8月10日、盛岡ダート1200mを舞台に行われるJpnIII「第25回クラスターカップ」の枠順が確定した。
▲①ヒロシゲゴールド
△②アユツリオヤジ
〇③ブルドッグボス
④サマニー
⑤ショーム
⑥スティンライクビー
△⑦メイショウアイアン
⑧ブラゾンドゥリス
◎⑨マテラスカイ
⑩ミスティカル
⑪ツルオカボルト
△⑫トップウイナー
⑬シャドウパーティー
*印は松尾予想です。
注目はもちろんマテラスカイ。前走・北海道スプリントカップはハナ差2着同着。前々走・サウジアカップ(サウジア・スプリント)では4コーナーを回って後続に5馬身以上リードしたが、最後の最後で交わされてクビ差2着。惜しくも海外重賞制覇はならなかった。
8日から9日の盛岡は降水確率が80%、90%。間違いなく10日は水の含んだ軽い馬場。ダート1400mの日本レコードホルダー・マテラスカイがレコードを更新する可能性が高くなった。
現在のレコードは今年も参戦するブルドッグボスの1分8秒8。ダート1200mの日本レコードは2008年、カペラステークスでビクトリーテツニーがマークした1分8秒7。
仮にマテラスカイが盛岡1200mレコードを0秒2以上更新すれば日本レコードも更新することになり俄然、期待が高まる。世界トップランクのスピードに注目したい。
9日メインは岩手版オークス「第34回ひまわり賞」(盛岡ダート1800m)。各馬が一長一短のメンバー構成に加え、1800mの距離がどう影響するか。波乱含みのオークスとなった。
ボルドーリブロンは北海道1勝後、南関東へ移籍。初戦を勝ち、岩手入り直前に2勝目をマーク。岩手クラシックを狙っての転入は明らかだったが、1番人気に支持されたあやめ賞4着、留守杯日高賞8着と案外の結果。
しかし、盛岡にコースが替わったORO開幕特別(盛岡ダート1800m)で4着を確保して上昇ムード。続く水沢1600mで待望の移籍初勝利を飾り、本来の動きを取り戻した。
前走は古牝馬準重賞・フェアリーカップ。さすがに相手が強く8着に終わったが、今回のひまわり賞への伏線。以降は照準をピタリと合わせ、万全の態勢で臨む。
ボルドープリュネは門別1000mのデビュー戦4着後、笠松へ転籍。あっさり2連勝を飾り、以降も着実に白星を積み重ねて通算6勝。着外は重賞・ラブミーチャン記念9着、交流・若草賞10着の2度のみ。他はすべて入着を果たし、抜群の安定感を誇っている。
転入直前に重賞・クイーンカップ(笠松)を制し、2連勝中。380キロ前後の小柄な牝馬だが、完成度の高さでリード。逆転首位まで十分考えられる。
エリザベスキュートはベルシャザール産駒で牝馬ながら500キロを優に超す恵まれた馬格がセールスポイント。下級条件から着実に地力アップ。今季も3走前7着以外はすべて3着以上。前回快勝で弾みがついたのは確実。
ハイタッチガールは金沢・プリンセスカップ、兼六園ジュニアカップと重賞2勝。実績は申し分なしだが、昨年10月から戦列離脱。今年5月に復帰し、初戦はタイム差なし2着だったが、石川ダービー5着。岩手初戦も7着に終わり、復調度合いがカギだが、格上の存在。コース2度目で反撃。
マルケイマーヴェルは昨年未勝利から一転、今季5戦3勝2着1回。本質的にはスピードタイプだが、成長一途。勢いで距離1800mを克服。
エイシンナーサリーは成績安定しないが、2勝とも完勝。特に前走のタイムがすばらしく1ハロン延長も苦にしないか。あとは展開次第。
◎⑥ボルドーリブロン
○⑦ボルドープリュネ
▲⑫エリザベスキュート
△⑪ハイタッチガール
△④マルケイマーヴェル
△②エイシンナーサリー
<お奨めの1頭>
3R バジガクルージュ
転入初戦で余裕を逃げ切りを決めて圧勝。走破タイムも文句なく、追いかける一手
先週2日、盛岡芝2400mを舞台に行われた地方競馬全国交流「第42回せきれい賞」は、園田代表・アップクォークが6馬身差で圧勝。勝ち星5勝すべて左回りでマークしたサウスポーぶりを如何なく発揮した。
鈴木祐騎手「本命馬(ロードヴァンドール)と直線でヨーイドンの形になったら太刀打ちできない可能性もあると思って、少し早めに仕掛けて一気にまくってしまおうと考えていました」
その戦法がズバリ。昨年のダイワリベラルも2番手キープから早めにスパート。最後はサラトガスピリットに詰め寄られたが、4コーナーでセーフティリードを取ったのが最大勝因だった。
盛岡芝2400mは向こう正面スタートでコースを1周半。前半は折り合いに専念し、残り800mからの勝負になることが多々。鈴木祐騎手の好騎乗も光った。
この勝利で盛岡芝適性を確信したアップクォーク陣営は、秋のOROカップ参戦も確実。人気に中心になるに違いない。
