4月19日 第9回阿久利黒賞(3歳オープン 水沢1600m)
(阿久利黒賞ゴール 1着・マヨノエンゼル 写真・佐藤到)
1着 マヨノエンゼル
マーチボーイが大逃げを打ち、離れた2番手にリュウノシンゲン、内にダンストンジール、外にトキワノマツカゼ。マヨノエンゼルはスプリングカップで出遅れたが、今回は好スタート。前半は無理をせず中団でトキワノマツカゼを見る形でレースを進め、2コーナー過ぎから徐々に前へ接近する。
ラスト600mから一気にペースが上がり、ダンストンジールがまずスパートをかけて先頭。連れてトキワノマツカゼも動き、「相手はトキワノマツカゼ、ダンストンジールの2頭に絞った」(山本政騎手)マヨノエンゼルは外に持ち出してエンジン全開。
直線入り口でダンストンジールが一杯となったが、トキワノマツカゼの手応えが抜群でマヨノエンゼルはなかなか捕らえることができなかったが、ゴール寸前で交わして1着。鞍上・山本政聡騎手ともども待望の初重賞制覇を果たした。
「人気の重圧を感じていたが、スタートで後手を踏まなくてホッとした。トキワノマツカゼの手応えが良かったので厳しかったが、(馬の)根性で交わしてくれた。これで一冠目を無事取ることができたので、二冠目を目標に今後も頑張りたい」と山本政聡騎手。
次走以降は未定。3連闘で臨んだので疲れをまず取ることに専念したいとのこと。照準を6月1日、ダイヤモンドカップに絞った。
2着 トキワノマツカゼ
前走・スプリングカップは1枠に入り、包まれるのを避けて逃げたが、今回は大外10番枠。終始4番手外の絶好ポジションをキープし、ダンストンジールが動いたのに合わせてスパート。4コーナーまでほぼ持ったまま絶好の手応えで仕掛けも絶好。一瞬、勝つかと思ったが、最後の最後で力尽きる。
「4コーナーの感触が良かったので、これならいけるかもと思った。ただピリッとした脚がないため、決め手勝負になると苦しい」と菅原勲騎手。
5ヶ月ぶりを叩かれてマイナス8キロで出走。変わり身も十分でいわゆる勝ちパターンに持ち込んだが、今回はマヨノエンゼルの根性を誉めるべき。
ダイヤモンドカップは盛岡ダート2000mが舞台。決して器用なタイプではなく、コース広い盛岡で雪辱を晴らしたい。
3着 ダンストンジール
村上忍騎手は2頭との差を十分了解の上、早め早めのスパートに心がける。この思い切ったプレーで見せ場を作ったが、直線で失速。前走比マイナス8キロ、そして毛ヅヤも本物ではなく、前回よりも調子落ちの印象。その影響で2頭から3馬身差も離されたが、中味は上々。体調さえ戻れば反撃の余地はありそうだ。
4着 センリグランピー
ずっと後方からの競馬だったが、今回は一か八かの積極策に出て先に行く意思が満々。結果的に4番手インの競馬となり、前半で脚を使ったため勝負どころで3頭から遅れていく。いつもどおり待機策だったら3着を確保できたかもしれないが、勝ちに行っての4着は仕方なし。むしろこの果敢なレースぶりに好感が持てた。
水沢競馬場の桜が、この週末ちょうど見頃を迎えていました。先週の段階では平日の間に満開になってしまいそうな勢いだったのですが、この中間、天気が崩れたりしたおかげで本当にこの週末ぴったりに満開になってくれました。
見たところピークは金・土あたり。花は散り始めてなく葉もほとんど無いほぼ完璧な『満開』。日曜日はだいぶ葉が出てきましたがそれでもまだ十分満開といっていい状態で、天気にも恵まれて桜を存分に楽しむ事ができました。
悩んだ末、本命は(11)ヒカルメイオーで押す事にしました。昨夏に転入後16戦12勝2着2回・3着2回。つまり3着以下がない実力馬。2kg背負わされていますがそれでも“3馬身差が1馬身差になる程度ですよ”とうそぶきたくなるくらい抜けた力を持っています。
なので、気になるのは11頭立て11番枠という枠順です。ここからすんなり好位を獲れるかどうか?獲れさえすれば当然優勝争い。いや、万が一獲れなくても大きく崩れるシーンは想像しがたい。
少し気になる要素はあるけれど、それでも力の差が現れるはず・・・というスタンスでここはこの馬を本命にします。
対抗は(4)ヒドゥンアジェンダ。ここ2戦はヒカルメイオーに完敗の格好ですが、距離や重めのコース状態も合わなかったのは確か。今回は手頃なマイル戦だしコースも今シーズンここまでの中では軽め。おまけに、現級で好走していながらハンデ無しに留まっているのもプラスになるでしょう。
(10)シルクライムライトは快速で押すタイプだけにこの枠順が不安。ただ、行ってしまえば非常に粘り強い馬だし、ここまでの快速ぶりからすれば行き切れる可能性大。不安があるとすれば3月の初戦から仕上がっていたので、ここで大きな上積みまではなさそうな点。
