いよいよ激突の日がやってきた。今年の大物転入馬ダイワマッジョーレ、ブレイズアトレイル。しかも舞台は盛岡芝2400m。6月18日、「第19回かきつばた賞」は今シーズン一番の見せ場になるかもしれない。
最初に転入してきたのはダイワマッジョーレだった。知っている方も多いと思うが、ネットオークションで落札された。値段は1700万円。直後にいろんな人から問い合わせが来た。
当初はあすなろ賞(盛岡ダート1800m)から始動予定だったが、追い切りの反応がひと息だったため出走見送り。このかきつばた賞に照準を合わせて調整を進めてきた。
不安点は二つ。芝2400mと小回り盛岡芝の対応。ダイワマッジョーレはマイル前後をメインに使われ、重賞2勝(京王杯スプリングカップ、阪急杯)はいずれも1400m。そしてマイルチャンピオンシップ2着。ひとまず2000mでも2着2回があり、中山・金杯5着なら大丈夫と踏んでいいか。
もう一点は1周1400mの小回りコース。2400mは向う正面スタートで馬場を1周半するが、1周目3コーナーで掛かるケースを多く見てきた。加えて前半は超スロー。つまり折り合いが最大の課題となるが、絶対能力でカバーできるか否か。
ブレイズアトレイルは転入初戦に芝1700mを選び、貫禄の違いを見せつけた。前半は中団で待機し、3コーナー手前から馬なりで進出。4角で先頭に立ち、あとは持ったままで後続を突き放して5馬身差。強さが際立っていた。
ただ向う正面で流れが遅く掛かるシーンがあった。こちらも超スローの流れに耐えれるかだが、一度でも盛岡芝を使ったのは強み。実績では劣っているが、順調度と芝を経験済みを評価するのが妥当だろう。
ブレークビーツは中央芝3勝。1800m2勝、2000m1勝。準オープンに在籍した。初戦の早池峰スーパースプリントは1000mの流れにとまどって10着に終わったが、追い切り代わりと解釈。2400mは望むところ。
マイネルコランダムは前々走、ブレイズアトレイルに完敗だったが、2着を確保した。芝2400mは上がり勝負が確実。終いの脚がしっかりしたタイプが好走する。
ロケットボールの挑戦も楽しみ。前々走が生涯初めての芝だったが、抜群の反応を見せて快勝。前走はイン強襲マイネルテンクウに敗れたが、タイム差なし2着。まだB2条件馬だが、秘めた適性は侮れない。
あとは芝2400m1勝、芝2600m1勝のステイヤー・エスペリアを押さえ少々。
◎⑧ブレイズアトレイル
〇⑥ダイワマッジョーレ
▲⑪ブレークビーツ
△③マイネルコランダム
△⑨ロケットボール
<お奨めの1頭>
8R ニンキモノ
転入初戦を10馬身差で圧勝。けた違いの強さを披露した。距離延長も問題なく、2連勝もらった
6月13日の盛岡競馬場では『スーパージョッキーズトライアル2016』第1ステージの2つのレースが行われます。
8月の札幌で行われる「ワールドオールスタージョッキーズ」への出場権を懸けたSJT。今年は今回の盛岡と、7月7日の名古屋の2カ所で開催されます。昨年は僅かの差で札幌進出を逃した岩手勢。今年はぜひとも札幌まで辿り着いてほしいのですが、そのためにはまずは今回の盛岡・第1ステージでの成績が重要になりますね。
■第9R シルバーサドル賞(盛岡ダート1600m)
今週の盛岡ダートは前週までより1秒ほど速いタイムでの決着が続いています。これまでの、時計がかかりパワーを要求される傾向のコースで好走してきたタイプの馬が苦戦するシーンも見られるようになっており、加えて月曜日に予想される雨で一層の高速化の可能性も。馬場傾向には注意して下さい。
本命は(14)マイネルガネーシャを狙います。高知A級から転入後、勝ち星こそ無いものの安定した戦いぶりを見せています。盛岡の方が走りがよい印象を受けるのは、JRA時代も左回りと相性が良かったことからうなずけますね。今回は雨馬場予想ですが三走前の騎手交流戦の際にも雨馬場で好走。そして騎手交流戦の激しい流れにも対応した点も評価できるポイントでしょう。こういう舞台でこそ面白くなる存在。
