長年近畿の自力選手として戦っている松岡健介選手(兵庫87期)。5月に行われた平塚記念で2012年花月園メモリアルGIII以来7年ぶりのGIII優勝に輝きました。平塚記念の振り返りと近況などお話を伺いました。
普段は淡々としている印象ですが、ユーモアを交えてたくさんお話いただきました!
山口:平塚記念、優勝おめでとうございます!率直なお気持ちはいかがですか?
松岡:ありがとうございます。優勝は、正直に言うと「優勝できちゃった」という感じです。
山口:そうなんですか?決勝のライン構成は南関東勢が多かったですがメンバーご覧になった時はいかがでした?
松岡:投げやりな言い方になりますが、なるようにしかならないと思っていました。それくらい南関東勢5人のラインは強力な布陣だったので。そこに僕が一人で対抗しても、どうにもならないような、最初から厳しい雰囲気はありました。
山口:西ラインの清水裕友選手(山口105期)などもいましたもんね。
松岡:そうですね。準決勝がすごく自分の中で内容が良かったので、決勝で乗れて一安心していました。
今思うと、安心して力が抜けた部分が、良い方向に働いたかもしれませんね。気負わずに、レース中も視野を広く持てたような気がします。
今までだと「どうにかして優勝したい、勝ちたい」と気負っていたんですが、「なるようにしかならないだろう」と(笑)
山口:決勝のレースを振り返ります。松井宏佑選手(神奈川113期)が先行体制に入って、そのあと少しもつれましたね。
松岡:その前に清水くんが打鐘前に動きかなりスピードをあげたので、そのタイミングで松井くんが駆けても絶対に5車は出きれないと思いました。
なのですんなり一本棒の隊列にはならないと踏んで、後はどこがもつれるかを見ていました。
中村浩士さん(千葉79期)が離れているのが見えたので、自分の所におりてこられないように(位置をとられないように)、松岡貴久くん(熊本90期)との車間を詰めたら、中村さんは貴久くんのところにおりたんです。それも大きかったですね。
山口:ご自身も一気に捲りにいきました。タイミングはいかがでしたか?
松岡:清水くんの捲りと、貴久くんのインコース切り込みが見えてすかさず行きました。
コースとしても清水くんと郡司くんの間しかなかったので、みんなが僕の風よけになってくれた感じでした。展開が向きましたね。
山口:表彰式は笑顔が印象的でした!
松岡:一人で寂しかったです(笑)平塚はシャンパンファイトをするんですが、「お願いします!」と言われても、一人で盛り上がるのは結構しんどくて間が持たないから誰か一緒にやって欲しかったです(笑)
山口:そうでしたか(笑)シャンパンファイト、最後に少し飲んだのも、失礼になるかもしれませんが、かわいらしかったです。
松岡:「よかったら少し飲んでください」って言われて・・・(笑)「車じゃなければどうぞ」って。だからもう少し豪快に飲んだ方が良かったかもしれないですけどね。
山口:そういう経緯があったんですね、貴重なお話です(笑)平塚記念、初日はお誕生日だったんですね。
松岡:そうなんですよ。誕生日で1レース1番車をもらいました。その車番って若手で期待される選手が走るというイメージがあって、お客さんもあると思うんです。
41歳にもなって恥ずかしかったですね。それにプラスして記者さんも「平塚の1レースは、1=3でほとんど決まる」とプレッシャーをかけてきたんです。3番は、自分の前を走ってくれた中井太祐(奈良97期)だったので、重圧がものすごかったです。
山口:バースディ勝利から勢いに乗れましたか?
松岡:気持ちは楽になったんですが、二次予選Aも良いメンバーだったので、気を引き締めていきました。というのも4月の川崎記念でも、二次予選Aで大敗していたので。それもあって、前に前に踏もうと思っていました。
山口:記念の勝ち上がりが変わりましたが、走っていてどうですか?
松岡:二次予選Aは5着でも準決勝へ上がれますが、メンバーが準決勝より厳しい時が多いです。そうなると5着権利というのをどうしても意識してしまいます。
そうすると車券の対象になっていないので、お客さんにとってはどうなんだろうと思います。Bは2着までなので、車券に絡んでの勝ち上がりですからね。走っている方はもどかしい部分もありますね。
山口:7年ぶりのGIII優勝でしたが、この間はどういう思いで走られていましたか?
