4歳女王はアスリート!
13日(日)は重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のアスリートが優勝。牡馬相手の銀河賞で3着に食い込んだ力を発揮し、悲願の重賞初勝利。手綱をとった大河原和雄騎手は6日のばんえい菊花賞に続く、重賞2連勝を果たしました。
【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
1.タキニシサンデー 9.7
2.メムロコマチ 23.2
3.キタノレッドルビー 37.9
4.ウメノスピード 54.6
5.シリウス 2.3
6.アスリート 3.1
7.アサヒカツヒメ 4.6
8.レジーナ 15.3
9.ヤマノホシ 60.8
10.サンノハヤヒメ 53.7
黒ユリ賞、ばんえい大賞典を制しているシリウスが、牡馬A2相手で連勝している近況も評価されて1番人気。今シーズン、安定したレースぶりを見せるアスリートがこれに続きます。さらに3連勝中のアサヒカツヒメも、勢いを買われたか3番人気に支持され、三つどもえの様相でスタートを迎えました。
馬場水分は2.4%。道中は思い思いのペースで進み、バラついた展開。ただ、中間点過ぎてからは徐々に差がなくなり、障害下にはメムロコマチを除く9頭がほぼ横一線で到達しました。
最初に仕掛けたのはヤマノホシで、アサヒカツヒメとレジーナもこれに反応。その直後にシリウス、アスリート、ウメノスピードあたりも仕掛けます。なかでも切れのある登坂を見せたのはアスリート。ひと腰で障害を上がりきり、先頭で最後の平坦路に向かいます。ただ、2番手以下も混戦で、6、7頭がほぼ並んで障害をクリアしました。
ここからは各馬の我慢比べ。1馬身ほどリードしているアスリートを巡り、2番手グループからシリウスが抜け出して追撃。3番手以降も懸命に食い下がります。しかし、アスリート、シリウスともにしぶとい末脚を見せ、両頭の間隔も、3番手以下との間隔も詰まりません。力の入るゴール前でしたが、結局2頭の差はそのまま。アスリートが悲願の重賞初制覇を果たしました。2着のシリウスから3秒0差の3着にはアサヒカツヒメが入り、人気サイドでの決着となりました。
しぶとい粘りを発揮したアスリート。シリウスと同重量の700キロを曳いての勝利だけに価値が高く、障害の切れ、しまいの脚ともに文句のつけようがない好内容。世代女王の座にふさわしいレースだったと言えるでしょう。今後の牝馬戦線でも要注目の1頭です。
大河原和雄騎手「馬場は軽かったですが、1着になれたのでこの馬には合っていると思います。道中は馬なりに進んで、第2障害のかかりが良かったのですんなりいけました。良い馬に恵まれて幸せです」