連勝中の青山周平が波に乗りそうな予感!
約1ヶ月ぶりの開催となる山陽オート。前回はGII若獅子杯争奪戦で、浜松の金子大輔の優勝で幕を閉じた。今回は3日間の一般開催。初日がいきなり最終予選となり、出場する選手にとってはエンジン早めの仕上げを目指すことになる。
2月20日の飯塚一般開催の優勝戦に乗っていたのは田中茂。スタートで遅れてしまい、結果は6着だったが、初日から連勝を決めるなどエンジン面は充実。試走タイムも連日30を切っていた。今の田中茂なら混戦はもちろん、スピードレースにも対応できる。実力者・青山周平も今回は参戦。前走の川口では準決でフライングを切ってしまった。それでも4日間開催を全て1着で終えるなど、エンジン面はいい状態。フライング直後でスタートは無理できない状況だが、決め手抜群のイン走法で上位に進出してくる。
飯塚の実力者・荒尾聡は変調気味。昨年末から今年2月上旬までは良かったが、前走は成績が振るわなかった。好スタートを切っても道中で進めないシーンが目立っている。本人からは「ドドドが解消しない」との声も出ているが、逆にこれが直ればいつもの走りを取り戻せるハズ。飯塚からは他に久門徹と岩見貴史がS級として参戦。久門は直前の地元開催で補充選手として3走し、1着2本の2着1本。格下相手なら問題ない動きを見せていた。岩見は前走の2日目だけ凡走だったが、それ以外はソコソコの走りをしていた。
川口の大木光は、前走の地元では準決4着で優出できなかったが、初日から連勝を決めるなど状態は悪くない。その前の開催で優出した勢いは持続できている。阿部剛士は近況低迷中。良化のキッカケを早めに掴みたい。
一方、今回の地元山陽S級陣は全体的にマズマズ。今回のランクトップとなる人見剛志は、前走の飯塚では準決3着だったが、4日間開催で全て車券に絡む活躍。ある程度の位置でエンジンを保てている。岡松忠は前走の伊勢崎で成績をまとめていた。角南一如は勝ち切れないレースが続いているが、持ち味の捲り攻めは全く衰えていない。
S級以外では、伊勢崎勢の気配が良い。鈴木聡太は前走の地元で準決8着だったが、それ以外の3走は全て1着。松本やすしと渋沢憲司は得意のスタートから速攻を見せていた。押田和也は前走の浜松GIでも通用する走りをしていた。
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主な出場予定選手
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人見 剛志〔山陽 S-7(28期)〕
角南 一如〔山陽 S-32(27期)〕
岡松 忠〔山陽 S-41(17期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-9(27期)〕
田中 茂〔飯塚 S-20(26期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-11(31期)〕
大木 光〔川口 S-38(28期)〕
松尾啓史が劇的大逆転で記念レース連覇!
2月25日に行われた伊勢崎のGIIレジェンドカップは、山陽の26期・松尾啓史が制した。松尾は前走の浜松GI優勝に続き、記念レースで連続優勝。完全に好調の波に乗れている。
レースはまず0ハンの笠原三義が逃げ態勢に入る。10線の田方秀和は笠原を追うことができず、20線勢の標的にされてしまう。その20線でスタート行ったのは最内の谷津圭治に森且行の25期両者。大外の高橋貢も同ハンからは3番手発進と上々のスタートだった。笠原の逃げに対し、谷津や森は差を詰めることができない。序盤で好位を奪った高橋貢が4周回で笠原を捕え、独走態勢に持ち込む。残り4周を残し、高橋貢の勝利が決まったかにみえた。しかし、この高橋貢を追って行く車があった。それが松尾。2番手に立ってからは高橋貢を抜くタイミングを計っていた。最大のチャンスは青旗前の7周4コーナー。松尾はキッチリと抜く態勢を整え、高橋貢のインに車を向けたが入り切るまでは行かず、このままレースが終わるかに思えた。しかし、最後にドラマが待っていた。8周4コーナーでも高橋貢のインに車を向けると、ゴール手前でチョイ差しが決まり見事な大逆転が決まった。
このレースでも8番手からの競争となってしまった松尾。スタートを含めて序盤の動きには不安があり、長年それが解消しない状況が続いている。しかし、その弱点を補って余りあるレース後半の伸び。強烈な追い込みが松尾の最大の武器。今はエンジンも乗り手も絶好調で、周回が多いレースでは持ち味を最大限に発揮できている。今回のレースを見ても分かるように、松尾の走りはSG優勝戦の10周戦に向いている。もちろんレース序盤の動きが安定してくれば、チャンスは何倍も増してくる。そうでなくても今の状態を保てれば、もっと大きな栄冠がその手に近づいてくるだろう。今後の松尾が楽しみでならない。
高橋貢が貫禄の走りを見せよう!