松岡:立ち位置として、ベテラン選手と若手選手の中間だったので難しい事が多かったです。年齢的にも、脚質として自力をやったり番手にいったりもあるので。
そうなると「いったい自分はどうしていったらいいのか、どうしていきたいのか」という葛藤がありました。7年前は「与えられた所で頑張る」という感じだったからそこは変化がありましたね。
最近は、自力で成果が出せない中でどうしていこうかなと悩みがありました。自力でまだ頑張るのか、追い込みに変わっていくのか、自分をどっちに持っていくかというのは優勝してからも悩んではいます。
山口:戦法を変える、というのは難しいですね。
松岡:「変えます!」といって変えられるものではないと思うんです。例えば「追い込みになります」と言っても自分が前でやる番組だった場合、先行するチャンスやタイミングがあればきっと先行すると思います。それが勝てる作戦ですから。それをわざわざ捨てるというのもおかしいと思います。
若手選手の番手になった時には、バック回数や自力の決まり手が減っていきますし、そうなると番組としても番手を回ることが増えてくると思います。
そのような自然な流れが良いのかなと。ただ、番手を回った時に援護をしたり勝ちきれるようにはしないといけないと思いますね。
山口:今の課題は何ですか?
松岡:近畿はたくさん自力の良い選手がいるので、自分が番手の時は他地区の選手に狙われる位置です。まずそれを守らないといけないし、すんなり先行してくれた時は、ちゃんとワンツーやラインで決まるようにするというのも重要です。
山口:全プロ記念の初日も、競りこまれるレースでしたね。
松岡:そうですね。本線の選手が落車になってしまいお客さんには申し訳なく思いますし、結果的に自分は失格になってしまいましたが、レース内容自体は悪くなかったと思っています。
山口:今後の目標は何ですか?
松岡:脚力が上がったから平塚記念を勝てたわけではなく、ただ展開が僕に向いただけだと思います。そういう時に勝てるのは「自分が積み重ねてきたものがあったから」ではないというのを感じました。とにかく現状以下にはならない事ですね。
山口:6月からルールが変わりますが、そのあたりはいかがですか?
松岡:自分が走る前にもレースがあるので、それを見て研究します。走ってみないとなんとも言えない状態です。ルールだけを見ると自力のある選手には厳しい状況になりそうですが、ルールの中でやっていくしかないです。
山口:ありがとうございます。最後にオッズパーク会員の方にメッセージお願いします。
松岡:ひとつひとつのレースを、頑張っていきます。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社デビュー前から自転車競技のナショナルチームに入り、ガールズケイリンでもダッシュのある走りで活躍している太田りゆ選手(埼玉112期)。3月17日(日)に京セラドーム大阪で行われた『関西コレクション2019 SPRING & SUMMER』に出演した時の様子と近況などをお伺いしました。
山口:まずは関西コレクションについて、出演されていかがでしたか?
太田:思ったより近くで、自分と同じくらいかそれより若い女の子達と接することができたので、今までと違うお客さんの層にガールズケイリンをアピールできたと思います。またその影響として、TwitterやInstagramなどSNSのフォロワーがその日だけで100人以上増えたので、具体的にPRの成功を感じられました。私が想像していた以上に、皆さんの中に印象付けられたんだなと思います。
山口:ブースなどでは具体的にどのようなお話をされたんですか?
太田:ガールズケイリンの魅力や、どういう風に選手になるかなどですね。ガールズケイリンは自転車競技を元々やっていなかった現役の選手もたくさんいらっしゃるので、今お話を聞いてくれている皆さんでも目指せるよ、ということを特に伝えました。
私も自転車に乗り始めたのは22歳の時だったんです。競輪学校は適性入学なのでその時に始めました。「22歳で始めて、24歳の今は世界でレースをしています」と言うとかなりインパクトがあったようで、驚かれた方もたくさんいました。若い女の子たちは、私たちが稼いだ賞金の金額を聞いて、驚きつつも興味を示してくれたとは思いました。学生さんは金額を聞いてもリアルではなかったかもしれませんが、同世代の20代くらいの子は、トップだと年間3,000万円ほど稼ぐと言うとかなり反応をしてくれました。
山口:夢がある話ですもんね。そしてランウェイはいかがでしたか?
