この距離はやや微妙だが、出走してきたからにはエスワンプリンスに期待する。JBCスプリントは9着だったが、1分10秒8という走破タイムは、時計が出やすい馬場だったことを考えても優秀だ。さらに笠松グランプリは3着だが、勝ったジョーメテオはその後に兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIで2着に好走している。一線級のメンバーとの厳しいペースの経験は生きるはずだ。
対抗には、10月の国見岳賞でエスワンプリンスを負かしているサウスパシフィック。そのときは、逃げたエスワンプリンスを直線でとらえて2馬身差をつけた。中央から転入後、10戦7勝、2着1回と、まだ底を見せていない強みはある。
B-2組特別からA1・A2特別まで9連勝中のコスモウィローも人気を集めそう。以前は1750/1800メートル戦では勝ち切れないところもあったが、ここ2戦は1800メートル戦を連勝。初めてのS1重賞でどこまでやれるか。
九州大賞典で2着のシゲルリンゴ、同3着のアドマイヤツバサも上位争いにからんできそう。
◎4エスワンプリンス
○9サウスパシフィック
▲8コスモウィロー
△12シゲルリンゴ
△11アドマイヤツバサ
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翌日に中島記念が行われるため、ファン投票などで選ばれなかった馬たちによる、距離は同じく2000メートルのA1・A2の混合戦。
プルーフポジティブは、中央1000万下からの転入初戦の前走で、サウスパシフィックにアタマ差とらえられて惜しくも2着。サウスパシフィックは吉野ヶ里で2着があり、さらにエスワンプリンスを負かしたこともあるという実力馬。翌日の中島記念でも人気の一角になりそうで、その馬と互角の勝負というプルーフポジティブは、このメンバーに入れば頭ひとつ抜けた存在だ。
プルシャンブルーは、南関東からの転入初戦となった前走でコスモウィローに1馬身半差の2着。目下9連勝中で中島記念に出走となるコスモウィローも人気を集めそうで、その比較からプルシャンブルーもここなら十分にやれる実力はある。
アルフェロアは中央1勝からの転入初戦。近走は1秒以上の差をつけられての敗戦が続いているだけに、どこまでやれるか。地方のダートが合うかどうかがカギになりそう。
そのほかでは前走新燃岳特別でプルーフポジティブに続く3着だったタガノマツカゼ、南関東からの転入2戦目で上積みが期待できそうなシゲルカイチョウらも上位争いに食い込む可能性。
◎6プルーフポジティブ
◯1プルシャンブルー
▲8アルフェロア
△2タガノマツカゼ
△7シゲルカイチョウ
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サマリーズは3歳以降はなかなか結果が残せなかったが、52キロで出走できたクラスターカップJpnIIIが、全日本2歳優駿JpnI以来久々のタイトルとなった。賞金的に地方のダートグレードでは除外対象となることが多く、出走できるとなれば、他の中央勢よりここぞという意識は高いはず。クラスターカップJpnIIIより2キロ重い54キロでの出走だが、トップハンデのタイセイレジェンドより5キロ軽いというハンデならチャンスは大きいと見る。
タイセイレジェンドは定量のJBCスプリントJpnIで僅差3着と好走を見せた。今回はトップハンデ59キロだが、このレースはハンデ戦になった2007年以降の勝ち馬は57.5キロ以上を背負わされた実績馬ばかり。ハンデ差以上に実績・実力の差が大きいということだろう。主戦の内田博幸騎手に戻ってという期待もある。
メイショウコロンボは、前走ダートのオープン勝ちで56キロならチャンスは十分。ほかに逃げる可能性のあるタイセイレジェンドやクリスタルボーイよりも内枠に入って、マイペースの逃げに持ち込めれば一気の逃げ切り勝ちも。
忘れた頃にダートグレードで穴をあけるのが高知の馬で、サクラシャイニーは中央オープンで好走実績があり、それでいて53キロなら上位に食い込む可能性は考えられる。赤岡騎手は過去4年で3回このレースに騎乗しているという経験も生きるだろう。
