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2010年7月 アーカイブ

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今週の見どころ(7/31~8/2)

2010年7月30日(金)

 8月15日(日)に行われるばんえいグランプリのファン投票・中間発表(7月24日正午現在)があり、フクイズミが360票を獲得しトップに立っています。これを9票差(351票)でカネサブラックが追い、165票でナリタボブサップが第3位。以下、トモエパワーニシキダイジンライデンロックマルミシュンキが続いています。
 今季からBG1に昇格し、夏の古馬ナンバー1決定戦としての位置づけが明確となったばんえいグランプリ。ファン投票の締切が7月31日(土)18時と迫っております。投票者のなかから抽選で豪華賞品も当たります。お急ぎこちらからご投票ください。

※今週の帯広競馬場でのイベントはこちら
※8月の毎週日曜日には、Aiba場外で競馬著名人による場立ち予想が行われます。今週(1日)はAiba函館港町に古谷剛彦さんが登場します。

 7月31日(土)のメイン第11レースにはとかちえぞまつ特別(オープン-1組・A1級混合・20:00発走予定)が行われます。
 北斗賞1着カネサブラック、同2着ニシキダイジン、同4着フクイズミらが回避してやや寂しい7頭立て。出走馬の重量区分は、追加で出走となったバンゼンのみ400万円未満で、ほか6頭はオープンとなっています。
 メンバー中で、今季唯一オープンで勝ち星を挙げているホクショウダイヤが中心でしょう。前走北斗賞では、あまり実績のない800キロながら、ほぼ同時に第2障害をクリアしたフクイズミにも負けない末脚を繰り出し3着に善戦しました。今回は負担重量も相手関係も軽くなっており、負けられない一戦といえます。
 相手筆頭はトカチプリティー。今回のメンバーならハナが見込めることから、障害次第では粘り込みもあるでしょう。
 地力強化中の5歳馬2頭ウメノタイショウオレワスゴイもさほど差は感じません。

 8月1日(日)のメイン第11レースはビッグウエイトカップ(20:00発走予定)。前回出走時の高体重馬10頭による選抜戦です。出走馬の重量区分は、オープン3頭、400万円未満2頭、320万円未満5頭となっています。
 今季、オープン-1組で勝ち星があるヤマノミントに期待します。障害さえまともなら最後までしっかり歩ける馬。その障害も目下安定しているだけに、このレース連覇が濃厚といえます。
 ナリタボブサップが格・実績とも最上位ですが、前走北斗賞(5着)で1170キロにまで減ってしまった馬体は心配材料。実力どおりの走りを見せる可能性もありますが、全幅の信頼はおけません。
 前々走A1級-2組で約1年2カ月ぶりの勝利を挙げたのがニシキユウ。相手に関係なく展開がハマったときは強さを発揮するタイプです。昨季までオープンで活躍していた馬が今季開幕時の編成替えで320万円未満(重量区分)にまで降級。最軽量680キロは断然有利な印象を受けます。

  8月2日(月)のメイン第11レースは然別湖特別(A1・A2決勝混合・20:00発走予定)。7月24日第10レース(A2級-2組)と25日第10レース(A1級-2組)の上位馬による一戦です。出走馬の重量区分は、オープン1頭、400万円未満2頭、320万円未満2頭、250万円未満4頭となっています。
 前走A2級-2組を勝ったカミナリに注目します。ゴール前のひと押しがきかないのがネックでしたが、前走は馬場水分4.0%の軽い馬場にも助けられ、最後まで踏ん張りました。本馬場の一部砂の入れ替え後だった前週(7月24日~26日)は、全体的にスピードのある馬の活躍が目立ちました。今回は前走より馬場水分は低くなりそうですが、引き続き脚抜きのよい馬場が予想されるだけに、連勝も十分でしょう。
 前走A1級-2組では6、7着に敗れたホッカイヒカルスーパークリントンも負担重量が重くなるここは実績的に巻き返してきそう。
 前々走は10着だったホリセンショウも前走A2級-2組で2着としっかり立て直されており、侮れないところです。