太田:一生に一度だと思ったので、緊張せずに楽しもうと思っていました。4万4,000人ほどお客さんがいたみたいなのですが、照明がとても強くて見えなかったです(笑)
音響もとてもカッコ良くて、盛り上げてくれたダンサーの子達ともその後仲良くなれたので、とても楽しめました。
山口:深谷知広選手(愛知96期)もいらっしゃっていたんですか?
太田:はい、カメラマンとして来てくれて、たくさん写真を撮ってくれました!私たちも普段一緒に練習しているので、リラックスして楽しんで撮ってもらえましたね。その後SNSでもたくさん写真を使っていたので、来てくださってありがたかったです。
山口:良いPRになったんですね。
太田:そう思います。女の子たちにも、「こういう道もあるんだよ」というのは伝わったと思いました。
山口:近況のレースのお話もお伺いします。今、競技は一段落されたんですよね。
太田:はい、今シーズンのレースは終わり、来シーズンへ向けて練習をしていて、ガールズケイリンも斡旋が入れば走っていきます。また秋頃からワールドカップが始まるので、そこから東京オリンピックまでは競技中心になると思います。ただそれまでは、走る予定なので頑張りたいですね。
山口:久々のレースは3月いわき平でしたが、いかがでしたか?
太田:競技の日程が詰まっておりガールズケイリンへ向けてベストな練習ができた訳ではなかったので、あまり良い状態ではなかったんです。初日2日目と連勝をして、周りからは「余裕ありそうだね」と言われたんですが、自分の中では全く余裕はなく、最終日も負けてしまいました。
日本代表として競技をやっているので、国内では勝たなければいけないとプレッシャーも感じながら最終日に負けてしまったので、お客さんに申し訳なかったです。
山口:高知での【ガールズフレッシュクイーン】は単発レースでしたが、雰囲気は違いましたか?
太田:単発レースはデビューしてから何度か走らせてもらっていますが、あまり良い印象はないです。単発レースだけではなく、ガールズケイリンでは良い結果がまだ出せてはいないのが現状なので、フレッシュクイーンは「必ず優勝をしよう」と臨みましたが、勝てずに終わりました。ナショナルチームの練習も始まっていましたし、私の調子も良かったので悔しいですね。
途中アクシデントもあり、勝てなかったのはそれが原因......と思いたいところですが、それ以前の私の動きが勝てない要因なので、自分に腹が立ち、自分のレースぶりに納得できなかったです。
ガールズケイリンを2場所走って、どちらも納得はできないレースでした。
山口:他の選手の動きが以前と違うな、と感じる事はありましたか?
太田:以前と違うと言うよりも、ガールズケイリンのレースに出場するのが久々すぎて私が他の選手の特徴を掴みきれていないと思います。もちろんある程度は予測できるんですが、全員ではない。逆に最近は海外のレースが続いたので外国人選手のレースぶりの方が頭に入っていますね。
山口:伊東温泉GIIIでの【ガールズケイリンインターナショナル】は、ナショナルチームの小林優香選手(福岡106期)や鈴木奈央選手(静岡110期)が出場するなど、かえって慣れている状況なんでしょうか。
太田:そうですね。外国人選手を始め、優香ちゃんがいて、慣れている状況だと思います。海外では強い選手がたくさんいるので私に期待が掛かってない分、プレッシャーを感じることなく走れますが、ガールズケイリンだと期待をしてもらっているので私からレースを動かさないといけない、そのギャップに戸惑いがありますね。
【ガールズケイリンインターナショナル】は、日本人選手の中では期待されるかもしれませんが、それ以上に外国人選手もいて競技のようなメンタルで走れると思います。日本人選手の方が多いので、展開はガールズケイリンのようになると思いますが、精神面に関しては今までの2場所よりはうまくいく気がします。その中で流れを掴んで、良いレース展開に自分で動かしていけるようにしたいですね。
山口:ガールズケイリンでの今後の目標は何ですか?
太田:近々のガールズケイリンフェスティバルは出られないと思うんですが、その後のオールスター競輪でのレースはファン投票で選んで頂いた際には走れるので、もし走れたら良い結果を残したいですね。1位~7位の【ガールズドリームレース】に選ばれた場合は、私の誕生日(8月17日)にレースがあるんです!なので、そちらに選んでもらえたら嬉しいですね。皆さん、ファン投票よろしくお願いします(笑)。
山口:それは走りたいですね!逆に競技面での目標はいかがでしょうか?
