26日メインは盛岡芝1700mを舞台に行われるB1級特別「朝顔賞」。これがシーズン2つめの芝レースだが、芝を待っていたB1在籍メンバーがずらりと顔をそろえた。
その一番手はキョウヘイ。命名の由来を含めて中央時代も人気の1頭。3歳時、重馬場で行われたGIII・シンザン記念を優勝した。3着に退けたペルシアンナイトは後にGI・マイルチャンピオンシップを制し、6着アルアインは皐月賞、大阪杯とGIレース2勝。8番人気ながら鮮やかなまくりを決めた。
翌年にも阪神芝1800mで3勝目をマークしたが、以降は勝ち星なし。今年3月に岩手入りをした。初戦の水沢1600m・A級は小回りに戸惑いながらも0秒1差3着。これでダート克服のメドが立ったかに見えたが、以降は3戦連続6着。重賞・あすなろ賞後はレース間隔をあけて芝実施までじっくり待ち、満を持してエントリーした。
盛岡芝は1周1400mの小回りコース。追い込み馬でコーナーをうまく立ち回れるかが最大ネックだが、絶対能力でカバー。盛岡芝を復活の舞台としたいところだろう。
ハッピーホンコンは一昨年、北海道3勝から芝1000m交流・OROターフスプリントに参戦。クラヴィスオレアが7馬身差で圧勝したが、2着エムティアンとは0秒3差4着。盛岡芝もクリアーし、昨年10月に転入。残念ながら芝を使えず、ダートに手こずっていたが、今季は1勝2着3回3着3回。馬券対象は3走前、1000mの忙しい競馬が合わず10着に終わった一度のみ。抜群の安定感を誇っている。
今回の芝1700mは気持ち長い印象もあるが、前半は脚を貯めることに徹して直線勝負に持ち込めれば克服十分。あっさり首位まで。
エルプシャフトは中央芝4勝、3勝クラスに在籍後、佐賀、高知を経て転入。ダート1勝、盛岡芝2勝をマークして中央へ里帰り。2戦を使って再び岩手へ戻ってきた。2戦連続とも着外だったが、やはり主戦場は芝。10歳の年齢が気にならない訳ではないが、盛岡芝の対応力は相当高い。
ハイアーグラウンドは中央ダート1600m1勝、芝1600m2勝から昨年転入。桂樹杯4着、いしがきマイラーズ6着後、高知、金沢と転籍して再転入。B1編入は恵まれました。
ラングロワは中央芝2勝、笠松1勝から転入。転入戦は2ヵ月半ぶりの実戦も影響して9着でしたが、ひと叩きされて芝レースは予定どおりのステップ。
アークライトは中央未勝利ながら8戦して1番人気7回、2番人気1回。結果は2着4回3着1回でしたが、期待の1頭でした。
◎⑦キョウヘイ
〇⑨ハッピーホンコン
▲⑩エルプシャフト
△⑤ハイアーグラウンド
△③ラングロワ
△④アークライト
<お奨めの1頭>
2R アースアワー
850mへシフトして1勝2着2回3着1回。盛岡ダート1000mへ舞台は替わるが、守備範囲と見る
今週25日(日)から戦いの舞台は水沢競馬場から盛岡競馬場へ。いよいよ今シーズンの芝競走もスタートする。前開催(4月30日~5月23日)の盛岡芝は生育途上だったが、今は青々と草が生い茂り、目にも鮮やか。さっそく25日、第10Rに「エフフォーリア賞」(B2級 芝1600m)が組み込まれている。
果たして今年の芝状態はどんな感じなのか。見た目だけでは絶対にわからず、実際走ってみないことには確認できない。しかも23日現在、盛岡は小雨。24日、レース当日も時折り雨。水の含んだ芝になる可能性が高いが、どの程度なのか。チェック項目が多い。では10R予想です。
◎⑪エムワンハルコ
〇⑩ホープホワイト
▲④バンフィエルド
△①ベルピエース
△⑥ホウショウエポック
△②ナンベイコー
盛岡芝はやはり実績重視がセオリー。エムワンハルコは過去、盛岡芝4勝2着4回。3歳芝・はまなす賞、サファイア賞を制し、B1級芝でも勝ったことがある。昨年もダートで苦戦を強いられたが、叩かれながら状態アップ。芝替わり戦2着から2戦目を快勝した。雨の影響が若干不安だが、盛岡芝は鬼的存在。
