青山周平がプレミアム初制覇へダッシュ!
飯塚オートで行われている特別GIプレミアムカップも優勝戦のメンバーが出揃った。ランク上位者から選出されるこの大会に相応しく、優勝戦はまさにオートレース界のトップ争い。この激戦を制するのは...。
今節は2日目に発走合図機の故障があり、手旗によるスタートのトラブルはあったものの、天候に関しては恵まれ、良走路で競争が展開されてきた。優出した中で、準決の上がり一番時計は青山周平の384。次いで荒尾聡が394。他はそこまで差のない数字。エンジンの仕上がりとしては青山が良い。
0Mオープンのスタート争いだが、2枠から永井大介が先行か、もしくは3枠の青山が飛び出すか。4枠から地元の荒尾のトップスタートもありえる。大外に置かれた鈴木圭一郎は先行までは厳しいが、1周バックストレッチではある程度の位置に付けてきそうだ。
当ブログでの本命には青山を推す。ここはトップスタートか2番手発進が望める。先行すればそのままスピードを活かして逃げ切り十分。2~3番手のスタートになっても早い段階で先頭に立ちそう。仮に後続にプレッシャーをかけられても、インコースをしっかりと抑えつつ車速を増す走りでトップゴールを切りそうだ。青山は今まで、この大会とは相性が良くなかったが、ここにきてようやくチャンスが訪れた。
対抗は永井。エンジン的に好調時の仕上がりとは言えないが、そこは豊富な経験でカバーできる。準決でも鈴木圭の強攻に対し、冷静に対処してみせた。これまで走ってきたレース数が違う。イレギュラーなレース展開になっても対応できる力を持っている。独走に入ってもペースが上がらないようなら、抜かせない走りにシフトチェンジができる。
3番手は鈴木圭。0Mオープンの大外では苦しくなるが、序盤で3番手~4番手の位置に付けられれば、8周回になることも考慮して猛烈に追い込んでこれるかもしれない。車の直線の行き方は悪くなさそうだった。そして荒尾。地元開催なのもあるかもしれないが、今節は気合が満点。3日目も良い走りを見せていたし、本来のスタートを決められれば優勝争いに加われる。最後に高橋貢。0Mオープンの最内でスタート後の位置取りに注目されるが、もしもトップ旋回を果たすようなことがあれば簡単には抜かせないだろう。若井友和、丹村飛竜、中村雅人の3者は、今回は劣勢とみるが、レース序盤の展開次第では見せ場を作れるかも。
◎青山周平
○永井大介
△鈴木圭一郎
△荒尾聡
▲高橋貢
ランク上位から集結・プレミアムカップが開幕!
出場する選考基準はランクの高い順からとなるプレミアムカップ。ある意味、一部のSGよりも厳しい戦いになる。現状は新型コロナウィルスの影響で無観客レースになっているが、選手たちはハイレベルの競争を披露し、オートレース業界を盛り上げるべく戦っている。地区別に有力選手を挙げていく。
まずは開催地区である飯塚。今期のランクトップは荒尾聡。前走の地元4日間開催では初日から全て1着の完全優勝を達成した。乗り手もエンジンも最高潮で、今回に向けて良い形で出場できる。その優勝戦には浦田信輔、久門徹、別府敬剛も乗っていた。浦田は厳しい展開で6着に終わったが、その前の伊勢崎GIIでは準優勝していたように、近況のリズムは悪くない。久門、別府もA級ながら奮闘している様子。他では有吉辰也がまずまず好調。スタート力があるので、今回のようなレース向きと言えるだろう。
次に全国ランク1位の鈴木圭一郎がいる浜松地区。その鈴木圭は前走の地元で優出3着。試走タイムがしっかり出ていたようにエンジン面は好調の部類だ。この大会2度目の優勝を目指す。佐藤貴也、金子大輔の29期コンビも近況の経過はそこそこ良い。佐藤貴は鋭いダッシュからの速攻に、金子はじっくりと腰を据えた走りに期待。渡辺篤は現在、連続優出中。中村友和もスピードある走りを展開中。木村武之も本来の動きが戻りつつある。
伊勢崎地区は好調者が多い。来期から全国ランク1位が決まっている青山周平は、前走の山陽GIIでは準決3着で優出できなかったが、エンジン面は高いレベルにある。意外にも青山はこのタイトルとは無縁。今回こそ初めての栄冠を掴むか。高橋貢と新井恵匠が優勝後での参戦。高橋貢は前走の地元GIIレジェンドカップで存在感を示した。その走りは今回のプレミアムカップでも楽しみな内容だった。新井恵は山陽ミッドナイト4日間開催で完全優勝。今回に弾みがついた。内山高秀は地元GIIで優出しての参戦。早川清太郎はエンジン的に戦えるレベルにあり、レース後半の追い込みに注目。
