12月14日 第7回寒菊賞(2歳オープン 水沢1600m)
寒菊賞ゴール
1着 ワタリシンセイキ
スマートスパークルが掛かり気味に逃げ、2番手にアンダージョイナー、その後ろにトウホクビジン。ワタリシンセイキは1周目スタンド前で後方3番手につけ、例によって2コーナー過ぎからロングスパート。
南部駒賞でマヨノエンゼルはワタリシンセイキよりワンテンポ遅らせて仕掛けたが、今回はワタリシンセイキより前のポジション。それもあってワタリシンセイキに交わされないように同時スパート。
この2頭が動いたことにより一気にペースが上がり、4コーナーでは内ダンストンジール、中マヨノエンゼル、外ワタリシンセイキの叩き合い。中マヨノエンゼルの脚色が若干劣勢で直線はダンストンジール、ワタリシンセイキのマッチレースになったが、ラスト50mでワタリシンセイキが振り切って完勝。ダート戦、無敗の6連勝を飾った。
「長い脚が使えるけど、前回(南部駒賞)のように後ろから差されるパターンが怖かった。でも今回はマヨノエンゼルを見る形でレースを進めることができたので、自分の競馬に徹すれば大丈夫だと思った」と関本淳騎手。
結果的に1馬身半差で完勝したが、前走比プラス5キロの460キロ。パドック印象でも幾分太めに映り、その影響だろうかエンジンのかかりがいつもより遅かった感じ。もちろん南部駒賞に比べれば大幅にメンバーが楽になり、ハラハラするシーンはなかったが、現時点での理想は450キロ台だろう。
2着 ダンストンジール
パドックの気配は出走メンバー中一番。相変わらず装鞍所で気の悪さを見せていたが、状態は文句なしだった。
レースは先行グループから離されず5番手を追走。道中、気を抜かさせないこと。ワタリシンセイキとの叩き合いになれば勝てないだろうと村上忍騎手は判断し、向正面から早めに仕掛ける。
3コーナーで外を回ってマヨノエンゼル、ワタリシンセイキが接近する前にセーフティリードを取りたいと4角で先頭に立ち内で必死に粘ったが、ラスト50mで一杯となる。それでも南部駒賞では0・7秒差4着に対し、今回は0・2秒差まで差を詰めており、自身は確実に成長している。
「この馬の勝ちパターンに持ち込んだはずだが、これで2着なら仕方がない。以前に比べ安定した力を出せるようになったのが収穫」と村上忍騎手。
3着 マヨノエンゼル
南部駒賞ではワタリシンセイキが動いたのを見てスパート。しかし今回は前のポジション7番手につけ、ワタリシンセイキといっしょにスパート。4コーナーでダンストンジール、ワタリシンセイキの間に入り、窮屈になったので一旦下げて外に持ち出し巻き返しを図ったが、ダンストンジールにクビ差まで迫ったところがゴールだった。
南部駒賞でメンバー中一番の上がりでワタリシンセイキに再接近したが、前が総崩れになったあとに進出したもの。しかし今回はワタリシンセイキより常に前目の競馬に心がけ、自力で進出。3着に敗れはしたが、これで今後のメドは立った。
12月も半ばだというのに暖かい日が続きますね。盛岡の、12月1日から13日の間の最高気温の平均は7.7度。昨年は同じ時期で4.6度でした。これは盛岡の10月下旬から11月上旬の気温にあたるのだそうです。
雪が降ってもすぐ溶けるし、夜や早朝に道路が凍結しているのを気にしなくてもいいし、暖房費もあまりかからなくて済むし。これはこれでいろいろ楽なのですが、しかしあまり暖かい冬も考えもの。もう少し冬らしくなって欲しいという気もします。
とはいえ、例えば一昨年、06年12月半ばから07年1月前半にかけて暖かい日が続き、1月3日に水沢競馬場でたんぽぽが咲いているのを見たほどだったのですが、そのあと豪雪といっていいくらいの雪が降りました。また、04年の12月も暖かかったですが、年明けて1月半ばからきっちり寒波が来ました。
まあ結局の所、どこかで寒くなって辻褄が合うのでしょう。あー、去年も今頃、こうやって「暖かい冬だ」って書いて、そのあといきなり大雪が降った気がします。このエントリが呼び水になるか?来週も暖かいという予報ですが、どうなる事やら・・・。
対抗は素直に(2)ヨコハマボーイ。ここまで11戦連続連対中、レースぶりにも安定感があります。1800m初挑戦、また血統的にも距離延長はいくらかマイナスかと考えて対抗にしましたが、1600mでほぼワンサイドの競馬ができるのだし、今の勢いなら突破可能。
