3日間のミッドナイト短期決戦!
ここ最近は飯塚ミッドナイトの開催日程が詰まっている。3月の終わりにミッドナイト王者決定戦が行われると、4月4日からもミッドナイト4日間開催。そして今回も19日から3日間の短期決戦が行われる。
地元の大将格・浦田信輔は前走が山陽GIだった。初日に1着を取ったもののその後は厳しいレースを強いられてしまった。準決は重走路で惨敗。最終日も追い込み届かず4着と、イマイチな結果に終わってしまった。走路温度が上昇し、滑る走路に苦しんでいたが、今回はミッドナイト開催。走路温度が下がる時間帯でのレースで、持ち味の追い込みに期待したい。
弟分の田中茂も前走は山陽GIだった。田中も浦田と同様に、納得いく走りができなかった。飯塚S級は他に鐘ヶ江将平と東小野正道も今回参戦。2人とも前走の浜松では凡走続きだった。今回は地元に帰り、しっかりと整備で立て直してくるか。
外来S級の注目株は青山周平と木村武之。青山の前走は山陽の特別GIプレミアムカップだった。ここでは5日間のシリーズで勝ち星こそなかったが、準決2着で優勝戦までは進んでいた。飯塚走路との相性は悪くないので、連続優出してくる可能性は高い。木村は前走の地元4日間開催では優出し4着。予選準決の3日間は1着2本を含むオール連対で通過していた。その前のミッドナイトでも優出しており、今回の時間帯にも対応できる。
S級は他に田中賢と藤岡一樹が参戦予定。どちらも近況はイマイチだが、スピードが出やすいミッドナイト開催なら活躍の場を見出せるかも。
A級では平田雅崇が、地元で久々に優勝を決めてきた。飯塚はかつて所属していた勝手の分かる走路。川口で優勝した時は最重ハンの10M前に置かれていたが、今回は再び最重ハンに戻ることは必至。この位置でどれだけ戦えるかがポイントになりそう。平田が優勝したレースに乗っていたのは中尾貴志。中尾は長い間、軽いスランプに入っており、約10ヶ月ぶりの優出だった。これを機に以前のスピードを取り戻したいところ。
他では落合淳と岡松忠が前走の山陽GIで良い走りを見せていた。浜松の藤波直也と小林頼介も地元開催で悪くない動きを示していた。
B級では独走力ある松永幸二や、ハンデ位置を生かして粘り強い走りをする縫田雅一の絡みに注意したい。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-10(23期)〕
田中 茂〔飯塚 S-25(26期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-30(31期)〕
東小野 正道〔飯塚 S-47(25期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
田中 賢〔伊勢崎 S-46(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-7(26期)〕
藤岡 一樹〔山陽 S-38(29期)〕
川口VS西日本勢の様相!
今回は川口S級が数多く参戦予定。対する外来S級は伊勢崎から早川清太郎が参戦するが、他のS級は山陽や飯塚など西日本勢が中心。外来勢に優勝されがちな川口オートだが、果たして今回は地元の牙城を守れるのか。
今期から大幅にランクアップし、全国13位に付けているのは斎藤撤二。デビューから数年は厳しい状況が続いたが、努力を重ねて今の実力を手に入れた。スタートにまだ課題を残すものの、レース道中の攻めは迫力を増してきている。重走路も苦にしないのは大きな魅力だ。前走の飯塚ミッドナイトではしっかりと優出していた。その同期の若井友和は今期の全国ランクが15位。前走の地元開催で優出し6着。優勝戦までの3走は全て連対しており、エンジン状態は悪くない。前走が地元だった森且行、五十嵐一夫もエンジン的には戦える位置にある。
山陽のGIに行っていた川口S級は池田政和と大木光、それに山田達也と中野憲人。このシリーズでは軽ハン勢の活躍が目立ち、最重ハンから追って行くこの4者は苦労した。ただし、地元に帰ればいつもの走りが戻ってくるので、山陽での動きは気にしなくてもいいか。
早川清太郎は前走も川口だった。この時は3日間の開催で完全Vを決めた。優勝戦では永井大介と篠原睦が落車するアクシデントがあり、展開的には有利になったが、そういったチャンスをしっかりモノにするのは一流の証。その時とは多少、気候も変わっているが川口連続参戦の強みは大きい。
