タカラキングダムがダービー馬の力を示す
6月23日(日)には重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、障害2番手で越えたタカラキングダムが、逃げ粘るクリスタルゴーストを差し切り、4歳シーズン一冠目を制しました。
【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
1.クリスタルゴースト(690) 16.4
2.キタノミネ(690) 69.4
3.スーパーチヨコ(670) 24.8
4.ジェイヒーロー(690) 46.3
5.キョウエイプラス(700) 33.1
6.タカラキングダム(710) 5.9
7.ホクセイタイヨウ(710) 4.3
8.アシュラダイマオー(690) 109.3
9.サクラヤマト(690) 5.4
10.マルホンリョウユウ(720) 2.0
単勝1番人気に支持されたのは昨季の二冠馬マルホンリョウユウ。前走A1特別を快勝して4歳馬唯一のオープンに昇級しており、トップハンデながら2.0倍と高い支持を集めました。3歳三冠ですべて2着の実績があり、出走10頭全馬が対戦した前哨戦・ライラック賞を勝利したホクセイタイヨウが4.3倍で2番人気。今季7戦6勝、2着1回の上がり馬サクラヤマトが5.4倍で3番人気。ばんえいダービー馬タカラキングダムが5.9倍の4番人気で続きました。
第1障害を先頭で越えたのはクリスタルゴーストで、その勢いで後続に差をつけましたが、ひと息入れたところでマルホンリョウユウ、サクラヤマト、ジェイヒーローが位置取りを上げてきます。中間点を過ぎてからはホクセイタイヨウも先行勢に加わりましたが、わずかにマルホンリョウユウが先頭で第2障害下に到達。ここまで43秒というペースで進みました。
第2障害では、マルホンリョウユウが最初に仕掛けますが、登坂途中でひと息。これを見るように後続が仕掛けると、その中からクリスタルゴーストがひと腰先頭でクリア。じっくり溜めたタカラキングダムがすんなり2番手で通過し、差なくジェイヒーロー、立て直したマルホンリョウユウ、キタノミネと続きました。
障害を降りた勢いのままタカラキングダムが追い上げると、残り20メートル過ぎでクリスタルゴーストを並ぶ間もなく交わし去って先頭でゴール。クリスタルゴーストもしっかりと歩いて2着。2頭から離れた3着には1番人気のマルホンリョウユウが入りました。
勝ったタカラキングダムは、ナナカマド賞、ばんえいダービーに続いて世代最多となる重賞3勝目。ひとつ上の世代(現5歳世代)には、ここまで重賞8勝のキングフェスタという断然の存在がいますが、この世代は群雄割拠。今回の勝利でタカラキングダムが一歩リードしましたが、9月22日に行われる二冠目の銀河賞も別定重量で争われるだけに、ハンデ次第で再度混戦となりそうです。
また管理する村上慎一調教師は柏林賞初制覇。手綱を取った金田利貴騎手は、自身の重賞初制覇となった21年ゴールドハンター以来となる2度目の柏林賞制覇となりました。
金田利貴騎手「自己条件で騎乗できないことも多かったですが、それでもこのような舞台で乗せてくれた関係者の皆さまに感謝します。ここ最近の馬場の感じと、ぱらぱらと雨が降ってきて時計が早くなっていたので、チャンスだなと思いました。まずまずのスタートを切れて、道中は気難しいこともあるんですけど、今日は障害に近づくにつれて前向きになってくれたので良いなと思いました。重賞なので(降りてからの)切れはいつもよりはなかったですが頑張ってくれました。常に世代で上位争いをしてくれる馬なので(二冠目、三冠目も)頑張りたいと思います」