ダイリンビューティが3歳女王に
28日(日)は重賞・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のダイリンビューティが優勝。昨季のバレンタインC以来となる重賞2勝目を挙げ、3歳女王の座を手にしました。
早朝に降った雪の影響で、馬場水分は3.0%とやや軽め。それを意識してか各馬とも早め早めの競馬で、人気の一角ダイリンビューティとタケノビジンが馬群を引っ張り、単勝1番人気のツジノコウフクヒメはこれを見る位置取り。前後に分かれたような隊列で、第2障害を迎えました。
ひと呼吸おいて仕掛けたのはタケノビジン。ほぼ同時にダイリンビューティが動き、2頭が並んで天板へ。しかしここでタケノビジンが痛恨のヒザ折り。その隙にダイリンビューティが障害を一気にクリアして、独走態勢に持ち込みます。やや苦戦しながらも、2番手で越えたのはヒロノクィン。立て直したタケノビジン、じっくりタメていたキクスイナイトが並んで3番手で障害を下りていきました。
先頭のダイリンビューティは完全にひとり旅。脚いろにも余裕が見られ、後続はなすすべがありませんでした。結局、2着に8秒1差をつけ、ゆうゆうと先頭でゴールイン。タケノビジンは障害でのヒザ折りが響いたか、ばんえい菊花賞で見せたような粘りが見られず失速。ジワジワ伸びたキクスイナイトが2着入線を果たし、3着にはヒロノクィンが粘り込みました。
ダイリンビューティは5走前のばんえいプリンセス賞で、メンバー最重量の640キロを曳いて完勝。前走で大敗を喫していたとはいえ、プリンセス賞と同様のメンバーで定量戦なら今回の勝ちっぷりにも納得です。歴戦の古馬牝馬が相手となる今後へ向けても、非常に期待が持てるレースぶりでした。
2着のキクスイナイトは今回が重賞初挑戦。別定戦ならともかく、定量戦での好走だけに地力の高さを示した格好となりました。今後、世代限定重賞などでの走りで真価が問われることになるでしょう。
細川弘則騎手「自分が思っていたよりも馬のデキが良く、道中の走りっぷりも良かったですね。少しビックリするくらいでした。障害を下りてからは心配のない馬で、"障害さえ越えれば"と思っていたのですが、まさか一番最初にクリアできるとは...。だんだん良くなっていますし、今後が楽しみです」