太田:まずは5月後半からロシアにレースに行くので、今はそこへ向けてかなりハードに練習をしています。疲労も溜まってはいるんですが、今は我慢して追い込んでいる途中です。
山口:両立も大変ですが、結果が出てくると良いですね。
太田:どれだけ海外のレースで少しずつ結果が出ていても、国内の方にはガールズケイリンで結果を出さないと見てもらえないと思っています。自転車競技は日本では注目度もまだ低いので、新聞やテレビなどのメディアでも取り上げてもらえません。
日本の皆さんの前で実際に強いレースを見せられるのはガールズケイリンなので、その機会があるなら結果を出していきたいんですが、現状なかなかできていないので、近々出せたら良いなと思います。
山口:最後にオッズパークのファンの方へメッセージをお願いします。
太田:いつも応援ありがとうございます。最終的な大きな目標は東京オリンピックでメダルを獲得することですが、ひとつひとつ間近にある目標を着実に進んでいけるようにしたいと思っています。近くではロシアの大会があるのでそこへ向けて頑張っていますが、ガールズケイリンでも日本のファンの皆さんの前で結果を出せるように日々練習をしています。
ぜひ、8月のオールスター競輪での【ガールズケイリン総選挙】私へ投票していただければ嬉しいですし、引き続き応援もよろしくお願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
ガールズケイリンと自転車競技のナショナルチームを両立し活躍している鈴木奈央選手(静岡110期)。3月17日(日)に京セラドーム大阪で行われた『関西コレクション2019 SPRING & SUMMER』にも出演しガールズケイリンと自転車競技をPRしていただきました。
山口:まずは関西コレクションについて伺います。率直にいかがでしたか?
鈴木:すごく楽しかったです!ランウェイも歩かせてもらいました。出る前はすごく緊張していたんですが、いざ歩き始めると周りのお客さんもたくさん手を振ってくれてすごく楽しめました。
山口:PRブースの様子はいかがでしたか?
鈴木:かなり近い距離でお客さんと接することが出来ました。そのような機会はなかなか無いので、良いPRだったと思います。競輪のことを全く知らない子もたくさんいたので、自転車の専門用語を使わないようにトークショーなども行いました。
山口:なるほど。わからない方が多いと普段の競輪場とは違ったお話になりますね。
鈴木:レースの内容ではなく、選手を目指したきっかけや、東京オリンピックも近いので自転車競技の話などもしました。
山口:レポートの写真を見ると、鈴木選手はメダルも掛けていらっしゃいましたね。
鈴木:はい、メダルを持って行きました。実際のメダルを間近で見られることはないと思って。お客さんも驚いたり喜んだりしてくれましたね。
山口:鈴木選手や太田りゆ選手(埼玉112期)はナショナルチームの活動もされているので、そのお話もされたんですか?
鈴木:はい。今どのように練習をしているのか、今後どのように活動をしていくのかなどを話しました。お客さんの中には、自転車競技がオリンピック種目というのも知らない方がいたので、そういう面ではたくさんの方に知ってもらえたと思います。
山口:鈴木選手はナショナルチームでは中距離をされていますが、魅力なども伝えられましたか?
鈴木:そのあたりは難しかったです。ブースは【ガールズケイリン】で出ているので、オリンピックの話ばかりしても駄目かなぁと、自分なりに考えて話しました。
山口:そうですよね。お客様の反応はいかがでしたか?
鈴木:「頑張って!」と言ってくださる方がたくさんいました。小さい女の子は「私もやってみたい」と言ってくれたりして、嬉しかったですね。
山口:直に反応してもらえるのは嬉しいですね。
鈴木:はい、本当に良いPRになりました。
山口:今は、競技は一段落したんですか?
鈴木:自転車競技のシーズンは秋から冬なのでレースは一段落しました。3月はオフで、4月からまた練習が始まっています。
山口:東京オリンピックへ向けては選考期間もまだあるんですよね?
鈴木:そうですね。来年3月で決まります。まだ緊張感が続きますね。
山口:今の練習はどのような感じですか?
鈴木:今は毎日、コーチが決めたメニューをしています。5月からはまた合宿が始まるので、そこから本格的に再開ですね。
山口:久々にガールズケイリンを走っていかがですか?