(7)アルゴはやはりマイルあたりが良さそうな印象。ここも上位争いしていい力関係ですが、気性面であてにしづらいというリスクはあります。(3)サンワードグローは距離短縮+内枠で再度狙い直していい条件に。この馬向きのハイペースの展開も十分に期待でき、穴で狙ってみるならこの馬でしょう。
◆買い目
馬単(11)=(4)、(11)=(10)、(11)=(7)、(11)=(3)
◆お奨めこの一頭
6R:ロイバーブリング
先週は圧勝。今回はかなりの相手強化となったがそれでもまだいける。相手は(6)で“ムラムラ”決着だ。
19日(日)メイン11レース(発走16時35分)は岩手版・皐月賞「第9回阿久利黒(あくりぐろ)賞」(水沢1600m)、10頭立て。
トライアル・スプリングカップ上位5頭がすべて出走、再戦ムードが濃厚だ。主軸はマヨノエンゼルで動かない。
(スプリングカップ ゴール 1着・マヨノエンゼル 写真 佐藤到)
芝ダートでデビュー2連勝を飾ったものの、その後は着外の連続。オープンでは通用しない印象を与えたが、重賞・若駒賞(盛岡ダート1600m)3着から反撃に転じ、続く南部駒賞でワタリシンセイキにアタマ差2着まで肉薄。9番人気の低評価を見事に覆した。寒菊賞はワタリシンセイキ=関本淳騎手の絶妙プレーに3着に屈したが、12月末の2歳A級戦で白星をマークしてシーズンを終了した。
今季はワタリシンセイキが南関東へ移籍。第2グループから抜け出すのはどの馬かが焦点だったが、休み明け初戦の3歳A級戦で2着に1・1秒差をつける圧勝劇。マヨノエンゼルが最有力候補に浮上したが、それ以上に収穫は前で競馬ができるようになったこと。4番手を追走して3コーナーから徐々に進出。直線入り口で早々と先頭に立つや、あとは後続を突き放す一方だった。
そして前走、スプリングカップではスタートで出遅れ、厳しい競馬になるかと思ったが、2コーナー過ぎからロングスパートをかけて直線でアッサリ抜け出して完勝。自身の連勝を3に伸ばし、今回のレースに臨んできた。
400キロ前後の小柄な牡馬ながら、全身がバネの塊。インタビュー記事をテシオ特集に掲載したが、中間の動きも文句なし。待望の重賞タイトル獲りに賭ける。
逆転候補はスプリングカップ2、3着トキワノマツカゼ、ダンストンジールの2頭。その時はマヨノエンゼルが一度、実戦を使ってきたのに対し、トキワノマツカゼは5ヶ月ぶり、ダンストンジールは3ヶ月ぶりのハンデがあった。そこに逆転の可能性を秘めている。
トキワノマツカゼは北海道2勝馬でJpn?・北海道2歳優駿で7着。現役馬セールでトレードされ、すでに昨年、村上昌幸厩舎へ移動していたが、無理をさせたくないとの判断で休養。3月の能力検査を叩いての出走だったが、なんと能検の馬体重がプラス40キロの490キロ!
これには陣営も驚いたが、ちょうど成長期に入ったからだった。実際、スプリングカップでは476キロまで絞ってきたが、太め感はまったくなし。元々、トウカイテイオー産駒にある傾向だが、足長に見える馬が多く、パドックで見た馬体に惚れ惚れ。おそらくちょうどいい感じの体重で出走できたと見ている。
しかし5ヶ月ぶりの影響でレース勘が戻っていなかったのも事実だし、生涯初の逃げの手に出たのは1枠に入って包まれるのを嫌ったから。今回は大外に入ったが、これはむしろ好材料となるに違いない。今後も含め、早くも正念場を迎えた。
ダンストンジールは寒菊賞でマヨノエンゼルに先着2着。気性に幼さが残り、それが成長を妨げていたが、精神面でどこまで大人になったかが見ものだった。
スプリングカップ当日、装鞍所でずっと追いかけていた。体重的にはさほど変化はなかったが、まだ絞まっていない感じ。他の馬が暴れたのに反応し、うるさい面を覗かせて幼さは解消されていないと思ったが、レースでは集中力を欠くことはなかったのでホッとした。
直線でトキワノマツカゼを一旦交わして再び差し返された点が村上忍騎手には不満だったみたいだが、内容は合格点。変わり身を見込めば実績的にも逆転の余地は十分にある。
以下は大きく離れてセンリグランピー、クラサッキーが続き、あとは南関東から転入初戦を1着同着リュウノシンゲンが押さえ。なんたってリュウノシンゲンの父は皐月賞の人気2頭ロジユニヴァース、アンライバルドと同じネオユニヴァース。JRA、岩手連動説があるかもしれない。
3連単は2、10、1の3点ボックス勝負。あとはけん制し合った際に2、7が浮上するか
馬複は2−10、1−2、2−10、2−3
<お奨めの1頭>
9レース コアレスアミーゴ目下5連勝中と破竹の進撃。今回からB2へ昇級したが、能力値の違いを見せつける