(10)コスモクルトゥーラを強く狙ってみたいところ。転入初戦・初ダートにもかかわらず快勝。B2級上位の常連を破ったこの白星の評価は低くないものがあります。大外枠に入ってしまったのが残念ですが、ここからでも主導権を握る事はできるはず。
(7)サンワードグローはここに来て明らかに立ち直りました。1800mが長いということもないはず。同様に(3)コアレスブライトも、この距離に勝ち星こそありませんが決して苦手ではありません。冬も走る馬だし軽視できませんね。
●買い目
馬単(4)=(2)、(4)=(10)、(2)=(10)、(4)→(7)、(4)→(3)
◆お奨めこの一頭
4R:サクラアメージング
2年近い長期休養明けになるが、能検のタイムだけ走れば十分勝ち負け。
14日(日)メインは重賞・金杯(年明け1月2日)トライアル「第7回寒菊賞」(水沢1600m)、11頭立て。
主軸はワタリシンセイキで断然。思い込みを重々承知の上で言うが、12月17日、川崎競馬場で行われるJpn?「全日本2歳優駿」に出走しても、おそらく恥ずかしくない競馬ができると思っている。
確かに兵庫ジュニアグランプリを圧勝スーニ、北海道2歳優駿馬メトロノース、そして北海道、南関東などの強豪がひしめいているが、ワタリシンセイキの特長はコースを問わずロングスパートをかけられる点。岩手の競馬とはペースもレベルも違いすぎるだろうが、前走・南部駒賞で北海道2騎らを完封した脚は背筋がゾクッとするほどだった。
現時点での話だが、ワタリシンセイキは過去5年間の岩手競馬2歳で特筆できる強さだと断言できる。松尾康司の私見・レイティングでもトップ評価にしている。
南部駒賞でプラス13キロと大幅に体重が増えていたが、鞍上・関本淳騎手の話ではまったく太め感はなかったとのこと。輸送がない地元競馬だったし、成長分もあったはず。レースを使いながら体が大きくなっている馬は例外なく出世する。
重賞2勝、特別も2勝のワタリシンセイキが、56キロの負担重量で走れることもラッキーだ。獲得賞金による別定戦だが、2歳馬のハンデはこの時期まで最大56キロ(もう少しすれば57キロ)までの規定があり、ワタリシンセイキにしてみれば裸同然。どれを取り上げても死角らしき死角は見当たらない。
焦点は2着争いに絞られ、相手筆頭にダンストンジールを指名する。過去の成績では水沢4着最高とデータ的には狙いづらいが、前走・南部駒賞で最初にスパートをかけたのが他でもない、ダンストンジールだった。
これは村上忍騎手が追い比べになったら、ワタリシンセイキに100%かなわないと判断。早めに動いて3角で先頭に立ち出し抜けを狙ったのだが、外を回ったワタリシンセイキにあっさり交わされ置かれてしまった。結果4着に沈んでしまったが、これは仕方なし。相手が強すぎただけで、気性難は徐々に解消傾向にあるのは間違いない。
マヨノエンゼルはひと頃精彩を欠いていたが、見事に復活。若駒賞で3着に食い込み、前回・南部駒賞ではアタマ差2着。ダートでワタリシンセイキに最接近でゴール入線を果たした。400キロを割る小柄な牡馬だが、切れる末脚は世代屈指のものがある。
ただ、ワタリシンセイキが前にいた馬を一掃した後に伸びてきた印象は否定できず、仮にワタリシンセイキが直線までじっくり待機していたら、南部駒賞と同様の脚を使えるかどうか。今のところ展開に左右される可能性が高く、それで▲評価に落ち着く。
センリグランピーの前走は圧巻の一語だった。トウホクビジンがマイペースの逃げに落としたのだが、3コーナー手前からスパートをかけ、直線では大外を回りながら豪快に突き抜けた。
前々走・南部駒賞では北海道遠征の疲れが残っていただけではなく、先行3番手の競馬で末をなくして7着。前回のレースぶりを見る限り、前半は無理をせずじっくり待機し、ワタリシンセイキと同様、ロングスパートをかけたとき、センリグランピーの最大能力を発揮できるようだ。
トウホクビジンは軽快な先行力と粘り強さが身上。早めに交わされるとさすがに厳しそうだが、スンナリ逃げればなかなか渋太い。
あとは北海道1勝、転入初戦を快勝したリュウノクロノスも押さえが必要だろう。
◎ ?ワタリシンセイキ
○ ?ダンストンジール
▲ ?マヨノエンゼル
△ ?センリグランピー
△ ?トウホクビジン
△ ?リュウノクロノス
3連単は3を1着固定に4、10の折り返し本線。あとは9、11まで手を広げたい
馬複は3−4、3−10、3−9、3−11
<お奨めの1頭>
7レース ケンタッキーハット