鈴木:ずっと中距離の練習をしていたので、ガールズケイリンを走って、ダッシュ力が前より足りないと感じています。レース勘などは、競技でも(短距離と中距離は違うが)レースを走っているので大丈夫だったんですが、前検日の動き方などを忘れてしまっていて(苦笑)......、大変でした。
山口:そうなんですね!3か月以上走ってなかったですもんね。しかも復帰戦は遠征(佐世保)でした。
鈴木:そうなんです!自転車などの荷物を送ったりするのも、一苦労でした(笑)。
山口:ガールズケイリンは、どのように走りたいと思っていますか?
鈴木:戦法はあまり決めないように走っているんですが、自力で勝てる方が好きなので自力は出したいです。
山口:中距離の練習をされていると、長い距離をもがいていく方が、スピードが上がるんですか?
鈴木:そうですね。長い距離の方が得意です。でもガールズケイリンは1周半しかないので難しいですね。
山口:4月静岡の2日目、逃げ切り1着のレースを拝見した時に「後半、全く失速しないんだな」と思いました。
鈴木:後半はそうかもしれませんが、前半は全然ダッシュがなくて......。ダッシュの良い選手だと合わされたりしてしまうと思います。自分のペースでレースが出来たら有利かもしれませんね。
逆に四日市ナイターは全然良い走りが出来なくて悔しかったです。バンク自体は走りやすくて、私自身ナイターも好きなので良かったんですけど、メンバーが強力でした。
山口:次走は地元伊東温泉GIIIでの単発レース【ガールズケイリンインターナショナル】ですね。
鈴木:そうなんですよ。地元だから良い走りもしたいし成績も残したいんですが、外国人選手をはじめメンバーが強力なので、チャレンジャー精神で頑張ります。
山口:太田りゆ選手や小林優香選手(福岡106期)は一緒に合宿されているんですよね。
鈴木:はい。いつも一緒にしています。私は中距離なので練習は別なのですが、いつも見ているので感覚は何となくわかります。ですが、みんな強いので難しいです。しかも伊東は33バンクなので後方におかれてしまうと厳しいですから。
山口:どんなレースをしたいですか?
鈴木:地元なので、どこかで見せ場を作りたいですね。仕掛けられずに終わるのが一番悔しいので、早め早めに仕掛けたいです。
伊東はお客さんもたくさんいるので、ご声援を力に変えて頑張りたいです。
山口:ガールズケイリン、もしくは競技でも良いのですが、今の目標は何ですか?
鈴木:東京オリンピックに出場するのがずっと夢だったので、まず出られるように頑張りたいですね。まだ今は出場権を得ていないので競技で結果を残したいです。ガールズケイリンでは、まだ地元での優勝がないのでそれを達成したいです。前回4月の地元静岡では決勝2着(1着とは1/4車輪差)と悔しかったので......。
後は、すぐにではないですがオッズパーク杯ガールズグランプリでもしっかり戦えるような選手になりたいです。
山口:今後のガールズケイリンと競技のスケジュールはどのような感じなんですか?
鈴木:今出ている斡旋は走ります。合宿などがない限りは走る予定でいますね。ただ10月あたりからはワールドカップが始まるので、そこからまたなかなかガールズケイリンは走れないかもしれません。
山口:限られた機会で結果を出したいですね。
鈴木:ナショナルチームでやっている=日本を代表している、ということなので、ガールズケイリンでも結果をしっかり出したいです。
山口:頑張ってください!
では最後にオッズパークのファンの方へメッセージをお願いします。
鈴木:あまり国内で走る機会が少ないですが、皆様の期待に応えられるように頑張ります。また東京オリンピックに向けても頑張っていくので、是非応援よろしくお願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKAデビューから約1年が経ち競走にもかなり慣れてきたと話す野本怜菜選手(埼玉114期)。3月17日(日)に京セラドーム大阪で行われた『関西コレクション2019 SPRING&SUMMER』にも出演しガールズケイリンをPRしていただきました。
山口:まずは関西コレクションのお話を伺います。率直にいかがでしたか?
野本:とても緊張しました!昨年、元砂七夕美選手(奈良108期)が出演していたのを知っていたので、お話をもらったときは嬉しかったです。普段なかなか競輪場には来ない若い女性の方に、競輪やガールズケイリンを知ってもらえるにはとても良い機会だと思って参加させていただきました。
山口:ランウェイも歩いたんですよね?
