
池田政和の底力に期待する
2日目よりは良くなったように見える池田政和だが完調という雰囲気ではなく、タイム比較からも現状のパワーは中山光の方が上回っている。それでも池田政には豊富な経験と優れた捌きがあり、どんなレース展開にも対応しよう。
準決勝戦の残り2周はアシが一杯に見えたがタイムは出ていた信沢綾乃のペースが焦点。付いて回る本田仁恵が早めに交わして先頭へ立つケースも考慮したい。
◎ 7 池田政和
○ 6 中山光
△ 1 信沢綾乃
▲ 5 鈴木清
穴 2 本田仁恵
おすすめの買い目
7=6-152
穴なら
2=6-1753
文/鈴木
9R...2日目の動きを出せれば有吉辰也
快勝した2日目のレース後コメントから、有吉辰也はエンジンに好感触を得ていた様子。高橋貢は3日目に永井大介に捌かれたことからエンジンまだ本調子ではないか。それでも地の利と整備力、レース運びの上手さで上位争いできる。三浦康平がトップスタート切って逃げペース上げる可能性も一考。
◎ 8 有吉辰也
○ 6 高橋貢
△ 4 三浦康平
▲ 5 山田達也
穴 7 若井友和
おすすめの買い目
8-6=457
穴なら
7=8-645
10R...佐藤摩弥の飛び出しに中村雅人も付いてくる
初日は速攻の決まった早川清太郎が2・3日目とスタート切れてなく、佐藤摩弥のダッシュが炸裂するか。エンジン良い時は大きめのコースを進んで行ける中村雅人が、今節はそういう走りをできている。3日目に藤川竜にスタート叩かれた浅倉樹良は、この準決勝戦はハンデが10メートル重くなったことも加味して展開面の不安残るが、軌道に乗れれば逆転できる快速がある。
◎ 7 佐藤摩弥
○ 8 中村雅人
△ 6 早川清太郎
▲ 3 西原智昭
穴 1 浅倉樹良
おすすめの買い目
7=8-631
穴なら
1=8-763
11R...発走時にグングン伸びる黒川京介
篠原睦と小林瑞季もスタートの早さに定評あるが、最近の黒川京介は大外枠に置かれた際も青山周平や鈴木圭一郎のようにスタート鋭く伸びている。新井日和はこの準決勝戦でハンデ重化したが、今よりもキャリアの浅い時期から最重ハンで走った時にも好結果を残しており、10メートル最内枠という有利な条件を生かして健闘可能とみる。
◎ 8 黒川京介
○ 2 新井日和
△ 4 伊藤正真
▲ 7 篠原睦
穴 6 小林瑞季
おすすめの買い目
8ー2=476
穴なら
6=8-745
12R...青山周平が今年無敗で決勝戦へ
若干ながら初日より下降したようにも感じられた2日目から、3日目は再びエンジン上昇へ転じた青山周平を信頼する。準決入りには1着か2着が必要だった3日目に勝負駆けの決まった松本康がここでもダッシュを見せるか。今節の永井大介は3日間とも高いレベルの動きを維持しており、青山周に続くスタートを切るか。
◎ 8 青山周平
○ 7 永井大介
△ 5 松本康
▲ 2 鈴木聡太
穴 6 森本優佑
おすすめの買い目
8-7=526
穴なら
6=8-752
文/鈴木
桜木公和の見事な逆転劇
1月から1級車に乗り換わった36期の浜野翼が自身初めての優出を果たして、3連単・2連単とも1番人気。差のないオッズで松尾隆広も上位人気に推された。
その浜野翼が単独0ハンから主導権を握り、2周目で離され始めた10線の竹中修二を捲った松尾隆広が3周目には浜野翼に対して差しを狙ったが入りきれず、3周回バックストレッチでは田中茂が松尾隆の内へ仕掛ける気配を見せたが、両者の間を割って伸びたのが桜木公和。2周目に捌かれた田中茂を逆転して2番手へ上がると、最終回3コーナーついに浜野翼の内へ切り込み敢行。付いて回っていた田中茂が再びイン飛び込もうとしたが、桜木と浜野翼はグリップ全開でなんとかしのいで先着ゴール。
桜木の前回Vは2022年3月の山陽ミッドナイト。この節は天候が不安定で、桜木は初日3着のあと晴雨取り混ぜて3日間を3連勝。今回も雨に連日見舞われるなか桜木は2着2回で優出すると、最終日も濡れたり半乾きになったりした走路変化に対応して最後は1着を勝ち取った。
文/鈴木
吉林直都が快速を見せつけ1級車で初V!