一方、岩手最先着はマツリダレーベン(8番人気)5着。4番人気コスモリョウゲツは8着に敗れた。敗因は相手も強かったが、1周目スタンド前で掛かっていたこと。
逃げたロードヴァンドール、2番手エスティームの外3番手。コスモリョウゲツは折り合いがつき、鞍上の指示にも従うのが持ち味だったが、よもやの先行。
これは前走で芝1700mを使ったのが裏目に出たと思う。昨年のかきつばた賞完勝は中央から再転入初戦で、芝2400mの競馬が分からず鞍上の指示に素直に従ったが、今回は1周目スタンド前がゴールと勘違いしたのではないか。それで掛かってしまった。今年のせきれい賞は"明と暗"がくっきりと出た。
8日メインはB1級馬による盛岡ダート1400m戦「三陸海岸賞」。前走・盛岡1200mを使った馬が10頭中5頭。今回、距離が1ハロン延長されたのがポイントとなる。
ボナテスタは中央0勝、南関東4勝・B3から転入。今年3月に岩手入りし、B1編入。格付けにも恵まれて水沢1300m戦を快勝。2戦目の1400mは0秒2差2着と上々の滑り出しを切った。
しかし3戦目はA級へ昇格し、距離が1600m延長。後方のまま離された8着は以上2点が敗因だと思ったが、その後3ヵ月の休養。調子下降が凡走理由だった。
復帰戦は初の盛岡だったが、中団からいい感じで伸びて0秒2差3着。本来の動きを取り戻し、ひと叩きされて良化疑いなし。過去、1400m未勝利だが、上昇度でカバーできる。
ハイパーチャージは今季2着2回。格上の片りんを見せていたが、毎回のようにスローに落とされて末脚不発。消化不良のレースが続き、未知の1200m戦へエントリー。
これで自慢のまくりがさく裂。ハイペースも味方したが、勝負どころから鋭く伸びて完勝。今季のうっ憤を一気に晴らした。1400m延長は過去実績から望むところ。再び流れが速くなれば再現2連勝も十分考えられる。
ネコディールは高知から転入後、2勝3着2回。着外は距離が長かった前走6着のみ。先行粘りが冴え渡っている。盛岡1400m戦は4走前に快勝し、距離短縮は好材料。ペース合えば強じんな粘りを発揮。
ビービーパドルはA級から降格した今季はすべて入着し、安定度一目。1勝のみと勝ち味の遅さはあるが、直線で確実に台頭。ここも上位扱いが必要。
マジョリティーは出遅れを喫した石桜杯8着以外は安定。毎回善戦が目につき、タイプ的に1400mがベスト条件。軽視できない。
ゲットザグルーブは徹底した追い込み馬。ペースに左右されるのは仕方ないが、前走もメンバー最速の上がりを披露。前崩れの流れを期待したい。
◎①ボナテスタ
○⑥ハイパーチャージ
▲⑤ネコディール
△⑧ビービーパドル
△②マジョリティー
△⑨ゲットザグルーブ
<お奨めの1頭>
11R マリーツァ
先陣粘りを身上として安定度抜群。2戦連続2着と好調をアピールしている。ここでも軸の信頼度は高い
8月1日に行われた青藍賞トライアルの準重賞・『すずらん賞』はこれが転入初戦となるヒガシウィルウィンが優勝しました。
逃げたパンプキンズを2番手から追う形になったヒガシウィルウィンでしたが、パンプキンズがペースをコントロールしようとしてもそれを許さずプレッシャーをかけつづけ、直線も巻き返しを図るパンプキンズを捉えて交わし最後は2馬身差を付けてゴール。自身約2年ぶりの重賞制覇を達成しました。
こちらは8月2日に行われた芝の地方競馬全国交流重賞『せきれい賞』。遠征勢6頭・地元勢7頭の戦いは兵庫・アップクォークが制しました。
1番人気ロードヴァンドールがハナを主張し地元エスティーム・コスモリョウゲツがすぐ直後あるいは馬体を並べて先行する展開。ペースは極端なスローにはならず逃げるロードヴァンドールが淡々とラップを刻んでいく形に。
しかし勝負どころで引き離しにかかろうとしたロードヴァンドールの機先を制して捲くっていったアップクォークがそのままゴールまで一気に突き抜け、結果6馬身差の圧勝。兵庫所属馬として初めてせきれい賞のタイトルを手にしました。
暦は8月に入った盛岡競馬場です。まだ梅雨明けの報は北東北には届いていませんが、徐々に夏らしい気配になってきました。ほとんど太陽と青空を見ることがなかった7月から夏らしい8月へと、順調に移り変わってくれればいいですね。
さて8月3日のメインレースは最終12RのA級一組ダート1600m『立秋特別』です。発走時刻は18時20分ですのでお間違えなく。
このレースの本命は(4)ジェイケイブラックです。前走は同じ盛岡マイルの条件の7月21日文月特別で3着でしたが、その時は上位2頭(※結果は同着1着で2頭優勝)の走破タイムは今季最速級のもの。どちらかと言えばじっくり流れに乗りたいタイプのこの馬にとっては時計が速すぎたことが敗因のひとつだったでしょう。