セレスハントは半年ぶりの休養明けに加え、9歳という年齢ではあまり強気にはなれない。ただ園田コースで久々に岩田騎手でということでは見限れない。
タガノジンガロは、園田で初めて中央勢を迎え撃つことになる。今回と同じ56キロで出走したサマーチャンピオンJpnIIIでは3着だったが、勝ち馬からは1秒近く離された。地元の利を生かせば上位争いも。
◎2サマリーズ
◯10タイセイレジェンド
▲8メイショウコロンボ
△3サクラシャイニー
△4セレスハント
△6タガノジンガロ
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中央勢はこの路線の常連が揃ったというメンバーだが、昨年のこのレースで大逃げの手に出て2着に粘ったトウショウフリークの重賞初制覇に期待したい。ここ2戦、平安ステークスGIII、武蔵野ステークスGIIIは差をつけられての敗戦だったが、おそらくここに出てきた他の中央馬がそれらのレースに出ても、それ以上の結果を残せるかどうか。特に武蔵野ステークスはこの馬には忙しすぎた。中央の他のメンバーが、いずれも全盛時ほどの力が望めないという馬ばかりだけにチャンスは十分。
地方馬での期待は、大井から遠征のグランディオーソ。前走浦和記念は、3コーナーすぎから競り合いとなったトーセンアレスを競り落とし、ほとんど勝ったのに等しいレース内容。直線を向いたところで4〜5馬身ほども差があったサミットストーンに内から差されたのは不運だった。浦和の短い直線で差し切ったサミットストーンを褒めるしかない。3着のトーセンアレスも中央ダートのオープン実績馬だけに、ダートグレードでも勝負になる力は示した。前回が初めての2000メートルで、今回はさらに距離延長となるが、母がメジロブライトの全妹という血統から、この距離でさらに力を発揮という可能性はある。
チャンピオンズカップGIでは13着と惨敗を喫したニホンピロアワーズだが、2勝を挙げているこの名古屋の舞台で、メンバー的にはかなり楽になるだけにあっさりという場面があっても驚けない。
このレース連覇のかかるシビルウォーは、前走浦和記念JpnII(4着)が4カ月ぶりの実戦。ひと叩きした効果での変わり身があれば。
ソリタリーキング、エーシンモアオバーは、さすがに全盛時ほどの勢いは感じられないが、中央勢はいずれもピークは過ぎたかというメンバーばかりなだけに、上位争いの可能性はある。
◎1トウショウフリーク
○5グランディオーソ
▲6ニホンピロアワーズ
△10シビルウォー
△4ソリタリーキング
△8エーシンモアオバー
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この世代の重賞勝ち馬がずらりと揃った一戦。トップハンデだったばんえい大賞典で僅差の2着、そしてばんえい菊花賞を制したハクタイホウが、今回定量戦での争いとなれば断然の人気を集めそう。7戦連続連対中、しかも同世代同士ではほとんど崩れたことがないという成績では、死角を探そうにも探せない。負けることはあっても2着を外すことは考えにくい。
相手筆頭には、堅いところを狙ってもおもしろくないので、穴目のところでカイシンゲキ。ここ2走は古馬との対戦で大敗しているが、同世代同士ならばんえい大賞典勝ちに、ばんえい菊花賞はほとんど差のない3着という成績。3歳馬同士に戻って力を発揮する。
イレネー記念勝ちのホクショウマサルは、今シーズンは不振だったものの、ここに来てB1級で2戦連続僅差の2着と力をつけてきた。2歳シーズンチャンピオンの意地をこの大一番で見せたいところ。
ばんえい菊花賞2着、そしてばんえいオークスを制した牝馬のキサラキクも、ここ5戦連続3着以内と好調持続。
カンシャノココロが回避したことによって繰り上がり出走となったカゲホウトウは、5戦連続B3級で3着以内と上昇中。
ばんえい大賞典、ばんえい菊花賞でともに5着だったシンザンボーイは、ここ2走の成績に目をつぶれば十分に勝負になる力はある。
◎2ハクタイホウ
◯10カイシンゲキ
▲3ホクショウマサル
△7キサラキク
△4カゲホウトウ
△9シンザンボーイ
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