翌日に行われる名古屋記念がA級でも最上位のメンバーで、ここは主にA級2組のメンバーによる一戦。
このクラスで安定した成績を残しているのがゴールドピューマ。夏以降のA2、A3特別で8戦して3着以内を一度しか外していないという成績。ただその離されての5着が1800メートル戦だっただけに距離が不安だが、一度だけのことではある上に不良馬場だったので、今回は目をつぶることにする。
4月以降14戦連続3着以内をキープしているライブリヘイロー は、A3特別を勝ったまでだが、まだまだ上に行けそう。1800メートル戦はB1特別で勝っているが、この馬も距離不安がないではない。
A3特別を連勝しているのがドニゼッティ。A4戦を勝って臨んだ4走前のA2特別で惨敗しているが、その後のレースぶりからこのクラスも突破する力はある。
以上3頭の争いと見て、以下は連下争い。
ケントリュウコウは、近走は1秒前後の差を付けられての敗戦が続いているが、今年前半はA1特別でも上位に食い込んでいた実力。
中央未勝利から転入初戦のグロリアスカフェが不気味な存在。
夏にA2特別を勝った経験があるシンゼンユメノスケは人気を落とすようなら馬券的な妙味としては狙ってもおもしろいかもしれない。
◎10ゴールドピューマ
○8ライブリヘイロー
▲11ドニゼッティ
△1ケントリュウコウ
△9グロリアスカフェ
△7シンゼンユメノスケ
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ホリセンショウは、昨年の帯広記念がなんと9歳にしての重賞初勝利で、前走がそれ以来1年近くぶりの勝利。ここにきて調子を上げてきて、しかも昨年と同じ別定増量なしの890キロで出られるのは有利。中心はこの馬。
ニュータカラコマは好不調の波が大きく、1番人気に支持された岩見沢記念で惨敗してからはさっぱりだったが、ここに来て調子を上げてきた。昨シーズンのばんえい記念では2番人気に支持されながら、かなり差をつけられての4着だったが、今シーズンもばんえい記念に向けて調整していくと思われる。
ホクショウユウキは、岩見沢記念を勝って北見記念2着と、若い5歳(明けて6歳)ながら高重量戦に適性を示してきた。はじめて経験する900キロの重量でどんなレースを見せるか。
インフィニティーは、この時期の重賞としては基礎重量の軽いドリームエイジカップで勝ってしまった。狙いは間違いなくばんえい記念の連覇で、ここでは自身のレースぶりというより、900キロ前後の重量で他馬がどれだけ苦戦するかという要素のほうが大きいように思う。
キタノタイショウはここ3走で勝ち馬から10秒以上の差をつけられての敗戦が続いているが、昨年も直前は同じような状況で、しかし帯広記念で復活という走りを見せた。この馬もここからばんえい記念に向けて調子を上げてくるだろう。
負担重量的に、勝負になるのは以上5頭と見る。
◎6ホリセンショウ
○2ニュータカラコマ
▲1ホクショウユウキ
△4インフィニティー
△10キタノタイショウ
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クラス別定の重賞で、近年、勝つのはほとんどA級馬ばかりだったが、2013年春、2014年春はB級格付けの馬が勝利。とはいえ、ともに連勝か連続連対という馬で、A級馬に対してB級2キロ減、C級4キロ減という斤量差では、A級がバリバリのオープンというメンバーではなくとも、格下からではよほどの上がり馬でないと通用しない。
その上がり馬と思われるのが明け4歳のサカジロハンサム。中央未勝利から転入し、3歳戦からC級特別まで6連勝。昇級初戦となるB級特別に出走予定だったが、雪で中止。出走が2週先延ばしになったが、調整過程での不都合などがなければ、ここはいきなりの重賞制覇に期待したいところ。
アイビスティは、勝利こそ4月のA4戦以来遠ざかっているものの、9月以降のA3特別では堅実に上位に入り、特に2走前のJRAとの条件交流ではハナ差の2着と好走を見せた。むしろこの馬を連軸として狙うという手もあるかもしれない。
ブライトシンプーは、前走A3特別でアイビスティに先着しての2着。2012年の岐阜金賞の勝ち馬で、その後はA1特別でも入着経験がある。A3クラスがほとんどというメンバーなら互角以上のレースが期待できる。
ここ2戦のA3特別で好走を見せたトーホウボンバー、逃げるとしぶといナムラダンサーらも侮れない。
◎3サカジロハンサム
○11アイビスティ
▲8ブライトシンプー
△7トーホウボンバー
△5ナムラダンサー
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今年も日本で最後に行われる重賞は高知県知事賞。
短距離馬かと思われたファイアーフロートが、今年夏にはトレノ賞、建依別賞、さらに1900メートルの珊瑚冠賞と、距離を伸ばして重賞を3連勝。その1900メートルでも逃げ切り完勝なら、2400メートルも問題ないはず。赤岡騎手は4年ぶり3度めの県知事賞制覇がかかる。
リワードレブロンは、今年4月のオグリキャップ記念を9番人気で制したが、その後は地元高知でも勝ったり負けたり。珊瑚冠賞はファイアーフロートに離されての3着だったが、前走A-2の一般戦を圧勝した勢いで逆転を狙う。永森大智騎手にはこのレース3連覇がかかる。
オオミカミは4月の二十四万石賞を4番人気で勝利。ただ、ダートグレードに遠征が続いたあとのこの秋は苦戦が続いている。調子をどこまで戻しているか。
B級まで連勝に近い形で勝ち上がってきたサイモンリッターは、東海菊花賞への遠征、さらに前走A-4戦でやや壁を感じさせたが、このメンバーに入ってどこまでやれるか。
3歳のオールラウンドは4月以来久々の地元戦。佐賀の3歳重賞で結果を残したが、初めての地元古馬重賞でどんなレースを見せるか。
◎7ファイアーフロート
○4リワードレブロン
▲9オオミカミ
△6サイモンリッター
△1オールラウンド
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いよいよ注目の対決だ。JpnIIの兵庫ジュニアグランプリでは結果を残せなかったものの、地元馬同士では6戦6勝のトーコーヴィーナスに、デビューからいずれも一方的なレースばかりで3戦全勝のインディウム。1400メートルの持ちタイムでは、トーコーヴィーナスの1分28秒3があるが、それは兵庫ジュニアグランプリで7着に敗れてのもの。地元同士では1分31秒台まで。対してインディウムは地元同士で1分29秒台が2度ある。おそらくどちらもまだ目一杯の仕上げも目一杯のレースもしていないのだろう。トーコーヴィーナスには、単独で先頭に立つとソラを使うということもある。それゆえ接戦の勝利も少なくない。まことに難しい選択だが、中央の強いメンバーとの対戦と、前走で1700メートルを経験していることからトーコーヴィーナスを上にとった。ちなみにどちらも主戦は木村健騎手で、今回はトーコーヴィーナスを選び、インディウムには川原正一騎手となった。
こうした未対戦の2頭の一騎打ちかというレースでは、意外に力の差があって、真っ向勝負になったときにどちらかが惨敗というケースもめずらしくない。そこに食い込む可能性があるのは、前走1700メートル戦でトーコーヴィーナスに半馬身差まで迫ったポッドライジング、兵庫若駒賞でトーコーヴィーナスの2着があるポムショコラ、前走でインディウムの2着だったエムアイアックスあたりか。ただ実力の抜けた馬がいる場合、着狙いの格下馬が漁夫の利的に好走することがあるので、連下を予想するのも難しい。
◎8トーコーヴィーナス
○11インディウム
△4ポッドライジング
△9ポムショコラ
△5エムアイアックス
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