飯塚の荒尾聡も好調が続いている。地元のミッドナイトで完全Vを達成すると、その後の山陽GIでも優出していた。これで現在5連続優出中。昨年末からエンジンも乗り手も良いリズムが続いている。篠原睦は先述のとおり川口の優勝戦で落車したが、その後の地元ミッドナイトではオール連対で優勝しており、エンジン面や乗り手の不安を払拭していた。落車したとはいえ、川口でも予選中はいい動きを見せていたので、今回も優勝戦まで進んでくる可能性は高い。有吉辰也も上昇中。地元ミッドナイトで優出した後の山陽GIでは、優勝戦でトップスタートを決めて逃げ切り。久しぶりとなる記念優勝を飾ってきた。飯塚S級では岩見貴史がエンジン的には並といったところ。
山陽S級は前走が地元のGIだったが、思うような走りができる選手はいなかった。その中でも岩崎亮一はある程度の戦いはできていた。ただ、松尾啓史もエンジンさえ並になれば、正確無比な仕掛けで上位に進出できるハズ。西村龍太郎もS級に復帰した勢いでリズムを掴みたい。
A級では早船歩、森谷隼人、佐藤裕児あたりが元気一杯。地元のGIで活躍した山陽の丸山智史、松井大和、山下知秀といったところも警戒したい存在。今期からA級落ちとなってしまった岡部聡、浜野淳は、このままズルズルといかず、どこかで奮起を誓いたいところ。
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主な出場予定選手
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斎藤 撤二〔川口 S-13(25期)〕
若井 友和〔川口 S-15(25期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-8(29期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-17(26期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-34(25期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-23(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-27(25期)〕
有吉辰也が約6年ぶりに記念レース制覇!
山陽で行われていた第24回GI平成チャンピオンカップは、飯塚の有吉辰也が制した。0オープンの優勝戦でトップスタートを切り、最後まで後続に抜かせない走りで逃げ切った。記念タイトルから遠ざかっていた有吉は、これが約6年ぶりの栄冠となった。
試走タイム1番時計は佐々木啓と西原智昭で30。次いで、丹村飛竜と有吉辰也、角南一如、佐藤貴也が32。中村雅人と荒尾聡が33と、数字を落とした。
トップスタートは有吉。これに佐藤が乗って出る。スタート行くと思われていた荒尾は、むしろ外の西原に被されてしまう形。最内の丹村も行き切れず、当ブログ本命の中村は完全にへこんでしまい最後方からのレースになってしまう。
まずは有吉の逃げ。ハイペースというほどではないが、しっかりとコースを外さずに回っている。2番手は佐藤が走っていたが、佐々木が徐々に番手を上げ、ついに佐藤をも交わしてしまう。ただし、佐々木は有吉を仕掛けるまではいけず、むしろ荒尾や佐藤を交わしてきた西原にやられてしまう。そこから西原は有吉との差を詰めにかかる。周回ごとに差はつまったが、最終的には有吉がトップでゴール線を通過。優勝を決めた。
有吉は2013年9月の落車で長期欠場を余儀なくされた。翌年の4月には復帰できたが、同じ月に再び落車。7月に復帰も、翌年1月にも落車。これらの事があったからかどうかは分からないが、記念レースの優勝からは縁が遠く なってしまっていた。しかし、ここに来て復活のV。今回の優勝戦メンバーでトップスタートを切れたことは大きな収穫。かつては「カミソリスタート」の異名と共にSG連続優出記録を19に延ばすなど大活躍を見せていた。今回の優勝を契機に再び、「速攻逃げ切りの有吉」を見せ続けてもらいたい。
今回は3日間の短期決戦!
