ナリタボブサップが初代王者に
12日(日)は新設重賞・ドリームエイジカップ(世代選抜)が行われ、8歳のナリタボブサップが勝利。この馬らしい切れのある登坂を披露し、古豪健在をアピールしました。
このレースは3、4、5、6、7歳以上の各世代から通算収得賞金順に2頭ずつ選抜。3歳の710キロから8歳両頭の790キロまで最大80キロ差がつき、難解な一戦となりました。
前日の雨・雪が残り、馬場水分は3.5%。負担重量の軽さも相まって、道中は早めの展開で進みました。まず飛ばしたのはライデンロックとキタノタイショウで、以下トレジャーハンター、カネサブラックらが追走。ここからアアモンドヤマトも押し上げ、6頭が横一線で第2障害を迎えました。
トレジャーハンター、カネサブラック、アアモンドヤマト、オレワスゴイの実に4頭が同時に登坂を開始。なかでもカネサブラックが抜群の登坂力を見せましたが、ここで痛恨のヒザ折り。その隙に、一瞬仕掛けを遅らせたナリタボブサップが障害巧者ぶりを発揮し、グイグイ荷物を引き上げてクリア。立て直したカネサブラックが1馬身ほどで追撃態勢。さらに2馬身ほど遅れてアアモンドヤマトとオレワスゴイが続き、キタノタイショウもこの一角で障害を下りていきました。
先頭を行くのはナリタボブサップ。1馬身ほどの差でカネサブラックが懸命に食い下がりますが、いかんせん馬場が軽く、その差はいっこうに詰まりません。結局、実績馬2頭の一騎打ちとなり、3着以下を寄せ付けず、2頭がそのままの差でゴールを果たしました。カネサブラックの2馬身ほど遅れた3着争いは横一線となりましたが、しぶとく脚を伸ばしたキタノタイショウに軍配。以下ホッカイヒカル、アアモンドヤマトと入線しました。
ナリタボブサップはこれで重賞6勝目。今年はばんえいグランプリに次ぐ重賞2勝目で、古豪らしい力強さを毎レース見せています。今回の勝因は、この馬の障害力がもっとも生きる軽い馬場。今後もこうしたスピード優先の馬場の際には、信頼が置けそうです。
鈴木恵介騎手「ハンデ差が80キロあったので流れがきつくなるかなと思いましたが、意外といい位置が取れたので、この馬のいいレースができたかなと思います。隣枠で気になっていたカネサブラックが追いかけてきましたが、馬場が軽いのでなんとかなると思っていました。今後、帯広記念とばんえい記念を狙っているので、頑張りたいですね」