別1000メートルで2勝と、3歳時に園田820メートルで1勝。水沢850メートルという舞台なら期待できそう。
カッチャオは昨年のこのレースでは差のある6着だったが、水沢850メートルでは5勝を挙げており、2走前に盛岡1000メートルのオープン・ハヤテ特別を逃げ切っているだけに、8歳ではあるが昨年より充実と見てよさそう。
トーセンキャロルは昨年、1800メートルのひまわり賞、2000メートルのOROオータムティアラを連勝。とはいえ前走盛岡1000メートルのスプリント特別で、2着カタナに0秒3差の4着と好走。水沢850メートルは初挑戦となるが、短距離で新たな可能性を示すかどうか。
◎4キラットダイヤ
○8カタナ
▲6エイシントゥラン
△5カッチャオ
△9トーセンキャロル
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