ホープホワイトは福島芝1200m・2歳新馬勝ち。岩手入り後も芝で2着1回を確保した。勝ち星はないが、今はダートも克服して充実。
バンフィエルドは一番、頭を悩ませた。中央未勝利から転入後、無傷の6連勝中。芝も中央時代に使っているが、果たして盛岡芝もこなせるか。単穴評価が妥当。
以下、中山芝・2歳新馬1番人気2着ベルピエース、盛岡芝1勝2着2回ホウショウエポック、洋芝・函館芝1800m2着1回ナンベイコーまでが争覇圏内と見た。
メイン11Rは3歳重賞「第47回ウイナーカップ」(盛岡ダート1400m)。東北優駿(岩手ダービー)の上位4頭が不在。舞台も1400mに替わり、距離適性が重要なファクターとなった。
ユウユウレラシオンはインカンテーションの初年度産駒でデビュー2連勝。3戦目の芝は適性がなく7着だったが、ダートに戻って重賞・ビギナーズカップ2着。続くJRA認定競走を快勝したが、脚部不安が発生してリタイア。今季春に復帰し、あやめ賞は久々がこたえて8着だったが、以降2、4、1着。岩手一冠目・ダイヤモンドカップでも上位を確保し、地力を証明した。今回はメンバー有利が明らか。初タイトルを手にして今後に弾みをつける。
リスレツィオは北海道0勝から転入後、4連勝の快進撃。岩手の水が合った。勢いを駆ってダイヤモンドCへ挑戦したが、経験値の差も出て6着。しかし続くイーハトーブマイル3着で重賞でもメドが立った。1400m短縮は基本歓迎で逆転首位まで。
タイセイヴィゴーレは中央未勝利から4勝マーク。2度の着外は重賞・スプリングカップ9着、前走・イーハトーブマイル7着。相手もさることながら自分の競馬ができないとモロく、それが勝敗の分かれ目となる。
オンネマトカは門別1100m・新馬戦を勝ち上がり、その後、佐賀へ移籍。3勝をマークした。転入戦は4着だったが、850mの忙しい競馬が合わなかった。ひと叩きされて適距離が陣営の思惑。
ヌンヌンシーは"幻の岩手三冠馬"ロールボヌールの貴重な産駒。北海道1勝、大井0勝から転入2戦目をハイタイムで完勝。前走9着はマイル延長に敗因を求めれば反撃必至。
セイレジーナは昨年の寒菊賞を快勝。今季はまだ本調子を取り戻していないが、東北優駿5着。このメンバーなら。
◎⑩ユウユウレラシオン
〇④リスレツィオ
▲⑥タイセイヴィゴーレ
△③オンネマトカ
△⑧ヌンヌンシー
△⑨セイレジーナ
<お奨めの1頭>
2R ハートビートロック
転入戦を危なげなく完勝。休み明けを叩かれてさらに上昇は確実。順当に2連勝を飾る
6月20日のメインレースは12Rに行われる重賞『一條記念みちのく大賞典』です。ダート2000m、チャンピオンディスタンスで行われる古馬の頂点を競う戦い。来週からの盛岡開催は芝路線が中心になっていくので、ダートの中長距離のタイトルを目指す馬にとってはここが前半の総決算にもなります。
今年も水沢競馬場で行われる一條記念みちのく大賞典は昨年に続いて12頭のフルゲート。いずれも好調でここに挑む模様で、各馬とも地力発揮の激戦を期待できそうです。
本命は(10)ゴールデンヒーラーです。
昨年のこのレースでは2着でしたが、逃げて2周目の4コーナーを先頭で回ってきたのはこの馬。同型先行馬との競り合いを自力で押し切ったところを差し馬にしてやられた形の敗戦でした。最後は確かに止まり気味でしたし、キャリアから見ても2000mはやや長いだろうと感じるのも確かですが、坂越えを要求される盛岡はともかく平坦で流れが落ち着きやすい水沢の2000mなら守備範囲と見ていいでしょう。
となると問題は前走時の敗戦の影響がどうなのか?なのですが、その後の調整過程の状況を聞く限りでは問題はなさそう。力を出し切って戦えるならここでも十分に勝負になると判断しました。
対抗は(8)ノーブルサターンとしました。昨冬に転入して4戦しかしていませんが既に3勝、いずれも重賞なのですから高い地力を持っている事は明白。同じ距離の桐花賞を制している点も大きな魅力であり武器です。