野本:はい!ライトがキラキラと光ってとても綺麗でした。でも緊張感もあり、あまり覚えてはいないんです(苦笑)。普段は味わえない景色だなぁと改めて思いました。
山口:他のモデルさんや出演者さんたちとはお話されましたか?
野本:あまりお話する機会はなかったんですが、廊下でデヴィ夫人とすれ違った時に「頑張りなさいね」と声を掛けてもらえたのはとても嬉しかったですね。テレビで見ている方にそう言ってもらえて、頑張ろうと思いました。
山口:ステージ以外の、PRブースはいかがでしたか?
野本:ブースには中高生の女の子や、その親御さんもいらっしゃっていました。興味を持ってくださる方もたくさんいて、良いPRになったんじゃないかと思います。
山口:お客様から野本選手にも直接質問などはありましたか?
野本:はい。たくさん声を掛けてもらいました。「どのくらい練習するんですか?」などの質問やレースのこと、後は「脚を触っても良いですか?」と言われることが多かったです!
山口:なるほど!(笑)
野本:レーサーパンツを履いてのブースPRだったので、「どうぞどうぞ!」とたくさん触ってもらいました(笑)。ガールズケイリンのキャッチコピーの【顔より太もも】だと思って、皆さんに見てもらいました。
山口:お客様も、同じ女性だからそのあたりも頼みやすいですね!
野本:そうですね。同性同士なので、とても近くにお客様を感じました。また競輪場に来てくれたり、テレビやインターネットでも見てもらえたりすると良いなと思います。
山口:良いPRになりましたね。
野本:本当にそうだと思いました!
山口:では近況のお話をお伺いします。近況では、練習はいかがでしょうか?
野本:今までは練習はバンクのみで街道はほとんど行かなかったのですが、最近は街道にも行くようになりました。
山口:全く違った練習になりますね。具体的にはどのような練習ですか?
野本:長距離の山登りコースや、平坦な道のダッシュ練習など、その日によって行くコースは違います。坂道はバンクでは練習出来ないので、そこでペダリングや、負荷がかかった状態の体の使い方などを意識して練習しています。
山口:街道練習はどなたかにおすすめされたんですか?
野本:一緒に練習させてもらっているグループ皆さんで行ったんです。練習の意識や、坂道などでは踏むだけではなく引きあげる脚を意識するなど、今まで意識していなかった部分をアドバイスしてもらいました。
山口:また違った練習で刺激も入ってるんですね。
野本:はい。バンクでは出来ないことをたくさん出来ています。
山口:デビューして約1年ですが、この1年はいかがでした?
野本:初めてのことだらけでしたが、とても良い経験になっていますし、1年経ってそれなりに経験値も付いたと思います。今後は後輩期の116期のデビューや外国人選手との対戦など、まだまだ初めてのことが待ち受けているので楽しみにしています。
山口:外国人選手との対戦は5月19日~奈良の開催ですね。
野本:世界で走っている選手たちなので、一緒に走るのが楽しみです。どういう練習をしているのかなど聞いてみたいですね。
山口:以前オッズパークのインタビューをさせて頂いた時に、VTRを見て先輩期の走りを研究していると仰っていましたが、外国人選手の昨年のVTRなどは見ましたか?
野本:はい!見ました。今もそのVTR研究は変わらず続けているのですが、最近は意識をして先行回数を多くしています。
自分の先行やダッシュが外国人選手相手に通用するのかは判りませんが、うまく対処して走りたいです。
山口:戦法のお話がありましたが、近況は先行を意識して走っているんですか?
野本:はい、意識して先行するようにしています。今後に向けて下準備という訳ではないですが、どのような状態でも勝てるようにしたいんです。なので、苦手な先行を克服するように、自分の航続距離をどんどん長くしていきたいですね。
山口:その先行は、結果としても出てきているのではないですか。
野本:だんだん出てきていると思います。バック本数も多くなっていますし、ムラもありますが着も残れていると思います。何よりレースを自分から動かしやすくなりました。
山口:動く選手は各選手、意識しますよね。
野本:皆さん、私が動くとわかっているので自分のタイミングで仕掛けやすくなりました。
山口:それは結果以上に今後に活きてきそうですね。
野本:そうですね。様々な状況で有利にはなりそうです。
山口:今の目標は何ですか?
野本:予選でしっかり先行して確定板に乗り、決勝でも逃げて確定板に乗れるくらいになりたいです。
山口:競走間が少し空きますが(インタビュー時は4月半ば)、練習で追い込めそうですか?