対抗は(6)イルポスティーノ。やや気難しい所があるのか二走前のような凡走もある馬ですが、能力の高さは折り紙付き。直線長い盛岡ならマイルも苦にならないと思いますし、今回のようなレースで一変・激変するとすればこういう馬では。
三番手は(13)モズフウジン。前走は内枠で出遅れて砂を被って・・・の敗戦と敗因ははっきりしており、それで評価を下げる必要はない馬。今回は外枠にもなり、すんなり流れに乗れれば前走のようなことはないはず。あとは多頭数でなおかつ同型多数というレースをどう乗りきるか?がカギに。
ヒモはまず(1)マンボプリンス。勝ち切れないタイプだけに狙いづらさもありますが、「盛岡・雨馬場・マイル」はこの馬の好走条件が揃うパターン。軽視禁物。(9)ワールドブルー、(11)キトラは意外性があるタイプ。穴ならこのあたりが面白いでしょう。
●9Rの買い目
馬単(14)=(6)、(14)=(13)、(14)→(1)、(14)→(9)、(14)→(11) |
■第10R シルバーブライドル賞(盛岡芝1700m)
先週までは好天が続いた盛岡でしたが月曜は雨。シーズンが始まって間もない時期ですから月曜だけ少々強く降ったところで極端な悪化はないでしょうが、このレースの頃には影響が出てくるでしょう。「雨の影響で若干ノメる感じ」という馬場になった場合、本当の芝馬、芝適性が高い馬の方がこなす傾向が強いと思います。
本命は(9)イグゼキュティヴ。芝で連勝の近走がいかにも芝馬のイメージを高めます。今回はC2級からの挑戦の形ですが昨年は芝の重賞でも好走しており、格下視するのは危険。鞍上も元岩手所属の吉井騎手ですから芝コースに不安は無し。
対抗は(13)マイネルテンクウ。JRA時代は芝専門だっただけに盛岡の芝での変身ぶりは不思議ではありません。距離に問題はなく、雨の影響が出た馬場もむしろ得意なのでは。
三番手は(8)デサフィナードを狙ってみます。この馬もJRA時代の良績は芝。岩手でも芝で好走経験多数です。好凡走は気持ちひとつのタイプでもあって、今回のような騎手対抗戦の独特の展開がやる気に繋がれば。
以下は(3)チョーハッピー。前走は崩れましたがB2で格下感はないですし芝もこなせるはず。(10)エイシンアルファーは二走前のように逃げる形になると面白いでしょうね。馬場が予想以上に悪化していたりすれば意外に誰も追ってこないかも・・・。(7)ドリームカトラスはもう少しやれて良いと思うんですが。年齢的にもそうそう連続でバリバリ走る感じではないし、前走がもうひとつだったとしたら今回変わってくるかも。
●10Rの買い目 馬単(9)=(13)、(9)=(8)、(13)=(8)、(9)→(3)、(9)→(10)、(9)→(7) |
13日(月)、盛岡競馬場を舞台に「スーパージョッキーズトライアル2016」第1ステージ2戦の枠順が確定した。
第9R シルバーサドル賞(盛岡ダ1600m)
▲①マンボプリンス 赤岡修次
②アーノルドツヨシ 五十嵐冬樹
△③レイキッシュボーイ 的場文男
④キッズアベリア 永森大智
⑤アクイラ 吉井友彦
⑥イルポスティーノ 真島大輔
⑦プラネットマジック 田知弘久
⑧サダルスード 森泰斗
⑨ワールドブルー 山口勲
◎⑩サンマルウィーク 山本政聡
△⑪キトラ 川原正一
⑫コスモリオ 丸野勝虎
〇⑬モズフウジン 山本聡哉
△⑭マイネルガネーシャ 矢野貴之
第10R シルバーブライドル賞(盛岡芝1700m)
①ビックアイソン 赤岡修次
②マリノエトワール 矢野貴之
△③チョーハッピー 森泰斗
〇④シャイニーパンサー 山本政聡
▲⑤ハーモニーフェア 山口勲
⑥キャンディッド 真島大輔
△⑦ドリームカトラス 永森大智
⑧デサフィナード 山本聡哉
△⑨イグゼキュティヴ 吉井友彦
⑩エイシンアルファー 田知弘久
⑪マジカルカラーズ 的場文男
⑫トップチェッカー 丸野勝虎
◎⑬マイネルテンクウ 五十嵐冬樹
⑭リンガスプライム 川原正一
(*印は松尾康司)
無事、第1ステージを通過して名古屋(7月7日)へ迎える12名は誰か。激戦を期待したい。