ばんえい名馬ファイル(3) アンローズ

2010年7月27日(火)

気まぐれ夏のお嬢様 アンローズ

 帯広競馬場の入口を入ってすぐのところにある「リッキーハウス」。ここで売られている多くのばんえいグッズの中、ひときわ目立つのが鹿毛馬の写真が描かれたマグカップ。美人顔の鹿毛馬に付されたキャッチコピーは、

 「名門令嬢 アンローズ」

 その生い立ちはまさに華麗そのものといえよう。これまでに幾多の名馬を生んだ帯広市・三井宏悦牧場の生産馬。父は、ばんえい競馬史上最良の種雄馬の一頭であるマツノコトブキ。全兄は、ばんえい競馬史上3頭目の3歳三冠馬ウンカイ。母父は、こちらも大種雄馬マルゼンストロングホース、牝系を遡ると十勝種畜牧場で代々培われてきた純血ペルシュロン。近親には重賞8勝の偉丈夫コーネルトップ。さらには、父マツノコトブキにそっくりとも評されたきれいな白斑が印象的な美人顔。血筋も容姿も文句なし、まさに「名門令嬢」と呼ぶにふさわしい。

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 そのアンローズ。2001年のデビュー戦は5番人気で4着、2戦目は1番人気に推されながらシンガリ負け、初勝利を挙げたのは5戦目と、超良血馬としては若干物足りない滑り出しとなった。しかし、7番人気で臨んだ初めての重賞・白菊賞(2歳牝馬)を制して重賞ウイナーの仲間入り、青雲賞(オープン特別)では牡馬の一線級を相手に最低人気の評価を覆しての勝利と、夏の岩見沢で一気に良血開花! しかし、その後は旭川→北見→帯広と転戦するも連対は一度もなくシーズンを終える。このお嬢様、どうやら少々きまぐれなところがあるようだ。

 アンローズが本格化したのは3歳シーズン。旭川から北見に転戦し、ばんえいプリンセス賞で同年齢牝馬を、クリスタル特別では4歳馬を相手に特別戦を2勝、岩見沢へと乗り込んだ。1番人気に推されたばんえい大賞典では8着(やはりお嬢様は気まぐれである)に大敗するも、続くクインカップでは並みいる4歳牝馬をまとめて負かして重賞2勝目。9月下旬に旭川に舞台を移してばんえいオークスとばんえいダービーを連勝、1998年のハイトップレディ以来史上2頭目となる「ダービー&オークス馬」となった。しかし、この後は収得賞金の関係もあって、自己条件では古馬の強いところを相手にすることになってやや苦戦、また同世代相手ではハンデ差もあって勝ちきれないレースが多くなっていった。4歳時は結局重賞勝ちはゼロ。とはいえ、クインカップとヒロインズカップで重賞2着が2回、3着が3回(はまなす賞、オールスターカップ、銀河賞)は立派な成績だと言えるだろう。

 アンローズがさらなる飛躍を遂げたのは5歳、得意としていた岩見沢シリーズに移ってからである。2004年9月20日の岩見沢記念。出走取消馬が出て6頭立てのレースだったが、スーパーペガサスにミサキスーパーという牡馬2強を相手に、見事に勝利を成し遂げたのである。牝馬がいわゆる「開催4市記念重賞」を制したのは1997年のヨウテイクイン(北見記念)以来の快挙であった。そしてアンローズは返す刀で同年11月の北見記念にも勝利、一気に古馬戦線の中核を担う存在へ。この後、アンローズは岩見沢記念3連覇を達成、まさに「夏の女王」として君臨したのである。

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 そのアンローズ、実は帯広競馬場を苦手としており、帯広コースでは未勝利という状況が続いていた。名門のお嬢様はお膝元の競馬場がお気に召してなかったのだろうか?

