2019年、立川記念優勝でスタートした清水裕友選手。その後、怪我で苦しい時期もありましたが、それも乗り越え、S級S班として高い位置で戦った1年でした。今年の目標は賞金王。その為にも、験の良い立川バンクで目指すは優勝。そのグランプリに向けての意気込み、そして一年の振り返りを伺いました。
星野:初めてのS級S班として走った2019年を振り返っていただきたいんですが、まず今年は立川記念で優勝からのスタートでしたね。
清水:そうでしたね。そこで気持ちが落ち着いたのが良くなかったのか、そのあとはケガもあり苦しい時期もありました。
星野:鎖骨骨折を初めて経験されたんですよね。
清水:どうなるか不安もあったんですが、ここまでは勢いで来たところもあったので、ここからが勝負だなという気持ちもありました。流れがなくなって自分の本領が試されるな、とも思っていました。
星野:そんな思いの中、結果は2019年のベスト9に入りました。本領発揮ですね。思い出に残っているレースはありますか?
清水:やはり地元の防府記念ですね。赤いパンツをはいているので結果だけを求めていきました。地元で気合いも入っていたのでホッとしましたね。
星野:そして、この優勝で競輪祭にも弾みがついたと思いますが、競輪祭はどうでしたか?
清水:自分がというより、準決勝は松浦さん(松浦悠士選手・広島98期)がグランプリに出れるかどうかの所だったので緊張しましたね。
星野:決勝戦では、位置を取り切り、すかさず踏んでいきました。
清水:いろいろ考えた中で、一つでも前の位置の方が良いと思って位置を取ったのですが、そのあとは自分でもなんであんなに早くに行ったのか分かりませんが、勝手に体が動いていました。
星野:松浦選手は清水選手が4コーナー勝負なら抜けてなかったとおっしゃっていましたよ。
清水:いやぁ、それでも差されていたと思いますよ。車間も空けてもらっていなかったら自分は3着だったと思いますし、松浦さんは強いですからね。でも、連携すると仕事もしてくれるので安心感もあります。
星野:グランプリではどうでしょう。
清水:どうやっても差されるイメージしかないんですよね。本当に松浦さんは強いので、もう半分諦めています(笑)
でも、まだ時間はあるので今はしっかり押しきれるようにも練習しています。
星野:そんな強いと認めている松浦選手とゴールデンコンビだと言われていますが、その事についてはどうですか?
清水:それは嬉しいですね。来年も多く連携できると思うので、その時の調子やメンバーにもよりますが、松浦さんが前の展開も考えられますし、楽しみですね。
星野:さて、グランプリのメンバーを見てはどうですか?
清水:かなり厳しいですね。隙もないメンバーなので、全員に気を使って考えて走らないといけないなと思っています。
ダービーでは脇本選手(脇本雄太選手・福井94期)との力の差も感じましたし。
星野:ダービーの時とは季節も違いますし、ステージも立川バンクですし、それに清水選手のパワーも増してるのではないですか?
清水:どうでしょ。更に差が開いてるんじゃないかな、と思うこともあります。
ただ、立川は直線が長いですし、自分も夏より冬場の方が良いので、その辺りはプラスですね。作戦は色々考えて臨望みます。
星野:そして、メンバーには憧れの佐藤慎太郎選手(福島78期)もいらっしゃいますね。小さい頃に将来グランプリで一緒に走りたいとファンレターを書かれたんですよね。
清水:夢が叶いましたね。自分がそこに行けたというよりも十数年前なのに、そこからずっと一線で戦われていることが本当にすごいと思います。
星野:次に叶えたい夢は何ですか?
清水:グランプリで優勝して賞金王になりたいですね。
星野:そうなったら自分に何かご褒美しないといけませんね。
清水:実はもう今年一年のご褒美に車を買ったんです。なので、その分もグランプリは気持ち入れてがんばろうと思っています。
星野:2019年、立川記念の優勝でスタートして、立川グランプリの優勝で締めくくる。最高のストーリーになりますね。
清水:流れありますね。
星野:では、グランプリに向けての意気込みをお願いします。
清水:立川競輪は好きなので一生懸命走ります。応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 星野めぐみ(ほしのめぐみ)
大阪府出身。タレント、アナウンサー、競輪キャスターとして活躍中。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社