前回はスカイラプターに1番人気を譲ったが、舌を巻く強さで圧勝。これは追いかけて損はない
8日(月)分のレース展望で報告したとおり、菅原勲騎手が「ワールドスーパージョッキーズシリーズ2008」第3戦目で見事勝利を飾った。詳細は岩手競馬の情報満載「週刊テシオ情報局」(毎週金曜日夕方更新)で紹介しましたので是非、ご覧になってください。
13日(土)メインはC2級「第9回錦秋湖賞」(水沢1800m)、10頭立て。有力馬はクロシェレース、クレバーモーリン、マイネルオスカーの3歳馬3頭に絞られ、序列もはっきりしている。
主軸はクロシェレースで動かない。中央5戦0勝の成績で今年11月に転入。移籍直前の札幌未勝利戦(芝1800m)で8着ながら0・5秒差にまとめ、C2クラスへ編入。
初戦をアッサリ逃げ切り、2戦目・胆沢川賞では1400mから1800mへ距離延長だったが、ベガブランの追撃をクビ差しのいで逃げ切り。そして前走・猿ヶ石川賞では無理せず2番手に控えて3角で先頭。そのまま押し切る強い内容で3連勝を飾った。
猿ヶ石川賞の収穫は逃げにこだわらなくても問題がなかったこと。水沢1800m戦は内枠が圧倒的に有利。今回の6番枠は決して好材料ではないが、折り合いもつくのでおそらく大丈夫。4連勝はほぼ濃厚と見て間違いないだろう。
相手筆頭はクレバーモーリン。こちらも中央未勝利から転入し、初戦を逃げ切り。2戦目は2番手から4角先頭。2着に1・3秒差の大差をつけて圧勝した。前回・猊鼻渓賞では当然のように1番人気に支持されたが、ゴール前で脚が一杯となって3着。しかし非常に速いタイムで決着し、1着ベガブランとは0・1秒差なら展開のアヤの部分が多く、態勢逆転の可能性を秘めている。
マイネルオスカーの転入は今年8月。初戦5着、3戦目4着以外はすべて馬券の対象に絡み、相手なりにかける堅実さが身上とする。前走・猿ヶ石賞でも3着に入線したものの、前記クロシェレースとは1・1秒差。それで▲評価に落ち着いたが、先行し合うクロシェレース、クレバーモーリンが互いに譲らない展開になれば漁夫の利があるかもしれない。
以下は上位3頭とはちょっと離された印象で大崩れないクラマックス、格上パワーポリティクス、前回1着スターアリエスが連下押さえ。
◎ ?クロシェレース
○ ?クレバーモーリン
▲ ?マイネルオスカー
△ ?クラマックス
△ ?パワーポリティクス
△ ?スターアリエス
3連単は6、4、7のボックス本線。ほぼ堅いと見るが、紛れて3、8を3着押さえ
<お奨めの1頭>
10レース マンハッタンナイト
水沢戦は反応がひと息だったが、前回ハイタイムで逃げ切って苦手克服。もう一丁いける
以前、ガソリン価格が異常に上がったときは愚痴を書いたので、値下がりした今回も少しは話題にしないとフェアじゃないですね。
レギュラーガソリンはリッター200円も目前というところまで行きましたが、少しのあいだ上げ止まったかと思ったら突然の急降下。いま私はディーゼルエンジンの車を使っていますが、軽油はもうすぐ2桁かという値段になっています。こんな値段は十数年ぶりじゃないでしょうかね?いまだけの一時的なものなのでしょうか?
しかし先日もそう思って、燃料タンク半分ほど残っていたのを早めに満タンにしたところ、翌日スタンドの前を通りかかったらさらに1円安くなっていました!う〜む、なんか損した気分。ところがその次の日はまた1円値下がり!うぅっ、悔しいです!! 別に30円とか60円の違いでそれほど損をした訳でもないのに、こういうのって何故にこれほどショックなのでしょうか??私がケチくさいのかな?
それはともかく、先頃まではアクセルを踏む右足首の角度にまで神経を使い、やむを得ず踏み込んでしまったときには、頭の中の燃費計と料金メーターがチーンと上がる思いだった方も多いことでしょう。でも地球環境のためにはそのほうが良いのですよね。燃料費が下がったからと言って、無駄に加速したり、大した用も無いのに車で出掛けたりはしない方が良いに決まっています。私は信号などでの発信加速時に、アクセルをなるべく踏み込まずゆっくりと加速するようにしています。これはずっと以前から実践しているのですが、近年は『e-スタート』という名前を付けて、JAFやチーム−6%などが推奨していますね。ただ私の後ろについた車のドライバーには嫌な顔をされることが多いですが。
燃料高騰時にせっかく身に付いた節約意識。このまま忘れないでいきましょう。
(文・佐藤到)