伊勢崎で行われているGIIレジェンドカップは、無事に準決を終え優勝戦のメンバーが出揃った。4日間好天の下、レースが行われ、優勝戦も良走路で楽しめそうだ。優勝戦はGIIらしくハンデ戦になった。
準決は永井大介や浦田信輔、木村武之などが敗れる波乱があった。その陰には軽ハン勢の健闘があった。10Rでは田方秀和がインコースを抑えて奮戦。11Rでは笠原三義が最重ハンの20M前から快走を見せ1着ゴール。優勝戦もハンデは据え置きで、この両者がどこまで粘るかが一つのポイントになる。
笠原の準決上がりタイムが3・413。田方は3・415。笠原の方がハンデが10M前の上にタイムでも田方に勝っている。田方が笠原を追うことは難しそうだ。レース序盤から中盤にかけては笠原がレースを引っ張りそう。逆に田方はインコースをしっかり回れるタイプなので、20線勢を苦しめる存在になりそう。
20線6車はスタート争いがカギなる。ほぼ枠ナリ発進とみているが、紛れることがあれば篠原睦の飛び出しか。全国屈指のスタート巧者である篠原が、内枠勢を置いて出る可能性はある。最内の谷津圭治の先行か、もしくは6枠の篠原がダッシュを決めるか。どちらにしても田方を早めに突破できれば、あとは笠原だけを追う好展開になる。単純なタイム比較で言えば、6周もあれば捕まえられる計算。
展開から入れば谷津と篠原が有利だが、それ以外の20線勢で優勝の可能性が高いのは高橋貢。今節はここまで4連勝で負けなし。準決でもしっかりとタイムを出しており、エンジン面は全く不安がない状態。もちろん乗り手の方もリズムは最高潮。20線6車並んだ大外で、どこまで序盤で好位置に付けられるかは疑問だが、記念レースの優勝戦で8周戦になることは高橋貢にとって好材料。序盤で後手を踏んでも巻き返して行けるチャンスが増える。仮に8番手からのレースになっても、充実している今の高橋貢なら7車抜きも十分ありえる。そこで当ブログでの本命には高橋貢を推す。
他で怖いのは岩田行雄と松尾啓史。岩田は今節、ここ最近にない試走タイムをマークしている。エンジンのセッティングがバッチリ出ている証拠だ。エンジン上昇と共に乗り手の気合も増しているようで、序盤2周でいい位置に付けられれば、優勝争いにまで参加できるかもしれない。元々、伊勢崎との相性は悪くなく、当地で記念レースをいくつも取っている。松尾も前走の浜松GIを制したように、近況のリズムは絶好調。松尾にとっても8周戦になることは強い味方になる。記念レース連続優勝へ向け、静かな闘志を出してくるか。森且行も内枠の利を最大限に生かせれば、上位争いに進出することができる。とにかく序盤がカギになるだろう。
◎高橋貢
○篠原睦
△松尾啓史
△岩田行雄
▲谷津圭治
熟練の捌きを堪能したいシリーズ!
伊勢崎オートで行なわれるGIIレジェンドカップは、26期以前の選手で争われる。初日の12Rには「SG覇者レジェンド選抜」として、SG覇者8選手による企画レースが組まれている。若手が集まるスピードレースとは違ったオートレースの面白さを味わえそうだ。
地元の絶対王者・高橋貢は前走で不安の残る内容だった。初日は好タイムで快勝したが、準々決勝の2日目にまさかの6着。準決にも進めない結果になってしまった。3日目、4日目の一般戦はそつなくこなしたが、安定感の面では疑問の付くシリーズになってしまった。しかし、結果が出なければ整備での立て直しを図れる同選手なので、日を追うごとにじっくりと仕上げてくるだろう。今回出場する中で伊勢崎のランク2位は内山高秀。前走はピリッとしなかったが、エンジン崩れているわけではない。闘将・岩田行雄も同様に、イマイチな状態ではあるが何かをキッカケに浮上してくる可能性はある。
今、最も勢いがあるのは松尾啓史。前走の浜松GIで自身2度目となる記念レースを制覇した。優勝戦では試走から強烈なタイムを叩き出し、レースでも鋭い追い込みを決めていた。今回出場する中では若手の部類に入るので、記念優勝の勢いそのままに初日から飛ばして行きそうだ。その優勝戦に乗っていたのが伊藤信夫、桜井晴光、池田政和。伊藤信が優勝戦3着で、予選道中も安定していた。桜井は最重ハンの10M前に置かれている状況なら再びチャンス。池田も冬場は得意で、今回のメンバーの中ならスピードは上位の方だ。
前回の伊勢崎一般開催で優勝したのは北渡瀬充。久しぶりの栄冠となった。その時はハンデが最重ハンの20M前だったが、今回からは10M重くなることが想定される。それでも乗り手のリズムは良いので、早めに抜け出せる展開なら見せ場を作れる。その優勝戦に乗っていたのが五所淳、栗原勝測、浜野淳、中野光公。五所は鋭いスタートからの速攻に期待。浜野は復調の兆しが出ており、相性のいい伊勢崎で再び活躍しそう。栗原と中野もエンジンは急上昇しており、格上が多い今回でも健闘できそう。
実力者・永井大介、浦田信輔、木村武之らの近況だが、まず永井は前走の浜松GIでは2日目に被害があり落車。その影響かどうかは分からないが、準決も最終日も凡走。浦田も浜松GIでは走りに精彩を欠き、5日間シリーズで1回も1着を取れなかった。木村は地元のGIだけあって初日から3連続連対で準決へ進出。準決は3着で優出できなかったが、エンジン状態としては悪くなさそう。
他でも速攻がある篠原睦や、地力がある若井友和、森且行、斎藤撤二の川口25期勢。堅実な走りで成績をまとめる佐々木啓、岩崎亮一、岡部聡らの山陽勢にも注目が集まる。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-23(26期)〕
永井 大介〔川口 S-2(25期)〕
若井 友和〔川口 S-13(25期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-4(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-8(26期)〕
木村 武之〔浜松 S-10(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-28(24期)〕
中村雅人が久々に登場!