野本:はい、街道で足をつけて、バンクにも入ってしっかり追い込みたいです。街道練習という新しいメニューを取り入れて、結果がどう出るか楽しみです。
山口:この1年でレースや生活のリズムには慣れましたか?
野本:はい、掴めてきたと思います。レースの合間にケアもして、しっかり疲れを取ってまたレースに臨めています。
山口:合間の息抜きなどは何をされますか?
野本:一人でふらっと出掛けたりするのが好きですね。温泉も好きです。
山口:温泉は疲れも取れて一石二鳥ですね(笑)。
野本:ゆっくりも出来て体を休められるので良いですね!
山口:良い感じで2年目に入れそうですね。
野本:はい。1年経験して少し余裕も出てきたと思うので、視野を広くしていきたいです。
山口:後輩期が出てくるというイメージはいかがですか?
野本:強い方たちが出てくるので、負けないように頑張りたいです。
山口:2年目も期待しています!では最後にオッズパーク会員の皆さんへメッセージをお願いします。
野本:しっかり確定板を外さないように、一走一走頑張ります!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
昨年末は地元の広島記念を優勝し記念初優勝、また先日の『第34回読売新聞社杯全日本選抜競輪』では初のGI決勝戦に進出した松浦悠士選手(広島98期)。 近況や今年の目標を中心に伺いました。
山口:昨年の広島記念では地元優勝おめでとうございます。
松浦:ありがとうございます。
山口:競輪祭の後でしたが、地元記念はいかがでしたか?
松浦:地元記念は選手になった時からずっと優勝したいと思っていました。一昨年は準決勝で悔しい思いもしたので(アクシデントがあり落車)、優勝は本当に嬉しかったですね。
山口:準決勝から三谷竜生選手(奈良101期)との連携でしたね。
松浦:仕掛け所を逃さない選手ですし、実は普段からもよく話はする仲なんです。準決勝の仕掛けで三谷さんの走り方やタイミングは掴めたと思ったので、前に仕掛けてくれれば大丈夫かなと思っていました。
山口:三谷選手の先行でチャンスを逃さずに勝ちきるというのも大切な事ですね。
松浦:去年の中頃から、「最終BS(バックストレッチ)で番手にいたら、おそらくは自分が1着だろう」という手応えがあったので、まさに決勝の展開はそのようになり、後は自分が抜くタイミングだけを見極めて追い込みました。
山口:優勝して、周りの選手たちの祝福はいかがでしたか?
松浦:凄く喜んでくれておめでとう、と言ってもらいました。一緒に練習させて頂いている選手も自分の事のように喜んでくれたんです。師匠(脇田良雄選手・66期)も競輪場に見にきてくれていました。
山口:現在の練習環境はいかがですか?
松浦:いくつかのグループがあるんですが、僕は今、朝練をするグループと一緒にさせて頂いています。
それに出た後に競輪場にいる選手たちと合流して練習する、というのが普段ですね。
たまに防府競輪場にも練習に行くんですが、清水くん(裕友選手・山口105期)や宮本くん(隼輔選手・山口113期)とかと一緒にして、刺激をもらっています。
山口:清水選手は今年はS級S班として走られていますが、近くにいるのはお互い刺激になりますね。
松浦:そうですね。身近には同期の原田研太朗(徳島98期)がずっと上で戦っていますし、彼とも今年一緒に練習をしたんです。中四国で仲良い選手が頑張っているので良い刺激ですね。
山口:続いて全日本選抜競輪の振り返りをお願いします。初日2日目と連勝でしたね。
松浦:去年から調子が良かったので、展開が向けば戦えるかなと思っていました。でも連勝するまでは想像していなかったですね。
太田(竜馬選手・徳島109期)の調子が良いのが感じられたし、ラインを固めたからこその展開でした。
山口:準決勝も原田研太朗選手の番手でしたから、決勝でシリーズ初めて前で戦うレースでしたね。
松浦:中川さん(誠一郎選手・熊本85期)の動きに付いて行っていたら......とかなり悔いが残るレースです。追走した結果、例え外併走だったとしてもその位置で負けたらそれまで。
自分の目の前にいた選手が仕掛けているので、何で付いていかなかったんだろうと後悔ばかりです。もし付いていければ優勝争いが出来たと思うので。
決勝戦の自分の走り方云々よりも、自分が想像していなかった展開になる事もある、というのを頭に入れておかないといけないと感じました。
また後ろに付いてくれた選手にも本当に申し訳なかったです。
山口:大きい後悔かもしれませんが、今後には活かされていきますね。
松浦:そうですね。今は「常に出来る事を最大限やる」というのをテーマにしていて、決勝では自分の力を出し切れていなかったのが悔しいです。力を出し切って負けた訳ではないので。
山口:GIの決勝は初めてだったんですね。いかがでしたか?