 時は流れて2007年。4市の開催で行われていたばんえい競馬は、帯広単独での開催として新しく生まれ変わることとなった。8歳となったアンローズは7月から戦線に復帰、これまで44戦して未勝利の帯広競馬場での戦いに赴くことになった。ファンにとっては「苦手な帯広コースでは勝てないのでは」という思いの反面「得意の夏競馬なら帯広も克服、初勝利を挙げられるのではないか?」という思いが交錯していた。初戦となった北斗賞では4着、平場戦(4着)をはさんで臨んだばんえいグランプリでは1番人気(!)に推されるも、結果は8着(お嬢様は気まぐれだし)。グランプリの後3カ月の休養を入れて11月からレースに戻るもどうしても勝てないレースが続く。

 年は明けて2008年、アンローズも9歳となった。年齢が年齢だけに「そろそろ引退では?」との声も聞こえてくる中で迎えた2月17日、牝馬オープンのたちばな賞。サダエリコや頭角を現してきたフクイズミらが出走する中、4番人気のアンローズはここで見事に勝利! 56戦目にしてついに、お膝元での初勝利を達成した。

 数日後、陣営はアンローズの引退を表明。その後はオープン特別で、今度は1番人気に応えて帯広コースでの連勝を果たし、引退レースとなるばんえい記念を無事完走(7着)。ところどころでファンを翻弄したお嬢様は、繁殖牝馬として生家である三井牧場に戻っていった。初年度のお相手は同い年、同じ牧場で生まれたトウカイシンザン。順調なら産駒は来春(2011年)デビューとなる。

文/高野直樹
写真/斎藤友香

アンローズ
1999年5月27日生 半血 牝 鹿毛
父 半血・マツノコトブキ
母 半血・ミハル
母の父 ベルジ・マルゼンストロングホース
北海道帯広市生産
競走成績/145戦33勝(2001~08年)
収得賞金/38,670,000円
主な勝鞍/06北見記念(北見)、岩見沢記念(岩見沢)、05岩見沢記念(岩見沢)、04北見記念(北見)、岩見沢記念(岩見沢)、02ばんえいダービー(旭川)、ばんえいオークス(旭川)

はまなす賞 予想結果

2010年7月26日(月)

矢野:馬複3-6 3,000円的中! 収支+10,300円
斎藤:馬複3-6 1,000円的中! 収支+100円
須田:ハズレ 収支-5,000円
山崎:ハズレ 収支-5,000円

【ここまでの集計】
矢野 吉彦 +19,400円
斎藤  修  +6,750円
須田 鷹雄  -3,400円
山崎エリカ -11,400円

7/25はまなす賞回顧

アアモンドヤマト重賞初制覇!

 25日(日)は重賞・はまなす賞(3、4歳オープン)が行われ、単勝4番人気のアアモンドヤマトが優勝。7度目の挑戦で重賞ウイナーの仲間入りを果たしました。

 前日は雨の影響で馬場水分が4.0%まで上がりましたが、このレースを迎える時には2.9%まで回復。道中はコマクインが先行して、ホクショウバトル、アアモンドヤマトらが2度3度脚を止めながら、これを追走。キタノタイショウもこの一角で第2障害を迎えました。
 ひと呼吸入れて仕掛けたのはコマクイン。ひと腰で軽快にクリアしたのを見て、アアモンドヤマトが動き、さらにひと呼吸おいてホクショウバトルも登坂を開始。ゆうゆうと障害を下りていくコマクインを目標に、アアモンドヤマトが3馬身程度の差で追撃態勢。さらに遅れてフェイ、キタノタイショウ、ジャングルソングが並んで3番手でクリアしました。
 コマクインの逃げは快調でしたが、それを上回る脚いろでアアモンドヤマトも迫ります。残り30メートルを切ってさらにアアモンドヤマトが加速すると、20メートル標識では併走状態に持ち込みました。これなら末脚確かなアアモンドヤマトに軍配。一気にコマクインを2馬身突き放してゴールを迎えました。3頭並んだ3着争いは、ジャングルソング、フェイ、キタノタイショウの順で入線しました。