約2週間ぶりの開催となる川口オート。前回は3日間の短期決戦を中野憲人が制し、約4年ぶりの優勝となった。その前の川口では新人の黒川京介が優勝。中野と黒川は師弟関係にあり、この2人が川口オートを盛り上げている。しかし、今回は実力者・中村雅人が参戦。果たして優勝争いの行方は...。
今回出場する中でランク筆頭は先述の中村雅人。今年はまだ1節しか走っておらず、それが年始に飯塚で行なわれたSG全日本選抜。ここではしっかり優出し、上々の結果を残した。ただ、そこから1ヶ月半レースから遠ざかっているので、気候やエンジンの変化には注意を払いたい。目安は初日の試走で、並のタイムが出れば戦えると思われる。
今回は一般開催ながら各地から強豪が集結している。少し前の浜松GIで優出したのは青山周平と佐藤貴也。青山は初日から連勝スタート。準決を2着で突破すると優勝戦まで駒を進めた。優勝戦では外枠に置かれ、厳しいレース展開になってしまったが、エンジン面はマズマズといったところ。佐藤貴も初日から気合の入った走りで優出。優勝戦は5着だったが、準決までの4日間は全て車券に絡む活躍。良いリズムで今回に乗ってこれた。
金子大輔は逆に、地元のGIで優勝戦まで進めず悔しい涙を飲んだ。ただ大会3日目までは、その前の節から続く連勝を9に延ばしていた。準決は4着で10連勝はならなかったが、エンジンも気力もいい位置で保てている。前走の悔しさを今回にぶつけたいところ。伊勢崎の三浦康平も前走は浜松GIだった。白星はなかったが、大崩れすることもなく、エンジンは並以下ではない。田中賢と角南一如も前走は浜松GIだった。しかし、この両者はイマイチな結果に終わってしまった。
地元のS級は中村以外に山田達也、大木光、阿部剛士が参戦。山田は前走の浜松GIではパッとしなかった。今回は巻き返しの節となるか。大木は前走の地元3日間開催で優出5着。初日と準決は1着だったので、エンジンは上々。阿部は今年に入り成績が上向いて来ない。
大木が優出した前回の川口では中野憲人が優勝。エンジンが良いのに加え、スタートも良くなってきた印象。この優勝戦には平田雅崇も乗っていた。平田は近年、優勝戦に乗る機会が少なく、優勝も2年ちょい遠ざかっている。前回の優出で勢いに乗りたいところ。A級では他に鈴木清や黒岩明、高橋義弘といったあたりが有力株。
B級は、新人の黒川京介が1月15日に初優勝を遂げて以来のレース。同期の泉田修佑や稲川聖也も調子を上げている。伊勢崎から参戦の伊藤正真も高い走力を発揮している。高橋絵莉子も前走の川口で初勝利を上げており、今後に期待。
また、今回は初日の12Rに「オール女子レース」が組まれている。女子選手だけによる7車立てのレースが企画されているので、こちらも楽しみにしたい。
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主な出場予定選手
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中村雅人〔川口 S-6(28期)〕
山田達也〔川口 S-14(28期)〕
大木光〔川口 S-38(28期)〕
阿部剛士〔川口 S-40(27期)〕
青山周平〔伊勢崎 S-11(31期)〕
佐藤貴也〔浜松 S-12(29期)〕
金子大輔〔浜松 S-48(29期)〕
角南一如〔山陽 S-32(27期)〕