アサヒリュウセイ3歳王者に君臨!
23日(日)は重賞・ばんえいダービー(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のアサヒリュウセイが優勝。4度目の重賞挑戦で初タイトルをゲットし、3歳王者の称号を手にしました。また手綱をとった西将太騎手は、デビュー2年目で初の重賞制覇を果たしました。
馬場水分は5.5%と軽めで、730キロの重量でもややハイペース。ヤマノウンカイ、ニシキトモエあたりが先行し、ブラックボス、ニシキエーカンなどがこれに続く展開。ニシキウンカイもこの一角で、先行勢は固まったまま第2障害を迎えました。
ニシキトモエが真っ先に仕掛けましたが、ニシキウンカイなど4、5頭がこれに呼応するかたちで登坂を開始。しかしニシキウンカイは天板近くでヒザを折り、立て直しに時間がかかります。その隙にニシキトモエとアサヒリュウセイが障害をクリア。やや遅れてテンカムソウ、さらに遅れてニシキエーカン、ヤマノウンカイと、次々に障害を下りていきました。
残り30メートルを切って、先頭はアサヒリュウセイ。持ち前のスピードを生かしてニシキエーカンが一気に3番手まで浮上しますが、アサヒリュウセイの逃げ脚も快調。いっこうに止まる気配がなく残り10メートルを通過します。そして、そのまま2、3馬身ほどの差をつけ、ゴールラインを突破しました。2番手争いはニシキトモエが残り10メートルで脱落。ニシキエーカンが抜け出し、そこへテンカムソウが急襲。しかし、わずかに0秒1差だけニシキエーカンが先着し、連対を確保しました。
アサヒリュウセイはこれまでイレネー記念、ばんえい菊花賞でともに3着と、世代トップクラスの力を示してきました。馬場が軽いなか、障害をすんなりまとめたことが今回の勝因ではありますが、"ダービー"という大舞台できっちり力を発揮できたのは底力のある証拠。ともに重賞初制覇を果たした西将太騎手とともに、今後も世代を代表する1頭として活躍してくれることでしょう。
単勝1番人気のニシキエーカンは、追い上げ届かず2着。ただ、これまでのような詰めの甘さを見せず、テンカムソウとの叩き合いを制したあたりに成長がうかがえます。地力の高さは証明済みだけに、成長次第で古馬重賞でも好勝負が期待できそうです。
テンカムソウは近況がひと息でしたが、イレネー記念2着以来、久々に重賞で馬券に絡みました。いい頃のリズムを取り戻せるか、今後のレースぶりに注目です。
西将太騎手「アサヒリュウセイはいつもいいレースをしても3着止まりでしたが、きょうは勝つことができてホッとしました。流れは速かったかな、と思いますが、馬にやる気があったし、第2障害でヒザを折らなかったのが大きかったですね。ゴール前では"勝ったかな"と思ったけど、油断せずに乗っていました。(人馬ともに重賞初制覇で)信じられないですね。すごく嬉しいです」