新年度1発目となる前回の浜松4日間開催は、鈴木圭一郎の完全優勝で幕を閉じたが、その鈴木圭は直前の山陽記念に出場しているため今回は不在。参加するS級選手が7名程度とやや寂しい布陣だが、A級やB級の中にも優勝を狙える選手がいるので、楽しみは尽きない。
鈴木圭に代わり地元の中心的存在になるのは金子大輔。前走も地元でシッカリと優出。優勝戦は5着だったが、予選道中は金子らしい追い込みが決まっており、エンジン的には十分戦える状態にある。今回出場する中では最も技量があり、エンジンも高いレベルにあるので、どれだけ厳しいレース展開が続こうとも優勝候補の筆頭に挙げられる。その金子と共に地元を守るS級は伊藤信夫。前走は川口4日間開催で、優勝戦までは進めなかったが、初日に試走29を出すなどエンジン面はマズマズ。今回のメンバーなら優出はノルマと言える。
外来S級は伊勢崎勢に注目。吉原恭佑は前走の山陽プレミアムカップでは準決3着で優出はならなかったが、5日間のシリーズで1着2本を含むオール3着以内の結果。走力の上昇と共に、成績が安定してきている。新井恵匠は前走の飯塚ミッドナイトで優出し3着。アグレッシブな走りを連発している。今回は昼間のレースになり、エンジンを折り合わせられるかが大きなポイント。田村治郎は前走の山陽プレミアムで初日に白星。その後は失速してしまったが、ちょっとした事で再び良くなる可能性は十分ある。
他に外来S級は川口の佐藤裕二と飯塚の桝崎陽介が参戦。佐藤は前走の地元4日間開催では、準決に5着を取ってしまったが、それ以外の3走は全て1着。厳しいイン攻めが決まっていた。桝崎も前走は川口だった。最終日に1着を取っているが、全体としては不本意なシリーズとなってしまった。今回は巻き返しに期待したい。
A級では松山茂靖と岡谷美由紀が、前走の地元開催で優出。岡谷は最重ハンの10M前でも通用するようになってきている。
外来A級では竹内正浩が前走の地元開催のAB選手権で優勝。S級がいない開催だったが3日間全てで1着を取る快進撃。弟子の田崎萌に頼もしい姿を見せることができた。他では飯塚勢が層が厚い印象。S級にランクされていてもおかしくない滝下隼平、別府敬剛、久門徹らが襲来。高林亮、牧瀬嘉葵らもスピードある走りを披露している。また、今期から新人・中村杏亮がA級にランクイン。前走の川口では試走35を出すなど大器の片鱗を見せている。
B級は主に新人の話題となる。今回は川口から泉田修佑と稲川聖也、伊勢崎から田崎萌と高橋絵莉子、飯塚から堂免沙弥が参戦。結果を出しているのは川口の2人。田崎は今年初頭の開催で落車し長期欠場を余儀なくされた。今回はその復帰戦。地元の新人は花田一輝がやや抜け出た印象。金田悠伽も1着回数が増えており今後が楽しみ。
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主な出場予定選手
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金子 大輔〔浜松 S-5(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-20(24期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-12(32期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-14(30期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-43(30期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-19(24期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-37(28期)〕
松山 茂靖〔浜松 A-2(26期)〕
中村雅人が久々に記念レース制覇を目指す!
好天の下、行われてきたGI第24回平成チャンピオンカップだが、準決の日はあいにくの重走路になってしまった。それでも準決は全て最重ハンで決着し、優勝戦は0オープンとなった。
準決突破の8人の中で、恵みの雨となった選手は特になく、予選中も良走路でそれなりの成績を残してきた面々。機力に関しては、大きく突き抜けた存在はない。この8人でエンジン評価を付けるなら、荒尾聡と角南一如が予選中に上がり39を出しており上位。次いで、中村雅人、西原智昭が40をマークしている。佐々木啓、有吉辰也、丹村飛竜の3者が41を出しており、佐藤貴也が唯一42が最高時計と数字を落としているが、大きな差はないと言える。
0オープン戦でポイントになるのはスタート。単純なスタート力で言えば、やはり荒尾が一つ抜きん出ている。ただし、7枠からの発進で、どこまで好位置を奪えるかは疑問。内から有吉や中村が突っ張って出る可能性も否定できない。佐藤もスタートに関しては自信を持っている。
当ブログでは荒尾の先行としておく。この荒尾がどこまでペースを上げてくるか。今節は上がり39を出しているので、それなりにペースは上がりそう。以前は不安視されていたレース後半の伸びも、近況ではだいぶ改善されて記念レースでも快走が目立っている。荒尾の押し切りも十分だ。
ただし、当ブログでの本命には中村を推す。2枠の好位置なら、ある程度のスタートを切ってきそうだ。荒尾を張ってトップスタートなら、そのまま逃げ切る。そうでなくても2~3番手に出れれば、パンチ力ある追い込みで首位に浮上してきそうだ。記念の優勝戦で2周延び、8周戦になるのは中村にとって大きな好材料となる。冷静な捌きで次々と番手を上げてくる。
対抗は荒尾。やはり0オープン戦でのスタート力は魅力。今節はエンジンも悪くないので、トップスタートを決めて後続が競り合うような展開になれば逃げ切れそう。3番手には佐藤を挙げる。佐藤もスタート力はある方なので、序盤で好位置に付けてくる可能性が高い。近年は進境著しいイン走法で、見せ場を作ってくる。同様にスタート力で有吉も怖い存在。全盛期ほどの切れ味はないといっても、抜かれづらい走りはまだまだ健在で、後続を翻弄しての粘り込がある。最後に丹村。最内からのレースで、スタート包まれる恐れはあるが、逆に外枠勢を張って行けるようなら一気に優勝争いに参加できる。
◎中村雅人
○荒尾聡
△佐藤貴也
△有吉辰也
▲丹村飛竜