いよいよ9月も最終日の9月30日です。いち消費者としては消費税が気にはなりますが、10月6日にはダービーグランプリ、続く10月14日にはマイルチャンピオンシップ南部杯と大レースが目白押しでもあり、10月が来てほしいような来てほしくないような・・・。
その最終日の盛岡メインは第9RのJRA1勝クラスとの条件交流『フレンドリーカップシリウス賞』です。芝1700mでJRA6頭・岩手勢6頭が競います。なおこのレースの発走は16時25分、この時期の通常のメインレースよりも早い時間になっていますのでご注意ください。
本命は(3)タイプムーンとしました。
JRA勢の有力馬はいずれも盛岡の芝で好走している経験を持っていますがこの馬は5月のフレンドリーカップで2着と、優勝経験がある馬に対しては不利にも見えます。
ただこの馬は直線伸び脚を発揮したもののより軽ハンデの馬に競り負けた形でレース内容的には悲観しなくていいもの。その後も1勝クラスで健闘していることで分かる通り地力はここでも上と見ます。
対抗は(5)マイネルバッカーノ。8月に盛岡芝の交流戦を勝った時は3歳未勝利条件、その時はやや粗削りな走りではありましたが素質馬をきっちり差し切っての快勝でした。今回はその時よりは相手強化ですが突破できる勢いはあるでしょう。
3番手もJRA勢から(4)マイネルベレーロを。この馬は昨年の同条件のレースで3着。6番人気3着という結果でしたが相手関係的には今年の条件交流戦よりレベルが高かったレースだったように思えますし、実際その後もローカルとはいえ1勝クラスでたびたび掲示番圏内を確保しているのですから力はあるはずです。展開ひとつで差し切るシーンまで。
ヒモとしてはまず(1)フリームーヴメント。これまではJRA時代から短距離主体で使われて来て、盛岡でも芝1000mの特別戦を勝ったりもしていますが、芝なら意外にマイルや1700mもこなせて勝ち負けにも加わっています。短距離の馬だと思われて盲点になるなら狙い目として面白いのでは。(7)サンエイヴィーナスも同様に芝なら比較的距離万能と言えるタイプ。最近はなかなか展開がハマらずにいますがJRA勢が作る流れにうまく乗れたら上位に食い込んでくるチャンスも生まれるのではないでしょうか。
●9Rの買い目
馬単(3)=(5)、(3)=(4)、(5)=(4)、(3)→(1)、(3)→(7)
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毎年、ほぼ例外なく誕生するのが"盛岡芝の鬼"。先週22日、盛岡芝1700mで行われた「第21回OROカップ」を優勝したコスモリョウゲツがそうだった。
父マツリダゴッホ、母コスモルビー、母父ソヴィエトスター。一昨年4月、中央未勝利から転入。5勝をマークして芝は4戦4勝。その後、再度中央入りして500万下・福島芝1800mで3着1回が最高で再び岩手入り。
2ヵ月の休養を経て芝2400m準重賞・かきつばた賞へ挑戦して4角先頭から押し切って快勝。初タイトルを獲得した。
この勝利で交流・せきれい賞(盛岡芝2400m)の優先出走権を獲得したが、無理をせず自重。2ヵ月ほどレース間隔を開けてOROカップ・トライアル「桂樹杯」(盛岡芝1600m)へ挑戦。2番手キープから直線入り口で先頭に立ったが、外強襲サレンティーナに屈してクビ差2着に惜敗した。
そして迎えた「第21回OROカップ」。全国から芝強豪が集まり、コスモリョウゲツは4番人気に甘んじたが、3コーナーからスパートをかけると鋭く反応。2着に3馬身差をつけ、鞍上・山本政聡騎手はガッツポーズでゴールに入った。
山本政聡騎手「前回(桂樹杯)はヘタ乗りでしたが、今日は展開、流れ、反応、馬の頑張りとすべてうまくいきました」
コスモリョウゲツは中央1勝クラスでも苦戦を強いられたが、盛岡芝に替わると反応が一変。ついには重賞を制するまでに至った。これも競馬のおもしろいところだろう。
29日メインはB1「白神賞」(盛岡ダート1400m)。ラブヴィサージュが3連勝を飾る。
中央時代、東京ダート1300mで1勝2着1回3着2回。ところが1200m、1400mでは凡走。よほど東京ダ1300mとの相性が良かったのだろう。