川口地区も楽しみな選手は多い。中村雅人の調子が上がってきた。前走の浜松一般開催では準優勝。その前の浜松でも優出していた。永井大介は前走の伊勢崎GIIで優出。優勝戦は5着だったが、上がりタイムは368をマーク。エンジンは上昇している。同じ優勝戦には池田政和と森且行も乗っていた。池田は4着。しかし、シリーズ中に3勝を挙げているし、今年は伊勢崎でGIを制すなど動きは活発。森も得意の冬場で結果を出している。大木光と平田雅崇は、前走が今回と同じ飯塚で優勝戦まで進出していた。セッティング的にアドバンテージがある。佐藤摩弥は前々走の山陽GIIで優勝するなど好調の波に乗れている。また、加賀谷建明は前走の浜松一般開催で優勝しての参戦。
山陽地区は佐々木啓に大注目。長らくエンジンが高位で推移しており、成績の面でも安定そのもの。前走の伊勢崎GIIでは準決3着だったものの、シリーズを通して全て車券に絡めていた。今回もスタートさえそれなりにこなせれば、上位争いに加わってこれる。ランク的に上位なのは松尾啓史。しっかりとした捌きがある同選手は、エンジンが並にさえなれば混戦を突破してくる。丹村飛竜は機力に左右されやすい面はあるが、試走タイムが出れば強豪を脅かす存在になれる。A級では緒方浩一が前走の飯塚一般開催で優勝。そのままの勢いで今回も激走あるか。角南一如や丸山智史なども前走の地元ミッドナイトでスピードが出ていた。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-6(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-10(26期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-5(29期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
中村 雅人〔川口 S-3(28期)〕
永井 大介〔川口 S-9(25期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-4(26期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-23(29期)〕
ABツイントーナメントが開幕!
今節の伊勢崎オートは直後にプレミアムカップが控えている関係で、S級選手やA級の上位選手は不在。A級中堅以下とB級による戦いになるのだが、A級とB級に分かれて勝ち上がり、それぞれの優勝戦を設けている。ひとつの開催で2度楽しめる仕様。どのようなレースが繰り広げられるのか。
まずはA級。出場する中で地元のランクトップは伊藤正真。近況の成績はパッとしないが、33期の伊藤正真はまだまだ成長の余地を大いに残している。1走ごとのパワーアップが見込まれる。ランク次位は金山周平。前走は浜松4日間開催でソコソコの成績だった。デビューしてからずっと速攻派で鳴らしていたが、そのスタイルは今も不変。スタートから鋭い飛び出しを見せてくれる。近況、調子がいいのは鈴木将光。前走となる浜松3日間開催で優出していたし、その前の地元でも優出し3着に入っていた。大きなコース取りでスピードに乗せることが上手な選手だ。同様の走りを見せるのは大月渉。成績にはムラがあるが、つぼにはまった時のパワーは、今回の中では上位級。
外来A級では高林亮に注目。スピードのある選手で、前走の地元でもしっかりと優出していた。冬場の食い付く走路で持ち味を出せる。同様のスピードを誇っているのは浜松の鈴木健吾。以前は捌きに課題を残していたが、同格か格下相手ならすんなり交わして行けるようになっている。下平佳輝は前走が今回と同じ伊勢崎でGIIに出場していた。ここでは後半3日間が全て2着。いい流れで当地連続参戦ができる。
B級は岡本信一が好調。前走の浜松では初日から連勝を決めて優出。その前も浜松で走っていたが、ここでも優勝戦まで進出していた。底力では谷川一貴が断トツ。元々はA級上位にランクされていた選手。以前ほど差しにキレはないが、それでも今回のB級選手の中では腕が違う。後方から車群を縫って上位に進出しそうだ。
他ではインを抑えての渋太さがある宮地朗や杉本雅彦、独走に入るとペースが上がる小田雄一朗、内田利彦、北爪勝義。スタートは不安あるが、インからインの攻めで巻き返してこれる岩永清文などに注目。また新人34期も多く参戦する。この中で力量が突き抜けているのは上和田拓海。
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主な出場予定選手
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伊藤 正真〔伊勢崎 A-70(33期)〕
金山 周平〔伊勢崎 A-72(27期)〕
鈴木 将光〔伊勢崎 A-77(27期)〕
大月 渉〔伊勢崎 A-81(31期)〕
鈴木 健吾〔浜松 A-89(28期)〕
高林 亮〔飯塚 A-103(27期)〕
岡本 信一〔山陽 B-15(22期)〕
谷川 一貴〔伊勢崎 B-97(23期)〕
活発な動きが戻ってきた浦田信輔が中心!