12日メインはB1「ねむの木賞」(盛岡ダート1600m)。活きのいい若駒、格上馬がそろって好メンバーがそろった。
主軸はコスモジョイジョイ。中央未勝利から昨年10月に転入。いきなり盛岡戦で3連勝を飾った。水沢に替わり3、2着に敗れてシーズンを終了。今季初戦はプラス20キロと大幅増だったが、それでも2着を確保。地力の高さを垣間見せた。
そして迎えた盛岡戦。体も絞れて反応が一変し鮮やかなマクリを決めて快勝。これで軌道に乗り、前走は6馬身差で圧勝。追い出してからの反応がすばらしく周囲を驚かせた。これで盛岡マイル5戦5勝。レース内容も文句なく、相手強化されても主軸は譲れない。
ジャーグラットは中央ダート3勝、南関東B2を経て転入。転入初戦のオープン・1400m戦を快勝したが、2戦目3着以降はリタイア。
今季初戦は7ヵ月ぶりの実戦だったが、それを問題にせず圧勝。以降の2戦が若干物足りないが、元々がムラなタイプ。今回は主戦の山本聡哉騎手を迎え、必勝態勢で臨む。
レオロフティーは昨年9月、岩手転入。スケール大きく2連勝をマークしたが、直後に骨折が判明。2か月半の休養明け後は精彩を欠いていたが、前回完勝でようやく吹っ切れた。盛岡とは相性も抜群。
エイトプリンスは芝交流・せきれい賞3着の格上馬。多少、気難しい面があって成績安定しないが、前回1着で弾みついたのは明らか。
エリーは追い込みに徹して新境地を切り開いた。B2条件だったにせよ、前走のマクリ強烈。1頭だけ次元の違う末脚を駆使した。再びB1馬が相手だが、この挑戦は楽しみ。
スパンコールは追い込み脚質ゆえ展開に左右されるのは仕方なし。ここ3戦は流れも向かなかった。ペース次第で直線台頭。
◎⑩コスモジョイジョイ
〇①ジャーグラット
▲⑧レオロフティー
△⑨エイトプリンス
△②エリー
△⑤スパンコール
<お奨めの1頭>
6R ゼロワンシンジロー
前走は1ヵ月ぶりの実戦だったが、破格タイムで圧勝。改めて能力の違いを見せつけた。距離1400mもまったく問題ない
13日、盛岡競馬場を舞台に「スーパージョッキーズトライアル2016」第1ステージ(計2戦)が行われる。
第1戦・シルバーサドル賞は盛岡ダート1600m戦(B2)、第2戦・シルバーブライドル賞は芝1700m(B2)で行われ、全14名の地方トップジョッキーが出場。
岩手から昨年、リーディング1位に輝いた山本聡哉騎手、ワイルドカードを首位通過した山本政聡騎手の2名が出場する。
山本政聡騎手「名古屋の安部(幸夫)騎手が負傷で辞退。繰り上がりでワイルドカードに出られた上、勝ち星がないのに首位で本線に行けたのはラッキーでした。競馬は運も大事。この運を味方につけて最低でも第2ステージ(名古屋)にも行きたいですね」
山本聡哉騎手「昨年はワイルドカードから出場して第1ステージ(大井)で暫定1位になりましたが、プレッシャーはありませんでした。最終的に2ポイント差で3位でしたが、当時はあの騎乗がベストだと思っていましたから悔いはありません。去年の自分はあのぐらいのレベルだったということ。今年の目標はずばり優勝です」
兄弟がSJTに登場するのは史上初めて。第1ステージは地元の利もある。第2ステージに行けるのは14名中12名だが、無事通過して岩手競馬をアピールしてほしい。
11日メインはB1級馬による盛岡ダート1000m戦「震災復興 子ども達に夢と笑顔を」。目下、1200m戦を連勝中イナセナが1000mでも主役を演じる。
イナセナは中央ダート1400mで2、3着。その後、中央再転入をはさんで名古屋1400m6勝、1600mで3勝をマーク。
今年4月、岩手入りしたが、1600m2戦とも着外。そこで矛先を1200m戦に替え、見事大変身。豪快なまくりで2連勝を飾った。
これは陣営の判断が功を奏したもの。イナセナは過去、名古屋1400m6勝、1600m3勝。必ずしも短距離が合う実績ではなかったが、短距離向きだと踏んだのが見事はまった。
今度の舞台はさらに距離が短縮されて1000mが舞台だが、秘めた才能を引き出された今なら十分克服できる。