転入後は1600m2戦を使って連勝。3歳B1・水沢1600mは小回りも味方に完勝。盛岡に替わってもマイルを競り合いで制したが、最後は若干甘くなった印象もあった。
それゆえ盛岡ダート1400mへ短縮は大歓迎。B1では地力上位も証明済み。主役の座は譲れない。
メルトポイントは東京ダート1300mで2着1回3着1回。北海道移籍後は入着一杯に終わったが、転入初戦の水沢1600mを快勝。幸先のいいスタートを切った。
その後は3戦足踏みだったが、短距離にシフトして3連勝。水沢1400m、盛岡ダ1200m、芝1000mとすべて違う条件で白星を飾った。
マイルでは詰めが課題だったが、短距離戦で完全解消。盛岡1400mでも好勝負必至。
ポイントプラスは徹底して盛岡1本でローテーションを組み、6勝マーク。A級でも勝ち負けの地力を見せつけている。前走2着は1800mが長かったか。1400m短縮で反撃首位を狙う。
ブライトエンジェルはいい脚を長く使え、堅実に入着を確保。ピリッとした決め手ではなく勝つまではどうかだが、常にマークが欠かせない。
ハルズハッピーは休み明け初戦5着だったが、2戦目を3着にまとめて上昇はっきり。距離限定タイプで1200m~1400mが本領発揮の条件。今回も守備範囲。
アルアンダルスは今季1勝ながら着外一度のみの安定派。巧みなレース運びに定評があり、有力馬がけん制しあえば上位確保。
◎⑦ラブヴィサージュ
〇⑥メルトポイント
▲②ポイントプラス
△⑩ブライトエンジェル
△⑪ハルズハッピー
△⑨アルアンダルス
<お奨めの1頭>
1R メルヘンステージ
転入初戦を圧勝し、能力の違いマザマザ。1000m短縮も問題にしない。①セイントレイチェルと一点勝負
次週10月6日、2011年以来、8年ぶりに盛岡競馬場を舞台に行われる3歳秋のチャンピオンシップ「第34回ダービーグランプリ」(盛岡ダート2000m)の全容が見えてきた。
遠征馬は北海道からリンノレジェンド、兵庫からバンローズキングス、オオエフォーチュン、ビッグシューターの3頭、金沢からタンクティーエーの計5頭。
迎え撃つ岩手は不来方賞でハナ差の死闘を演じたヤマショウブラック、ニューホープ。岩手版オークス・ひまわり賞を圧勝エムワンピーコが注目となる。
リンノレジェンドは今年、北海道三冠を達成したリンゾウチャネルの隠れた存在だったが、黒潮盃を優勝。アウェーの不利をはねのけ、2着グリードパルフェに2馬身半差をつけて完勝した。
3歳秋のチャンピオンシップは計11Rあるが、カテゴリー"A"にランクされているのは黒潮盃1レースのみ。この概要を地方競馬全国協会のホームページでご覧になってほしいが、黒潮賞とダービーグランプリ(1着賞金1000万円)を制すると地全協からボーナス1000万円が支給され、合計2000万円。陣営も黒潮盃後、ダービーGPに1本に照準を合わせてきた。
また不来方賞(ランクB)を制したヤマショウブラックが優勝すれば800万円のボーナス。金沢・サラブレッド大賞典(ランクC)を圧勝したタンクティーエーは500万円のボーナスも獲得でき、各陣営も力が入る。
出走馬および枠順確定は10月2日(木)。当日を楽しみにしてほしい。
28日メインはB2特別「もみじ賞」(盛岡芝1000m)。対決構図はもみじ賞ターフチャレンジ組と3歳準重賞・はまぎく賞組を含めた3歳馬。キャリアが勝つか、若さに軍配が上がるかが注目となる。
ハガキノハナは南関東C1から再転入。初戦にダート1000m戦を選んだが、12頭立ての12番枠。大外がこたえて先行するのに苦労。結果0秒7差3着に終わった。
しかし2戦目は10頭立ての7番枠に入り、前半は無理をせず中団をキープして徐々に進出。直線アッサリ突き抜けて9馬身差で圧勝した。
前走は芝1000mに矛先を変え、もみじ賞ターフチャレンジにエントリー。1番人気はウィズデライトに譲ったが、強烈な末脚を披露して快勝。適性の高さを誇示した。ここもシャープな切れを信じる手。
ウィズデライトは今季未勝利だったが、4走前の芝1000mで動きが一変。C2では破格の58秒3のタイムでシーズン初勝利を飾り、続く一戦でも同じ芝1000mを58秒4で連勝。芝1000mで新たな面が引き出された。
気になるのは前走ハガキノハナに0秒3差3着に完敗。直線の反応がひと息だったが、出遅れて前半で脚を使ったのがこたえたか。スタート決めれば逆転まで十分。