今月は5節ある飯塚オートの第二弾。この直後に当地でプレミアムカップが控えており、今回出場する選手にとってはセッティング的にアドバンテージを作れる。次節に向けて弾みをつけたい選手は多い。
今回の地元大将格は浦田信輔。前走は伊勢崎GIIで、初日から安定感ある走りを見せ優出。優勝戦でも好枠をしっかり活かして準優勝を決めてみせた。シリーズを通してオール連対は、良い時の浦田らしい成績と言える。同じ地元では弟分の桝崎陽介がまずまず好調。前走となる地元4日間開催で優出していた。優勝戦は8着だったが、エンジン自体は中堅上位はありそうだった。その同期の滝下隼平も前走は地元4日間開催。ここでは初日8着で早々と予選モレとなったが、そこからは2連勝。スピードある走りができていた。
伊勢崎の三浦康平がそこそこ好調。前走の地元アフター6ナイターは準決3着だったが、シリーズ通して全て車券に絡めていた。その前の地元開催では優勝戦まで進み3着。流れとしては悪くない。伊勢崎からは田中賢もS級として参加。前走は山陽GIIだったが、エンジン状態はイマイチだった。
山陽からS級としての参戦は松尾啓史と岩崎亮一。両者とも前走は伊勢崎GIIだった。ここでは岩崎が優勝戦まで進み3着。それもシリーズ通して全て車券に絡む活躍。エンジンがよく折り合っていた。松尾は初日こそ白星を挙げたが、その後はやや失速。着はイマイチだったが、エンジンの方は試走タイムが出ていたように悪くはなかった。
川口からのS級は3者の予定。山田達也はまずまずの仕上がりで、レース後半の伸びが冴えている。同期の大木光は以前の好調をキープできていない。近況はイン攻めに迫力を欠いており、車群が密集していても割っていけない。エンジン自体は崩れていないので、乗り手の方でリズムを取り戻したい。平田雅崇は前走が山陽ミッドナイトだった。初日から着をまとめて優出。優勝戦は6着だったが、悪くない流れで今回に乗り込める。
A級では片岡賢児が前走の伊勢崎GIIで良い走りを見せていた。久門徹は前走の伊勢崎GIIで2日目にフライング。しかし、5走して全て車券に絡めていたようにエンジン状態は悪くない。また東小野正道も前走の伊勢崎GIIでは、準決の8着以外全て車券に絡めていた。若手では町田龍駿が少しずつ成長の兆しが出ている。
B級では新人の川口裕司に注目。デビューしてからこれまで14勝を挙げているだけでなく2着も13本。2連対率は約50%をマークし、新人の中では高い連対率を誇っている。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-16(23期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-45(28期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-4(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-43(25期)〕
山田 達也〔川口 S-12(28期)〕
大木 光〔川口 S-21(28期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 S-35(28期)〕
田中 賢〔伊勢崎 S-37(29期)〕
高橋貢が2年連続でレジェンドの称号を手にした!
伊勢崎オートで行われていたGIIレジェンドカップは、地元の22期・高橋貢が昨年に続き優勝を決めた。試走一番時計タイで、見事に地元ファンの期待に応えてみせた。
試走タイムは高橋貢と池田政和が29で一番時計。ついで浦田信輔と森且行が31、岩崎亮一と永井大介が32、内山高秀が33、五所淳が一番悪くて35だった。
0Mオープンで肝心のスタート争いは、5枠の岩崎が1コーナーをトップ旋回。まずは逃げ態勢を作った。これに最内の浦田が続き、高橋貢が3番手に付けた。
ペースを上げたかった岩崎だが、早々と浦田に差し込まれてしまう。高橋貢もすかさず岩崎を捲っていく。先頭に立った浦田だったが、エンジン力が勝った高橋貢が難なく捌いていく。このあとは態勢が変わることなく高橋貢が先頭ゴール。浦田が準優勝。岩崎が3番手入線を果たした。4番手以降では池田と永井が競り合う形。内山、森、五所は見せ場を作ることができなかった。
高橋貢は改めてその強さを示した。優出したメンバーの中では最も古い22期ではあったが、試走はしっかりと一番時計。地元走路での利があるとはいえ、エンジンをきっちりを仕上げてみせた。レース運びも実に落ち着いたもの。スタートで遅れずに出られた点も流石だし、その後も前を走る2車の動向を余裕を持って見ていられた。仕掛けどころを探りながらチャンスがあれば素早く攻める。交わせるタイミングなら迷いなく車を進めていく。今回は26期以前の選手による戦いだったが、そういった縛りがない、全ての選手が参加する大会でも存在感を見せ続けていけるだろう。