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2006年8月25日 アーカイブ

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馬券おやじは今日も行く(第23回)  古林英一

2006年8月25日(金)

オーナーズカップへの道……

 前回、旋丸さんが書いておられたように、小生、最近密かに(こんなところで公言したら密かにもへったくれもないのであるが)オーナーズカップに意欲を燃やしているのである。ばん馬のオーナーになりたいと旋丸さんに言ったところ、「オーナーズカップに出れますよ~」と煽られ、「確かに!」と思ってしまったのである。

 実は小生つい先日まで競走馬のオーナーだったのだ。馬産地・日高で競馬や馬に関する講演なんぞをさせてもらうとき、「馬主でもある北海学園大学教授」なんぞと紹介され、講演の後「北海学園大学の教授っていったいどのくらい給料もらってるんですか?」などと尋ねられることもあった。

 競走馬のオーナーなんぞというと、一般的にはお金持ちということになっている。あくまで「一般的には」ということであって、なかには例外もあるのである。「競走馬のオーナー」といっても、小生の持ち分はわずかに1割だったのだ。有り体にいえば、「馬主になりたい~」と無理をいって、知り合いの牧場主が道営競馬で使っている馬に一口のせてもらっただけなのである。したがって小生の持ち分は脚1本分もないのである。さらに、例え1割であっても、「トニービンの肌にサンデーサイレンスの牡馬」なんぞという馬ならたいしたもんだが、なんせ「○○の肌に××の牝馬」(○○や××が気を悪くしたらいけないので敢えて伏せ字にさせてもらう)である。さらにその1割である。正直いってクラブ法人に一口出資するより安いくらいのものだ。

 自分の労働内容をまじめに考えれば、「給料が安い」なんぞといえば世間様に申し訳なくて口が腫れるんではないかと思わなくもないが、それでも小生の給料などは世間様が思うほどの高給ではない。かてて加えて、わが学校法人北海学園のM理事長は上に「ど」のつくケチである。世間を騒がせた某大学の理事長のような派手な金の使い方は全くしていない御仁である(もっともあの理事長も教職員の給料に関しては案外ケチだったようだが)。まあ経営者たるもの使用人からケチだとののしられるくらいでないとだめなんだろうなと思わなくもないが、なんせ小生は北海学園大学労組書記長であるからして、立場上、「こりゃ理事長、せめて年末一時金にはもうちょいとイロつけろ!」と敢えて言うのである。

 わが北海学園の労使問題はさておき、地方競馬の馬主資格は世間が思うほどハードルが高くはない。問題は馬代金と預託料なのである。ばん馬の預託料が他に比べて高くはないとはいえ、やはりそれでも月額十数万円はかかる。わが家には、国税庁よりも厳しく、いや、国税庁どころではない。悪辣な地回りヤクザのように小生のアガリからカスリをむしり取るタチの悪い奴がわが家にはいるのである(ちらっと小耳に挟んだところでは、このタチの悪いおばはんを法制度的には妻というらしい)。

 そこで、可処分所得が事実上小さい小生がオーナーズカップに出場するために、まず、どなたか一口のせてくれる馬主さん、もしくは志を同じくする同志が必要なのである。現在、募集中である。小生をオーナーズカップに出場させてやろうというご奇特な方、ぜひご一報ください。

 来週はオーナーズカップに出場する日を夢見て、旋丸先生のご指導のもと、相馬眼を鍛えるべく、十勝の馬市場を見学にいく予定である。ついでながら、小生、北海道知事認定の家畜商でもあるからして、牛馬の売買の仲介もさせていただく。こういっちゃなんだが、全国に大学教授が何人いるかは知らないが、家畜商登録をしている大学教授は日本広しといえど小生だけであろう。もっとも、小生、家畜取引に関しての実績、さらに相馬眼ともに皆無である。いわばペーパー馬喰である。それでもよければお世話させていただくので、ご用命の際にはご一報たまわりたい。

今週のみどころ(8/26〜8/28)

 今週27日(日)はJBCカウントダウン競走が行われます。これは11月2日(木)、3日(祝・金)に川崎競馬場で開催される『第6回JBC競走』を記念して、全国持ち回りで行われている『JBCカウントダウントロフィーリレー』のひとつ。ばんえいではJBCまであと65日を示す「カウントダウン65」が行われます。7月25日の名古屋から始まり、これまで6場を巡ってきているこの競走。優勝騎手にはスペシャルトロフィーが贈呈されます。ばんえいでは、いったい誰がこのトロフィーを手にするのでしょうか?

 26日(土)に行われるのはダリア特別(3歳以上650万円未満)。ここはミスターハヤサキプリティブライトを中心に推したいと思います。両馬とも近走好調で、このクラスでの実績も十分。特にミスターハヤサキは岩見沢を得意としていますし、プリティブライトは“夏の牝馬”を地でいっている印象。近2走は2頭で差のないレースをしていますし、展開ひとつで着順は入れ替わるほど、実力は拮抗しています。ここも好レースが期待できるでしょう。ほか、プリティブライトが勝ったルスツ特別で2着に食い込んだギャンブラークイン、そしてナリタボブサップも得意の先行策がはまればチャンス十分です。
 27日(日)のメインレースは紅バラ賞(3歳以上オープン)。アンローズをはじめとするオープン一線級が顔をそろえました。中心は、やはり岩見沢巧者のアンローズで、前走ばんえいグランプリでは他馬を相手にしない堂々としたレースぶり。近走の成績も安定しており、有力候補といえるでしょう。相手は、同じく牝馬のサダエリコ。ばんえいグランプリでは不安視された障害で手間取り、鋭く追い込むも3着が精一杯。それでも3着まで来たことを評価するべきで、今回も障害次第とはなりますが、有力馬の一角であることは間違いないでしょう。狙ってみたいのがトカチプリティー。毎回人気にならない馬ですが成績はそう悪くなく、早めの抜け出しから粘り込みを図ってくれるのではないでしょうか。もちろんトモエパワー、タケタカラニシキも争覇圏で、8頭立てながら楽しみな一戦となりそうです。
 28日(月)のメイン、リンドウ特別(3歳以上800万円未満)も楽しみなメンバーが揃いました。7月24日以来、およそ1カ月ぶりにフクイズミが出走する予定となっています。前走こそ6着と大敗しましたが、一息入れたことでリフレッシュできたのではないでしょうか。もちろん状態には注意が必要ですが、これまで同様の軽快な末脚を見せてくれることと思います。もちろんこの路線の常連ツルマキシンザンやキングシャープ、障害に成長を見せているアオノキセキなどにも注目です。

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