フィーユブランシェは中央芝1200m、芝1600mで3着。初戦・はまぎく賞は7番人気の低評価だったが、見事覆して逃げ切り勝ち。高配当を演出した。
今回は芝1000mが舞台だが、過去実績からむしろ歓迎。決して逃げにこだわるタイプではなく、勢いに乗って2連勝を飾るか。
マノラムは芝1200mで2着1回3着2回。何よりも武器は先行力で願ってもない2番枠を引き当て、運も味方に入れた。同型さばいてあっさりまで。
チルノは中央芝1200m~芝1400mで2着1回3着2回。3ヵ月ぶりの実戦となるが、適性は引けを取らない。
マジェスティは阪神芝2000m・2歳新馬2着。その後も4着3回の実績を誇る。ただ、距離経験がマイル以上。1000m対応がネックだが、総合力でカバーするか。
◎⑨ハガキノハナ
〇⑧ウィズデライト
▲③フィーユブランシェ
△②マノラム
△⑦チルノ
△⑫マジェスティ
<お奨めの1頭>
2R シャイニーホワイト
今回はメンバーに恵まれ、展開も有利。休み明け3戦目で待望の初勝利を飾る
★重賞 不来方賞/ヤマショウブラックが激戦を制す
9月16日に行われた3歳馬の重賞『不来方賞』。上位陣が力を振り絞った戦いは最後の最後でヤマショウブラックに軍配が上がりました。
ここまで3歳二冠を手にし三冠目に挑んだパンプキンズ。その馬を巡って再転入してきたニューホープ・ヤマショウブラック。これまでとはまた勢力図を変えての戦いは前評判通りの激戦になりました。
スローペースに持ち込んだパンプキンズとそれをマークしたニューホープ。ヤマショウブラックはなかなかエンジンがかからず少し離れた中団を進んでおり、勝負は先の2頭で決着が付くかと思われました。
直線でニューホープがパンプキンズを競り落としたと思ったところ、いよいよエンジンがかかったヤマショウブラックが猛然と追撃。馬体を合わせて飛び込んだゴールではヤマショウブラックがハナ差先着しており、最後の一冠はヤマショウブラックの手に。同馬は昨年の知床賞以来となる重賞タイトルを獲得。また管理する小林俊彦調教師、鞍上の高松亮騎手共に初の不来方賞勝利となりました。
★重賞 岩手県知事杯OROカップ/コスモリョウゲツが完勝
9月22日に行われた芝の地方競馬全国交流『岩手県知事杯OROカップ』。小雨降る中で行われたレースは地元コスモリョウゲツが直線で他を寄せ付けない圧勝。このレースでは5年ぶりとなる地元馬勝利を挙げてタイトルを奪還しました。
フルゲート14頭立て、遠征馬もほとんどの馬が盛岡の芝を経験済みとあって激戦濃厚と思われてはいましたが、結果はその想像を上回るものだったかもしれません。
勝ったコスモリョウゲツは、先行勢が競り合いつつも伸び悩むところを外から一気にまくって混戦に断。これまでも盛岡の芝で安定した戦いを演じてきており大外14番枠だけが不安要素だっただけにここは能力通りの見事な勝利。
しかし2着は、人気を集めたサレンティーナやサラトガスピリットが馬群を抜け出せずにいるうちに、先行しながらいったん下がりかけていたヒシコスマーが盛り返す形で2着確保。3着も最後に追い上げてきたワールドレーヴが食い込み、馬番3連単は151万円を超える大波乱。結局、1番人気サラトガスピリットは7着、2番人気ダイワリベラルは13着、3番人気サレンティーナは6着に終わっています。
9月23日のメインレースは9Rになります。JRA条件交流の特別戦『東京カップけやき賞』。JRA勢6頭に対し岩手勢3頭の9頭立てとなった事で今年もJRA勢優勢になりそうです。
本命はJRA(6)ナムラヘラクレスです。今年は序盤こそ一桁着順が多かったのですが直近の2戦はいずれも二桁着順に終わっており、一見もうひとつという印象を受けます。しかし2勝クラスでの比較でなら、2勝クラスに上がってからは良い結果が無い馬に比べてこちらは一度自力で突破して3勝クラスに上がった事があるのですから本来力は上と見て良いでしょう。中距離の経験も豊富ですし、あとは同型の中での兼ね合いだけがカギになるのではないでしょうか。
となると対抗は(5)レンジストライクとなるのが自然でしょう。まだキャリアが浅い分、2勝クラスに上がっても底らしい底を見せていません。ここ2戦は左回りのコースでまずまずの走りを見せていますし、少頭数で全体的に手薄なここはあっさり突破してもおかしくない存在。
