田中輝義が接戦を制して自身2度目のV!
水崎のみ試走タイムは悪かったが、それ以外はほとんど数字の差がなかった飯塚優勝戦。10線3車並びのスタートは最内の桜木が飛び出した。これに田中輝と中村颯が乗っていく形。20線3車も枠ナリの発進となった。
桜木は早々と水崎を交わし逃げに入った。田中輝も離されずに続き、一対一の態勢に持ち込む。後ろでは中村颯、高林、新村などが続いていたが、上位浮上の機会を図れないでいた。まず動きがあったのは5周3コーナー。2番手に付けていた田中輝が桜木のインに突っ込んだ。桜木は差し返しの態勢を作り、青旗すぎで田中輝のインに入って行ったが、2コーナーの立ち上がりで態勢を崩してしまう。田中輝は難なく先頭を再奪取し、後ろに付けていた新村が2番手に浮上した。桜木は結果的に3着まで番手を落としてしまった。
レース序盤から桜木の後ろにジカ付けしていた田中輝は落ち着いていた。エンジン的には明らかに桜木より強めだったが、仕掛けるタイミングを間違えないようにジックリと構えていた。そして、巡ってきたチャンス。田中輝は桜木に逆転されそうにもなったが、ここも冷静に対処できていた。田中輝は2022年5月以来、自身2度目となる優勝。近況は連を外しておらず、この流れはしばらく続きそうだ。
選手権へ大きく弾みつけた青山周平
自身の連勝記録13を3日目にクリアーし、14連勝で優勝戦へ進んだ青山周平。37期の佐藤智也が優出したため、本来なら50m後ろになる青山周だが、今回はさらに10m後ろのハンデで戦ってきた。試走もダントツの26秒と他を圧倒し、朝練落車でケガをした辰巳裕樹(5枠)が欠車となり7車立てとなった。オッズは青山周を中心に2連単は8-7、8-1、8-4、8-6の順。3連単は8-7-4と8-7-6がそれぞれ6倍、8-7-1が6.9倍だった。
佐藤智也の逃げで始まったがペース上がらず佐久間健光が番手取って捕える。そのとき青山周は早川清太郎を捌いており青旗前では佐久間を射程内に。そのまま最終3コーナーで計ったように佐久間に突っ込み先頭へ。佐久間に早川も肉薄し3車はほぼ差がなくゴールイン。青山周の優勝は決まったが、2着は写真判定へ。結果は同着だった。8-6-7は660円、8-7-6は320円 2連単は8-6 280円、8-7 110円。
青山周平はこのあと中1日で川口へ乗り込みSG第56回日本選手権へ。最大のライバルである鈴木圭一郎が保持する18連勝更新も視野に、ハンデなしの0mオープンでのガチ勝負。11月4日の最終日12R優勝戦で雌雄を決するのか、乞うご期待。
遠藤誠が決め手を発揮する!
イン抑えて走る水崎に桜木や田中輝が重なって走りそうで大混戦が想定される。しっかりとインを突いていける遠藤は、20線大外に置かれているが内枠勢をカマシて行く可能性十分。レース序盤で好位置に付け、混み合う前団を1車ずつ落ち着いて交わしていきそうだ。その遠藤の攻めが不発になると、前残りの目が出てくる。水崎がそのまま押し切るケースもありそうだが、10線から枠ナリ発進を決める桜木が道中でマーク差しを狙う。田中輝も枠ナリに出て行くと勝負圏内に入っていける。走りはムラな面ある新村だが、今節はエンジンが仕上がっており激走を見せるか。
◎ 7 遠藤誠
○ 2 桜木公和
△ 3 田中輝義
△ 1 水崎正二
▲ 6 新村嘉之
おすすめの買い目
7=2-136
穴なら 大駆けある新村に注意
6-1237
スタート位置
第1コーナー進入予想
長田恭徳が復活V
今年1月の伊勢崎G1シルクカップで落車して8か月の休養に入り、9月の山陽G1プレミアムカップで戦列復帰して今回で5節目。前節までの4節よりはるかに速いタイムを連発して2戦2勝で決勝戦に臨んだ長田恭徳が完全Vを成し遂げた。
車券のオッズは3連単の3ケタ配当が1つもないという、やや割れた人気に。それでも緒方浩一や藤岡一樹を僅差で抑えて3連単・2連単とも長田恭が1番人気に。
今節ハンデが10メートル前へ軽化した緒方が、0ハン2車並びの外枠から猛爆ダッシュしてすぐに大きくリードを拡げて逃げ、長田恭は0ハン内枠の好位置を生かせず苦しい展開になるかと見えたが、3周目に入ったあたりから緒方のアシが一杯になり後続との車間がみるみる詰まっていく。そして最終6周回3コーナーで長田恭が反撃の差しを決めて先頭に立ち、23年5月以来となる通算4度目の優勝ゴールへトップで飛び込んだ。序盤に藤岡を捲った角南一如も迫ってきたが、半車身ほどの差で緒方が2着に残った。
文/鈴木