この馬の場合は恐らく距離云々よりも勝負所でごちゃつかず楽に動ける展開が欲しいタイプだと思います。なので集団がばらけがちな中長距離で強さを発揮しやすい。その意味で今回のような条件はベストですし、今の水沢の、外差しが極端に不利ではない馬場傾向も戦いやすいのでは。
▲の三番手は(2)ヴァケーションに。この馬も前走の敗戦が気にはなるところですが追いきりの動きは絶好だった模様。距離に関しても昨年のこのレース3着、桐花賞2着、いずれも僅差なのですから実績面でも最右翼と言える存在。復活の可能性は十分ある、勝ち負けまであっていい▲の評価。
好調馬が多いだけにもっと印をまわしたいところですが我慢して、ヒモはまず(6)マイネルアストリア。昨年のこのレースは1番人気5着と敗退。ただその時は転入直前のJRA戦からかぞえて5戦目だった点は念頭に置いておくべきかもしれません。今年は休み明けの前走を叩いて二戦目。フレッシュな状態の方が走る可能性に注意。
もう一頭は好調さをかって(1)フレイムウィングス。JRA時代は1800mや1900mあたりの距離を主戦場にしており距離は問題ないでしょう。中間の順調さも上々。ただ、この馬はどちらかといえば稍重・重といった軽い馬場での好走が多いタイプで前走のシアンモア記念も不良でした。好天の乾いた良馬場が想定される今回はちょっと割引と思っておいた方がいいかもしれません。
●12Rの買い目
馬単(10)=(8)、(10)=(2)、(8)=(2)、(10)→(6)、(10)→(1)
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19日メインは「スプリント特別」(オープン 水沢1300m)。各馬が一長一短のメンバーに加え、1300m適性、水沢相性など不確定要素が多く、非常に悩んだ。おそらく人気も割れるに違いない。
オンラインボスは門別1勝、南関東2勝から昨年転入。3歳重賞・不来方賞3着、3歳芝準重賞・はまぎく賞でも3着など万能型をアピールした。古馬A級編入後も勝ち負けを演じ、冬休み明け初戦を快勝。好発進を決めた。
続いて重賞・栗駒賞へ挑戦5着。勝ったのがゴールデンヒーラーでは相手が強く仕方なしの結果。自己条件に戻って2戦連続で2着を確保した。ここでは順調度が何よりも強みとなり、今が力をつけていく4歳馬。3歳2月の一戦後、去勢手術が施され、その効果は年を重ねるほど出てくるのがセン馬の特徴。1300mは未経験だが、タイプ的に歓迎。首位を奪回するチャンスと見た。
サザンジンジャーは高知で12勝をマークしてA級まで出世。転入後も4戦2勝と上々の結果を出している。気になるのは先手を取れないと伸びを欠くこと。3走前4着、そして前走8着もそうだった。ただ前走は直線入り口で前が狭くなる不利があった点に酌量の余地。もう一つ強調材料がある。高知時代、1300m8戦5勝2着1回と抜群の連対率を誇った。今日のメンバーで先手を奪えるか微妙だが、1300mなら控えても我慢できるはず。距離適性を重視した。
トミケンキルカスは今季3着2回が最高と年齢的な衰えが見え隠れしたが、前走・盛岡1200m戦でタイム差なし2着。これが盛岡初連対で健在を誇示した。水沢1300mは3戦2勝と最も得意とする条件。ここでも好勝負できる。
ハナレイは前回快勝。トミケンキルカスの追撃を封じ、見事な逃げ切りを決めた。メンバーが骨っぽくなっているのは事実だが、重賞・栗駒賞9着以外は上位争い。先行力と持ち味の粘りを発揮する。
カミノコの評価には特に迷った。強烈な決め手を武器にJpnIII・クラスターカップ5着、重賞・絆カップ4着。今回は休み明け3戦目と走り頃と判断できるが、小回り水沢対応がネック。昨年終盤に水沢1400mで2着に突っ込んだが、本質的には盛岡向き。展開の手助けが必要だろう。