松浦:そこまで緊張はしませんでした。逆に準決勝の方が緊張しました。決勝に勝ち上がるのが目標ではなく、決勝でどう走るかが大切だと思うんです。
なので、GIの決勝に初めて乗れて嬉しいというよりも、決勝戦で何も出来なかった悔しさの方が大きいです。また何度も挑戦したいですね。
山口:この後、GIIウィナーズカップも控えていますがそこへ向けてはいかがですか?
松浦:今は練習なども出来る事をやるというテーマなので、ウィナーズカップというよりもKEIRINグランプリへ向けて1年どうしていくかで動いています。
そこへ向けてのレースの中にウィナーズカップや日本選手権がある、というイメージですね。特別競輪の決勝戦もその過程で何度も乗らないとグランプリへのチャンスもないです。なのでそこへ向けての段階で、という形で練習もしています。
グランプリに出るにはGIを優勝するか賞金上位で出場のいずれかですが、その前にはGIの決勝に乗る必要があります。それは運がないとだめだと思います。
年間通じてしっかり上位で戦う中で運を味方に付けられて優勝出来れば一番いいですが、そうじゃなかった時(決勝に乗れなかった時)でも少しでも上のレースを走れるようにしておくために準備をしています。
山口:今年に入ってその目標で動いているんですか?
松浦:去年はグランプリという考えは全くありませんでした。「地元の広島記念で優勝する」事が大前提だったので。
去年それが達成できましたし、次はグランプリへというのが自分の中での目標でした。
山口:広島記念が年末にあるという意味で、松浦選手にとって来年の目標は立てやすいんですね。
松浦:それもあるかもしれません。ただ残念なのが、グランプリへの賞金争いに広島記念の賞金が入らない事です(苦笑)
【補足:グランプリは1月~11月の競輪祭最終日までの賞金で決定される】
日程的にも広島記念は出られない時もあるので、それは微妙な所ですけどね。
山口:では今年は年末へ向けて、ですね。
松浦:そうですね。今年に入って、ある程度自分が勝てる条件というか上位と戦える感覚がわかってきた気がするので、もっと戦えるように縦脚を磨くというのが去年やってきた事でした。
自転車の感覚や体も良く動くようになってきているので、後はGIを勝つ条件をしっかり整えてペースを作っていくのが大切だなと思います。
山口:現在の戦法についてはいかがでしょう。適していると感じていますか?
松浦:はい。選手になった時から、今のような自在性のある選手になりたいと思っていました。あと少し、捲りの豪快さというかスピードが付けばいいと感じています。
自分には圧倒的な脚力がないので、上位で戦うには戦術重視でいかなければいけません。今はある程度脚力も付いてきたし、戦法に幅が出てきたのですごく戦いやすいです。
山口:相手選手にしたら、松浦選手の戦法はいざとなったら先行もあるし、やりにくそうですね。
松浦:もう少し先行が強ければ良いなと思いますけどね。自分を先行させたら捲れないというイメージを相手に持たせたら、もっと幅も広がりますし、自分にとって有利な展開になりやすい。それはいかにFIや記念でそういう走りを見せていくかだと思うんです。
今は、緩んだタイミングで絶対に前に出るというのをテーマにしています。前に出てから他の選手の仕掛けに対処しようという感じですね。
そうしてみると自分がどれくらいの距離ならゴールまで逃げ切れるのかもわかりますしね。
山口:なるほど。1年通して意識したレースというのは大切なんですね。ありがとうございます。
では最後にウィナーズカップへの意気込みなども、オッズパーク会員の方へお願いします。
松浦:ウィナーズカップは初日特選スタートですし、しっかり決勝戦に乗って勝てるようにという思いでいます。
自力を持った選手がたくさんいるので、そういう選手と戦いつつ自分の持ち味である自在性も活かして決勝を目指します!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA