浜松勢に勢いがあり、地元勢はやや手薄!
今回は地元の総大将・浦田信輔は不在で、荒尾聡が留守をあずかる形。そこへ田中茂や鐘ヶ江将平、桝崎陽介、岩見貴史らの地元S級陣が脇を固め、襲来してくる外来勢を迎え撃つ。対する外来勢は、全国ランク1位の鈴木圭一郎をはじめ、早川清太郎や人見剛志、加賀谷建明など強力なメンバー。どのようなシリーズになるのか。
今回地元のランクトップは荒尾聡。昨年末のスーパースター王座決定戦を制してから好調が続いていたが、前走の浜松GIでやや変調。8連勝で迎えた3日目の最終予選で2着。そして準決ではまさかの7着。最終日も連に絡むことができず、それまでの勢いは失われてしまった形。ただし、整備には熱心に取り組む方なので、再び快進撃を開始すべく、立て直しのシリーズになるかも。
地元2番手となる田中茂も前走は浜松GI。ここでは1着を取ることができず、不本意な成績に終わったが、連日30を切る試走タイムをマークしていたのでそれほどエンンジンは心配ないか。鐘ヶ江は前走の地元では準決5着で優出できなかったが、予選2日間は試走28が出ていたので状態としてはマズマズ。岩見は前走の地元で優出。優勝戦は降雪のため競走ができなかった。それでも優出できたのだから乗り手のリズムは悪くない。桝崎陽介は、もう一つといったところか。
外来の注目は、もちろん鈴木圭一郎。前走は地元のGIで、初日から4連勝で優出。優勝戦は6着に終わったが、これは展開的なモノでエンジン面は悪くはないだろう。今回も順当に行けば優勝戦までは進めそう。同じく浜松GIの優勝戦に乗ったのが渡辺篤。こちらは優勝戦も展開がよく、準優勝の結果になった。シリーズを通して3勝を挙げており、エンジンも乗り手も好調だ。浜松からは中村友和もS級として参戦。スピード面は申し分ないのだが、課題のスタートが散発傾向で、良かったり悪かったりだ。
伊勢崎からは早川清太郎と田村治郎がS級として参戦。どちらも前走は浜松GI。早川は準決3着で惜しくも優出はならなかったが、エンジン的には中の上はありそうな印象。田村は2日目に反則してしまい、当分無理な攻めはできないが、エンジンの方は並以下ではない。
他にS級は山陽から人見剛志と丹村飛竜。川口から加賀谷建明だ。人見は地元のGIIで優出すると、その後の川口3日間開催でも優出し4着。いい流れできている。同じく川口で優出したのが加賀谷。初日から連勝だったが、優勝戦ではフライングをしてしまうと、レース中にも反則をしてしまい、スタートも道中の攻めも無理はできない状態。丹村は前走の飯塚で優出。優勝戦は降雪のため競走はできなかったが、予選3日間は全て車券に絡めていたので状態は悪くない。
A級では川口で優出した稲原良太郎や、復調ムードが出てきた藤川幸宏、山浦博幸あたりに注目したい。また、今回の初日の12Rは「夢のイケメンレース」という企画レースが行われる。オートレース業界きってのイケメンが、レースでガチのバトルを繰り広げる。こちらもお楽しみに。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-9(27期)〕
田中 茂〔飯塚 S-20(26期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-33(31期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-45(29期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-30(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
人見 剛志〔山陽 S-7(28期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-44(27期)〕
松尾啓史が2度目のGI制覇!
浜松で行なわれていたGI第59回スピード王決定戦は、山陽26期・松尾啓史が強烈な追い込みで優勝した。松尾は2006年に地元のGIスピード王決定戦を制して以来、2度目の記念制覇となった。
走路が冷え込んだこともあり、各車が試走タイムから強烈な数値をマークしていた。優勝した松尾が一番時計の24。鈴木圭一郎が26。渡辺篤、伊藤信夫、青山周平が27。佐藤貴也が28。池田政和が29。桜井晴光が31だった。
レース展開は、まず0ハンの桜井が逃げに入る。10線はほぼ枠ナリ発進だが、池田が少しヘコみ、佐藤と松尾が好位に付ける。序盤から大きなコース取りでペースを上げていた桜井だが、ひと滑りした隙を渡辺につけ込まれる。すぐさま桜井は逆転の差しを狙うが入りきれず後退。今度は渡辺が先頭でペースを作り始めた。ここに伊藤がピタリと追走する。松尾は佐藤と桜井を交わし3番手まで浮上。逃げる渡辺に伊藤が重なる形で、松尾は攻略の糸口を見い出せないでいたが、2車の間隔が少し開くと、まずは伊藤のインに突っ込んだ。2番手に立った松尾は最終周回の3コーナーで渡辺のインに車を叩き込み先頭を奪取。そのままゴールを迎えた。一番人気だった鈴木圭は序盤で好位を奪えず、最後まで厳しいレース展開になってしまった。青山も同様に上位進出の機会がなかった。
松尾はこれまで記念はGIの1勝のみだった。SGでは3位に入ったり、記念レースで優勝戦まで進む機会は何度もあったが、優勝までは行けないことが多かった。本人も自覚しているように、スタートの安定感がないことが一番の要因。また、大事な場面でドドドが来てしまい、思うような走りができないことも多かった。しかし、今回はスタートでマズマズの位置に付けられたのに加え、ドドドも全くなかったようだ。条件さえ整えば、GIでもSGでもグレードを問わず活躍できる腕を持っている。記者の間でも、松尾の捌きには定評がある。中堅の域に入りつつある26期だが、まだまだ記念タイトルを積み重ねられる底力の持ち主だ。
高橋貢が存在感を示しそうなシリーズ!