逆転筆頭はプレシャスヴィガー。これまで船橋1000m1勝、川崎900m2勝。さらには札幌ダート1000m戦でも前半33秒7の超スピードで逃げて3着に粘ったこともある。
転入初戦、3ヵ月ぶりの実戦など不安要素は多いが、多少調子が悪くても我慢できるのが1000m戦。一気逃げ切りまで。
エリモサプライズは水沢1400m・石桜杯を圧勝。前走は1200mの短距離戦で出遅れたのが致命傷。メンバー最速の上がりを駆使したが、3着にとどまった。
追い込み馬に1000m戦はどうかと思う面があるが、終いの脚は随一。前崩れになれば一気台頭。
ゼンザイは東京ダート1400m1勝。JRA時代に函館ダート1000mを使った経験があり、6着ながら59秒0のタイムをマークした。軽快な先行力が身上なら距離短縮は歓迎。
ミタイナも軽視できない。転入初戦で見せた逃げ脚はなかなかだった。体が絞れていればアッと言わせるシーンまで。
◎③イナセナ
〇②プレシャスヴィガー
▲⑤エリモサプライズ
△①ゼンザイ
△⑥ミタイナ
<お奨めの1頭>
4R コスモマスタング
なかなか勝ち切れないレースが続くが、ここでは前走タイムが抜けている。今度こそ首位を奪取する
★重賞・早池峰スーパースプリント/サカジロヴィグラスが優勝
5日に行われた重賞『早池峰スーパースプリント』はこれが転入3戦目となるサカジロヴィグラスが優勝しました。
レースは短距離戦らしいハイラップの先行争いからスタート。ロケットスタートから逃げるエゴイストとそれを追うサカジロヴィグラスの戦いとなりました。
直線に向いても競り合い続けるこの2頭でしたが、最後はサカジロヴィグラスがエゴイストを捉えて交わして、振り切ってゴール。自身初の重賞制覇を果たしました。
全国の地方競馬の"ダービー"が連なるダービーウィーク。岩手でもこの6日、『岩手ダービーダイヤモンドカップ』が行われます。
●九州ダービー栄城賞 ・・・ ドンプリムローズ
●北海優駿 ・・・ スティールキング
●岩手ダービーダイヤモンドカップ ・・・ 6/6
●東海ダービー ・・・ 6/7
●東京ダービー ・・・ 6/8
●兵庫ダービー ・・・ 6/16
ここまで九州、北海道の2戦が終わっており岩手は3戦目。勝馬は、ダービー馬の称号はどの馬の手に渡るのでしょうか?
本命は素直に(9)エンパイアペガサス。春のここまでの3歳重賞で2戦2勝と頭ひとつ抜けた実績&近況、ライバルと見なされていたメジャーリーガーが不在、そして強力な新勢力もいなさそうな状況。血統的にあまり長い距離は・・・と思うところはありますが、しかしそれは他の馬も同じ事。この状況であれば戴冠濃厚と考えていいでしょう。
対抗は捻って(6)ノーノーイエースでどうでしょうか。門別や南関東の1600m・1700mという距離の経験が多く距離面で期待できそうですし、門別の2歳牝馬重賞で掲示板を確保している素質も評価したいところ。
三番手は(5)サプライズハッピー。地力面では牡馬も含めて世代上位は間違いなし。ここ一番で発揮する底力も牡馬顔負けです。問題はやはり距離で、この馬自身マイルでの勝利は前走が初めてでした。その点を考えると三番手までか。
これら以外は意外に差が無さそうなのである程度手広く拾っておきたいと思うのですが、絞って挙げるならまず(10)カントリーサイン。3月に勝った時の内容は非常に良かったのが印象的。脚質的に水沢の方が戦いやすいようですが、ここは鞍上にも期待しつつ。(1)ツネオーは流れが味方してくれないだけでこれまでもしばしば見どころがあるレースをしています。距離に泣くイメージもないし、一発の穴ならこれだと。そして(3)チャイヨー。この春はレースぶりが少し変わってきましたね。牡馬の一線級との対戦で同じ走りができるなら・・・でしょう。
●10Rの買い目
馬単(9)→(6)、(9)→(5)、(9)→(10)、(9)→(1)、(9)→(3)
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