サンエイウイングは春競馬を快勝したが、以降は入着一杯。足踏みが続き、1300mに活路を求めてきた。初距離だが、折り合いを気にしなくていいなら、むしろ望むところか。今日が真価を問われる一戦となった。
◎①オンラインボス
〇④サザンジンジャー
▲②トミケンキルカス
△⑥ハナレイ
△⑦カミノコ
△⑧サンエイウイング
<お奨めの1頭>
7R セルゲイ
転入戦は2着だったが、コース2度目で圧勝。早め先頭から余裕で押し切り、地力を誇示した。同じ水沢1400mならもう一丁いける
18日メインは"がんばれ!新種牡馬競走"「ウィルテイクチャージ特別」(C1級 水沢1600m)。この名称は、スタリオンシリーズ(各競走の優勝馬主に対し種牡馬配合権利を付与するシリーズ競走)などで日頃からご協力いただいている馬産地・北海道のサラブレッド種馬場への謝意を表するとともに、本年度、各種馬場にスタッドインした新種牡馬の今後の活躍を祈念。各種馬場の主要な新種牡馬の名称を冠にした競走を実施するもの。
第1号はダーレー・ジャパンファームで繋養するウィルテイクチャージ特別。同馬は大種牡馬であるミスプロ系アンブライドルズソングの直仔でGI・トラヴァースステークス、クラークハンデなどを制し、同年のブリーダーズカップ・クラシックでも2着。エクリプス賞・最優秀3歳馬に選出された強豪。今年からダーレー・ジャパンファームでスタッドインした。
さて本題。当初、圧巻の2連勝中グレートキャンベラの登録もあったが、無理をせずスキップ。ディープインパクト産駒サトノマッスルが主力に浮上した。
中央7戦0勝だったが、ダート1700m~1800mで3着3回。その後、南関東へ移籍して1勝2着3回3着6回。大井1200mをメインにC1級でも勝ち負けを演じてきた。
今回は2ヵ月の休養を経て岩手入り。南関東C1→岩手C1編入は恵まれた格付けは誰の目に明らか。今後は芝も使ってみたいとのことだが、まずは実績あるダートで好発進を決めたいところだろう。
コスモピエドラは春競馬2戦目の水沢1400m戦を快勝したが、以降は7、11、10着。特に実績のない盛岡戦は二けた着順に沈んだが、敗因は自分の競馬に持ち込めなかったから。すんなり逃げ、もしくは好位外を追走できれば粘りを発揮し、前走2着がその典型。コース替わり、好枠からすんなり先手を奪い、バンフィエルドの2着に粘った。今度も同じ3番枠。その内2番枠に同タイプ・オーチンハラショウがいるが、外なら2番手に控えても問題なし。展開有利でレースを運ぶことができる。
ゴールデンギフトは好走と凡走の落差が激しいタイプ。シーズン2戦目を勝ったが、続く2戦は連続10着。しかし以降は2、3着にまとめて軌道修正できたかと思った矢先、前走8着に凡走。今のところ常識にかからないが、素質の高さは岩手2勝2着3回で証明済み。気分良くレースを運べるかどうか。好走のカギはそこにある。
ノボリターンはさきたま杯、プロキオンS、カペラS、かきつばた賞とダート重賞4勝ノボバカラの弟。中央0勝から南関東で6勝。B3級でも勝ち負けを演じた。金沢移籍後は2着2回が最高。今期は5着止まり。右回りに課題がありそうだが、それでも岩手C1は恵まれた。休み明けでもあっさりまで。
ティアーズインロゼは盛岡戦で2連勝を飾ったが、前走は後方のまま9着。最内1番枠が凶と出た。今度は大外9番枠を引き当て、巻き返しに転じるか。
アズマヘリテージは今季2勝。一瞬の脚が持ち味で展開はまれば一気突き抜ける。展開次第だが、先行激化で台頭がある。
◎⑤サトノマッスル
○③コスモピエドラ
▲④ゴールデンギフト
△⑥ノボリターン
△⑨ティアーズインロゼ
△⑧アズマヘリテージ
<お奨めの1頭>
1R キッズファイナル
転入戦2着は相手が強かった。むしろ連対を確保したことを評価するべき。メンバー甘くなって今度こそ初勝利を飾る