約3週間ぶりの開催となる伊勢崎オート。前回の4日間開催は降雪のため準決と優勝戦の日は中止になってしまった。最近では飯塚や山陽でも降雪のため開催中止になる日があった。今年は天候が不安定だが、今節こそ優勝戦を見たいものだ。
前回の伊勢崎の優勝戦で、競争ができず悔しい思いをしたのは高橋貢と西原智昭。高橋は初日から連勝と調子が良かった。2日目には試走27を出すなどエンジン面は好調。前々走のSG優出からのいい流れは保てている。今回も優出はノルマと言え、今年の初優勝へ向けて気合満点で臨むハズ。もう一人の西原もエンジンは堅調。高橋貢と同様、伊勢崎の優勝戦は競争ができなかった。そして、その後の飯塚でも優勝戦まで進出した。ここでも不運なことに優勝戦が降雪のため競争中止。西原は2節連続で優出していながら、その両方ともレースができていない。このウップンを今回にぶつけたいところ。
地元伊勢崎のS級は他に3人参戦予定。新井恵匠は前走の飯塚で優出。ここでは西原と同じく優勝戦を走ることはできなかった。ただ、前々走の山陽GIIでの準優勝からの好調は保てている様子。今年に入ってからは3節を消化し、全てで優勝戦まで進んでいる。そろそろ優勝の2文字が欲しい。吉原恭佑は前走の山陽GIIで見事優出。雨の優勝戦でも3着に入る健闘を見せていた。予選道中でも2勝を挙げており、エンジンの良さが窺える。内山高秀は前走の飯塚では優勝戦まで進めなかった。しかし、エンジン的にはある程度の位置にあり十分戦えそう。
外来のS級は山陽のみ。岩崎亮一、岡松忠、浜野淳の3者で、いずれも近況は好調。岩崎は前走の浜松で準決2着だったが、この開催は準決1着のみが優出の条件で、優勝戦までは進めなかった。ただ、初日に1着を取っていたように復調の兆しが出ている。浜野も前走は浜松だった。準決2着で優勝戦に行けなかったが、それ以外の2走はともに1着。試走も30を切る数字をマークしており、エンジン面は好調。岡松は前走が川口。成績がまとまっており、エンジンは堅調といったところ。
A級では鈴木聡太の気配が良い。鈴木聡は前走の川口で内線突破の反則をしてしまったが、エンジン面に関しては好調が続いている。また、山陽の藤岡一樹はS級並のスピードの持ち主。B級では山中充智が長欠明けから8節を消化し、ようやく本来の走りが戻ってきた。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-22(30期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-23(26期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-24(28期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-39(32期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-25(25期)〕
岡松 忠〔山陽 S-41(17期)〕
浜野 淳〔山陽 S-47(24期)〕
鈴木圭一郎にとって相手が軽いか!