今週も時計速めの傾向が続いているとはいえ雨の影響もあった前走時ほどではありません。ワンターンの盛岡も得意としていますし、ここは前走の雪辱を果たす走りを見せてくれる事でしょう。
対抗は(7)グランユニヴェールを。白星先行ではないものの今季はこの馬としては非常に好調でした。一線級相手の重賞を戦ってきてさすがに春先ほどの勢いは薄れた感じも、A級特別なら力上位・勢い上位と言えるはず。
転入初戦となる(2)レイディルアレナは3番手に。南関オープン級でも戦えていた実績は上位評価できるとして、2017年は3戦、18年は2戦、昨年は4戦と近年はなかなかリズムに乗れていない点がやや気がかり。今回も4月以来の休み明けですから一戦様子を見てみたい気持ちのほうが強い・・・のが正直な所。
(3)モンサンルリアンは左回りは苦にならないとして、やはり雨馬場が得意な模様。ひと雨降ってくれれば戦いやすくなりそうですが。(1)スカイサーベルは差し馬に有利ではない今年の馬場傾向のせいか白星を増やせずにいますが、逆に言えば展開ひとつで上位に飛び込んできていい存在です。
●12Rの買い目
馬単(4)=(7)、(4)=(2)、(7)=(2)、(4)→(3)、(4)→(1)、
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2日(日)メインは「第42回せきれい賞」(地方競馬全国交流)。舞台は盛岡芝2400m。
盛岡芝は1周1400m・左回りコース。小回りのため芝2400mは向こう正面がスタート地点。コースを1周半してゴールに入る。
以上の特徴あるコースのため、芝2400mの好走馬にはいくつかの共通点がある。まず超スローに落ちる1周目スタンド前で折り合うかどうか。ここで掛かるようだと最後はガソリン切れ。鞍上がうまくなだめられるかが勝敗のカギ。
芝2400mは残り800mから1000mが仕掛けどころ。例外なく上がり勝負となるため、ペースが一気に速くなった時にすばやく反応できるかどうか。
芝1600m、芝1700mと決定的な違いは直線一気が決まらないこと。多少、強引にでも行ったが勝ち。最後の上り坂で脚が上がっても位置取りの貯金で押し切るケースが多々。昨年のダイワリベラルがそうだった。
また一昨年、3年前を連勝したサンエイゴールドも1600m、1700mで取りこぼしが多いが、2400mは6戦5勝。スローペースになるのでマイポジションを楽に取ることができ、いい脚を長く使えるため芝2400mに良績が集中する。
結論は先行力があり、折り合いがつき、ロングスパートがきくタイプ。
以上のことからロードヴァンドールが主軸に落ち着く。2018年の日経新春杯(芝2400m)2着、昨年の阪神大賞典(芝3000m)3着。先行力があり、グレードレースでも好走実績。あとは折り合うかどうかだけになるだろう。
コスモリョウゲツは昨年、盛岡芝の最高峰・OROカップを完勝。中央では500万下で頭打ちだったが、元中央オープン馬を一蹴。過去、盛岡芝は9戦6勝2着2回と、まさに申し子。
前走・ターフ特別はロワアブソリューの0秒1差2着に敗れたが、芝で反応が一変した。盛岡芝2400mもかきつばた賞快勝で問題ない。先に記した好走馬条件をすべてハイレベルでクリアーしている。
アップクォークは中央芝5勝をすべて左回りでマークし、盛岡芝は大歓迎。園田移籍初戦のOBCラジオ大阪賞は水の浮く極端な不良馬場。2番枠で終始、泥水を被る競馬になったが、それで4着なら上々。長距離輸送さえ問題なければ勝ち負けに持ち込める。
ブラックバゴは中央芝4勝から今年2月に南関東へトレード。パワーの要るダートに手こずっていたが、前走・マイルグランプリトライアルで直線いい脚で伸びて4着。地方初入着を果たし、上り調子で臨めるのが心強い。
キャッスルクラウンは一昨年2着、昨年4着。これまで70戦して3勝のみと勝ち味に遅いのがネックだが、せきれい賞2戦ともメンバー最速の上がりをマーク。前走2着確保で良化気配は明らか。今度こそ首位奪取なるか。
サンエイゴールドは盛岡芝2400m6戦5勝。一度3着は3歳時、オパールカップから一度目のせきれい賞挑戦。古馬と対戦したのが初めてでキャリア差が出た格好。本来ならもっと強い印をつけたいところだが、前走・芝1600mで1秒3差5着。まだ往時の迫力を取り戻していない印象だった。ベスト条件で巻き返しなるか。
◎⑩ロードヴァンドール
〇⑧コスモリョウゲツ
▲②アップクォーク
△⑫ブラックバゴ
△③キャッスルクラウン
△④サンエイゴールド
<お奨めの1頭>
6R プレシャスメール
長休明けを問題にせず余裕の転入2連勝。距離が1400mへ延長されたが、中央時に芝1800mを経験済み。むしろ望むところだろう