18日(土)メインはB2級「エイプリルカップ」(水沢1800m)、9頭立て。有力馬の実力が拮抗し人気も割れそうで難解な一戦となったが、逆の見方をすれば馬券的には妙味たっぷり。正直、どの馬を軸に決めるか非常に迷ったが、コアレスブライトに白羽の矢を立ててみたい。
(コアレスブライト 写真・佐藤到)
昨シーズンまで好走が続かないタイプだったが、冬をはさんで目下3連勝中。着差はいずれも僅かだが、これは近走に限ったことではなくデビューからずっと同じ。鞍上・関本淳騎手の勝ちパターンでもあるのだが、大差も僅差も勝ちは勝ち。それならば派手に勝たなくてもいいというのが一貫している。
絶好の1枠を引き当てたことも強運だし、水沢1800mのキャリア豊富で2勝2着3回の実績も心強い。
ただ一つネックがある。他に比べて走破タイムで見劣っているのは否定できない。馬場差を加味してもヤマニンエレメントと1・4秒、シュクジャンヌに対しても0・9秒遅い。このタイムを枠差で上回ることができるか―が焦点となる。
逆転筆頭はヤマニンエレメント。岩手転入後、着外に沈んだのは盛岡ダート1400m戦9着の一度のみ。他はすべて3着以上にまとめ、依然底を見せていない。休み明け初戦の前々走はマイネベリンダを深追いして3着に敗れたが、前回は4角先頭の強いレースで完勝。距離を克服できたことが最大の収穫だった。
死角はコアレスブライトとは正反対に外枠8番枠に入ったこと。スンナリ好位につけるのに脚を使った際、末が甘くなる可能性もある。
シュクジャンヌはA級でも勝った実績を誇り、B2降級の今季は1、2着。格上の実力を見せつけている。ただ取りこぼしが多いのも事実。メンバーが甘くなって勝機が到来しても伸びを欠くケースもままある。前に行きたい馬がそろって展開は向きそうだが、ポカがあることも考慮しなければならない。
ゲイリーリバイバルは中央から転入初戦で4着に沈んだが、以降はオール連対。2戦目から4連勝、そして近2走も連勝。昇格もまったく問題にせず、B2戦も軽く突破した。
何が不安点かというと初の1800mに尽きる。中央、岩手を含め最長距離は前回の1600m。水沢で1ハロン伸びるのは結構きつく、しかも3コーナーのカーブからのスタート。自己のポジションを取れなかった場合、案外の結果になるかもしれない。
ジェドバトラーは前回、鮮やかなマクリを決めて快勝。9歳馬健在を誇示した。割り引きは水沢1800mで2着1回あるが、1800m戦は未勝利だ。
あとは2戦連続で3着タイキサファリも有力馬がもたつけば台頭の可能性も十分。
3連単は1、8の折り返しから2、5、7流しを本線としたが、2、5から入る手も十分
馬複は1−8、1−2、1−5、2−8、5−8
<お奨めの1頭>
7レース リュウノアレス
目下3連勝中(前回は1着同着)とスピードが冴え渡っている。本格化疑わず、ここも軽く突破だ
平成21年度も第1回開催を終えました。みなさま、新年度の収支状況はいかがですか?調子いいっすか??・・・・そうですか。それはそれは・・・
私はといえば、、、、ま、ここでは語りますまい。まぁ馬券の話はともかくとして、やはり毎週、馬の走る姿を見られるのは嬉しいものです。いや、嬉しいというよりは、安心するというか、どこかしっくりくる感じですかね。特に今年は3月の年度末開催に、私は私用や他の仕事、それにトウケイニセイのお披露目式典などがあって半日しか競馬場に行けなかったので、駆ける馬体に飢えていたのかもしれません。
そういう意味では、カメラのほうも馬の撮影は2ヶ月ほどのブランクだったわけです。
競馬ではよく300mmF2.8という重い望遠レンズを使うのですが、これの出番となるスポーツ系の撮影も冬の間はほとんどなく、例年撮らせてもらっているフィギュアスケートぐらい。今年はハクチョウなどの冬鳥を撮りにも行かなかったので、久しぶりに構えたこのレンズの重かったこと。。。。 冬の間もたま〜には筋トレをやっていたのですが、足りなかったようです。
しかしそれでも、ファインダーに馬を捕らえるとそれなりに体は動くんですね。競馬の撮影を始めたばかりのころは久しぶりに馬を撮ろうとすると動きについていけず、開幕直後はブレたりフレーミングがイマイチな写真が多かったのですが、私も少しは体に競馬が染みついてきたのでしょうか。
さて今度の週末、水沢競馬場は桜がちょうど見頃になりそうです。穴場的お花見スポットだった向正面の桜並木もだんだん世に知られてきて、いまさら紹介するまででもないでしょうが、ここの桜は本当に見事。このまま暖かい日が続けば早く散ってしまうことも考えられますので、みなさまぜひお見逃し無く、競馬場まで足をお運び下さい。