浜松で行われているGI第59回スピード王決定戦も優勝戦の日を迎えた。準決では永井大介や荒尾聡、木村武之、金子大輔、早川清太郎などが敗れる波乱があり、優勝戦はSGのような顔ぶれとはならなかった。しかしその中でも、鈴木圭一郎は全国ランク1位として、しっかり準決を1着で通過していた。
桜井晴光が優出したこともあって、優勝戦はハンデ戦になった。0M単騎に桜井。10Mは内から渡辺篤、伊藤信夫、池田政和、佐藤貴也、松尾啓史、青山周平、鈴木圭の順。
スタート争いだが、まず0ハンの桜井は後ろに叩かれることはないだろう。10Mは、ほぼ枠ナリ。渡辺の先行に伊藤が続く。乱れるとしたら佐藤貴、青山、鈴木圭あたりがダッシュ決めてくる可能性があることか。
レース序盤は桜井が引っ張る展開。どこまでペースを上げられるかによって10線勢の動向も変わってくる。前節からエンジンは絶好調で、今節も上がり37近辺を出している。優勝戦では更に一つくらいタイムを上げてくる可能性もある。それを追う10線勢は楽ではない。ただし、今節のタイム比較で言えば伊藤信や鈴木圭なら届く公算。
強豪の多くが準決で敗れてしまっている状況なら、鈴木圭にとって追い込みもそこまで厳しくないとみた。スタートでも8番手からのレースになる可能性は少なく、5~6番手には出て行きそう。そこからは8周戦になるのを好材料に1車ずつ捌いていきそう。初日から4連勝の勢いに乗って完全優勝を決めそうだ。そこで当ブログでの本命には鈴木圭を推す。
相手は桜井。記念の優勝戦で一人だけ0ハンに置かれているのは大きな魅力。また、桜井の走法は後ろをブロックするのではなく、大きなコースを走ってペースを上げられるタイプ。更に、現状のエンジンの仕上がりは絶好調。10線勢が競り合うような格好になれば優勝まで見えてくる。桜井はこれまで2度、GIを制しているが、その2回とも強豪が10線に数車並んだ状態で、本人は0ハンからのレースだった。今回とハンデ構成が似ており、全く軽視できない存在だ。
その次は伊藤信と渡辺。準決では10線が多く並んだレースが多かったが、外枠勢はほとんど苦戦していた。これだけのメンバーだと10線の内枠の有利度はかなり高い。この優勝戦では枠の利を生かして好展開を作れそう。伊藤信に関してはスピードも出ているので、早めに桜井を交わせるようならチャンス倍増。最後に青山。底力を考えれば優勝も十分考えられるが、今節の仕上がりはそこまで良くなく、更に枠的にも苦戦が想定される。それをいい意味で裏切る好スタートを切りたいところ。もちろん佐藤貴や池田も、序盤の位置取り次第では一気に怖い存在になる。道中伸びる松尾はスタート面での不安が払拭しきれていない。
◎鈴木圭一郎
○桜井晴光
△伊藤信夫
△渡辺篤
▲青山周平
今年初のミッドナイト開催!
2018年に入り初めてのミッドナイト開催が飯塚オートで行なわれる。昼間でさえ極寒のこの時期、ミッドナイトレースの時間帯は走路温度が相当下がることが想定される。そのため、これまでにないスピードバトルが展開されそう。更に今回の3日間は、昼間に浜松でGIが行なわれており、昼も夜もオートレースを楽しめるという2段構造になっている。オートレースの世界に存分に浸ってみたい。
今回出場するS級選手は2人のみ。地元飯塚の篠原睦と川口の佐藤裕二だ。篠原は今年これまで3節を消化し、全て飯塚での競走となっている。初めのSGでは優勝戦まで行けなかったが、シリーズを通して成績はまとまっていた。次の4日間の一般開催ではキッチリと優出。その次の4日間開催では準決3着で優出はならなかった。しかし、ここまでで大きな着を取ることはなく、篠原らしい安定感を保ってエンジン状態は推移している。今回もメンバー的に中心になる。よほどの事がない限りは優勝戦まで進んできそうだ。
もう一人のS級、佐藤裕二は前走が浜松3日間開催。初日から連勝で優勝戦まで進むと、優勝戦では4着の結果だった。ただ、優勝戦の試走が29だったようにエンジン状態は高い位置にある。また、その前の節で走った飯塚SGでは、良走路でレースができた2日目に1着を取っている。走路的にも近況の状態的にも十分戦えるレベルにある。篠原同様、優勝戦までは順当に進出してきそう。
A級で状態が良いのは内山雄介。前走の地元開催で優勝戦まで進んでいる。優勝戦は降雪のためにレースはできなかったが、昇り調子で今回に参戦できるのは乗り手の気持ち的に心強い。大きめなコース取りで、スピードを乗せてくるか。滝下隼平もエンジン悪くない。最後のレースでは試走28の上がり37。滝下の持ち味であるスピード面に磨きがかかっている。他にも、そつのない走りができる越智尚寿や、強引な仕掛けで番手を上げて行ける田中輝義などが活躍しそう。
外来では川口勢に注目。掛川和人は試走タイムが出ない傾向あるが、レースでは鋭い仕掛けで混戦を粉砕できるタイプ。古木賢はダッシュよいスタートからの速攻に期待。牧野貴博はレース運びが巧く、前団がゴチャ付いていても落ち着いて攻めて行けるタイプ。
B級では、地元浜松で好調だった戸塚茂に注意。早めに逃げ展開を作れるようなら、ペースを上げて後続を振り切るシーンもありそう。同地区の浅野浩幸や柴田紘志も独走に入れれば力を発揮できる。山陽の池浦一博はB級にランクされているが、A級並の実力の持ち主。独走力ある畦坪孝雄や、スタート遅れてもインから巻き返してくる岩永清文あたりにも警戒が必要。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-15(26期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-17(24期)〕
越智 尚寿〔飯塚 A-6(25期)〕
田中 輝義〔飯塚 A-13(29期)〕
滝下 隼平〔飯塚 A-15(28期)〕
内山 雄介〔飯塚 A-32(30期)〕
掛川 和人〔川口 A-37(22期)〕
緒方 浩一〔山陽 A-28(30期)〕