 アアモンドヤマトはこれまでばんえい大賞典2着、柏林賞3着と、世代でもトップクラスの実力を示してきました。その実力をタイトルというかたちに昇華させた鋭い決め手は、この馬の代名詞となることでしょう。今後もそのレースぶりに注目です。

成績はこちら
映像はこちら

藤本匠騎手「本当にまじめな馬。ただ障害で優しく乗ると止まってしまうので、今日は厳しく乗りました。止まったらチャンスがなくなってしまうので。そういった意味では5月に1度乗せてもらっていたのが大きかったです。もし乗っていなかったら、障害が上がらなかったと思います。道中もいい位置で運べたし、前々で障害をクリアできればいい脚を発揮してくれると信じていました。4歳を迎えて、夏場もここまでうまく乗り切ってきていますから、秋が楽しみですね」

7/25はまなす賞予想 山崎エリカ

2010年7月25日(日)

ハンデ微妙もキタノタイショウ

 柏林賞の1~3着馬のジャングルソング、コマクイン、アアモンドヤマトと昨年のばんえい菊花賞とばんえいダービーの勝ち馬キタノタイショウなどの4歳馬が人気の中心となる今年のはまなす賞。しかし柏林賞の勝ち馬ジャングルソングは前走の柏林賞を勝利した後に1開催休ませました。これをどう判断するかが馬券の要となりますが、ジャングルソングはそれまで強調できる実績がなかったことから、前走の柏林賞で好走した疲れが出て1開催休ませたのではないかと私は判断します。

 また柏林賞の3着馬のアアモンドヤマトは前走自己条件のアイスラガー特別でシンガリ負けを喫していることから調子落ちが懸念されます。よってその2頭は今回は連対圏外と決め付けて予想を組み立てます。

 確かに柏林賞2着馬のコマクインの渋太さも捨てがたいものがありますが、私はばんえい菊花賞とばんえいダービーの勝ち馬キタノタイショウを◎にしたいです。キタノタイショウは柏林賞で7着に敗れましたが、それは1開催休ませた後の一戦で重量も前走比40㎏増でトップハンデを課せられていたのが敗因のように思われ、5月29日の4歳オープンでトップハンデを曳いて、前記したジャングルソングやアアモンドヤマトを破っていることから、順調に使われている今回は十分逆転の可能性があると見ます。

 また5月29日の4歳オープンではコマクインが勝利したのですが、その時のキタノタイショウとのハンデ差は60㎏で今回は50㎏ですから、その2頭の着差はより詰まるのではないでしょうか。キタノタイショウはけっしてハンデに恵まれたとも思えませんが、昨日の雨の影響が残り馬場が軽いとなればハンデの影響がそこまで出ることもないし、末脚を生かすタイプの同馬にとって展開にも恵まれるでしょう。

 そして○には昨年度の2歳チャンピオンのテンマデトドケ。休養明けの前走とかち皐月賞は本調子ではなかったようでシンガリ負を喫しましたが、それまでは4連勝していた勢いある馬です。前走で大きく取りこぼしたからこそ、機を見てここへ出走させてきたわけですから仕上がりに抜かりはないように思えます。キタノタイショウとコマクインの間に割って入ってくるとしたら、同馬の一発のような気がするので、コマクインを▲にしてテンマデトドケの評価を上げます。

 以下△にばんえい菊花賞とばんえいダービーの4着馬(ともにアアモンドヤマトに先着)で、前走のミントスポット杯が復調気配を感じさせる内容だったワタシハスゴイ。あとはジャングルソングやアアモンドヤマトなどの実績馬が力を出し切れなければ、レースのハードルが下がって、いくらか軽い馬場を味方にチャンスはあるホクショウバトル。

 ◎ (5)キタノタイショウ
 ○ (1)テンマデトドケ
 ▲ (6)コマクイン
 △ (4)ワタシハスゴイ
 △ (2)ホクショウバトル

 馬複 1-5 1500円
 馬複 5-6 2000円
 馬複 4-5 1000円
 馬複 2-5  500円

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