10線のスタート争いは鈴木辰が出だしは良かったが、チェンジを入れてからは吉林が伸びた。そのまま2周1コーナーで木部を捲ると、後続を引き離しにかかった。後ろでは栗原佳が石貝を交わし、吉林を追う態勢を整えたが、差を詰める前に鈴木圭にやられてしまう。鈴木圭は2番手に立てたものの、前を走る吉林との差は大きく2着が一杯だった。
吉林はハンデチャンスをしっかりとモノにした。上がりタイムも3・370をマークし、同期の栗原佳よりも数字が良かった。前節では栗原佳が完全優勝したが、今回は吉林。これからハンデは重くなっていくが、そうなったとしても十分通用しそうなセンスは感じられた。現在、浜松で不動のエースは鈴木圭だが、吉林や栗原佳が頭角を現してきているのでエースの座を脅かす存在になりそう。
シルクカップ5連覇めざす青山周平
大会初制覇した第44回から昨年の第47回まで『G1開場記念シルクカップ』を4連覇している青山周平。
スーパーハンデで戦った前回大会は初日1着のあと準決勝戦までの3走は勝てなかったが、決勝戦は10メートル前(通常の最重ハンデ)の永井大介と松尾啓史を叩いて出るスタートから、三浦康平→早川清太郎の逃げ態勢を5~6周回で切り崩し、ゴールでは後続に大差を付けて圧勝した。
第44回と46回は5戦5勝の完全V。第45回を制した2022年は年初のシルクカップ優勝を皮切りに6月まで伊勢崎6節連続Vと、大会との相性自体も良いし、2020年代は年頭にこの開催を好走してその1年の活躍につながっているケースが続いている。
高橋貢はシルクカップ通算7Vの実績を誇る。11月以降は2着・3着が多くなっている印象だが、大崩れが少ないのはエンジン状態が安定しているからこそ。
早川清太郎は2023年に続いて昨年も自身の年間ラストレースで優勝を飾った。2025年は2月下旬までSGを含むグレード開催に4連投する予定となっており、3度目のシルクカップ制覇を果たして今後への勢いを付けたいところだ。ちなみにこの大会は過去10年間に、第38回と44回を除く8度も優出している。
三浦康平は今年正月の川口を身体不良で早退したが、伊勢崎デイレースは先月『G2レジェンドカップ』決勝戦を池田政和と激闘のすえ準優勝。年末のSSフェスタは5走して2着1回、3着2回と好乗。前回シルクカップ決勝戦は先述したように逃げ粘って準優勝。第44回と45回大会も優出3着に健闘している。
黒川京介は昨年大みそかの『SGスーパースター王座決定戦』を「力が入りすぎてスタート空回りさせてしまった」が、前日のSSトライアル4走目では本走3.310秒という猛烈なタイムを計時。さらに年明け5日の川口デイレースは3日目に本走3.324秒、決勝戦は3.304秒という驚異的な時計で圧勝。今年の初優勝を遂げた。
夏場のナイター開催ではあるが、おととし・去年と『SGオートレースグランプリ』に連続で優出しており、伊勢崎走路への適性は年々上向いている感がある。今回は青山周の最大のライバル、逆転候補一番手に位置付けたい。
伊勢崎デイレースG2レジェンドカップは2023年に2度開催されて、1月は若井友和、12月は加賀谷建明が優勝。いずれも冬季の伊勢崎8周回に本走3.35~36秒の好タイムで勝っており、今大会もエンジンがマッチする可能性が大いにある。
その若井とともに昨年8月の伊勢崎ナイターSGオートレースグランプリに優出したのが佐藤摩弥と森本優佑。佐藤摩はこの年3度目のSGファイナリスト、森本は自身初めてのSG優出であり、年末のSSトライアル出場にもつながった。
中村雅人は昨年1月の伊勢崎デイレースに優出。10月には飯塚デイレース『G2オーバルチャンピオンカップ』に優勝、翌月の川口デイレース『SG日本選手権』にも優出しており、良い状態を長らくキープできている。
有吉辰也はSSトライアル4日目に他落をこうむってしまい翌日の王座決定戦は8着となったが、11月以降はデイレースで安定した走りを見せていたし、荒尾聡もSSトライアルで落車しながら最終日は0メートルオープン戦の6枠から好スタートを放って2着と好走したので、大きな悪影響がなさそうなのは今回に向けての好材料だ。そのレースで荒尾の逃げを終盤に捕えて勝利した松尾啓史は、SSフェスタの前はG2レジェンドカップと伊勢崎の一般開催に優出しているから、伊勢崎デイレースへの備えも既にできていそうだ。
この1月から36期生たちが1級車に乗り換わって早くも次々と好走している中、37期の浅倉樹良は2級車でグレードレースの大舞台に挑む。
過去1か月の推移は、まず浜松デイレース『G1スピード王決定戦』3日目の準々決勝戦をハイペースで独走して1着。鈴木圭を3着にくだす大金星を挙げて、グレードレースの準決勝戦に初めて進出した。12月中旬の伊勢崎デイレース最終日は、ハンデが20メートル後ろの丸山智史に大差をつけて勝利。そして年末の川口デイレースはSSシリーズ戦の方に出場し、初日から2着・3着・1着・準決勝戦3着と活躍。3日目までと比較してハンデが10メートル重くなった4日目準決勝戦は、最重ハンの10メートル前から序盤は逃げる展開を作り、山田真弘・森且行というSGホルダーに抜かれてからもゴールまで全く離されず喰い下がれたのだから、やはり能力は一級品だ。
今回も、活躍して準決勝戦まで進んだ場合は厳しいハンデ位置で戦うことになるだろうが、前述した3開催の全てで本走タイム3.38秒台をマークしており、2級車にして自身初のグレード優出をやってのけそうな雰囲気を漂わせている。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-6(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-17(29期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 S-34(28期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-4(25期)〕
若井 友和〔川口 S-8(25期)〕
中村 雅人〔川口 S-9(28期)〕
黒川 京介〔川口 S-10(33期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-11(31期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-13(26期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-14(27期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-19(24期)〕
文/鈴木