3番手は(3)マイネルボルソー。こちらも堅実ではありますが着順の数字の割に決定的に離されている事が多く、そこは強気になりづらい点。コース経験豊富な鞍上がいかに導いてくれるか。
以下はまず地元(8)チェリーピッカーを。マーキュリーカップ5着を過大に評価はできないものの、JRA勢が先行競り合ってくれたりすればこの馬にとっては好材料。ただ雨の影響で高速かつ前が止まらない状況になってしまうと苦しいでしょう。もう一頭は(9)アポロレイア実質格上といえる同型が多く展開は厳しそうですが、減量起用の先行策が当たれば粘り込みも。
●9Rの買い目
馬単(6)=(5)、(6)=(3)、(5)=(3)、(6)→(8)、(6)→(9)
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22日メインは地方競馬全国交流「第21回OROカップ」(M1 盛岡芝1700m)。
現在、盛岡芝重賞は2歳カテゴリーでジュニアグランプリ(交流)、若鮎賞。3歳カテゴリーでオパールカップ。3歳以上のカテゴリーではせきれい賞(交流)、OROターフスプリント(交流)、OROカップ(交流)があるが、最高峰はもちろん岩手県知事杯OROカップ。
創設は1999年だが、いくつかの変遷がある。第1回、第2回は芝2400mが舞台。第3回は芝1700mで行われ、第4回は降雪のため芝からダート1600mで実施(優勝はトーヨーデヘア)。
第5回(2003年)から地方競馬全国交流へ昇格し、芝1600mで実施。第9回(2007年)は馬インフルエンザの影響で開催も危ぶまれたが、交流解禁初戦にコスモバルクが参戦。岩手のファンは熱烈歓迎で優勝を祝福した。
その第9回以降は一貫して芝1700mで実施され、現在に至っている。コスモバルクは1年置いて2度目の優勝を果たし、牝馬ナターレは史上初めて2連覇を果たし、2度目はコースレコードを更新。今でも1分43秒7は破られていない。
またロゾヴァドリナは第17回から第19回まで3連覇の偉業を達成し、昨年はハッピーグリンが能力の違いをマザマザと見せつけた。
ジョッキーでは過去、小林俊彦騎手(現調教師)、吉原寛人騎手が4度優勝。吉原騎手は今年、ワールドレーヴに騎乗。仮に優勝すれば史上最多勝を記録する。
本命はダイワリベラル。中央芝で6勝2着4回。マイル重賞の常連で名を馳せ、南関東3戦を経て転入。3戦目の芝交流・せきれい賞で本領を発揮し、2番手キープから4角手前で先頭。そのまま押し切って完勝した。
桂樹杯はレース間隔が詰まり、年齢を考えてスキップ。OROカップ直行は当初の予定どおり。2ヵ月ぶりの実戦が若干気になるが、適性でカバー。重賞2連勝に王手をかけた。
サラトガスピリットは中央芝2200m~芝2600mで5勝2着3回。北海道移籍後も3戦目以降は毎回上位を確保し、せきれい賞2着。芝が合うことを改めて証明した。
距離1700m短縮で忙しい競馬対応が若干不安だが、鞍上に剛腕・真島大輔騎手を指名。盛岡芝2度目で首位奪取に燃える。
タイセイプライドは2歳新馬、ダリア賞を連勝。京王杯2歳ステークスはタワーオブロンドンの8着に敗れたが、続く一戦で3勝目をマークした。
以降は白星から遠ざかり、北海道で心機一転。転入戦の1200m戦を快勝した。中京、新潟芝1400mで2勝なら盛岡芝1700mも許容範囲。4歳の若さを前面に一発をもくろむ。
コスモリョウゲツは中央から再転入戦で芝2400m・かきつばた賞を優勝。2ヵ月ぶりの桂樹杯は2着に敗れたが、早め先頭に立ってソラを使ったのが敗因。交流戦なら前に標的がいてレースをしやすいはず。
サレンティーナは桂樹杯を快勝。コスモリョウゲツの後ろを追走し、直線でキッチリ交わした。中央芝1200m、1600mでそれぞれ1勝。距離適性なら引けを取らない。
ワールドレーヴは南関東で苦戦を強いられているが、せきれい賞3着。距離がネックだが、盛岡芝が合うことを証明した。
◎⑧ダイワリベラル
〇⑥サラトガスピリット
▲⑦タイセイプライド
△⑭コスモリョウゲツ
△②サレンティーナ
△③ワールドレーヴ
<お奨めの1頭>
2R リバイバルソウル
大型馬が前回ハイタイムで圧勝。実戦を使われながら良化一途をたどり、ここも主役は譲れない